2007年度・受賞作品
  2007年・10月期 2007年・7月期 2007年・4月期 2007年・1月期
グランプリ 該当作なし 女帝
[ABC]
該当作なし 華麗なる一族
[TBS]
作品賞 ドリーム☆アゲイン 該当作なし 夏雲あがれ
[NHK]
今週、妻が浮気します
[フジテレビ]
演出賞 該当者なし 小松隆志片山修
(女帝)
生野慈朗倉貫健二郎松田礼人
(孤独の賭け)
福澤克雄山室大輔★★
(華麗なる一族)
脚本賞 渡邉睦月★★★
(ドリーム☆アゲイン)
小松江里子
(どんど晴れ)
坂元裕二★★
(わたしたちの教科書)
永田優子
(ヒミツの花園)
脚色賞 林宏司★★
(医龍2)
高山直也旺季志ずか
(女帝)
渡邉睦月★★
(生徒諸君!)
橋本裕志
(華麗なる一族)
制作者賞 鈴木早苗武藤淳
(ジョシデカ!-女子刑事-)
該当作なし 生徒諸君!
[ABC]
福澤克雄★★石丸彰彦
(華麗なる一族)
主演男優賞 反町隆史★★★
(ドリーム☆アゲイン)
該当者なし 該当者なし 木村拓哉★★
(華麗なる一族)
主演女優賞 該当者なし 加藤ローサ
(女帝)
内山理名
(生徒諸君!)
青山倫子
(逃亡者おりん)
助演男優賞 リュ・シオン
(ジョシデカ!-女子刑事-)
松田翔太
(女帝)
田口淳之介
(花嫁とパパ)
将軍
(華麗なる一族)
助演女優賞 内田有紀
(医龍2)
該当者なし 高岡早紀
(孤独の賭け)
栗山千明
(ハゲタカ)
新人賞 該当者なし 佐野和真
(肩ごしの恋人)
該当者なし 松岡璃奈子
(ヒミツの花園)
キャスティング賞 ジョシデカ!-女子刑事-
[TBS]
該当作なし 夏雲あがれ
[NHK]
きらきら研修医
[TBS]
カップリング賞 福山雅治&柴咲コウ
(ガリレオ)
松田翔太&加藤ローサ
斉藤祥太&酒井彩名
(女帝)
石垣佑磨&崎本大海&青山草太
(夏雲あがれ)
木村拓哉&稲森いずみ
(華麗なる一族)
ドレッサー賞 有閑倶楽部・主要キャスト6人
(有閑倶楽部)
東幹久
(どんど晴れ)
内山理名
(生徒諸君!)
藤井フミヤ
(今週、妻が浮気します)
音楽賞 医龍2
[フジテレビ]
該当作なし 生徒諸君!
[ABC]
華麗なる一族
[TBS]
主題歌賞 KOH+
「KISSして」
(ガリレオ)
絢香
「CLAP&LOVE」
(地獄の沙汰もヨメ次第)
小柳ゆき
「Sunrise」
(柳生十兵衛七番勝負・最後の戦い)

TULIP
「青春の影」
(夏雲あがれ)
該当作なし
その他受賞者・作品 【続編・リメイク賞】
姿三四郎、名探偵コナン
[テレ東]、[日テレ]

【視覚効果賞】
ドリーム☆アゲイン
[日テレ]

【美術賞】
レッドマーキュリー
(ガリレオ)

【最終回賞】
ドリーム☆アゲイン
[日テレ]

【流行語大賞】
「武者震いがするのお」
(風林火山)

【単発ドラマ・作品賞】
フライトパニック
[フジテレビ]

【功労賞】
渋谷ビデオスタジオ

【特別賞】
働きマン音頭
(働きマン)
【タイトルバック賞】
地獄の沙汰もヨメ次第
[TBS]

【視覚効果賞】
中田敦彦
(牛に願いを)
[関テレ]

【美術賞】
女帝
[ABC]

【最終回賞】
探偵学園Q
[日テレ]

【流行語大賞】
のしあがっちゃるけん!
ふざくんな!
(女帝)

【特別賞】
「おめえの席ねえから」
末永遥
(ライフ最終回)
[フジテレビ]
【挿入歌賞】
石原さとみ★★
「君の帰る場所」最終回バージョン
(花嫁とパパ)

遠藤久美子
「Close To You」
(警視庁捜査1課9係)

【美術賞】
奇跡の動物園-旭山動物園物語-

【犬死賞】
竜雷太
(夏雲あがれ)

【最終回賞】
夏雲あがれ
[NHK]
【タイトルバック賞】
演歌の女王
[日本テレビ]

【続編・リメイク賞】
花より男子2
[TBS]

【挿入歌賞】
イーグルス
「Desperado」
(華麗なる一族)

宇多田ヒカル
「Flavor Of Life」
(花より男子2)

【視覚効果賞】
華麗なる一族
[TBS]

【無話題賞】
わるいやつら
[ABC/テレ朝]

【最終回賞】
華麗なる一族
[TBS]

【功労賞】
日本テレビ 火曜9時
2時間ドラマ枠

総評  今期のスレの中心となったのは「ドリアゲ」。
 とってつけた感動シーンを連発し、多くの伏線をどうするのかやきもきさせたが、最終回本当に予想の斜め上をすっ飛んでいく「パラレルワールド」オチに、徹底的に都合が良すぎる・夢オチ以下と称されラズスレ・本スレで大沸騰。渡邉は至宝論議もされるほど圧倒的支持を受け作品賞・脚本賞と最終回賞受賞。
 そんな本でも真面目に熱い演技をした反町は激しく空回り、ただ黙っている・座っている姿だけでも愛されて主演男優賞受賞。この二人が軌道修正しようとするその他の頑張りを完全に一蹴してしまった。
 他では、最初の「アタックチャンス」と最後の「時間戻しの術」が絵的に大変印象深かった視覚効果賞の、計5賞獲得。

 「ジョシデカ」は、作品自体の評価は単なる駄作認定だったが、キャスト・スタッフだけ決めて後は何もせず、発言だけはビックマウスだった制作者賞。
 むず痒さ満開の仲間・ピン子コンビや設定上全く必要のない寒流など、シリアスには適当でない無駄に豪華なキャストを評価したキャスティング賞。
 演技や存在感でも笑えたリュの助演男優賞の、3賞受賞。

 前作圧倒的な支持を得た「医龍2」はラズ度が減ったものの、脚本・林の現実にはありえない病院買収劇と強引な設定・伏線無視が数多く指摘され、脚色賞受賞。
 外資系というよりお水系・とてもデキル女に見えないなどと揶揄されドラマから一人浮いた上、最終回の台詞に不可解さを醸し出した内田が助演女優賞。
 より一層大袈裟さを増し変なサンプリング音まで加えて笑わせてくれた音楽賞の、計3賞獲得。

 ドラマ本体は特にラズでもなんでもないと評価された「ガリレオ」だったが、最終回の最終兵器・レッドマーキュリーだけがとんでもない大爆発。あまりのありえなさに画像やAAが貼られお祭り騒ぎとなり、「レッドマーキュリー」名義で美術賞受賞。
 アップテンポでKISSKISS迫るドラマとのズレっぷりと9話の放送事故並なねじ込み、最終話のサブタイにまで登場してくるごり押しで主題歌賞。
 恋愛フラグはたちまくったが結局中途半端に終わる、全く必要性のなかった福山と柴咲のカップリング賞の、計3賞受賞。

 安易な少女マンガのドラマ化に警鐘をならす形になった「有閑倶楽部」。
 忠実に再現した衣装も安いコスプレであり、髪の染め残し等こだわりも見えない姿勢やあんまりな(棒)に作品の評価は学芸会以下だったが、衣装に関しては評すべきとしドレッサー賞受賞。
 大河板では独自スレが立ち、実況も常に賑わいを見せた「武者震いがするのお」。ネットでの評判を受けてわざわざ再登板までされる珍現象を産み流行語大賞受賞。

 そして今期、もうひとつ大きな話題となったのが破壊力の凄まじかった単発ドラマ3本。新たに非常設賞の枠に『単発ドラマ・各賞』を設けるきっかけとなった。

 筆頭格は「フライトパニック」
 設定も展開も意味不明、最後も投げっぱなしたぶっ飛び脚本・ぶれるカメラ・変な色彩でチープなセット・マリリンマンソンが徹底的に合わないBGMなど、ドラマを構成するあらゆる要素でやらかしまくり、未見の住民に話を聞くだけで見たい気にさせ新設の「単発ドラマ・作品賞」受賞。
 これに関連し、長年フジテレビの名・迷作ドラマを世に贈りつづけた渋谷ビデオスタジオが、よりによってこの「フライトパニック」の収録で幕を閉じた事を受け功労賞を進呈した。

 「姿三四郎」は、俳優の棒に加え、目を放した隙にわけわからなくなる超展開・微妙に昼ドラチックなヒロインがらみ・特撮っぽい対決シーンが説得力0・視聴者を煙に巻くラスト・執拗にかかるカーペンターズと、高レベルのラズを見せた。
 「名探偵コナン」は、主要な子役2人をわざわざアニメの声優で吹き返したことで破壊的な違和感を発生させ、共に非常設賞である続編リメイク賞を受賞した。

 「働きマン音頭」は、狙っていることはわかるがあまりにも完成度が低く、明かに浮いた存在感でネタを越えた過剰なインパクトを与え、CD化・忘年会ソングを狙った制作側の甘い勘定が見透かされた。主題歌でも挿入歌でもないため特別賞として表彰。
 予告の段階でスレの話題をさらった「女帝」。主演ローサと相手役松田の(棒)コンビが破壊力抜群で、あまりにもベタかつ意図不明な演出・美術と超速展開、なぜかドラマと相乗効果を見せる緊急スポンサー・プライムショッピングと、常に話題の中心であり続けた。
 主演女優・助演男優・演出・美術を満場一致で獲得し、常に推され続けたグランプリも獲得するが、いわゆる「狙った作品」であることを指摘する反対意見も多かった。
 展開が早過ぎて投げっぱなしが横行した脚色、ローサ&松田に加えヘタレから始まりご都合主義に結実する斉藤&酒井のカップリング。ローサの(棒)決め台詞の両流行語大賞と計8賞受賞。

 朝ドラ「どんど晴れ」は、最終展開までは普通の朝ドラであるとしてスレではほとんど話題にならなかったが、最後に突然トンデモ展開&何事もなかったかのようなEDでスレを賑わせ脚本賞を受賞。
 名探偵コナンチックな服装が舞台に全くあっていなかった東のドレッサー賞を獲得。

 新人賞は、年上の女性二人から好意を寄せられる繊細な少年役からはかけ離れた存在感で視聴者から非難轟々だった「肩ごしの恋人」佐野。
 「地獄の沙汰も〜」からは、江角・野際のはじけぶりと全くあわない主題歌に失笑させられ、タイトルバック賞と主題歌賞を同時受賞。
 「探偵学園Q」は死ななかった陣内・あっけないラスボス・おでこピッカーンなど演出・展開の多くにツッコミどころ満載な最終回を披露し、最終回賞を受賞した。

 視覚効果賞は、スケジュールを抑え切れなかったオリラジ中田の吹き替えがあまりに稚拙でモロバレとなり、ドラマ本編に多大な違和感を生じせしめたことを評し、彼の出演シーンのみを捉えて「中田敦彦(牛に願いを)」名義で受賞。

 ストーリー・演出・セリフ・演技に関しては全く正しかったにも関わらず、なぜかインパクト抜群で爆笑を巻き起こし、ラズスレ・本スレはおろか2ch各板でAAが流行るという珍現象になったライフ最終回・末永遥の「おめえの席ねえから」。
 該当する部門がなかったことや「まっとうなものにラズを与えることはどうか」と反対意見も多かったが、スレの大きな話題となったことは確かで、ノミネートされた各部門の項目を全て記載した上での特別賞を与えることとなった。
 候補は多いながらどれも決定打を欠く中、終盤現れた「夏雲あがれ」が話題をさらった。特に最終回は展開・ナレーション・演出など凄まじく、作品賞・最終回賞を受賞。
 話の中心となる三人組の(棒)ながら一致団結な超前向きさが評価されたカップリング賞・彼らに引き摺られたのか変な演技の堺・森口・安倍と、なぜか最終回に突然登場した堺娘のキャスティング賞・『落雷太with竹』でお馴染み竜雷太の犬死賞・すべてを無かったことにする主題歌の、6部門を受賞した。

 「夏雲」以前は作品賞の有力候補だった「生徒諸君!」は、もともとの原作がトンデモ展開なのに、それをアレンジしたらさらに電波度を増したという奇跡を見せつけ、原作ファンからのクレームによりクレジットが『原案』に変更されるという失態を産み、制作者賞と脚色賞を受賞。
 そんな状況下でも体当たりかつ嬉々として演じきった内山は新たな境地に達したと高く評価され主演女優賞獲得。いろんな意味でありえなすぎる内山の衣装のドレッサー賞の、計4部門受賞。

 放送開始当初は愛愛の再来と期待された「孤独の賭け」は、作品自体の評価は尻すぼみになったが、演出自体は地震や菓子折り賄賂やゲームオーバー画面に代表されるようなチープさ・ベタさ・不可解さを継続し演出賞を獲得。
 「横一列」にタライを落としたくなると表されたタイトルバック賞と、出演陣が次第に集中力を失う中最後まで一貫した(棒)を持続した高岡の助演女優賞の、計3部門受賞。

 社会派教育物を目指した「わたしたちの教科書」は真相のオチがあまりに肩透かしでそれまでのフリが一挙に吹き飛ぶ結果となり、釣られた自分に失笑する住民が続出。その他細かい矛盾や変な展開を表した脚本賞を受賞。

 「花嫁とパパ」は、ヘタながらそれだけに留まらない、特に時任がらみのエピソードの存在感を買われた田口の助演男優賞。最終回、今は無き妻の手紙の(棒)朗読と時任リサイタルに突如としてかぶった歌声がやっぱりアレだった石原の挿入歌賞を受賞。

 その他では、明らかに作品のテイストとあっていなかった小柳の主題歌賞・「なぜ彼女が歌い手?そしてその曲ばかり?」の遠藤の挿入歌賞・作り物感が丸出しで、スレに貼られるや否や圧倒的支持を受けた「ゴム象」(→詳細)の新設・美術賞と、個別部門では健闘した。
 グランプリを獲得した「華麗なる一族」を筆頭に、多くの作品が賞争いに絡むにぎわいのあるクールとなった。

 計11賞を獲得した「華麗なる一族」。
 最も注目されたのは助演男優賞を獲得した「将軍」であり、それに代表される各種演出・CG等であり、それに絡む制作者の姿勢であった。→詳細
 頑なまでに「自分」を守り通した木村、設定・主役変更で産まれた矛盾と木村の要望から付け加えられた遺書の一文などの脚色、突然作風にそぐわない月9テイストを持ちこんだカップリング、やはり作風に合わずネタにも繋がった挿入歌など多くの要素で賑わせてくれた。

 「今週、妻が〜」は本来ハプニング系コメデイだったのに、シリアス路線が作品を「個別部門よりも全体が壊れている」として作品賞を獲得。やる気なし・見た目が偉くない髪形と衣装が評価されたドレッサー賞受賞。

 「ヒミツの花園」は『新聞・テレビ誌のあらすじで一時間』と揶揄された薄い内容でありながら作中で現代ドラマ・マンガ原作批判を繰り広げ、できたものはそれらに典型的な「キャラ萌え同人誌」的だったことが評価され脚本賞。
 演技の稚拙さと嫌味に溢れた存在感から本スレ・ラズスレで木下女と呼称された松岡が新人賞を獲得。計2部門受賞。

 クール開始前は圧倒的な支持のあった「逃亡者おりん」はいろいろあってもすごく頑張ってる感があった青山の主演女優賞。
 普通の意味で良作と評された「ハゲタカ」からは「セリフを聞くと脱力する」と言わしめた栗山が助演女優賞。
 「主演作がない」という理由だけで抜擢された小西を含め、あくの強い怪優を揃えながら全く活かせなかった「きらきら研修医」がキャスティング賞。
 「演歌の女王」は脚本家・遊川個人の暴走といった印象から受賞が敬遠され、やりすぎ・どぎつさの目立ったタイトルバック賞のみ受賞。
 「花より男子2」はより視聴者に媚びる手法や演出・展開で続編・リメイク賞と、宇多田本人の離婚により「アンサーソング」としか聞こえなくなった挿入歌賞の2部門。
 「黒革」→「けもの」と続いてとうとう完全スルーされてしまった「わるいやつら」が三段落ちで無話題賞受賞。

 火サスからDRAMA COMPLEX、火曜ドラマゴールドと変遷し、数々のラズを提供してくれた「日本テレビの火9・2時間ドラマ枠」が今期で消滅することを受け、功労賞が与えられた。
受賞者名が個人名の場合は個人が、作品名の場合は該当制作スタッフが受賞とする。

個人(またはグループ)が獲得した賞1つにつき、以降5回で、10回でを表示する。
(ドレッサー賞はスタイリストに与えられるという考え方もあり、受賞回数に含める事は避けた。)

():作品名
[]:テレビ局
【】:賞名