魔女狩り

6-320様

「また違うところに飛ばされちゃったみたいだね、カーくん」
「ぐぅ…」
 サタンと戦って、ボクとサタンの魔法、そしてカーくんのビームの力で生じた時空の歪みは一向に収まる気配を見せない。ボクは、平安京、奥州平泉、それに京都と、いろいろな場所に時間を越えて飛ばされていた。
「向こうに町があるみたいだよ。もしかしたらサタンを見かけた人がいるかも。行ってみよう」
「ぐー!」

「きゃああぁぁっっっ!!いたいぃっっっ!!うああぁぁっっっ!!!」
「街中で堂々とサタンを呼び、世に混乱と恐怖を呼び寄せる魔女よ。白状しろ!」
「ボッ、ボッ、ボクは魔女じゃないよっ!!ボクは魔導師……きゃあああぁぁぁっっっ!!」
 手足を枷でしっかりと固定され、X字に拘束されたボクを、頭から覆面をかぶった人たちの容赦ない鞭が休みなく襲う。ボクは、町でサタンを知ってる人がいないか町の人たちに聞いてただけなのにっ!なんで、ボクがこんな目に……!
 平安京で拾ったお札も、この人たちに捕まったときに取り上げられ、ボクは今、魔法を使うことができない……。
ボクは、いきなり捕まえられてどこかの建物の地下室に連れて行かれ、有無を言わさずに服を破き取られて、訳も分からずに痛めつけられることになってしまったんだ。
「焼きごてを」
 別の覆面をかぶった人が、真っ赤に焼けた鉄を持ってくる!
「いやっ、いやあぁっ!やめて、やめてぇぇっっ!!」
「魔女であることを認めるか?」
「ボ、ボクはウィッチたちとは違うよっ、それにボクはサタンを探してただけで……!」
 この人たちの様子からして、魔女一族と魔導師の違いを問われてるというのとは違う気がするけど……。だけど、相手の意図がよく分かんないよ!なんでウィッチかどうか確かめるのにこんなことするの……?
「ウィッチたち?サタンを探してた……だと?認めるということだな。では、その仲間や悪魔について全て白状しろ」
「そんな……ボク、知らない……なんのことか、よく分かんないよっ!」
 ジュウウゥゥ……!
「ぎゃあああああぁぁぁぁっっっっ!!!」
 バンザイをさせられているボクの脇腹に、真っ赤になった鉄が押し当てられ、もう、ボク……思いっきり大絶叫を上げていた。
「もう、もういやあぁっ、あぁぁぁ………!」
「一緒に連れていた黄色い生物は何だ?魔女の仲間の名は?サタンを探して何を企んでいた?答えろっ!」
「ひぃっ…ぁぁ……、き、き、黄色いコはボクの友達のカーくん……、魔女の仲間なんていないよぉ……、それにボク、なんにも企んだりとかしてないよっ!」
 ボクは、ボクが捕まる寸前に彼らのボクに対する尋常じゃないほどの敵意を感じ取り、ひとまずカーくんを逃がしたのだった。
 ジュウウゥゥゥ……!
「ぎゃあああっっ、うぎゃああああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!」
「嘘をつくなっ!答えろっ!」
 ジュウウゥゥゥ……!ジュウウウゥゥゥゥ……!ジュウウウウウゥゥゥゥゥゥ……!!
「あぎゃあああああっっ、あぢぢぢぢあぢいいいいぃぃぃっっっ!!やべでっ、うぎゃああああああぁぁぁぁっっっっ!!!」
 もういやっ、もういやっ、もうヤだよぉぉぉっ!
 お尻…背中…胸……ボクのあちこちに焼けた鉄の棒を押し付け、ボクはのどが張り裂けるくらいに絶叫を続けた。
 手足の拘束を解かれ、ボクの目の前に現れたもの……、ボクが今までに見たことのない、三角柱を横にしたような木製の器具だった。なんなの、コレ……?
 ボクは軽々と抱きかかえられ、その三角に尖った木の上に持ち上げられる。ま、まさか……。
「いだあぁっっ!!」
 尖った器具の頂がボクの股間にめり込み、味わったことのない痛みがボクを貫く。
「あぐ…うっ……く…くぅ………」
 ボクは歯を食いしばって痛みに耐える。これに跨らされている間、絶え間なくボクはこの痛みを味わうんだ……。
 想像以上の痛みはなにもしてなくても時間がたつにつれてどんどん膨らみ、それに耐えるボクの全身から脂汗が噴き出してくるのが分かった。
「サバトに参加しただろう?」
「サ、サバ…ト…なんて……知ら…ない……っ!」
 一言をしゃべるたびに股間がずきずきと痛んで、途切れ途切れになっちゃう。
「石を」
「あっ…いやっ……、お願い、やめてぇぇっ!」
 ボクは何をされるのかを察した。
「あっ……がっっ……ぎゃ…あ…あ…あ……あぁぁぁ……っっ!!」
 股間を引き裂かれる痛みが一気に膨れ上がり、目の前がちかちかする!悲鳴すら満足に上げられずに途切れ途切れになるほどの想像を絶した痛みが襲うっ!!股間の肉が切り裂かれて流れ出た血が、器具の側面とボクの太ももの間を伝っていくのがわかった。

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