スレを立てるまでもない質問・疑問・雑談 Part1
102:チヒロ×サト ◆tRZTXyhvWw 2010/11/04(木) 22:03:23 ID:eYxarh730 [sage] AAS
しん、と部屋が沈黙に包まれた。
言った。言ってしまった。
だってサトさんがこれっぽっちも僕を意識していないようだったから。
それがとても悲しくて悔しくて、勢い余っていってしまった。
「……え?え?……ええええええええええええっ!チヒロ君私の事好きだったの!?」
「そうですよ。わ、悪いですかっ!」
自棄になって開き直る。もうどうにでもなってしまえ。
「全然悪くないよ!だって私も……その、チヒロ君のこと…………すき、だから。」
最後は今にも消え入りそうな声だったから、きっと聞き間違いだと思った。
「サトさん?今なんて?」
「わ、私もチヒロ君のことが好きだよ。」
「ええっ!!」
今度は僕が驚く番だった。サトさんが僕のことを好き?
「うう……やっぱり気づいてなかったんだー……私結構モーションかけてたつもりなのに……。」
「え?ええっ!?」
サトさんが?モーションかけてた?
「あのー……具体的にはどういった事を?」
「毎日挨拶したりとか、グラタンあげたりとか、一緒にお話ししたりとか、色々。」
「キリクさんやディルカさんにも挨拶したり好きなものあげたりしてるじゃないですか。」
「あの二人は友達!キリクに関しては私チヒロ君の事相談してたからそのお礼。」
「ええっ!!あの、僕もキリクさんにサトさんの事を相談してたんですけど……。」
「嘘っ!」
お互いの事を好きあっている男女にそれぞれ相談されるなんて……キリクさん、どんな気持ちだったんだろう。
「うわー……なにそれすごく恥ずかしいんだけど……。」
サトさんは両手で赤面した顔を包み、うろたえている。
しかし、少しすると肩をぷるぷる震わせてくすくすと笑い始めた。
つられて僕も笑う。
確かにとても恥ずかしいけど、でも悪い気分じゃない。愉快だった。
ひとしきり笑い終わると、再び沈黙が訪れた。
さてこれからどうしようと思ったところでサトさんが動いた。
サトさんの顔がどんどん近付いてきて……唇に、唇が触れた。
「えへへ……奪っちゃった。」
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
全身が熱い。多分今僕の顔はゆでだこみたいに真っ赤なんだろう。
サトさんはしてやったりといったような顔している。
「僕、お風呂入ってきます!」
寝巻をひっつかんでその場から逃げだした。



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