最初の
初夜えち◇2005/01/05初出 2010/06/07改稿 えち
お嬢様で処女、しかも魔法使い。
結構な額の買い物ではあったが、ランスはさほど後悔はしていないつもりだった。
家に連れ帰って家事をやらせてみると、まあまあ無難にこなす。
一目見て気に入ったくらいだから、容姿も悪くない。
買った時に絶対服従の魔法をかけられているから、無茶な命令にもおとなしく従う。
「シィル、服を脱げ」
ランスに命じられるまま、シィルはぎこちない手つきで服を脱ぎ始めた。
眉間に僅かに寄せられたしわが、それが望まぬ行為である事を示している。
(色気が足りんな、男を知らんのだから仕方がないが)
仕草も体つきもまだまだ女としては未完成だ、などとランスが勝手な事を考えている間に、
シィルは最後の一枚を脱ぎ、黙って次の命令を待っていた。
「こっちに来て座れ」
ランスに呼ばれ、シィルはベッドの上にちょこんと正座した。
ランスはその横に座り、肩を抱き寄せてキスをした。が、すぐに身体を離す。
「……?」
「あのな、歯を食いしばってたら舌が入らんだろうが」
シィルはきょとんとしてランスの顔を見つめている。どうやら意味がわからないらしい。
「とにかくだ、力を抜いて楽にしていろ、怖かったら目をつぶっていてもいいぞ」
「はい」
ひとつ深呼吸をして、シィルは目を閉じる。
無垢で従順な反応、手間はかかるがこれはこれでなかなか楽しめそうだ。
抱いていた肩から力が抜けたのを感じ、ランスは再び唇を重ねようとして。
「……息は止めなくていいから」
シィルの緊張をほぐすため、ランスは時間をかけてゆっくりとキスをしてやる。
最初は触れるたびにおどおどと逃げ回っていた舌もおとなしくなり、抵抗無くランスを受け入れてようになった。
肩に回した手をずらし、やや小振りの乳房をゆっくりと撫でる。
未開発の体だからおそらく快感は無いのだろうが、それでも刺激を与えれば先端がこりこりとしこってくる。
柔らかさと堅さのコントラストを十分に堪能し、更に手を下に進める。
腿の間に手を入れようとすると、シィルの体がびくっと震えた。
「シィル?」
俯いたシィルが、びっくり顔のまま固まっている。
その視線の先には、ランス自慢のハイパー兵器が準備万端で出番を待っている。
「これがお前の中に入るのだぞ」
「む、ムリです、こんなおっきいの、痛くて死んじゃいます!」
真っ青な顔で目に涙を溜めて、シィルはぶるぶると震えている。何を言っても何をやらせても、
感情のない瞳で「はい」としか答えなかったシィルを見慣れていたランスには、それは新鮮な反応だった。
「安心しろ、歴史上破瓜の痛みで死んだ女はいない」
たぶん、と心の中で付け加える。それでもシィルの不安そうな表情は変わらない。
「でも、でもっ」
ランスを見上げるシィルの目からぽろりと涙がこぼれる。
良心の痛みとも違う何とも言えない感情で胸が締め付けられるような気がして、 とっさにランスはシィルの頭を撫でた。
柔らかいくせっ毛が指に絡まる感触が心地よくて、何度も何度も撫でる。
「ランス様?」
「お前の髪、気持ちいいな」
「恥ずかしいです……もこもこだし」
「いいじゃないか、もこもこ、俺様は気に入ったぞ」
「……ずっと劣等感を持ってたから……そう言っていただけると嬉しいです」
シィルは頬を染め、嬉しそうにランスを見つめる。もう体の震えは止まっていた。
落ち着いたシィルを仰向けに寝かせ、脚を大きく開かせる。
ぴったりと閉じられたスリットをランスは指で広げた。
「は、恥ずかしいです……だからそんなに……見ないでください」
奴隷商人のところで同じ事をした時は何も反応しなかったな、と、ちょっと前の事を思い出す。
きれいなだけの人形よりも、今の方がずっといい。 ランスは目の前の花弁を撫でる。
形をなぞるようにすりすりと撫でると、花弁は熱を孕み蜜を滲ませた。
「そろそろ入れるぞ」
「えっ……あ、はい……」
「怖いか?」
「少し……でも大丈夫です」
「うむ、いい返事だ」
もう一度花弁を撫で上げて、ランスはシィルの中に己を埋める。
「いっ痛っ!」
「力が入ってると余計痛いぞ」
体の中に異物を押し込まれているのだから、力が入ってしまうのも無理はない。
痛みと恐怖に震えるシィルの頭を、ランスは撫でてやった。
ぎゅっと抱きつかれ胸に押しつけられたもこもこ頭が、こそばゆくも気持ちいい。
ランスはシィルをしっかりと抱きしめると、一息に最奥部まで貫いた。
「ッ!」
それまで我慢していたシィルが、さすがに苦痛の声を漏らした。
ぴくぴくと痙攣する媚肉の圧迫に逆らうように、ランスはゆっくりと動く。
「もうちょっとだ、我慢できるな?」
シィルは言葉の代わりに、ランスの背中に回した手に力を込める。
細い指が食い込む感覚さえもが、ランスの欲情を駆り立て、腰の動きを早めていった。
「……?」
ランスの動きが止まった事に気付いて、シィルがそっと目を開ける。
「ん、終わったぞ」
「えっと……お疲れ様です……?」
意外な反応に、ランスは思わず吹き出してしまった。シィルが怪訝そうにその顔を覗き込む。
「あ、あの、私、変な事言いました?」
「いや、いい、問題ない」
大声で笑い出しそうになるのを堪えながら、ランスはハイパー兵器を引き抜いた。
する前とあまり変化の無いように見える花弁を指で押し広げてみると、血の混じった精液がどろりと溢れる。
その、おそらくは不快な感触に、シィルはぞくりと身を震わせた。
「終わったらちゃんときれいにしておくんだ」
ランスは自分のついでにシィルも綺麗に拭ってやる。
「今日はやってやるが、明日からは自分でやるんだぞ」
「え、明日も、その……するんですか?」
「当然だ、毎日した方が慣れるのも早いしな……いつまでも痛いのもいやだろう?」
使用済みのティッシュを丸めてゴミ箱に放り投げてから、ランスはシィルの頭を軽く撫でた。
「……はい、よろしくお願いします」
「任せておけ」
横にごろりと寝ころんだランスの肩に、シィルが頬を寄せる。
「甘えん坊だな」
「えっ、あ、すみません……」
慌てて離れようとするシィルの頭を、ランスはしっかり抱え込んだ。
「まあ今日はいいさ、おやすみシィル」
「おやすみなさい、ランス様」
(うむ、やはりいい買い物であった、さすが俺様)
ふわふわもこもこを肩に乗せ、ランスは心地よい眠りへと落ちていった。