no title
7-43様
貴方の、その白い服が欲しいだけですわ」
そう言いながら、彼の服をおずおずと脱がせていく。
服の下には今まで見えなかったがしっかりと筋肉がついていて、指が肌を霞める度に指先がちりちり焼ける様な感覚がした。
彼に触れる度、暑さだけではない理由でくらくらした。
彼の心が自分に向いていないのはよく解ってる。今目線を合わせてくれないことからもそれは明らかだ。だから心までなんて願わない。
けれども、体だけでも…なんて浅ましい事を言える様な女にはなれない。そんな汚れた思いで彼を見つめていた訳では無いのだ。
だから、せめて彼のものが欲しかった。
本当はバンダナでもマントでも良かったけれど、暑さが口実をくれたから服にした。
今も見つめ返してはくれない彼の服を、
私はゆっくりと剥ぎ取った。