no title 02
たら汁 ◆u5n33kjMKs様
「ふぁぁぁぁ〜はぁ〜よく寝たぁ…」
爽やかな小鳥の鳴き声と共にアルルは目覚める。
寝起きの悪いアルルにとっては珍しい事だ。
「ふふっ…やっと、元に戻れたよ。サタン…キミのおかげだね…」
アルルは、隣ですやすやと気持ち良さそうに寝息を立てているサタンの頬に
キスをする。
「んんっ…アルル…我が愛しい妃よ…むにゃむにゃ…」
「うわっ!ちょ、サタン!やめっ…」
アルルのキスで眼が覚めたのだろうか
サタンは寝言を言いながらアルルに抱きついてきた。
(やっ、やだ…サタンったら…寝ぼけてるの…?)
「まっ…いっか…今日だけは許してあげるよ…」
昨日の事があったせいだろうか
いつものアルルだったらサタンに抱きつかれようものなら
容赦なく魔法の一つや二つサタンに放っている事だろう。
「それに、キミがいなきゃ元の姿に戻れな………あれ?」
自分を一番思ってくれる人と愛し合えば元に戻れる。
確かに、ウィッチはそう言った。
だが、頭に手を持っていけば柔らかいふさふさした物が手にあたり
腰に手をやれば長くふかふかした物が手にあたる。
「えっ?ま、まさか、まさかだけど…やっぱり、これって…」
(もしかすると…元の姿に戻ってない?)
アルルは、何度も確認した。
自分が寝ぼけているから間違えたんじゃないか?そう淡い期待を抱いて
その淡い期待に裏切られるのにそう時間はかからなかった。
「ある…何回確認してもある…サタン!大変だよ!サタン!起きて!」
「う〜ん…アルル…むにゃむにゃ…愛してるぞ〜」
アルルは、必死にサタンを起こそうとするものの
当のサタンは一向に起きる気配はない。
「起きてよぉ!ねぇ、起きて…サタ………ちょっ、サタン?!」
「う〜ん、アルル〜我が愛しい妃よ…ささっ…愛し合おうぞ…」
サタンは夢の世界のアルルと愛し合っているのだろうか
いきなり、アルルの秘所に手を伸ばすと指をいれてきた。
「ちょっ…やぁん!サタ…やめ…あっ…あぁん!!」
指はアルルの中の敏感な部分を刺激していく。
初めは、一本だった指が二本、三本と増えていく度に
アルルは快楽の渦に引きずり込まれそうになる。
(サタン…お願いだから早く起きてよぉ…ボク、おかしくなっちゃう…)
「んぁぁ、サタン!サタン…やめ…やめてぇ──ふっ?ふぁっ?」
指は愛撫に飽きたのだろうか?ピタっと動きを止めてしまった。
(やだぁ…なんで、なんで…やめるのぉ…ボク、もっと…欲しいよぉ…)
アルルの中から指が引き抜かれる。
秘所から抜かれた指はアルルの愛液に包まれて─てらてら─と光を放ち
アルルの痴態を匂わせる。
快楽の源を抜かれた秘所はひくひくと小刻みに動き
サタンを欲していた。
「アルル…むにゃ…愛しているぞ…」
「ひっ──んぁぁ!!!やぁぁん!」
それに応えるかのようにサタンは己の欲望をアルルにぶつけた。
急に与えられた刺激にアルルの体は歓喜の声をあげる。
「やぁっ──やぁぁん…んふぅぅぅ………」
するりとアルルはサタンの欲望を受け入れた。
(やだぁ…なんで?ボク、なんで?なんでなのぉ…)
アルルはサタンと交わっている事よりも
昨日まで処女だった自分の体がサタンを欲し
そして、悦びの声をあげ受け入れている事実の方が信じられなかった。
「ああっ──やぁぁ…サタ…あぁん!んっ!くぅぅぅ…」
与えられる強い快楽の波に飲み込まれまいとアルルはシーツを掴む。
(なんで?なんでなのぉ…なんで?ボク、こんなに気持ち良いの?)
欲望が出し入れされる度にシーツを掴む力が強くなっていく。
「あっ…あぁ…いやぁぁぁ──」
いやぁ…そう叫んだところでどす黒い欲望にまみれた
欲の塊の活動は収まらない。
「やぁっ…サタ…もう…やだぁ…」
──耳にはいる音は二人が奏でている水音だけ
──その水音を出しているのは自分自身
(いやぁ…違う…違う…何かの間違いだよ…)
──認めたくない事実
──自分の体が悦んでサタンを受け入れてる事実
その現実を受け入れるすべを今のアルルは持ちあわせていない。
「ああっ──やぁっ──んぅぅ…やだぁ…いやぁ…」
欲望のアルルを求める動きが早くなっていく。
それと同時にアルル自身も高ぶっていくのが分かる。
「やぁぁ…あぁん!!サタ…うふぅぅぅ………」
欲望が脈を打ち精をアルルの中に吐き出す。
秘所からは納まりきらず溢れてしまった精液が
内腿をつたってシーツに落ちていく。
「もう、やだぁ…サタン?ねぇ、起きてよぉ…ボク、もう嫌…」
「むにゃむにゃ…アルル…私も愛しているぞ…むにゃ…」
「…………………」
「アルル〜むにゃむにゃ」
アルルの受難はまだ終わりそうにはない。