リレー
スレ住人様
アルル「くやしい……グビグビ」
シェゾ「やけ酒飲むな」
「そりゃあさー、僕はルルーの胸大きさにはかなわないよ?
でも大きくならないから仕方ないじゃないルルーの馬鹿ぁっ!!」
顔を真っ赤にさせて机に拳を叩き付けた。その反動の音で周りの客はこちらを睨む。
引きつった苦笑を返しながらため息が出た。
(これは…完全に酔ってるな…)
オレは周囲に迷惑をかけないうちに、店を出た。
「やだやだやだぁ!もっと飲むぅー!」
……もう充分迷惑かけてるようだが気にするまい。
アルルは、ろくに歩けもしない状態ほどの泥酔ぶりで、オレがいなければ翌朝まで道で寝てしまうのが、ありありと予測出来た。
「ったく女は、ややこしいな。体型など、いくらでも変わるものだし、変わらなくてもオレは……ごほん」
繁華街を過ぎたとはいえ、まだ人通りはあるのだ。不用意に発言すべきではない。
その時だ。アルルが赤い顔を更に赤くし、身を震わせて告げたのは。
「……トイレ。トイレ行きたい…」
「何言ってる。お前の家まで大分あるんだ、少しは我慢しろ」
だがアルルは、そんな無理だよぉと呟いて、しゃがみ込んでしまった。
「お、おい!?」
オレは、慌てて周りを見回す。
あるのは、営業の終わった商店と商店の隙間か……宿泊施設、通称ラブホテルだ。
迷ってる時間は無いが、どうしたもんか…。
「もぉ…出ちゃう…」
驚いたことに、アルルは服をごそごそし始めた。
どうやら、オレが(3日間も)どちらにも決められないでいたため、限界が来てしまったらしい。
「ま、待て待て!ちょっと待っ!」
大慌てでアルルを、商店の隙間に背中で押し込む。
次の瞬間だった。激しい水の音がオレの耳を打ったのは。
じ、じばばば、じょ、じょじょじょじょじょじょっ!
アルルが…下着を下ろし、股間を広げ、その尿道口から排泄をしている…。
オレの意識は、地面を叩く水音に引き付けられて離れない。
じょばじょばじょばじょば、じじじじじ、じょじょじょじょっ!
響く音が以外に大きくて、集中しきれず周囲を見渡す。
人通りは切れているが、今度は自分の体の変化に気付かされた。
興奮しきった己の事態に、頭がくらくらする。
びちゃびちゃびちゃ、びちゅぅー…、ばちゃばちゃぴちゃ…
色々な意味で耐えるのが辛く感じ、オレはアルルを急かした。
「おい。まだ終わらないのか」
アルルの背が、びくりと震える。
「あ……や、やだ、ボク…シェゾの前で…っ!?」
少し正気に返ったのか、アルルの困惑した声がする。
「や、嫌ぁ!見ないで…見ないでよぉ!」
しかし、そのさなかにも排泄音は続く。
したたっ、したたたたっ、ぢば、じょぼぼぼぼ…
「止ま…止まってぇ、嫌ぁぁぁ……」
アルルの願いも虚しく、止まる気配すらない尿。
じぢゅううぅ――…じばばぁぁ――…
「も、もう…うっ、ふぇっ」
じゅわ、じゅっ、ちゃぱっ…ちゃぽぽ……っ
ようやく音が止まる。むせ返るほどのアンモニア臭が、オレ達を包み込んでいた。
恥じらって泣き出すアルルに、こちらも酔いが回ってきているシェゾ。
少し赤くなった顔を背け、「終わったら言え、待っててやるから」
と小声で伝える。視界のすみに入った「ホテル」の看板も、意識はそちらに行くものの見ないふり。
「う、うん」アルルの方は真っ赤である。
路地裏でトイレペーパーも無いと困っていたら、何処から引き出したのかペーパーを差し出してくる。
【ちょっと怪しいけど、やさしい……】手を拭いてオシリを拭いて、服を直して。
酔いも手伝って、眠気から倒れそうになるのを抱えこまれる。
「おい、トイレ跡に顔から突っ込む気か?」
「ちょっと眠くなっただけだよ〜」
「無理にあれほど飲むからだな。その方がおまえを手に入れるのは容易いんだが…」
「ちょっとシェゾ、君まだそんなこと言ってるの?どうせなら普通に好きだとかさぁ、君は顔は美形なんだからその方が」
「好きだ」
「へづ……」意表を突かれてマジマジとシェゾの顔を見る。
ちゅ。
「ふむ、悪くないな」