某メディアに「いろんな要素をごった煮にしたら変な味の寄せ鍋になった」と酷評された通り、全体としては中途半端さやgdgdさ、いわゆる駄作感が強かった『瞳』。
ところが、話がダンス関連になると途端にドラマがラズ色に染まり、「ダンスパートだけならグランプリどころか殿堂入りクラス」と評されるに至った。
なぜそんな奇跡的なことが起こったのか。
もっともわかりやすい例である、ラズスレ・本スレ内で一大祭りを起こした「ムーンアイランドダンスバトル」と「まゆげねこ」を挙げながら、その謎を紐解いていこう。
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まずは「ムーンアイランドダンスバトル」までの経緯について。
ダンス大会「夏コン」に向けての合宿を、普段家事などで忙しい(とは思えなかったが)瞳の都合を考え、瞳の実家にみんなで寝泊りして行っていた。
そのことを聞きつけたもんじゃ屋「あにおとうと」の兄弟が、打ち上げにかこつけて合コンを企画。ローズマリー(瞳達のグループ名)×月島の男の4対4で適当に盛り上がっていた。
そこになぜか偶然現れた棒読み関西弁4人組の女。おとうと小林のいらん一言をきっかけに、出されたもんじゃに一口も手をつけることなく立ち去ろうとする。
その態度を見かねた瞳がシャラップ砲炸裂(公式HPは「啖呵を切った」と表現)。いきり立つ面々。なんと関西弁の彼女達は、リーダー・カズさん率いるダンスグループ「ブルーシューズ」だったのだ!(笑)。
「表にでいや」
「ダンスで決着よ!」(笑)
「(月島だけに)ムーンアイランドダンスバトルや!」(失笑)
…こうしてバトルの火蓋は切って落とされた。
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「あにおとうと」の裏には偶然にも適当なスペースがあり、見栄え的にも、どこぞの倉庫街のようになっていた。
そしてなぜか吹きすさんでいる風に偶然飛ばされて来たなんかの蓋。
どんだけシチュエーション重なってんだよという話だが、後日スタッフの撮影秘話から
「バケツのフタが転がっていくカットは何度やってもうまくいかず(風にあおられるせいで)。仕方なく一旦撮影を止めて、転がす練習をすることに。改めて成功したときは出演者みんなで拍手が。」
という脱力感満載な状況が知らされ祭りはヒートアップ。
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それぞれのリーダーカズさん・瞳が睨み合う中、「まずはあたしが」「あたしがいくよ」と先鋒戦開始。
激しいガンタレ合戦から突如繰り広げられる激しいダンス。
……これの何が「戦い」で、何を持って「勝利」するのか、大半の視聴者はわかるはずもない。
(朝ドラの常連視聴者であるお年寄の方々は「なんだかよくわからないけど、とりあえず瞳達が勝ったことにしておいた」と本スレ内で報告される始末。)
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そしてブルーシューズ側から現れた二人目の刺客が、新人賞の「サユリ役」森本信江である。
ローズマリー側のメタボ担当は萌といって、ダンススクールでは「ダイエットコース」に所属しているあまり踊れない役だった。(そのわりにはダンス事情にやたら精通した情報屋という謎キャラ)
そんな事情もあって「このひと、動けるのか?」という不安が渦巻いていたのだが、バトル開始直後からそれを一掃する激しくキレのあるダンスに驚愕と賞賛と爆笑の嵐が巻き起こった。
個性豊かな「ブルーシューズ」の面々の中でもひときわ目立つ存在感を放ち、「ドム」「オルテガ(踏んづけられた黒い三連星)」「ハート(北斗の拳中ボス的デブ)」と呼ばれネタキャラ化し愛された。
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で、観客役となり拍手まで強要され、呆然とした表情のまま応援を続ける合コンメンバー。
「どうなったら勝つの?」という自虐的セリフも添えられ、いよいよリーダー同士のタイマンというところで警官登場でお開き。
「この続きは、夏コンでな!」との捨て台詞で立ち去るブルーシューズ。
翌朝、この一件は月島中を駆け巡っていた(ナレーションより)
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舞台は「ダンスビート・東京予選」に移る。
(それまでに「夏コン優勝」「KENはカズ兄EIJIの敵」「スクール乗り込んで大暴れ」「解散の危機で純子兄正論」「MAKIDAI雨中の決闘」とかいろいろあるんだけど割愛)
ブルーシューズとの決戦の場に挑む瞳は偶然予選前日に歩けないほどの捻挫をしてしまう。医者に行けとか根性でやるとかもめている中KENがカズさんの元に。実はカズさんは、兄譲りの素晴らしいテーピング技術を持っていた。(笑)
サユリの「カズさんはテーピングの名人なんやで(棒)」という言葉通り、テーピングを施された瞳は「痛くない!踊れる!!」と大復活!
瞳やKENとのダンスの触れ合いを通じて自分を見つめなおしたカズさん(とブルーシューズ)は、審査結果を見ることもなく敗北を認め、笑顔で立ち去って行くのでした……
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NHKの朝ドラで、格闘ものの少年マンガのような話が展開されるとは、誰も想像しませんでした(苦笑)
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「まゆげねこ」である。
もともと「瞳達4人が『子供向けの着ぐるみショー』のバイトをする」ところから始まっていることなのだが、そのわりにはとても子供向けとは思えない全編英語の選曲や、子供向けというより「ゆるキャラ」ファン向きの見た目など、微妙な存在感が初登場時から話題をさらった。
この手の「お遊戯」は歌であれ着ぐるみであれ、NHKは子供番組等で作りなれてるはずなのに、あえてその方向にはいかずこんなゆるいものを作ってしまったことに衝撃が広まるが、物語世界では(その後紆余曲折ありながらも)好評を博し、以降話に絡み続けることになる。
一方物語を外れたところでも活躍をはじめ、ドラマの尺が短かった回には「まゆげねこフルコーラス」「MOBOのまゆげねこダンス解説」など頻繁に流され、わざとドラマ部分を短くしてんじゃないかと疑惑を受けた。
やがて「まゆげねこの歌」は日本語歌詞バージョンまで登場し、「みんなのうた」でも狙ってんのかと邪推されるに至る。
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上記画像は、物語も終盤に入った時期に現れた通称「スーパーまゆげねこ」。
瞳・萌の通常メンバーに、伝説のダンサーKENとRAYを加えた最強の「まゆげねこ」で、当然二人のソロは激しくキレのある「ヒップホップダンス」であった。
ここまで来ると、さすがにスタッフ・キャストの思い入れの強さというか、強引さというか、いろいろなものを感じざるを得ないところがある。
現場はすっげー盛り上がってたんだろうな… 好きにやれて楽しかったんだろうな… でも、やっぱなんか勘違いしちゃってたんだろうな…
なお、「まゆげねこの歌」は最終回前日放送分まで登場した。
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