ギルド「イランイラン」
マレー語「花の中の花」

 糸・磁石禁止、宿は寝泊り以外禁止の厳しいギルド。
 その為外部では「悪魔のギルド」「鬼ギルマス」などと噂になっている。
 入ってみれば確かに厳しいが呆れ返る程アットホームな為、実に平和なギルドである。
 エトリアにて長年存在し、一度消滅したがハイ・ラガードで再設立した。




フレイアルト



性別 男
職業 ダークハンター(青ダクハ)

 ギルドマスター。自他共に認める「おとーさん」。「悪い子はしばくよぉ!」との言葉を耳にした者には凄まじい出来事が待っている。
 幽霊である事は隠していない。何人もの死を見守ってきた事から「ソンノフェーロ」、「眠りを告げるもの」との異名がついた。
 エトリアで「自分はばけもの」という意識を長い間持ち、実際にばけものの体を行使し続けた結果、姿がばけものへ近付いてきた。顔色は死人そのもの、気を乱すとばけものになってしまうが、まだ正気はある。
 幻術を扱えるようになり、物質を具現化出来る。自らと切り離し無意識下での操作も可能で、前メンバーを再現する事もある。



セメンツァ



性別 女
職業 ガンナー(茶ガン男)

 エトリアのフォレスト・セルが、動けない自分の代わりに連れて行って欲しいとフレイアルトに願って作られたもの。構造はフォレスト・セルと似ているが本体との繋がりは無い。女性であるのはフォレスト・セルの本質から。
 喜怒哀楽が不明瞭であり、常に憂いを湛えている。好奇心は旺盛で災難も多いが、フォレスト・セル譲りの再生力で大事には至っていない。
 フレイアルトの側を離れたがらない。怒らせるとエンタングルレイやエクスプロウドが飛んでくる。



ルゼレヒッカ



性別 男
職業 レンジャー(金レン男)

 出稼ぎの少年。採集で稼いでは実家に仕送りをしている末っ子。
 一人樹海で逃げ回っていたところを助けられ、採集の腕を買われて加入。戦った事が無く、ならば無しにしようとフレイアルトからも言われ、戦闘には殆ど参加しない事となった。護身用のダガーが唯一の武器。脚力はかなりのもので、逃げ足の速さや忍び足は随分鍛えられた。
 採集物を売った合計金額の二十パーセント程が彼の手間賃として配分されている。



ウェスロギー



性別 男
職業 ソードマン(青ソド)

 つい最近ハイ・ラガードにやってきた。
 大剣で縦のみに林檎を斬ってみせようとの見世物をしていたところに、フレイアルトからギルド加入を賭けて挑まれ、投げられた幻術の林檎を当然斬れずに敗れた。種明かしを聞いて面白そうだと思い加入。
 見世物をしていた割に剣の腕はそれ程高くなく、全体と比較しても遅れを取っている。
 フレイアルトの呼び出した幻術達に所詮生き物でないものと反感を覚えているが、彼らにすら勝てない己の不甲斐無さにはより苛立っている。



ジャエユード



性別 男
職業 ドクトルマグス(爺ドク)

 カースメーカーのアサヅクヨと流行りの転化回復屋を営んでいたが、段々と年寄りに目を向けられなくなり、潮時かと考えていたところをフレイアルトにスカウトされた。フレイアルトの事は「お父上」と呼ぶ。
 若い頃は別ギルドに属して冒険をしていたが、留守番を食らっていたジャエユード、唯一生きて帰ったアサヅクヨを残して全滅した為、仕方無く回復屋に転向した。
 自分達を受け入れたフレイアルトの事は、人生最後の尊敬出来る人だと思っている。



アサヅクヨ



性別 男
職業 カースメーカー(白カスメ)

 ドクトルマグスのジャエユードと転化回復屋をしていたところをスカウトされて加入。
 性格は大らかで、普段は威圧感の欠片も無い。
 他者を「○○の字」と呼び、自身の事は「おいちゃん」と呼ぶ。
 特にルゼレヒッカはジャエユードと孫のように可愛がっている。また、ダークハンターのブルーメルと恋愛中。ジャエユードと同じく、フレイアルトの事は人生で一番最後に尊敬する人と思っている。
 元はパラディンであり、混乱した当時の仲間から斬られた際に呪いが発動、ただ一人生きて戻った。



ナミユルシ



性別 男
職業 ブシドー(若ブシ)

 硬派を気取ろうとして失敗する事を繰り返している、まだ若者。
 弟を病で亡くした過去があり、無茶をするフレイアルトを何かと心配している。
 体は寧ろ弱く体調も崩しやすいが、病で無様に倒れるよりも戦いで派手に散りたい思いがある。最近では樹海で採れるもので出来た薬の効能でかなり健康になった。
 フレイアルトを「父上」と呼ぼうとしているのだが、気が緩んで結局は「おとーさん」と呼んでしまう。



ブルーメル



性別 女
職業 ダークハンター(青ダクハ)

 街で冒険者に絡まれていたところをアサヅクヨに助けられ、彼を追ってイランイランへ駆け込んだ。
 過去に襲われた事があり、ボンデージで胸を潰して男性として通している。女性だと知っているのはフレイアルトとセメンツァの二人、後にアサヅクヨも知る事となった。
 右目瞼の傷痕は襲われた際に刃物を至近距離まで向けられた時のもの。恐怖が蘇るので髪で見えないようにしている。
 現在はアサヅクヨと恋愛中。普段の一人称は「俺」だが、二人きりの時は「わたし」。



ソンノフェーロ



性別 男
職業 無し(ペット狼)

 フレイアルトがイメージした「ばけもの」。「ばけもの」と「じぶん」がせめぎ合った結果、目、耳、鼻、髪、声が原型を留めた。この先もっと崩れていくかもしれないらしい。
 思い込みで全てを成り立たせており、硬い爪はひたすらに硬くするなど物理的な事では強いが、殺傷する温度が解らないので炎や冷気を出しても然程効果が無い。
 変形しようと思えばどのようにもなれるが、基本的な「ばけもの」の姿は一定してある。
 そもそも幽霊というものがばけものなので、この姿が嫌いだとはあまり思っていない。
 自分で変化する事もあれば、気を乱してばけものになる事もある。しかし気が乱れ過ぎて最終的に集中が切れてしまうと、その姿は「最初」に戻ってしまう。


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