サタン×猫耳アルル 01

たら汁 ◆u5n33kjMKs様

「だから、なんとかしてって言ってるじゃないか!」
「無理なものは無理ですわ!アルルさん!」
「そんな事言わないでよ〜何か、方法はないの?ねっ?あるでしょ?あるって言ってよ〜」
「ありませんわ!それに、そのままで良いじゃありませんか?可愛いですよ。アルルさん」
ボクとウィッチはこんなやりとりを一時間もしている。
それもこれも、この耳と尻尾のせいだ。
なぜだかは知らないけど、眼が覚めたらボクの体には猫耳と尻尾が付いていた。
「ウィッチは、人事だからそんな事言えるんだよ。ボクは元の姿に戻りたいんだ」
「もったいないですわよ。こんなに可愛いのに〜それに、よく似合ってますわ。
お耳も尻尾も焦げ茶色のおめめとおそろいですし………」
ボクは、真剣に悩んでるのにウィッチときたら…
さっきから、可愛いだの…似合うだの…そのままでいれば良いだの…
「いやだ!絶対にいやだ!ねぇ、ウィッチ…元に戻る方法を教えてよ。
天才美少女魔法使いのウィッチなら知ってるでしょう?」
天才美少女魔法使いと言った瞬間、ウィッチの耳がピクっと動いたのをボクは見逃さなかった。
「仕方ありませんわね…教えてあげますわ!でも、アルルさんに出来るかしら?」
やっぱり、知ってたんじゃん。
ウィッチが単純な性格で良かったよ。
一生、このままなんて絶対にいやだもんね。
「出来るよ!戻れるなら何だってやるよ!ねっ?早く教えてよ」
「分かりました…では、アルルさん。ちょっと、お耳を………」
そう言うと、ウィッチはボクの耳元で信じられない言葉を口にした。
「えっ───!!!そ、そ、そんなの無理だよ!で、できない………」
「だから、言ったじゃありませんか!言っときますけどそれしか方法はありませんよ!」
元の姿に戻る方法それは、自分を一番思ってくれている人と愛しあう事だった。
要するに…あぁ!考えたくもないよ…そんなの嫌だ。
元には、戻りたいけど…でも、だからと言ってそんな事出来ないよ。

「そ、そんなぁ…それしか方法はないの?もっと、他の方法が………」
「ありませんわ!天才魔法少女のわたくしが言うんですから!間違いありません」
そ、そんな…そんな事ってないよ!
元の姿に戻る為に、あ、あ、愛しあうだなんて…
そ、それって、もしかして、もしかしてだよね?
「ウィッチ…そ、それってさ…もしかして…」
もしかして、ボクの思ってる事と違うかも知れないもんね。神様…どうか、ボクの思い違いでありますように…
「えぇ…要するに、アルルさんを一番に思ってくれている男性とエッチするんですわ」
───神様は、非情なものでボクの最後の望みも断ち切ってしまった。
───神様、こんなにもあなたを憎らしいと思った日はないよ。
「わ、わかったよ…ウィッチ…もう一回聞くけどさ。それしか方法がないんだよね?」
「ありませんわ!」
元の姿に戻る為…しょうがないか…って思ってもやっぱり、恥かしいよぉ〜
だ、だって、そんな事やった事もないし考えた事もないのに───
でも、誰なんだろうな。ボクを一番思ってくれている人って
まさかね、あいつなんかじゃないよね。たぶん…
「でっ?誰なの?ウィッチ?ボクの事を思ってくれている人って?」
「サタン様ですわ☆」
「ふ〜ん、サタンか…なんだぁ、悩んで損したって…えぇ───!!!!!!」
「うるさいですわ!アルルさん、そんな大声で言わなくても良いじゃありませんか!」
ウィッチの、とどめの一言にボクは倒れそうになった。
まったく、予想出来なかった相手ではないけど
よりによって、サタンだなんて…別に誰が相手でも嫌だけどさ…
「な、なんで、サタンなのさ?サタンじゃなきゃ駄目なの?」
「あら?アルルさんをあんなにもお慕いしてる方がサタン様以外いるとでも?
少なくともわたくしは、サタン様以外いないと思いますけど?」
「や、やっぱり…そうだよね………サタンしかいないよね………」
聞いたボクが馬鹿だったかも、自分で逃げ道を失くしちゃうなんて
もう!ボクの馬鹿!馬鹿!馬鹿!
「わたしくしは、このままの方が可愛いと思いますけどね〜
まっ、やるやらないはアルルさんが決める事ですから☆」
ウィッチは、意地悪だ。ボクがまだ、悩んでるのを知ってるくせに…
「分かったよ、やるよ!やりますよ!元の姿に戻る為だもん!」
そうだよ、元の姿に戻る為だ!アルル…頑張れ!頑張るんだ!
「決まりましたわね!そう決まったら急いだ方が良いですわね!サタン様のお城までわたくしが送ってあげますわ」
「まっ、まってよ〜ウィッチ〜」
ウィッチに、強引にほうきに乗せられたボクはこうしてサタンの所に行くはめになった。

「さっ!着きましたわよ!アルルさん☆」
「う、うん………」
ウィッチが送ってくれたおかげで、ボクは早くサタンの城に行く事が出来た。
それが、良いのか悪いのか分からないけど
どっちにしろ、やらなきゃ元の姿には戻れないんだ。
それなら、早い方が良い。
「では、アルルさん。わたくしはこれで失礼しますわ☆頑張ってくださいね」
「う…うん。ありがとう…頑張ってくるよ。」
ウィッチにしては、優しい…変だ…こんなにいつものウィッチじゃない。
でも、気のせいだよね。ウィッチだって優しい時もあるよ。うん、あるある。
ボクは、疑問に思いながらもウィッチを笑顔で見送った。
いや、今はそんな事考えてる場合じゃない!
現実を見なきゃ、現実を───
「サーターン!いるの?いるなら返事してよ〜!」
「なんだ、昼間から騒々しい…おぉ!!!我が未来の妃ではないか!今、そっちに行くぞ!」
どうか、留守でありますように…なんて、そんな都合の良い話ないよね。やっぱり(とほほ…)
「行くって?まさか、そこから飛び降りるんじゃないよね〜?」
城の窓から顔をだしたサタンに、一応、心配の言葉をかける。
飛び降りて、死なれたら困るのはボクだから
「おぉ…未来の夫を心配するなんて…心配は無用だ!そこで待っててくれ」
ボクの心配をよそに、サタンは翼を広げてボクの所に飛んできた。
───綺麗だな───
不本意だけど心の底からそう思った。
黒い翼は、太陽の光でキラキラと光ってベルベットのような輝きを見せていた。
「アルル…いや、我が未来の妃よ…待たせたな。んっ?その耳と尻尾はどうしたのだ?」
「いや…その…これは、話せば長くなるんだけどね」
鈍感なサタンもさすがに、ボクの変化には気づいたらしい。
そりゃ、気がつかない方がおかしいか。
「あのさ、ここじゃ言いにくいからさ。とりあえず、キミの部屋に連れて行ってくれない?」
「ほう…それは、お安い御用だ。私に任せておけ!って…ア、アルル!そ、それは、つまり…」
「いいから、早くボクをキミの部屋に連れて行ってよ!話は後でするから!」
「わ、分かった。」

自分でも、恥かしい事を言ってるのは自覚してる。
でも、でも、こんなとこを他の人に見られるよりマシだよ〜
ウィッチにはもう、見られてるけどさ。
これ以上他の人に見られる事があったら…
ボク…もう、生きていけないかも
「では、しっかりつかまっているんだぞ!」
「えっ?ちょ、ちょっと、ま、まって!」
サタンは、慌てふためくボクをよそにひょいと抱き上げて空に旅たった。
ちょ、ちょっと…ま、まってよ!これって…お、お姫様抱っこってやつじゃないか!
やだ、こ、こんなの恥かしいよ…
それに、高いとこは苦手なのに…
「サ、サタン!ちょ、降ろしてよ!こんなの恥かしいし…それに、ボク高いとこ苦手で…」
「心配するな、アルル。それよりも見ろ。空は美しかろう?」
勇気をだして、視線を空の方に向けるとサタンの言うとおり美しい光景が眼に映った。
雲ひとつない空は、どこまでも澄みきっていて心が洗われるようだった。
なんか、この空の景色を見てると悩んでる事が嘘みたいだなぁ…
「は、話をそらさないでよ!だいたい、キミは人の話を聞いてるの?」
嘘だったらいいけど、現実はそんなに甘くないもので
実際、嘘じゃないからサタンのとこへ行った訳で
現実逃避してる時間なんか───ボクにはないんだ。
「アルル、もうそろそろ私の部屋に着くぞ」
「人の話を聞けー!!!」
ボクが真面目に悩んでるのに…サタンときたら!って…
怒ってる場合じゃない。
元に戻る方が先決だ。
「さぁ、アルル…着いたぞ」
「う…うん」
考え事をしてる間に、部屋に着いたらしくサタンは僕を降ろしてくれた。
さすが、魔界の貴公子とあってか部屋は広く豪華な家具や装飾品で埋め尽くされていた。
そうだよね…一応、魔王なんだもんね。
馬鹿ばっかりやってるから、そうは見えないけど
「で、アルル?話したい事とはなんなのだ?」
「えっ?えっーとね…その、あの、ほら、そ、そんなに急ぐ事でもないからボク、帰るよ」
やっぱり、言えないよぅ…ボクを元の姿に戻すために抱いて!だなんて…
そ、そんなの死んでも言えない…
「待て、アルル!」
サタンは、ボクの手を掴み自分の体にボクを引き寄せた。
「や、やだ!サタン…放してよ!」
抱き寄せられた瞬間、胸の鼓動が早くなるのが分かった。
や、やだ、ボク…なんで?もしかして、サタンに抱き寄せられたから?
だから、こんなに体があついの?

「アルル…私に用があるのであろう?話してくれないか?力になりたいのだ…そなたの力に…」
そう言うと、サタンはボクの体を強く抱きしめた。
そんなに…強くしないでよ…ドキドキしてるのがばれちゃう…
で、でも、言わなきゃ…言わないと、元の姿に戻れない。
そんなの、もっと嫌だ。
「サタン…今から、ボクの言う事ちゃんと聞いてくれる?」
「もちろんだ…アルル…我が未来の妃よ」
「ボクを、ボクを…抱いて欲しいんだ…そうじゃないと、ボクは元の姿に戻れない。
この、耳と尻尾は消えないんだ…サタン…だから…うん?うふぅ…」
ボクを…抱いて…その言葉を口にする前にサタンに唇を塞がれた。
「うん…ふっ…うぅぅ…」
や、やだ!やめてよ…サタン!
ま、まだボクは言いたい事があるんだから…
ボクの気持ちとは、裏腹に舌は口内を進んでいく。
やっ…やだ、ボク…どうして?
舌は、ボクの舌に絡みついてきては…離れていく。
な、なんで?ボク…なんか、ヘン………
ヘンだよぅ…
「うっ…うん……ぷはぁ………」
サタンは、ようやく唇を離してくれた。
離した時、ボクとサタンの唇に銀色の糸みたいなものができた。
やだ…なんか、ボク…
ボクの眼には、それが何だかは分からないけどいやらしい光景のように思えた。
「アルル、我が妃…お前の全てが愛おしいよ」
「サ…サタン…ボ、ボクは………」
「あぁ…分かってるよ。ここでは嫌なのだろう?」
サタンは、ボクを抱き上げると寝室の方へ行き
ボクをベッドに押し倒した。
「サタン…話を聞いて………」
ボクの話を聞いてるんだかいないんだか
サタンは、ボクの服を脱がしていく。
「や、やだ!サタン!ねぇ!サタン!」
ボクの抗議も空しく、とうとうボクは下着姿にさせられた。
「アルル…私は、お前が愛しくてたまらないよ」
「やぁ…サタン…くすぐったいよぉ…」
サタンの舌が、ボクの首筋の上を這いずり回る。
その、気持ち悪いような。なんとも、言えない感触にボクは声をあげてしまう。

やだ…ボクったら…ヘンな声出しちゃって…
「くすぐったい割には可愛い声で鳴くんだな…」
「そ、そんな事ないよ!それより、ボクの話を…ひぁぁ!ダ、ダメ…やだぁ!」
サタンは、ボクのブラジャーを取り去ると胸にしゃぶりついてきた。
やだぁ!ダ、ダメ…や、やめてよぉ!
おっぱい舐めないで…見ないで…いやぁ…
ボク…ヘンな声でちゃうよう…
ボクの声はサタンには届かない。
舌は動きを緩めるところか激しさを増していく。
「やぁぁ!おねが…やめ…やめてよ!」
「そうか、分かった」
サタンの舌の動きが止まった。
えっ…?な、なんで…なんで、やめるの?
あんなに、やめてって言ってもやめなかったのに…
「サ…サタン?どうし…て?」
「こっちも可愛がって欲しいのだろう?」
サタンはそう言うとボクのパンツを破いてしまった。
「なっ!ち、ちが…やめ…いやぁぁぁぁぁ!!」
サタンは、閉じていた両足を無理やり開き開脚させる。
「あぁ…アルル…お前のここは良い匂いがするな…」
や、やだ…匂いなんか嗅がないでよぉ…ボク、もうイヤだよぉ!
こんなのイヤだぁ!!!
「サタン…ボク、もうイヤだよぉ…」
「ほう…嫌ね………嫌と言ったかアルル?」
「言ったよ!ボク、もうイヤだよぉ…サタン…」
「では、これは何なのだ?アルル?」
「んぁぁ!ダ、ダメェ…さ、さわっちゃ…ダメェ!」
サタンは、ボクのエッチな汁を掬い取るとそれをクリトリスに擦り付けてきた。
や…な、なんで?一人でするのとなんか…違うよぉ…
なんか…気持ちいい…
サタンは、クリトリスを指で挟むと上下に擦り始める。
経験した事のない快楽の波に流されそうになってしまう。
ヤダァ…ボク…サタンなのに…なん…で?

「あぁぁ!サタン…ダメ!ダメェ…さわっちゃ…ダメなのぉ!」
おねが…こすらないで…ダメ…ボク…もう…ダメェ!
「触っては駄目なのだな?そうか分かった」
「ふぇぇ?サタン?なにする…の?っていやぁぁぁ!ダ、ダメ!」
もうやめてくれる…そう思ってた…でも、サタンは…
「や、ダメェ!おねが…サタン…舐めないでよぉ!」
足を閉じたくてもサタンに押さえつけられてるからできない。
やだぁ…こんなのいつものサタンじゃないよぉ…
ボクは…ボクは…お馬鹿でドジで…マヌケで…
変態で…しかも、人の話を聞かない…
「んぁぁぁ!やぁ…やぁぁぁぁぁ!!!」
舌は、声と共に舐めあげる早さを増していく。
ボク…もう、もう、ダメ…我慢できないよぉ…
「いゃぁぁぁ!ひっ!いく!いっちゃうよぉ!」
でも…優しい…そんな、サタンが…サタンが…
ボクは…す…き…
「やぁぁぁぁぁ!サタン…ボク…ボク!いっちゃうぅぅぅ!!!」
体に雷が落ちてきた様な強い衝撃がボクを襲う。
うぁ…サタン…ボク…もうダメ…無理………
衝撃を受けた反動だろうか頭がクラクラする。
「アルル…アルル?大丈夫か?」
サタンの顔がぼやけて見える。
サタン…ボクは…だいじょう…ぶ
あれっ?サタ…ン?サタ…ごめ…ごめんね。
「アルル?アルル!大丈夫か?しっかりしろ!」
ボクの名前を呼ぶサタンの問いに答える事もなく
ボクの意識は遠のいてしまった。

「アルル………アルル………しっかりしろ…」
んっ…誰?ボクを呼んでるのは?
一生懸命、ボクの名前を呼んでる…
「アルル…アルル…眼を覚ましてくれ…」
この声は…サタン!サタンだ!
眼を覚ましてくれって…ボクは、寝てたっ事なの?
「んっ…サ、サタン?ボク、いったい何して………」
頭がずきずきするよう…
ボク、何やってたの?
「アルル〜我が妃よ!!!もう二度と眼を覚まさぬかと思ったぞ〜!!!」
ギュっと強く抱きしめられる。
そ、そんなに強くしないでよ。く、くるし…い…
「サ、サタン?い、痛いよぉ…」
「す、すまん。お前が眼を覚ましたのが嬉しくて…つい…」
覚ました?って事は…ボク、寝てたの?
なんで、寝ちゃったんだっけ?
えっと…朝、起きたら猫耳と尻尾が生えてて…
それで、ウィッチにとこに行ってそれで、元に戻る方法を聞いて
それで、サタンのとこの行って…それから、ボクはサタンと…
サタンと…サタンと…あっ!ボ、ボク…も、もしかして、もしかしてだよね?
「サ、サタン?あ、あのさ、つかぬ事聞くんだけど…ボ、ボクさ、キミと何してたんだっけ?」
聞かなきゃ良いのに聞きたくなるのが人間の性って先生が言ってたっけ
何してたかなんて、本当は覚えているけどさ。
ボクの思い違いかも知れないもんね。
うん、そうだ!そうだよ!ボクの思い違いだ。
「アルル…覚えてないのか?お前は、私と………んぐっ?」
私と…その次の言葉をサタンが口にする前に、ボクはサタンの口を塞いでしまった。
覚えてるけど、知ってるけど、本人の口から聞くのはやっぱり、恥かしい。
そ、そりゃ、キスだって恥かしいけど…
続き聞くより良いもん!そ、それに、気がついたらキスしちゃったんだもん…
「か、勘違いしないでよね!ボ、ボクは好きでこんな事してるんじゃないんだから!」
ボクは、唇を離すとサタンが言葉を発する前に喋った。
だ、だって、勘違いなんかして欲しくないんだもん…
ボ、ボクだって好きでサタンとこんな事してるわけじゃない。
元の姿に戻りたいから、しょうがないからしてるんだもん。
「アルル…私は、それでも嬉しいぞ。」
「そうだよ、だから、勘違いしないで………ふぇっ?」
サタンの口から意外な出たのは意外な言葉だった。
嬉しい?なんで?何でよ?ボク、キミの事利用してるのになんで?
なんで、嬉しいの?なんで…サタン…
ボク、キミが分からないよ。

「私は、それでも嬉しいぞ。お前が私を必要としてくれてる…
それだけで、私は十分幸せだ。幸せなのだよ。アルル…」
サタンは、悲しそうな笑みを浮かべてボクの額にキスをする。
──悲しみを映したその赤い瞳は夕日のように赤く燃えるような色をしていた。
──そうさせたのはボク──
「サ、サタン…あの…ボ、ボク…キミの…」
「みなまで言うな…アルルよ…たとえ、仮初めの契りとは言え…愛しいお前と一夜を共に出来るんだ…
それだけで私は幸せだ。それ以上は望まん…安心するがいい…」
ぶちっ!ボクの中の何かが切れたような音がした。
すぅ──ボクは、大きく息を吸い吐きサタンに向かって思いをぶつけた。
「サタン!ボクは、そんなサタンは嫌いだよ!大嫌いだ!!!
ボクはね、お馬鹿でドジでマヌケで変態でしかも、人の話を聞かない…
そんな、キミが好きなの!だから、悲しい眼をしたキミなんて大嫌い!
ボクは、いつものキミが好きなんだからね!!!」
ボクがサタンに思いのたけを伝えてからどれだけ、時間が経ったのだろう。
沈黙がボクとサタンの間を行ったり来たりする。
たぶん、10分ぐらいの時間だったと思う。
でも、ボクにはそれがとても長く思えた。
「サ、サタン?えっと、あ、あのさ…その、だ、だから…」
サタンは何も喋らない。
ボクはサタンの顔を見るのが怖くて下を向いている。
だって、どんな顔していいか分かんないんだもん…
「えっと、サタン?人の話を聞いてる……きゃぁ!!」
サタンは、ボクの体にのしかかってきた。
ひ、ひ、ひ、人の話を最後まで聞けー!!!!!!!!!
「アルル…お前の気持ちはよ〜く分かった!!!要するに、私達は両思いだったんだな?
恥かしがり屋のお前の気持ちに気づかないなんて…私もまだまだだな…」
な、な、な、何でそうなるのー!!!
た、確かに好きって言ったけど…種類が違う…違うのにぃ…
ま、元気になったみたいだし…良いかな…?
「アルル…我が未来の妃よ。さぁ、続きをしようぞ…」
「なっ…サ、サタ、サタン?続きってなんの続きだっけ?ボク、分かんない〜なぁ〜」
人間って生き物は苦しくなると現実逃避するって先生が言ってたっけ…
先生、ボク、その時は意味が分からなかったけど
今、ようやく意味が分かった気がします。
「そうか…では、もう忘れられないようにしてやろう…二度とな…」
サタンは、今まで見せた事のないような穏やかな優しい笑みを浮かべてる。
サ、サタ、サタン、言ってる事と顔が違うよ…
あ、ボク…とっても、嫌な予感がしてきた。
その予感が外れてくれれば良いんだけど
そんな都合の良い話なんてあるわけない。

「えっと、サ、サタン?ボク、その用事を思いだしちゃっ…ふぇっ?や、やだぁ!」
サタンは、ボクの胸の先の突起を指で摘むと指で軽く潰しそれを口に含んだ。
た、確かに、人の話を聞かないキミが好きだって言ったけど、言ったけど…
そ、それは元気のないキミが嫌いって意味で…人の話を聞かないキミが好きって意味じゃないのにぃ
「んんっ!やぁ…ちょっ、好きってそういう意味じゃぁなぃぃ…」
舌は突起をまるで、飴を舐めるかのように弄ぶ。
や、やだ…ボク、まだ胸だけ…胸だけなのにぃ
なんか、エッチな気分だよぅ…
「やぁん!あぁ…ダ、ダメだったらぁ…やめてよぉ…」
ポカポカとサタンの頭を叩いては見るものの
サタンはビクともしない。それどころか、ボクの反応を楽しんでるみたいだ。
「ダメだよぉ…やぁぁぁぁ!!そこ、触っちゃ…ダメェ!!!」
さっきの余韻が残っているせいなのだろうか?
軽くそこに触れられるだけで達してしまいそうになる。
「ひん!んぁぁ…あぁ?やぁぁぁ!」
サタンはそこを指で触れるだけでなくボクの中に指をいれてきた。
ボクのそこは、恥かしいくらいエッチな汁で溢れてて…
サタンの指を簡単に飲み込んでしまった。
「んふぅ…やぁん!サタ…動かしちゃやだぁ…」
サタンの指は、ボクの願いとは裏腹にボクの中を刺激する。
指が出し入れされるたびにぬちゃぬちゃとイヤラシイ音が響く。
やだ…?この音ってボクなの?ボクが出してるの?
ボク、いつのまにこんなエッチになったんだろう?
ま、まさか?サタンだから?サタンだからなのかな…
「アルル…すまないがもう私は限界だ…」
サタンは突起から口を離すとボクの耳元でそう囁いた。
限界?何の?お腹でも痛くなったの?
疑問に思いながら声のす方に眼をやると…
──ねぇ?神様、あれは何?何なのさ?
──ねぇ?教えてよ?あの物体は何…何なの?
「サ、サタ、サタ、サタン?そ、それは…な、なに?何なの?」
も、もしかして…そ、それって…もしかしてだよね?
その物体は今にも破裂しそうなぐらいに膨れ上がり己の存在を主張していた。
「何って…アルル…その、なんだ…私の…持ち物と言うか、分身と言うか…」
──神様、ボクは馬鹿だね。聞かなきゃ良いのに聞いてしまいました。
──ねぇ?神様、やっぱりあの物体はサタンの………なんだね?
あぁ…聞かなきゃ良かったよ。やっぱり、やっぱり…サタンのアレなんだね。
そ、そりゃぁ、男なんだから当然ついてる訳なんだけど
だけど、だけど、だけどー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
見るのは初めてなんだよぅ…

「サ、サタン?あの、ボク…その…えっと…」
ど、どうしたら良いのさー!!!
しなきゃ元の姿に戻れないのは分かってる。
そんなの分かってるさ。
頭じゃ分かってるけど…やっぱり…
「アルル…安心しろ。なるべく優しくするから…」
なるべくって何なのさ!!!って突っ込みは置いといて
──現実を見なきゃ現実を──
「我が愛しい未来の妃よ…心の底から…お前を愛しているぞ…」
「あぁぁぁぁ!んぁ!いたぁ…サタン…いたいよぉ…」
サタンは自身をボクのそこにあてがうとゆっくりではあるが
ボクの中に入ってきた。
「アルル、すまないが我慢しておくれ…」
破瓜の痛みがボクの体を襲う。
痛いとは噂では聞いていた。
聞いていたけど…痛いよぉ。
「んっ…へ…いきだよ。サタ…動いて…いいよ…」
「アルル………」
ホントは、平気じゃないけど…
きっと、痛いって言ったらサタンは止めてしまう。
サタンは優しいから、優しすぎるから
でも、そこが好き…
言わないけど…言ってあげないけど…
「ひぁ!んぁぁぁん!!サタ…サタン!んふぅ…」
ボクの中にいる自身が活動し始める。
あまりの痛さにボクはサタンの背中に爪を立ててしまう。
「ごめ…サタ…ふぁぁぁぁ!爪…あっ…あぁぁ!!!」
「気にするな…アルル…お前の痛み比べればこんなの大した事ではない」
自身が出し入れされる度に痛みだけではない何かを感じる。
気持ち良いって事?
さっきは痛いだけだったのに…
何、この感じ…
「あっ…はぁっ…やぁん!!!いやぁぁぁぁぁ…サタン…サタン!!!」
ギュっとサタンの体にしがみつく。
でないと、ボクはどうにかなってしまいそうだから…
「サタン!サタ…サタン…あっ…あぁ…好き…好きだよぉ…」
ボクは、夢中になってサタンの名前を呼ぶ。
その声と共に腰の動きが早くなっていく。
「アルル…アルル!我が愛しい妃よ…愛しているぞ…」
「サタ…ボクも…ボクも好きだよぉ…」
サタンは強く腰を打ちつける。
サタンが動く度にボクはイヤラシイ声をあげサタンに答える。
「アルル…私の可愛いアルル…愛しているよ…」
「あんっ…あっ…ひぁぁぁん!サタ…サタン!!!」
「アルル、アルル!!!すまない…もう…」
「ふぇっ?サタン…どうし…やぁぁぁぁん!!!」
サタンはボクの腰を強く掴み密着させる。
──ドクドク──
ボクの中にサタンの何かが注がれていく。
何だろう?これ?なんか、温かいや…
「アルル…可愛い私のアルル…愛しているよ…」
「サタ…ボクもだよ………」
「アルル…」
「サタン…」
ボク達は互いに手を取り合うと深い眠りに落ちていった。

「二人共、事を済ませたようですわね…」
ウィッチは水晶に映し出された光景を見ると満足げな笑みを浮かべる。
「ところで…あなたほんとにこれで良かったんですの?」
「ぐっーぐぅ!ぐぐぅ!」
ウィッチは眼の前にいる黄色い生き物に問いかける。
アルルに尻尾と耳が生えた原因はこの黄色い生き物にあった。
「まっ…別に良いですわ…貰う物は貰いましたしね」
「ぐっー!!!」
(この生き物のおかげで助かりましたわ…ユニコーンの角なんて中々手に入りませんし…)
「また、何かあったら私におっしゃって下さいね…きっと、力になれると思いますわ」
「ぐぅー!!!!」
二人…いや、一人と一匹の高らかな笑い声はしばらく続いた。
アルルとサタンがこの事を知る事はないだろう。
たぶん、永遠に………

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