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9-146様

町の中心部に存在する広場では人が行き交い、子供は楽しげに走り回り、女たちは輪を
組んで談笑している。
なんらいつもとかわりない光景のように思えたが、シェゾは何かおかしいと感じていた。
かしその理由が分からない。頭を捻りながら、悶々とした思いでシェゾは人々を眺めていた。
「あ、シェゾ!居たんだ〜久しぶり〜!」
そんな折り、背後からよく知る声が掛かった。明るく元気で、ちょっぴりいじっぱり、シェ
ゾも認める魔導力の持ち主であり、ただならぬ想いを寄せている愛しい少女、アルルだ。
久々にこの街に赴いたのも、この少女の顔を一目見たいと思ったからだ。再開に顔がほ
ころびそうになるのを抑え、出来るだけキリッとした表情を作って振り向く。
が、それは一瞬で崩れてしまった。アルルの頭からは獣の耳が生えていて、短いスカートの
裾からは長いシッポがフリフリ揺れている。喉元には鈴の付いた首輪が嵌められて、アルル
の動きに併せてリンリン音をたてているのだ。
「な…なんだそりゃ」
「なんだって…見ればわかるでしょ?猫だよ〜」
「いや、それはなんとなくわかるが、なんでそんなもん付けてんだってことを聞いてんだよ」
「え〜キミ知らないの?今日は猫の日だから、みんな猫になろーってサタンが首輪配ってる
の。これ着けたら、ネコの耳とシッポが生えちゃうんだよ!すごいよね〜」
周りをぐるりと見渡せば、あっちもこっちも猫耳シッポだらけ。周りもワイワイ楽しんでい
て、ちょっとしたお祭りになっている。シェゾが感じた違和感はこれだったのだ。
「くだらねーことやってんだな」
「そうかな、ボクは楽しいけどな。なんてったってカワイイんだもん!」
――確かに。胸の前で猫の手を形どり、にゃあ〜んと鳴き真似をするアルルはとても可愛い
し、なんだかこう…エロティックなものも感じさせる。顔が赤くなっていないだろうか、シ
ェゾは隠すよう顔を横に背ける。すると運の悪いことに、視線の先に見たくもない男の姿を
発見してしまった。


「楽しんでいるか?」
「サタン」
アルルとの会話を邪魔するように割り込んで来たサタンには、猫耳シッポは付いていなかっ
た。あったところで、元からある角と長い耳のせいで首から上がごちゃごちゃして、ただで
さえ鬱陶しいのが余計に鬱陶しくなるだけだからなくてもいい。
「うん!みんなで写真とったりシッポ相撲したり〜、あと猫もよってくるからいっぱい撫で
れたよ!長毛の白猫ちゃんの毛並ふわふわのつやつやで……もうもうもうもう〜っ、これ最
高だよ〜!」
「それはよかった」
目をキラキラ輝かせて話しているアルルはとっても可愛いのだが、それはサタンに向かって
のモノで、シェゾとしては何とも面白くない。ついつい皮肉を口走ってしまう。
「あいかわらず変なコトばっかに力使ってんなーおっさん」
「ハハハ、楽しければそれでよいのだ。シェゾも着けるか?首輪はまだあるぞ」
「誰がお前の作ったモンを、首から体が腐っちまうよ」
「そう言うとは思ったがな。ではアルル、またな」
「うん、バイバ〜イ!…………いつもはもっとしつこいのに、変なの」
あっさりこの場を後にするサタンに、アルルは不思議そうに呟く。
しかしシェゾは見逃さなかった、身を翻したサタンの口元がニヤリと三日月型に形どってい
たことを。


日は傾き、街中は街灯が灯り始めている。一人、また一人と広場から人が立ち去っていき閑
散とした雰囲気になってきた。シェゾもアルルと共に、街から少し離れた少女の家に向かっ
て歩みを進めている。
「あ〜楽しかった!たまにはこんなのもいいね、今日はサタンに感謝だよ〜」
「あんな奴に感謝してもろくなことねーぞ。調子に乗って余計に追い回してくるだけだ」
「……そうだろうけどさ。ホンット仲悪いよね、二人って。ところでシェゾはまたどっか行
くの?少しぐらいここにいなよ〜」
「ん〜、そうだな…」
本当は今日中に別の地に向かう予定だったが、シェゾはこの地を離れられずにいた。あのサ
タンの不適な笑い、何かある、そう直感が告げている。
起こるとしたらアルルにだ。事件が起こるのを待っているようでいい気はしないが、アルル
を守る為当分はここに留まることにしようと決めたのだ。
そんなシェゾの心配を他所に、アルルがもじもじしながら恥ずかしそうにシェゾの袖を引っ
張ってきた。
「ね、ねぇ。今日さ、ボク美味しいもの作るから…ウチに寄ってかない…かなぁ?」
「え?……あ、あー。なら、お邪魔…する…か、な……」
「やったぁ!…えへへっ…なら早く行こうよっ!」
アルルは真っ赤な顔でシェゾの先をパタパタ駆けていく。心配ばかりがシェゾの心を支配し
ていたが、揺れるシッポがちらりちらりと覗かせるアルルの下着に、ある種の期待が沸き起
こってきた。ドキドキと鼓動を高めながら、腕の中に収めていれば何かあっても平気だろう、
とほんのちょっぴりエッチなことを考えた。
そんな時、アルルが前方でベシャンとこけた。
「んな急ぐから転ぶんだよ、バカ」
クスクス笑いながら近づいていくが、アルルは倒れたままで立ち上がらない。何か様子がお
かしい。
「アルル?!」
胸がざわつき、急いで傍まで駆け寄る。顔を覗き見ると頬が紅潮し、眉根を寄せ苦し気な表
情を浮かべている。
「ふっ……くぅん……」
「おいっ、どうした?大丈夫かっ?!」
抱きかかえようと背と膝下に腕をまわすが、アルルはスルリとシェゾから離れようとする。
触れられるのも辛いのかと様子を伺っていると、アルルは身をよじり四つん這いの体勢に変
え、シェゾに向かってお尻を突き出したのだ。
ミニスカートのアルルのパンツはまる見えである


「ア、アルルっ!お前はしたないぞ!」
「やぁ…シェゾ見ないでぇ!恥ずかしい…!」
「だったら早く下ろせ!」
「それがっ、身体がいうこと…きかないっ…!」
「はぁ?何で…」
「わかんな…キャアッ!」
突然白いシッポがアルルの下着の中にうねうねと入り込み、蠢き始めた。
「あっ…やだぁッ!なに?…ぁ、シェゾ見ちゃダメ!」
アルルの叫びは耳に届いているのに、シェゾは目を離すことが出来なかった。シッポが動く
たびアルルの下着が少しずつ濡れていき、イヤらしい音をたてているのだ。白いショーツは
愛液と思われるモノで透けてきて、桃色の秘部がシッポでグチャグチャと穿くられ、淫れて
いくのがよくわかった。
「ぁ、い、イッちゃ…イッちゃうッ、シェ…ゾ、見ないでぇ…いやぁ、イッ……ぅあ、あぁん!!」
背筋をピンと弓なりに反らし震えるアルル。達したのが明らかだった。ずるりとシッポは抜
け落ち、アルルは力なく身体が地面に崩れ落ちた。静かな森の中はアルルの荒んだ呼気と、
痙攣に釣られて揺れる鈴の音だけが鳴り響く。
シェゾが目の前の事態を飲み込めずに呆然としていると、闇の中から気配が。すかさずマン
トをアルルに被せ、剣を手に持ち何かを迎え打つ。
「ムム、シェゾ居たのか」
「サタン…!お前アルルに何をした!!」
暗闇から現れたのは事態の元凶と思われる人物、サタンだった。怒りで震えるシェゾの問い
かけに、手を口にあてムフフとイヤらしい笑いを返す。
「身持ちの固い妃の心を解きほぐす為の、ちょっとしたお遊びだ。首輪を付けている者達は
夜になると発情期を迎えるようになっている」
「…テメェらしい下品な遊びだな。周りはこんなことに巻き込まれたら堪んねーよ」
「そうか?皆も楽しんでいたではないか。お前も猫アルルを見て鼻の下を伸ばしていたろう」
「うっせ!いいからとっととアルルの首輪を外せ!」
「出来ん」
シェゾの激昂などモノともせず、さらりといい放つ。
「アルルに疑われない為に大量に作って配ったからな、かなりの魔導力を使用した。回復す
るまでは無・理・だ〜」
ワザと挑発的な言い方をしてきたサタンに、頭の回路がプチンと切れた。刃をサタンに顔に
差し向ける。
「……ってことは今ならお前をギッタギタにやっつけることも可能ってことか?」
「……それでも貴様のような若造にやられるなど有り得ないが」
周辺の空気が張りつめた。お互いの魔導力が高まっていき、森の木々達をざわつかせる。こ
の二人が本気で戦えば大規模な被害が出るかもしれない、危険な状況だ。しかし止める者は
誰もいない。臨戦態勢がととのう。後はどちらかが僅かでも身を動かせば闘いの始まりだった。


「……ンッ、……いやあぁぁんッ…ぅン」
甘ったるい声色に思わず二人が振り返る。するとそこには、マントがずり落ち、しとどに濡
れた秘所を男達の前で露にするアルルの姿があった。
「あふ……気持ちぃ…ん」
ショーツを太ももまで下げ、指先で花弁を拡げながら、ぐちゃぐちゃとシッポで女の部分を
掻き回していた。高く上げたお尻が艶かしく揺れている。
アルルは繁殖を目的とする性の欲求に耐えきれず、快楽の深淵まで堕ちてしまっていた。こ
こに居るのは、アルルであってアルルでない。男の視線などおかまいなしに快楽を追求する
少女は、今やただの雌猫に成り下がっていた。余りの甘美な光景に男達に集まっていた魔導
力が分散する。シェゾに到ってはなによりも大切な剣を地に落とし、アルルの恥態に見入っ
てしまっていた。そんな中、一歩先に進み出たのはサタンだった。
「はふうぅん!」
サタンが秘部からちゅぽんとシッポを引っこ抜く。刺激に背を震わしているアルルに覆い被
さり、耳たぶを唇で食みながら、低く、獲物を仕留めるように囁く。
「もうシッポでは足りないだろう?アルル、もっと大きくて満足できるものを与えてやろうか?」
虚ろな目をしたアルルは、無言でシッポをサタンの下肢に潜り込ませると、器用に男のモノ
を取り出した。ニッタリとサタンは笑む。素早くシェゾのマントを地に引き、その上でアル
ルの衣類を取り払い華奢な肢体をさらけだした。すでに固さを持っていた胸の尖りに舌を這
わそうとする。だがシェゾの手がアルルの胸に重ねられサタンの接触を阻んだ。
「下がれ。こいつは俺のモノだ、お前に触れる権利はない」
「フン、今アルルと良い仲なっていると聞いたが優しいアルルのコト、お情けで付き合って
いるだけだ。いい加減手放してやれ」
「馬鹿なこと言ってんじゃねーよ。お前こそ自分が蚊帳の外だっていい加減気づけ」
「それはどうかな?本能をさらけ出した今なら、アルルの心の奥底が分かるぞ?アルル、ど
ちらが欲しい?答えてみろ」
サタンの問いかけに、アルルのシッポはシェゾの下肢に移動を始め、先程と同様に男のモノ
を取り出す。当然だ、サタンに嘲笑を向けようとした矢先、シッポはシェゾから離れ、クネ
クネと並んだ雄を見比べる動きを見せる。そしてくるくると巻き付いていったのだ、二つの雄に。
自分が選ばれると確信していたシェゾは、思ってもみなかったアルルの答えに、目を丸くする。
「両方欲しいということか、意外と淫乱だな……しかし、それもまた愛らしい」
喉の下をコロコロ撫でれば、雌猫は嬉しそうに目を細めた。
「どうする?」
「……何が?」
「仔猫は我ら二人を望んでいる。幸いミルクを飲む愛らしい口は二つあるからな」
どうやらサタンはシェゾに共謀しないかと誘いかけているようだ。不遜な態度が実際は不本
意であることを告げていたが、それはシェゾも同じ。そして大人しくこの男にアルルを引き
渡す気も毛頭なかった。
しかしシェゾの心は揺らぐ。自分だけを選ばなかったアルルに憤りを抱いてしまった。アル
ルはサタンの肉棒を弄くりながら、視線はシェゾの男の部分を物欲しそうに見つめていた。
そして声なくシェゾに語りかける。シェゾ、モ、欲シイ、と。
混乱する思考が判断を鈍らせた。シェゾは悪魔の囁きに耳を傾けてしまった。
「……こいつは俺のモノだからな。それを頭に入れとけよ、ロリコン野郎」
「変態に言われても何とも思わん。まあいい、昼とは違う遊びを存分に楽しもうではないか。
なぁ、アルル」
サタンの言葉を肯定するかのように、首元の鈴がチリンと音をたてた。


闇夜に紛れた森の中で、シェゾは世界で一番嫌いな男と共に、世界で一番愛しい少女を抱こ
うとしている。通常では有り得ないことだ。発情期の雌猫とは恐ろしい。雄を惑わし、倒錯
させる、それだけの魅力を持ち合わせている。
猫の交尾の体位をとっているアルルの足元に居るのはシェゾ。
突き上げた双丘の少し下から、美味しそうに垂れている愛液を舌ですくいあげる。
「ああン…」
ひどく甘い、雌の鳴き声。シェゾの背筋がゾクゾクと粟立つ。もっと耳に入れたくて舌をひ
たりと秘部に押し付け大きく舐め続けると、断続的に嬌声があがる。
しかし暫くすると艶やかな声は消え、くぐもった呻き声に変わる。
アルルの正面にいたもう一人の男が腕を肩に掛けさせ、桃色の唇を啄んでいた。喰らうように、
時には口を大きく開けワザと舌の絡み合いを見せつけるように。まるで恋人達が行うキスに、
シェゾの顔が険しく歪む。
「シェゾ、お前がっつきすぎだ。いつもそうやってアルルを抱くのか?もっと手順を踏んで
進めてやらんと可哀想だろう」
「ハッ!性欲を押さえられなくて、いきなり発情期を植え付けるオッサンに言われたくない
ね」
「それに便乗してアルルを抱こうとしている自称彼氏に言われたくないものだ」
引くことのない応酬に、またもや一触即発の雰囲気が訪れる。
やはり、アルルよりも先にこの男を亡き者に。そう思ったシェゾは地面に刺した剣に手を伸
ばす。だが持ち手よりも先に、小さな手がシェゾの指先を包みこんだ。
「シェゾぉ……アソコ、ムズムズするよぉ…。も、入れて……?」
潤んだ瞳でじっと見つめられ、心臓がドキンと跳ねた。言われるがままアルルの秘部に押し
当てる。亀頭が愛液にまみれた粘膜触れると、男の中心部がズクリと脈動し、大きさを増す。
蕩けるように、熱い。
「…あぁ、好きなだけ入れてやるよ」
少しヤケ気味に、尻肉を鷲掴みにしてアルルの中に沈めていく。
「はぁ……あんッ、」
「……っこ、れは…凄いな…」
膣内はシェゾを拒絶することなく迎えいれ、心地よく圧迫する。久しぶりのアルルの中にシ
ェゾは身震いした。耐えることなくすぐに注挿を開始する。奥へ奥へといざなう蠢きに逆ら
うよう引き抜き、そしてまた求められるまま内壁を掻き乱しながら突き上げる。
「あんっ、やぁンッ!シェ、ゾぉ…んッ!」
「アルルッ、相変わらずっ、いいぞ……ッ」
「シェゾ、シェゾぉ……キモチイッ…いいよぉッ」
「……シェゾ、今は貸してやっているが、いずれアルルは私のモノだ。無茶をさせて壊すなよ?」
「…誰がっ、誰の…モノだって?こいつの全ては俺のモノだっ!!テメェには関係ねぇ!!」
「きゃああぁぁぁんっ!」
サタンに対する怒りをついアルルの中に叩き込む。


そんなシェゾの様子を卑下た笑いで見下ろしていたサタンも限界を迎えたようだ。掌を頬に
添え、赤黒く起立した肉棒をアルルの前に突き出す。
「愛しい仔猫よ、うまいミルクを飲ませてやるから、しっかりくわえるんだぞ」
親指で下顎を大きく開かせ、喘ぐアルルの口内に自身の雄を侵入させた。
「ふぐぅ!うぐ…ぐううぅ、ンん〜!」
サタンはアルルの頭を掴み、容赦なく腰を振る。
喉の奥を突かれて苦しいのだろう、嬌声はくぐもったものに変わり、身体に緊張が走るのが
わかった。アルルが苦悶の声に連動し、シェゾへの締め付けが増す。
食いちぎるような肉壁の締め付けに、シェゾも手加減することが出来ず、ひたすら律動を強
めるばかりだ。
「はぅ……ンッ、んく、むぐぐ」
「……ハァ、はぁ、…ぁ、アル、ル……ぅッ」
「イイぞ、もっと唇に力を……そうだ、上手だなアルルは……ぁあ…」
「ン、…んんンッ、んぐっ!ン、ンんぅーーッ!!!」
唸る声と一緒にアルルの身体がガクガクと痙攣した。
しかし、前後を塞ぐ男達は止まらない。アルルを気にする事なく注挿を続けている。
「んぐ……うえぇっ!サタ、ン…も、シェ、ゾ、もぉ…やめっ!ぅ、あうあああっ!!」
性欲が満たされたことで正気が戻ったのか、さっきまでの快楽に溺れた姿に変わって、喉を
犯す男根にえづき、苦しさと吐き気に戦いながら涙をボロボロ流していた。
それでもシェゾは激しく雄を叩き込む。苛立ちをぶつけるように、自分以外の男に身を許し
たアルルへの罰でもあるかのように、深く深く、強く、非情に。二人は最奥で果てることを
を目指し、ラストスパートを掛ける。
「あぁ……そろそろだ、っ仔猫よ、絞りたてのミルクを注いでやるからしっかり飲むといい」
「ヤ…やらぁ…ゲホッ、シェゾも、止め……うぐ」
「悪い…こっちも無理だ……、出来たら責任取ってやるから中に出すぞ…」
「イヤぁ!!…、ダメぇ!!ヤメテよぉ!」
アルルが中出しの恐怖に怯えた時、膣内が急激に収縮をみせた。それに釣られてシェゾは欲
望を暴発させる、ほぼ同時にサタンも喉に直接白濁した液体を注ぎ込んだ。


「ゲホッ、けほけほっ……うええぇ…気持ち、わるぅ…」
「ふうぅ…」
「ハァ……、シェゾ、次は私がそっちを使うから退け」
「……なら俺は口だ、お前こそとっとと退けよ」
「おこぼれに預かれるのは一度までだ。今すぐこの場から消えろ。後は私とアルル二人で楽
しむのだ」
「なんだと?だいたい俺のモノにテメェが手ぇ出してくるから、おかしなことになってんだ
ろ?そっちが消えろ!むしろこの世から消えろロリコンクソジジィ!!」
「何だと…?」
「ヤるか…?」
本日三度目の火花を散らす二人。またもや魔導力を高めていくが、お互いに気をとられ過ぎ
て気づかなかった。それよりも大きな怒りの炎がアルルを燃やしていたことを。
「……女の子の身体をおもちゃにするなんて…許せない…………」
「「ハッ!!」」
気付いた時には既に遅し。
「ジュ・ゲ・ムーーーーー!!!」
どっかーーーーーーーん!!!
「の、のわあああああああ〜!!!」
二人はキリモミしながら遥か遠くに飛ばされたのであった。


―――次の日。
昨日と同様、広場に人が集り、なにやらざわついつていた。
「やっぱり言われてた通り変態だったのよ…」
「本当ね…でも変態はシェゾだけだと思ってたけどまさかサタンまで」
「私は前からサタンも怪しいと思ってたよ。年端もいかない女の子を追いかけ回して嫁にす
るってほざいてたらしいから。でもここまでとはねぇ…」
憐れなモノを見るような人々の視線の先には、下半身丸出しの二人の男が重なって倒れていた。
この後、シェゾとサタンはホモだの変態だのロリコンだのホモだのと人々から言われ続け、
アルルからもがっつり避けられる日々を送ることとなるが、まぁ自業自得である。


おしまい

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