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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
398:チヒロ×サト ◇tRZTXyhvWw 2012/06/30(土) 23:15:13 ID:GCddMrE00 725 名前:チヒロ×サト ◆tRZTXyhvWw :2010/10/25(月) 01:39:09 ID:1gW76T3e0 続きいきます。 726 名前:チヒロ×サト ◆tRZTXyhvWw :2010/10/25(月) 01:40:01 ID:1gW76T3e0 「お風呂ありがとうございます……って、チヒロ君だけ?アヤメ先生は?」 しばらくしてサトさんがお風呂からあがってきた。ドライヤーもきちんとかけてきたようで、首をかしげた拍子に乾いた髪がさらりと揺れた。 「ソナさんのお宅に行きました。なんでもマオちゃんが熱を出してしまったそうなんです。」 「マオちゃんが?大丈夫かなぁ……。」 サトさんが心配そうに眉をひそめる。 「ソナさんの話によると微熱だそうですから、大丈夫だと思いますよ。」 その割に先生の帰りが遅いのは気になったけれど、口に出して不安を煽ることもないだろうと思い黙っておく。 多分晩御飯の時間までには帰ってくるだろう、とまるで母親のような事を考える。 「……雨、まだ止まないのね。」 ぽつりとサトさんが呟いた。若干雨脚は弱まったが、暗くなってきた山道を歩いて帰るのは危険だろう。うっかりぬかるみにはまったり、すべって崖から落ちてしまう可能性だってある。 「よかったら、今日はこのまま泊まっていきませんか?」 自然とそんな言葉が漏れた。 後になって振り返ってみても、この時は決してやましい気持ちがある訳ではなかったと胸を張って言える。 ただ、すぐ隣に宿泊施設がある役場があるから傘を貸せばそれでよかったとか、その時は全く考えつかなかっただけなのだ。 「流石にそこまでお世話になっちゃうのは……うーん……。」 「ベッドは患者さん用のものがありますから、遠慮しないで下さい。」 「でも、ご飯とか……。」 なおも遠慮するサトさんに、更に僕は言い募る。 「気にしないで下さい。いつもおいしい作物をおすそ分けしてもらっているお礼です。」 実際、サトさんが分けてくれる作物やミルク、卵はとても美味しくていつも貰ってばかりで申し訳ないと思っていたのだった。 「そこまで言われちゃったら断るのも悪いなぁ。それじゃあ、お言葉に甘えて。」 よろしくね、と小さく頭を下げるサトさん。 その仕草をとても可愛らしいと思うと同時に二人っきりであることが妙に意識されて、アヤメ先生は一体いつ帰ってくるんだろう、と早く帰ってきて欲しいような、もう少しこのままでいたいような何とも言えない気持ちになった。
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