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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
36:名無しさん@カブ好き 2009/12/13(日) 21:28:37 ID:kh1UIBdU 173 名前:あたたかい夜[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 00:22:16 ID:iLqePRm4 「ジェルバインさんに会って、これで私は独りじゃないんだ…そう思っていた時期が私にもありました。 でも実際は……もっと寂しくなっただけでした。 ジェルバインさんが来るのは祝日程度…それも私が歌っているか確認をしたらすぐ帰る… 『二人』いるのに私は変わらず『独り』……あの時は……本当に辛かったです」 「え?ジェルバインは……手を出さなかったんですか!?」 これは完全にラグナの予想外だった。 薄暗い地下の遺跡に、鬼畜眼鏡と長い月日監禁された美少女がふたりきり…… その様子を見れば、ラグナに限らず、誰もが『調教』 を連想してしまうだろう。 しかしその被害者であるエリスの口から語られたのは、意外な事実。 極悪非道な調教をされたのだと思ったからこそ、ラグナはエリスを抱く事を躊躇したのに… (なんということだ…全ては僕の一人相撲!?いままでの我慢は!?) 「ジェルバインさんは……せめてお話だけでも…と引き止めようとしても、 『私には犬と合体する大切な仕事があるのだ!貴様なぞに構っている暇はない! こうやって会いに来ているだけよしと思え!黙って命令通りに動け! 私に捨てられたいのか!?私に捨てられたらお前は再び孤立するのだぞ? さぁわかったらおとなしく歌い続けろ!そうしたらまた来てやらないこともないぞ?』 と言って……触れもせず、話し相手にさえもなってくれませんでした……」 ブチィィィッ!! その瞬間、ラグナの中の怒りが限界を超え、血管が千切れた。 いや、怒りというよりは最早発狂だ。給水塔に住み着いたイカも裸足で逃げる程の。 確かにエリスの身が汚されていなかったのは嬉しい誤算だったが、 勝手に監禁し、話し相手にもならず、利用するだけ利用しておいて犬以下発言… これはいかに温厚なラグナでも耐えきれないものであった。 「だ…大丈夫ですか?額からおいしそ…ケフン!血が……」 「え?あ!ごめんなさい…あまりにも酷い仕打ちだったので…」 その様子にエリスが慌ててラグナを落ち着かせる。 あと数秒遅かったらラグナは間違いなく異次元の果てまでジェルバインを追いかけただろう。 174 名前:あたたかい夜[sage] 投稿日:2009/02/11(水) 00:25:24 ID:iLqePRm4 「でもそんなとき、あなたが私を哀しみから救ってくれた…… あの日からずっと……私はラグナさんのことが好きでした。 あの日からずっと……いつかあなたに抱きしめられて、あたたかい夜を過ごしたかった……」 「それなのに僕は…その気持ちに気が付かなかったのか…本当にごめんなさい… でも、これからは…もう淋しい思いはさせない。辛い思いもさせない。約束します…」 真っ直ぐにエリスの瞳を見つめ、自分の確かなる決意をラグナは告げる。 エリスもそれを見つめ、一言。 「約束…ですよ?」 そのまま二人の顔は近付き、唇が重なる。 「ん……ぅ」 触れるだけの軽いキス。けれどそれは二人にとってなによりも幸せなキスだった。 キスを終え、二人は二階のベッドに向かう。 「それじゃ…いいですか?」 「は…はい……」 これから行う事に顔を紅潮させながらも、エリスは頷く。 了承を得て、ラグナはエリスの服に手を掛ける。 しかし、マントの留め具の鎖を外し、椅子に畳んで置いたところで手が止まった。 「エリスさん。これから始める前に、ひとつ言っておくことがあります。 何しろ抱きたいのを一週間も我慢してたんで、歯止めを掛けずにやってしまう恐れが…」 「だ…大丈夫です。結婚祝いにダニーさんから貰った本で少しは勉強しましたし…… でも…その……初めてなので…優しくしてくださいね…?」 「今若干気になること言いませんでした…?僕も初めてなんですけど…頑張ります」 気になる発言はあったものの、既にラグナの思考はエリスを抱く事に染まっており、 些細な事として気に留めずに、優しくエリスをベッドに押し倒す。 「ぁ……」 「かわいいですよ…」 ラグナはそのままエリスの唇に自分の唇を重ねた。
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