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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
221:教えて2010/12/14(火) 22:23:02 ID:RQ9vcqi+0
73 名前:教えて@キョウカ:2010/07/01(木) 21:33:57 ID:V7T1VC7J0
セルフィさんが、いつものように本と本の隙間から顔を覗かせた。
「あ、ラグナだ!なになに差し入れ?ありがとーー!!」
「まだ何もいってませんけど・・・まぁ、差し入れで合ってるんですけど。
って、さっきのはなんだったんですか!?」
「なにって、小説の台詞だよー。今、女主人公が旅の途中でであった
ちょっといやな奴だけどホントは優しい少年に告白中なんだからー。」
彼女の小説を読ませてもらうと、どうやら執筆は順調のようだった。
ちょうど今が山場らしい。
好きとか愛してるとか甘い言葉の中に妙なワードが入っているのが気になるが、
ページをめくる手が止まらない楽しい小説だった。
「すごいじゃないですか。これ、絶対おもしろいですよ!」
サンドイッチをもふもふしながら、照れくさそうに彼女がいった。
「えへへー、そう?いやー、そんなに褒められるとまいっちゃうなぁ〜〜。
そのあと、濡れ場があるんだけどねー」
ゲホッゲホッ
ラグナは口の中のサンドイッチを変に飲み込んでしまって、むせた。
「濡れ場!!?あるんですか、この小説に!!?」
「?うん、そうだよ??」
正直、この小説の流れで濡れ場はないと思う。彼女は濡れ場の意味を
きちんと理解して言っているのだろうか・・・。
「ほれほれ、あたしは続きを書かなきゃいけないの!!!
帰った帰った!!!」
「おっと・・・はいはい。じゃあ、さようなら。」
ラグナが図書館を出かけたそのとき、
「あ、待って。」
「ん?」
「サンドイッチ・・・ありがとね。」
普段とはまた違う、優しげな笑顔を向けられて、胸の
鼓動が高まる。
「はい、いつでも作りますよ。」
その日の夜、ラグナはいつもより幸せそうに眠っているのだった。
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