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6-447様
「シェ…ゾ…」
その日のアルルはいつもと明らかに様子が違っていた。
普段なら、シェゾの「お前が欲しい」発言に怯え、近寄ってくることもなく【ヘンタイ】と罵声を浴びせてくるハズなのに。
(なっ…どうなっているんだ!?)
ぽぉ、と紅潮した頬。
潤んだ瞳で上目遣いに見つめられ。
瑞々しいサクランボ色した唇からは己の名を熱っぽく囁かれる。
「ア、アルル…?」
普段とのギャップの差に動揺を隠せず後ずさる。
じりじりと詰められる互いの間合い。
おかしい、一体彼女はどうしたのだろうか。
「アルル…さん?」
目の前に詰め寄ってくる彼女、アルルは妖艶にほほ笑みシェゾを壁際に追い詰める。
まったく普段の彼女からは想像もつかない、その妖しげな行為にシェゾは得体の知れない恐怖を感じとり思わず敬語になってしまった。
「シェ…ゾ…?…逃げないでよ。」
逃げるな…と言われても。現在、二人が居るところは日の光がまったく差し込むところのない地下書斎の中。
二人は異なった、しかし、偶然の出来事によってココに足を踏み入れる事となった。
この地下書斎はウィッチの所有する場所である。
そう、愛くるしい顔に似合わず平気で恐怖の人体実験を繰り返す…あのウィッチの……。
クスクスクス…
『シェゾさんたら、案の定戸惑っていますわね』
細い肩を小刻みに揺らし水晶を覗き込むブルーの瞳。サラサラと流れる金色のロングヘアー、その頭には青い三角帽。
いかにも【魔女っ子】スタイルな女の子、ウィッチはアルルとシェゾの動向を楽しんでいた。
『やっぱりアルルさんて単純ですわぁ〜』
水晶ごしに写る彼女、傍から見ていても薬の効果が現われている。
普段から自分の行動を【怪しい、怪しい】などと言うくせにバレバレな泣き落としにあっさり陥落するとは。
『…お人好し……ですわよ、まったく。』
少々心は痛むがここは自分のため、じっくりと二人を観察することにした。
(っ…正気……なの、か!?)
じり、じり、じり、じり、背中に本棚が当たる。
その拍子に何冊か本が落ちてきた。
しかしなおもアルルはシェゾに近寄ってくる。
「アルッ…!!」
腰に絡められた細い腕。
腹部に感じられる柔らかな感触に言葉が詰まった。
「シェゾ、ボクね…?」
真っすぐに自分を見つめる金茶の瞳。
「ア、ァアルル!!待て、落ち着けっ!!」
アルルの肩を掴み制止の言葉を掛ける。
動揺のため、声が裏返ってしまったが。
あまりにも熱の籠もった瞳。
まるで心臓を鷲掴みにされたように動けない…いや、本当は動きたくなかったのかもしれない。
「アルル…」
「ボクね…キミのこと…」そっと胸元の服がひっぱられアルルの顔が近づく。
ちゅっ
驚きに目を見開くと、そこには顔を真っ赤に染めたアルルが恥ずかしそうに横を向いた。
「好き…なんだ。」
ぎゅぅっと自分の顔を隠すように抱きつかれ、シェゾも自然にアルルの背に腕を回した。
(一体、どうした…てんだ)
たいして使い物にならなくなってしまった脳をフルに活動しようとた。
しかし自分の腕の中にはずぅっと欲していたアルル。
たしかに自分は彼女の魔導力を欲していた気がするが…。
アルルが更に腕に力を込め自分に抱きついてくる。
ふわり、と薫る彼女の髪の匂い。
…もう、シェゾには的確な判断が出来なくなっていた。
『ア、アルルさんて以外と大胆な方でしたのね…。』水晶を食い入るように覗くウイッチ。
薬の効果とはいえ、お子サマ扱いをしてバカにしていたあのアルルからシェゾにキスをするなんて…。
彼は一体どんな行動にでるのだろう?
少し火照ってしまった頬に手を当て心を沈める。
まだアルルの薬の効果は切れていないハズだ。
…もしかしたら、
本来ならココで【オ〜ッホッホ】とか言って止めに入ってたかも知れないが今は。
ウィッチはぺたんと床に座り込み両手でスカートを握りしめた。
「アルル…。」
優しく彼女の名を呼び髪の毛に触れる。
そんな自分の行動に多少の戸惑いを覚えたが、今はただ彼女の身体を抱き締めていた。
「シェゾ、」
「…ん?」
恐る恐る顔を上げ自分の名を呼ぶアルル。
先程軽く触れあった唇が眼に写る。
(アルルが、俺に…)
髪を撫でていた手を頬に添え、軽く親指で唇をなぞる。
ぴくん。
一瞬アルルの身体が震え、恥ずかしそうに瞳を逸らした。
「シ、シェゾはボクのこと…」
ドウオモッテイルノ?
いくらニブチンのシェゾでもアルルの言葉の続きは容易に想像できた。
アルルは俺の返事を待っている。
フッと笑みを漏らしアルルの唇に自分の唇を重ねた。
ちゅ…
先程のように軽く触れる。また ぴくん、 と揺れるアルルの身体。
脅かさぬよう、しかし逃がさぬようにアルルの腰を抱きキスを続ける。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、、ちゅぅ…ッッ…
何回か軽く唇を重ねたのち舌でさり気なく唇をつついた。
舌に伝わる微かな震え、しかし抵抗は感じられない。
ちゅぅ、
酸素を求めてか、わずかにアルルの唇が開いた。
ちゅる、にゅる、
「んっ……ふっ…」
すかさず舌を滑り込ませアルルの舌に絡める。
逃げる舌を追い掛け吸い付く。歯列をなぞりアルルの口腔内を丁寧に犯していく。
だんだん上昇していくアルルの息、唇を離したときにはすでに力は抜けシェゾに身体を預けていた。
「………。」
大きく肩で呼吸を繰り返す彼女の瞳は潤み、半開きになったサクランボ色の唇は二人の唾液で濡れていた。声にならない甘い吐息。
シェゾは明らかに欲情を煽られていた。
「アルル…。」
そっと顎を掴み更に上を向かせる。
地下の、頼りなさげな照明に照らされた細い首筋。
シェゾはゆっくりと舌先を這わせ口唇で挟み込み強めに吸い付いた。
「ん…っ!」
びくんっ
アルルの身体が大きく揺れ、声が漏れた。
その敏感な反応に眼を向けると、アルルは自分の口に手を当て必死に刺激に耐えているようだった。
「ガマン、するな…。」
彼女の手を退けよう…と考えたがあえてそのままにし、衣服の中に手を入れ背中を直接指でツツツ、とたどる。
「く、ぅんっ!」
アルルが初めてであろう刺激にどこまで耐えることが出来るのか、それが少しみたくなったのだ。
首筋から鎖骨にかけて舌先でなぞり、片手はパンツ越しにお尻を撫で回し片手は素肌をたどる。
「んぅっ…ぅうっ…!」
鼻から甘い吐息を漏らしまだ耐えようとするアルル。シェゾの手がブラのホックに掛けられたとき、ぷるん、と衣服の中で二つの膨らみが解放された。
「あっ……。」
咄嗟に腕で胸元を覆い隠す。
アルルの顔は耳まで真っ赤に染まっていた。
「アルル。」
恥じらいをみせた姿があまりにも可愛すぎて。
サッと彼女を持ち上げその場に座り込み、自分の膝の上に後向きで座らせた。
「シェゾ…?」
不安げな声。
「…隠すなよ。」
再び服の中に侵入し、アルルの腕の下から胸に手をかぶせた。
「やっ…あんっ!」
やわやわと優しく揉みしだかれ、先端がぷっくりと立ち上がる。
同時に太腿も撫で回されスカートの中に手が侵入し、アルルの一番大切な場所へとのばされていた。
『や…、何だかシェゾさんも…。』
カァっと顔が赤くなる。
アルルから発せられる甘い声もそうだが。
シェゾの普段とは違った優しい、それでいて少々強引な態度を見せ付けられこちらまで熱くなっていた。
(シェゾさんの…キス)
アルルのとろん、と微睡んだ表情が脳裏に焼き尽く。ツツ…ぴちゃ…
ウイッチは無意識に自分の指を舌に絡ませていた。
(アルルさん…そんなに…気持ち良いモノ、なん、です…の……?)
アルル同様、ウイッチ自身もキスやそれ以上の経験はない。
ぴちゃ、くにゅ、
指で口の中をまさぐり舌を軽くつまんだりしてみる。シェゾとアルルの行為を眺めながら。
しかし口に含んだ指からはたいした快感を得ることも出来ず、ただ、聴覚と視覚。
あとは想像のみとでひたすら自分の舌に指を絡めていた。
『は…っはぁ…
わたくしも、知りたい…ですわぁ…』
【…きゃうんっ…!!】
水晶から一際甘いアルルの声が聞こえた。
『なぁ、に?………!!』
そこに写しだされたアルルの卑猥な姿。
衣服をたくしあげられ本来ならば隠されているハズの胸、股間がシェゾの手によってまさぐられている。
着痩せするらしく、以外とボリュームのある胸をぐにぐに変形させられてあえぐアルル。
シェゾはその反応を楽しむように指で胸の突起物を摘み、こねあげもう片方の指で割れ目をなぞった。
【はあんっ…!!】
【…濡れてきているぞ?アルル】
ちゅく、ぴちゃ
『アルルさん…感じまくり、ですのね?』
唇以外の所からぬちゃぬちゃと粘着質の音が聞こえてきていた。
『気持ちよさそう…うらやましい……ですわ…』
自分の唾液で濡れた手を服の上から胸に押しあてる
『ぅんっ…固く、なってる…コレ…なの?』
一般常識ならウィッチはアルルよりも数段詳しい。 しかし知識は知識、あくまでもそれでしかない。
自分で自分を慰めるという行為をした事はなかったが、アルルと同等の刺激を得るべく、ウイッチは服をぬぎ自分の手で胸の先端と股間にそっと指を這わせてみた。
ゾクゥッ
『はあんっ!!』
背筋を駆け抜けるように走った刺激。
『ス…スゴい…ですわ…!!』
まるでシェゾのように見様見真似、指を動かす。
先端を唾液で濡らしこねて、パンツ越しに割れ目をなぞる。
『ぅんっ、あはっ!』
次第に自分の股間からも粘着質の音が聞こえ始めた。『わ、わたくしも濡れ…きてる…のね。』
息があがり体温が上昇する。
耳に届くアルルの甘い声。興奮を押さえ切れず漏れるシェゾの息使い。
瞳を閉じて身体に触れるとまるで、アルル・シェゾの二人とイケナイ行為をしている様に感じられた。
『はうぅっっ!!』
布越しでは満足出来ず、直接割れ目をなぞる指はシェゾの指。
コリコリとしこりを揉みしだく感触はアルルのモノとして。
しかし、与えられる快感はアルルにされている様で…。
【や…ぁんっっ!!…シェ…ゾッ…!!】
甘く擦れシェゾの名を呼ぶアルルの声は自分さえも求めているかの様に耳に届く。。
『ア、アルル…さんっ…』ウィッチは潤み切った瞳を水晶玉に向け意識を更にアルルに寄せた。
ぬち、くちっ
「…アルル、力、抜け…。」
既にほぐれたアルルの秘部に己を当てがい軽く表面をこすりつける。
シェゾのマントの上へと押し倒されたアルルの瞳には緊張の色が見え、こくんと喉が上下した。
「シェ、ゾ………。恐いよ…。」
アルルは確実に処女であろう。
ウワサに聞く【破瓜】の痛みを想像し益々身を固くする彼女。
「…アルル…。」
「……っ。」
まったく緊張の解ける気配を見せないアルルを前に、一旦深く息を吐き出して早る気持ちを押さえ顔を下ろした。
「シェッ…!ダメッッ!!」
シェゾの目的先を悟り膝に力を込め閉じようとするが、たかが16歳の少女の抵抗などシェゾの前には障害にもなりはしなかった。
ぴちゃ、
「くうぅっ!!」
指から…ではなく、ねっとりとあたたかな刺激がアルルを襲う。
アルルの背が弓なりにしなり、下に敷いたマントが波のように揺れた。
「ぃや…ダメ…っだ…よ…!!」
秘部に顔を埋めたシェゾの舌が丁寧に割れ目に押しあてられねぶりあげる。
その動きを何倍にも増幅させアルルの腰がうねり無意識にシェゾの舌を奥へと誘う。
「ぅんっ…ふ、ぁんっっ…」
ビクビクとアルルの中が収縮し一気に生暖かい液体が舌に広がった。
「もう、いいか…な。」
再び身体を起こし己をあてがう。
先端にぬちゅっと吸い付いてくる感触。
涙を目いっぱい浮かべこちらの動きを黙って追う金茶の瞳。アルルの身体からは完全に力が抜けきっていた。
『いよいよ…です…の、ね…』
ちゆく、ちゅく、何度も指を膣内に出し入れし時には指を折り曲げ自分の特に感じる部分を責めあげる。
『わたくしも、もっとぉ…!!』
ウイッチの手の動きが早くなる。
目の前で見せ付けられる二人の行為。
『シェゾさぁん…わたくし、にもぉ…』
水晶に写る彼らの瞳は恍惚と照り、輝いていた。
シェゾの動きに合わせウィッチも腰を振る。
揺らされるアルルの膨らみを想い舌をのばし自分の胸を揉む。
『ぃや…足りない…足りないんっ…!!』
自分の指の細さに焦れ、二本、三本と本数を増やす。しかしそれでも内壁を擦る刺激や奥までは到達出来ないという事実にウィッチの奥にくすぶった火種は解消されなかった。
『はぁん…シェゾさんのが…、』
じゅぷ、じゅぷり。
音をたてながらアルルの中心に侵入を許され乱していくシェゾのモノ。
『欲し…い…ですわ…』
どうにももどかしい…
いっそのこと二人の前に乱入してしまおうか?ウイッチの理性の糸が切れかけた時、視界の端に愛用の箒が留まった。
ごくっ
唾を飲み込み箒の柄に手を伸ばす。
しっかりと手になじむ、太さはウィッチの指よりも遥かに太い。長さにおいては十分、在り余るほどだ。
『コレ、でも…』
そぉっと舌で包み込み唾液をまとわり付けていく。
箒の柄をくわえ水晶に写るシェゾの顔を見つめると、柄はまるで彼のモノ。
『あはぁ、はぁ、』
ゆっくり、ゆっくり…
ウイッチは自分の指で秘部を押し広げ、その中心に箒の柄をあてがった。
ずず…ずぬぅ…
『く…アハァッッ!!!』腰に【ズシン】とした衝撃が走り、脳天にびりびり甘い痛みが掛け抜けた。
『痛っ…!……でも…』
どうやら聞いていた程の痛みはない。確かに自分もアルルと同じように未体験者であったがとろとろ股間から溢れる愛液に血が交ざることはなかった。
ずぷ、ずん、
『はっ…シェゾ、さぁん…っ』
じゅぷ、にゅぷ、
彼の息遣いに合わせ箒の柄を突き立てる。
【ぃやっ…んぁっっ!…何、か…ヘン…だよぅ!!】アルルの声が不可解な異変を訴える。
【ぅ…アルル…ッ!】
シェゾの声も辛そうだ。
にゅぷ、じゅぷ、
『やぁ、はっ…イイッ…イクゥッ!!』
アルルに同調しウイッチも登りつめる。
【んァ、ハァ−ッッ!!!】
『イッちゃうぅんっっ!!』
白濁した体液がアルルの腹の上で弧を描いた。
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、アルルはぐったりと動かない。
ウイッチは薄れゆく視界のなか一筋の涙を零し意識を微睡みの中へと委ねた。
ばたばたばた、ばたんっ!
「ぅオイッ!!ウイッチッ!!どうなってるんだ!?」
気絶したままのアルルを抱え、シェゾがウイッチの所へ乗り込んだ。
「…っん…ふ、ん…?」
とろん、紅潮した頬。
「ウ…ウィッチ!???」ウイッチの意識は未だ宙をさまよい抜け出せずにいた。
「うぃっち…さん…?」
シェゾの目の前には乱れに乱れたウィッチの姿。
先端をぬらり濡らした箒の柄。
「………。」
「んふぅ…………ハッ!!シェ、シェゾさんっっ!?」
「やっ…あの…何だ、その…………」
(き、気まずい…)
シェゾの背に冷たい汗が流れた。
「んん…ぅん。」
腕の中には意識の戻らないアルル。
「ォ、オォ〜ホホホホホッッ!!ア、アルルさんのことですわね?心配はいらないですわっ!おウチに帰ってゆっくり静養すればじきに意識は戻りますわっっつ!!!」
電光石火のごとく、一気にまくしたてシェゾを閉め出した。
カチャ、
「今日起こった…いえ、今見た出来事共々【秘密】…ですわよ?」
ひょっこりドアから顔だけだして一言忠告。
シェゾには余りにも流れるように進められた展開に脳がついていかなかったが、ウィッチの眼に恐怖を覚えただ、うなずくことしか出来なかった。
「で、では!ごきげんよう!オォ〜ホホホホホ!」
バタンッ
「何、なんだ…。」
茫然とウイッチのドアを見つめていたが、その答えは出てきそうにもなかった。
★終わり★