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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
50:カイル×ジュリア 2009/12/13(日) 21:41:13 ID:kh1UIBdU 271 名前:カイル×ジュリア(8/8)[sage] 投稿日:2009/03/23(月) 00:53:34 ID:X3OoDaLl それで妊娠を防げるとするなら十分やれる。 しかし、それをロザリンドに言うことはできなかった。 ロザリンドに嫌われるのが嫌だったからだろうか。 もしかしたら、言ってしまってロザリンドを傷付けることが、ジュリアは、嫌だったのかもしれなかった。 「ごめん、ロザリンド、わたし、いま、ちょっとだけ、いやなこといおうとしたの」 ジュリアは、言わなければ何事も無く済んだものを、わざわざ謝った。 ロザリンドはそれに首を傾げて見せる。 「どんなのかはいえないけど、…いえないけど、いやなこと…」 ロザリンドはにっこりと微笑むと、しょげ返るジュリアの額に手を伸ばし、そのさらさらと美しい髪を指で梳いた。 「わたくしが一番嫌なのは、ジュリアさんが傷つくことですわ」 ロザリンドは、夕飯を一緒に食べようと言ってくれた。 「ご飯はわたくしがこしらえますから、ジュリアさんはお家で待っていてくださいね」 「うん…ありがと」 ジュリアは一旦帰るロザリンドを見送った。 「いいですか?ジュリアさん、困ったことがあったら、すぐに、必ず、わたくしに言ってください。一人で悩んでは絶対にいけませんからね」 「うん。きょうはほんとにロザリンドのおかげでげんきになれたわ。ありがとうね」 「ええ。これからもわたくしは、ジュリアさんの味方ですわよ」 「あら、そういえば、どうしてきょうきてくれたの?」 そうだ。ロザリンドは一体いかにしてジュリアの窮状を知ったというのか。 「ああ、それは、ドロシーさんが教えてくれたんですの」 「ドロシー?」 それでは、さっきの一人目の客は、ドロシーだったという事か。 「お風呂に行ったら開いていなくて、それで真っ直ぐわたくしの所へ来てくださったのね、ジュリアさんは黙ってお休みするような人じゃない、すごく心配だ、って」 ロザリンドは目をつむって思い出すように語った。 「それでわたくしも気になって、ドロシーさんに代わって様子を確かめに来たんです」 そうだったのか。 ドロシーも自分のことをそんなに気にかけていてくれたのか。 胸が詰まって、ジュリアは堪らず下を向いた。 「ですから、わたくしだけでなく、ドロシーさんもジュリアさんの味方、ということですわね」 「うん…」 272 名前:カイル×ジュリア(9/9)[sage] 投稿日:2009/03/23(月) 00:58:51 ID:X3OoDaLl 「今度は三人で、ご飯食べましょうね」 「うん…」 「それでは、わたくしは戻りますわね」 ジュリアも顔を上げ、ロザリンドを見送る。 「特別美味しいのを作ってきますから、期待しててくださいね」 「うん!ロザリンドのおりょうりだもの、たのしみにしてるわん」 ジュリアは満面の笑みで答えた。 ジュリアに見送られ扉を閉めると、ロザリンドはため息を一つついた。 今回の事には、彼女もひどく精神力を消耗させられた。 ドロシーに知らされた時にはロザリンドも何事かと思ったが、まさかこんなことになっていたとは思わなかった。 それに、まだ問題は解決していない。 まだ彼女は救われてはいないのだ。 これからどうなるか分からない。 でも、彼女のために、自分にできる事があるなら、その全てをやろう。 そう決めた。 ロザリンドは両手を握り締める。 そして、誰もいない通りの真ん中で呟いた。 「神様、ジュリアさんは本当に良い子です。誰にだって優しくて、人に自分の弱いところを絶対に見せません。毎日を幸せに生きられる事を、誰よりも強く望んでいるんです。 でも、わたくしは、あの子がいつも一人でどんなに寂しい気持ちでいるか知っています。そして今、あの子は、だめになってしまいそうなくらい、心細い思いをしているんです。 どうか、どうか神様、あの子を守って下さい。あの子に、誰より大きな幸せをあげて下さい…」 273 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2009/03/23(月) 01:14:13 ID:X3OoDaLl 終わりです。本当はせっかくだからエロもあったんだけど自重しました。 見直したらケータイ小説みたいな話だ… 前回書いてからなんか可哀相になって助ける感じのものを書きたかったんだけど、いかにもなワードが鼻に付くかも。 それ以前に続きから読み始めて伝わる話になってたかが怪しい…。 もう細かいことは気にせずに>>261を待つんだ!
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