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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
141:虹色夜話 1/142010/01/11(月) 13:03:21 ID:bMOHw67h0
4 名前:前スレ888[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 22:34:32 ID:y4Rolc7s
前スレ、中途半端に切れたんで最初から再投下します。
まじすいませんでした…
5 名前:虹色夜話 1/14[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 22:35:22 ID:y4Rolc7s
秋の1日目、夜更け過ぎ、大樹の家。マイスは疲れ果て、泥沼へ沈むように眠っていた。
農家である彼にとって季節の変わり目はとかく忙しいものだが、今回は台風の被害もあり、
体を酷使するほかなかった。町の風呂屋は彼を良く癒してくれたが、鉛のような疲労は
湯を吸ってさらに重みを増し、深い眠りをより深くした。
「助手く〜ん、寝ーてーるー?」
郊外の芸術家、ダリアがベッドの傍にいた。彼女は今日、芸術の秋だと言ってマイスに
資材集めを頼むつもりだったが、マイスは畑仕事でそれどころではなかった。仕方なく
彼女は畑の隅に隠れ、こっそりと野草に色を塗ってはマイスの注意を誘っていたものの、
結局、露ほどにもその効果はなかった。彼女が夜中に忍び込んだのは、この悪戯が全く
成功しなかったことに対する復讐心に因るものだ。八つ当たりと言うほかはない。
彼女はマイスが目を覚まさないことなど百も承知だ。何せ一日中観察を続け、彼が体力
を擦り減らす様を見ていたのだから。彼女は筆と虹色のパレットを取り出した。
「ふっふっふ。もっとも〜っと虹色にしてあげるわっ♪
……助手のくせに、無視するから悪いのよ」
筆先をペタペタと絵の具に漬けながら、ダリアはマイスの顔を眺めた。精悍というより
幼いとさえいえる面立ち。湯の熱がまだ残る頬。まだ乾ききらず、艶やかに光る金髪。
僅かに開き、すうすうと寝息をたてる唇。途端、ダリアの心臓が弾んだ。
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