2008年1月期・ドレッサー賞/特別賞 補足

大御所、頑張る。



 なんで、こんなことになってしまったんだろう…(苦笑)

 上記画像は、2008年1月期・正月特別ドラマ『天と地と』の一場面。長尾景虎の夢に出てくる毘沙門天である。

 この種のドラマで神様・仏様の類を「映像化」するということ自体無謀というか前代未聞な話なのではあるが、それを演じたのが大御所「北大路欣也」。
 「女を抱かないことを誓った景虎が幼馴染の娘に心揺らいでしまったので、毘沙門天が警告にきた」という甘酸っぱいシチュエーション。
 その上造形の出来が甚だ悪く、毘沙門天の鎧が全然金属質でなく、むしろビニールに近い質感だったところが特撮ものの悪役コスチュームを想起させ、シュールさをいや増す結果になった。

 これで笑うなというほうが無茶な話である。

 単発ドラマが故に実際ドラマを見た住人も決して多くなかったのだが、画像や視聴した人の詳細な状況報告により以上のような状況が知れるとスレ内は盛りあがり、昨今仕事を選ばない北大路氏の近況・事務所移籍の話にまで及んでいた。

 朝ドラ「ちりとてちん」には、五木ひろしが当人役で出演。

 ロールスロイスでの初登場シーン・(主人公の妄想内における)たきすぎスモークなど、一昔前の「スタア」を意図していた面はあり、それを逆手に取ったギャグ的演出もあったことはスレでも指摘されていた。
 しかし、実家の塗箸店に現れた際の演技

 「…五木ひろしぃ〜っ!(驚)」
 五木「いかにも、わたしが五木ひろしです(棒)」

 は、区々たる理屈など吹き飛ばす威力をもったラズシーンであった。

 かつては大河ドラマなどに出た経験もあり、その節は特に違和感もなかったはずなのに、なぜこうも笑える方向に行ってしまったのか。


 大御所なのに、あるいは大御所故に、仕事を選ばない姿勢が愛すべきラズを産んだとも言える。