海底宮
勇者の日記
210日目
もうかれこれ、2ヶ月ほどバラモスに挑戦していることになるのか。
全く勝てる気配がないのがイヤなんだけど。
しかしまあ、バラモスものんびりしてるよな。
世界中を冒険して、バラモスによって滅びていた村が1個あったくらいだし・・・。
あ、サマンオサは手中に収めかけていたか。阻止したけど。
さ・・・狩り再開・・・したのだが、今日は全く何も出ず。
ケッ。
211日目
日が昇って1戦目。
いきなり力の種ゲット!よしよし。いいぞいいぞ。
もう1個くださいな!
でも今日はもう出なかった。
がっかり。
212日目
不眠不休は良くないので少し寝たかったのだが、レイアムランド寒すぎて寝れませんでした。
多分、寝たら死ぬ。
ぼへーっと熊を倒していたらレベルアップ。
Lv89になったがMPは増えず。むぅ。
結局、種は今日も出ず。
213日目
たーねたーねくーれくーれ熊さんがー♪
落としてくれない悲しいな~♪
さっさとくれなきゃ凍え死ぬ~♪
あーでねぇ・・・。
214日目
もう、レイアムランド寒いし、ヘルコンドルやひょうがまじんが多いしもうヤダ。
そんなわけでジパングのほうに移動!!
レイアムランドとちがって、熊さんにかなり遭遇する確率が高くなった。
まあ、蛙も結構出てくるんだけどさ。
ひたすらバッタバッタとなぎ倒していたらようやく種をゲット!!
やったー!これでアリアハンに帰れるぞ。
215日目
さてと、バラモスに挑戦。
バラモスもさ、別に世界征服する気ないならさっさと負けてくれればいいのに。
まっほと~ん!あーきかねぇ。
5回目のマホトーンで呪文を封じる。今回も駄目な気配ムンムンだぜ。
草薙の剣3回振りかざして・・・っと。
よし、ラリホ~。ラリホ~。ラリホー!!って俺はドワーフかっ!!
あ、眠った。・・・眠ったけどなんか悲しいわ。
今回も、ベホマ詠唱中にぶっ飛ばされる。
こいつ狙ってやってるだろ。間違いない。
216日目
ふと考えてみると、ここ数回は俺のMPが尽きる前にヤられている。
と、いうことは!実力的には負けていないかもしれない。
あくまでも「かもしれない」だけど。
MPが尽きるまで戦って無理なら種集めに戻ろう!
ということでバラモスく~ん。あーそーぼ!!
いつもどおりマホトーンの号令で開始。
マホトーン!マホトーン。マホトーン。マホトーン。マホトーン・・・(以下略
13回目のマホトーンでようやく呪文を封じることが出来る。
ああ、もうこりゃ勝てっこない。間違いない。
かなりモチベーションが下がったが、一応やれるところまでやってみる。
草薙の剣を振りかざして・・・。おっと回復しないと・・・ベーホー・・・ ・・・ ・・・。
217日目
昨日もやっぱりベホマ詠唱中にやられた。
ふざけんな。もう一回だ。勝負しやがれ!!
あ、そうだ。ミアちゃん。今日こそ勝てるよね?応援してくれよ。
・・・あんた、タフだね。
あきれないでくれー・・・。
それじゃ、バラモス君。今日も頼むよ。
おい、ため息つくなよ・・・。
まあいい。行くぞ!マホトーン!お、やった!いきなり効いた。幸先良し。
草薙の剣は1度効かなかったがまあ良い。MPつかわんしね。
そしてラリホー!!ラリホー!!ラリホー!!!よし眠った。
攻撃開始~・・・起きた。もう一度ラリホー!!よし今度こそ眠った。
一撃放ったら起きた。・・・うーん。まあいいか。このまま攻撃開始。
3度斬りあったらベホマ。このルーチンは安定してきた。
木の実のお陰だな。ま、予測を超える速度でバラモスが襲ってきたら死ぬが。
しかし、今日は調子がいい。一撃一撃がきっちり効いているみたいだし。
お、やったクリーンヒット!バラモスの野郎ヨロめいたぜ!
よぅし・・・。ギガデインが5発ほど放てるな・・・いってみるか!
ギガデイン!!ギガデイン!!ベホマ。ギガデイン!ギガデイン!ギガデイン!!
む・・・倒れない。不味いかな・・・?とりあえずベホマで回復。
ベホマは後1回唱えることが出来そうだが・・・大丈夫か?
バラモスの様子を見てみると、息も切らしているしもしかしたらいけるかもしれない。
3度斬りあう。両者倒れず。
ベホマ・・・。これで最後・・・。後はひたすら攻撃あるのみ。行くぜ!!
ていっ!倒れない。うりゃ!!倒れない。とりぁ!!倒れない。
かーっ!!しぶと過ぎだろ!!
・・・ここで俺の一閃より先にバラモスの爪が襲い掛かってきたら確実に死ぬ。
しかしベホマも唱えれないし・・・受けてみよ!最後の一閃だーっ!!
バラモスが構え終える前に、俺の稲妻の剣がヒットする。
城全体に響き渡るかのような断末魔をあげながら、バラモスは地に伏せた。
やった・・・倒した・・・倒した!!倒したぞぉおおおおおおお!!!!!
暖かい光が辺りを包み、バラモスの身体は消え去り、そしてモンスターの気配は無くなった。
・・・本当に倒したんだ・・・。俺の目から涙が一粒こぼれる。
長かった・・・。本当に長かった・・・。
さあ・・・帰ろうか・・・。アリアハンへ!
ひとまず城をぐるりと回り外へ。
あれ?ミアちゃんがいない!!どういうことっすか。
ミアちゃんに報告しようと思ったのに・・・。使命を果たしたからどこか行ってしまったのだろうか・・・。
お礼の一言くらい言わしてくれても良いのに。
仕方ないのでルーラでアリアハンに戻る。
城下町に入ると、いきなり御礼を言われた。
どうやら既にバラモスがいなくなったという情報は広まっているようだ。
どんだけ早いんだ。さっき倒したばっかりだぞ。
ああ、もしかしたらモンスターが一斉に消えたのかもな。だったらわからんでもない。
王に報告する前に、やっぱ親に報告だよな。
自宅に戻ると、涙を流しながら母が抱きついてきた。
ああ、やっぱり知ってたか。やったよ母さん。父さんの仇は討った。
これからはモンスターに怯えることなく暮らせるよ。
じいちゃんも大喜びだった。さすがわしの孫じゃ!だってさ。
そしてアリアハン城へ。
城でも歓声があがっていた。まあ当然っちゃ当然だが、照れるわ。
王の元へ行き、挨拶。
ちゃんと使命は果たしたぜ。これで俺の一生安泰だな!魔王を倒した勇者様だもんね!
とは言わなかったけど。
いつも死に戻っては説教をくらっていたが、それも良い思い出だ。
王が宴の準備の号令を掛けた途端!謁見の間にいた兵士が全員消滅した。
なんだ?なんかの仕掛け・・・?じゃあない!!
どこからか、不気味で、そしておぞましい声が謁見の間に響きはじめた。
「わっはっはっ! わしは やみのせかいをしはいする だいまおうゾーマ じゃ。
このわしがいるかぎり やがて この せかいも やみに とざされるであろう。
さあ くるしみ なやむがよい。 そなたらの くるしみは わしの よろこび なのじゃ。
わっはっはっ……………。」
大魔王ゾーマだって・・・?じゃあバラモスはなんだったの?手下1?
あんなのより強いのがいるなんて・・・オラわくわくしてきたぞ!!
・・・なわきゃねーだろ。最悪だ。勘弁してくれ・・・。
がっくり肩を落としていると、王が力なく話しかけてきた。
「なんとしたことじゃ。 やっと へいわが とりもどせると おもったのに……。
やみのせかいが くるなど みなに どうしていえよう。
だいまおうゾーマの こと くれぐれも ひみつにな。
もう つかれた……。 さがってよいぞ。」
全く持ってそのとおり。
でもいくら黙っていたとしても、いつかバレそうな気がするんだけど・・・。
はぁ・・・どうしよう。
バラモスを倒したのが俺っつーことは、今のところ世界最強人物は俺ということになる。
ということはやっぱりゾーマを倒しに行かないと駄目なようだ。
あー・・・参ったなぁ・・・。とにかく自宅戻って寝よう・・・。
バラモス討伐時 レベル: 90 HP: 467 MP: 218 力: 209 素早さ: 255 体力: 213 賢さ: 120 運の良さ:150 いなづまのけん ドラゴンメイル みかがみのたて てっかめん ほしふるうでわ