New Aim
謎神殿if ランス♀×シィル♀◇2008/02/19 戦国R TS ♀♀ えち
JAPANのモロッコにある謎の神殿。そこは、男を女に、女を男にする、性転換の神殿だった。
モロッコを制圧したランスは興味本位で性転換の神殿を訪れ、自らを女体化してみたのだが、
己の変貌ぶりに、思わず大きな声を上げてしまった。
「ハイパー兵器がないですー!」
やや華奢な身体とその表面を申し訳程度に覆うビキニアーマー、その装甲で寄せられたぷにょんとした乳房、
むっちりとなめらかな太股の間で小さな布に隠された女性器、どれもランスの好きなものであったが、
いくら好きだからといってもそれが自分の身体に備わっているのはさすがに驚く。
「ランス様……」
心配そうにこちらを見るシィルの視線に気付き、口を開こうとしたランスだったが。
「いい女だなあ」
「おう、たまんねーなー」
龍馬と譲の間で繰り広げられるランスの処女争奪戦。
「ぐふふ、さあ覚悟しろ」
それを横からかっさらおうとする家康。
虎視眈々とそれぞれの個性に合わせてランスを狙う武田の風林火山。
重彦、犬飼、早雲を振り切り、ランスに全く興味を持たないブス専の超神に縋ろうとするも、
島津四兄弟に捕まりそうになる。
「やだやだー!」
ようやくその場を逃げ出したランスの目の前に、ゆらりと信長が立ちはだかった。
「帰蝶……」
「えっ……あたし……ランス……」
かつて暗殺者から信長を庇って命を落とした妻の帰蝶、ランスが男だった時からしきりに「似てる」と繰り返していたが、
ランスが女体化した現在、信長にはランスイコール帰蝶としか認識されていないのだろう。
「大丈夫、優しくするよ」
一瞬その場の雰囲気に飲み込まれそうになったランスだったが、すんでの所で正気を取り戻す。
「いーやー!!」
「帰蝶、また……俺を置いていってしまうのかい?」
「だからあたし、ランスだってばー!」
持久力に難のある信長から逃げ切るため長距離を走ったランスは、
気が付けば神殿の奥にある森の中でひとりぼっちだった。
「これからどうしよう……尾張に戻ったら、あたしの処女が……」
途方に暮れるランスの耳に、荒い呼吸音と足下の草を踏み分ける音が入る。
慌てて逃げようとしたランスだが、その音の主がよく見知った者である事に気付き、足を止めた。
「シィル?」
「はあはあ、ら、ランス様、やっと追いつきました……」
額の汗を脱ぐながらにこっと笑うシィルに、ランスはようやく安堵の息を吐いた。
「途中、香様と3Gさんにお会いしましたけれど、信長様は諦めて尾張に帰ったそうですよ」
「とりあえずは助かった、って事かしら?」
森の一角で、いつものキャンプ道具を広げ、シィルはランスにお茶を入れていた。
「それと神殿の巫女さんに聞いたのですが、もう一度性転換する事ができるそうです」
「ということは、いつでも元の男に戻れるって事?」
「はい、安心してくださいね、ランス様」
「そっかー、良かったあ」
飲み干した茶碗をその辺において、ランスはごろりと横になる。枕は当然シィルの膝だ。
「いつでも……戻れる、のよね」
梢の間から見える空と肯くシィルの顔を交互に見ながら、ランスは不意ににやりと笑う。
そして体を起こすと、不審そうに首をかしげるシィルの胸元にするりと手を差し入れた。
「きゃあっ、ランス様!?」
「せっかくの機会だもの、女同士ってのも経験しておかないとねー」
「えっ、ええっ?」
「女同士なら処女膜も無事だしー」
「ああん、そういう問題なんですかー?」
あわあわしているシィルから素早く着物をはぎ取ってから、ランスは自分の鎧を外す。
露わになった胸を押しつけるように、シィルを腕の中に抱きしめる。
「あっ、あっ、ランス様?」
腕の中のシィルを軽く揺さぶり、互いに汗ばんだ胸を擦り合わせる。
しっとりと湿った肌が、絶妙の摩擦で互いを刺激する。
「ふふっ、乳首固くなってるじゃない」
「えっ、それは……」
ランスは少し体を離すと、乳房の先端同士が軽く触れる程度の距離を保ってさらにシィルを揺する。
ころんと固くなった先端同士が触れるか触れないかの微妙な刺激を受けるたび、どちらからともなく熱い息が漏れる。
「これ……気持ちいいわね」
「も、もう……っ、やめませんかランス様……」
「ん……やめて、いいの……?」
再び胸を押しつけ乳房で乳房を愛撫しながら、ランスはシィルの太股の間に手を入れる。
指先に感じるぬめりは、シィルがその気になっている事を示している。蜜を絡め取るよう、ランスはさらに奥で指を蠢かせる。
「とろとろに濡れてるわよ、シィル」
「そ、それは……あっ」
弁解を待たず、ランスはシィルの手を取って自分の性器に触れさせた。
「ランス様だって……じゃないですか」
「はっきり言いなさいよ」
「うっ……言えません……」
柔らかい指先がおずおずとランスの花弁をまさぐっている。初めての感覚に、ランスは身を震わせた。
指に蜜が絡まる湿っぽい音を聞こうと、ランスもいつしか口を噤む。
胸を押しつけあい秘所を愛撫しあいながら、どちらからともなく唇を重ね、舌を絡ませあう。
唇の隙間から細い喘ぎ声が漏れ、二人がほぼ同時に達するまで、そう時間はかからなかった。
「ランス様、そろそろ性転換の神殿に行きましょう」
既に服を整えたシィルが、まだ気怠そうにしているランスを起こし、鎧を着せ付けてやっている。
鎧を全て付け終わったランスをよいしょと抱きかかえて立たせると、
シィルは手を引いて神殿の方向へ歩き出そうとした。だがランスは逆にシィルの手を引っ張って、そこから動こうとしない。
「まだお疲れですか?」
もう少しお休みになりますか、と聞くシィルには答えず、ランスは腕を組んで少し考え込む。
「いつでも、元に戻れるのよね」
「えっ、はい、そうですけど……」
「JAPANはほぼ手に入ったし」
「……ランス様?」
「今度は女としてJAPAN統一を目指すのも面白いかも」
腕を組んだままくすくすと笑うランスを、シィルは困ったような目で見つめた。
「それは……えっちと引き替えにそれぞれの国を支配するという事ですか?」
「馬鹿ね、あたしの処女を簡単にあげられるわけないでしょ」
ランスは指先でシィルの額をつん、とつつく。
「えっち無しで各国を支配するのよ、ちょっと面白そうじゃない?」
「……そう、うまくいくんでしょうか」
「当たり前じゃない、あんたのご主人様は天才なんだから!」
無駄に自信に溢れている所は、女体化しても変わっていないようだ。
盛大なため息をつきつつも、ランスの本質が変わっていない事がシィルは嬉しかった。
「最終的には信長として……とりあえずは女好きの島津ね、あいつらに指一本触れさせずにおとしてみせるわよ」
「いきなり島津の城に乗り込むのは危険ではありませんか?」
「そうね、あいつら口上手いし、あたしの貞操が危険かも……」
迂闊に接触すればミイラ取りがミイラになりかねない。黙り込んだランスに、シィルが助け船を出す。
「黒様、でしったっけ、あの方に協力していただいたらどうでしょう?」
「島津四兄弟は黒ちゃんのいう事は聞くって、鈴女の報告にもあったし、あたしもそう思っていたところよ」
「鈴女さんが黒様の居場所も調べてくれましたしね、私、黒様呼んできますから、ランス様は神殿でお待ちください」
しばらくの後、性転換の神殿で暇をもてあましていたランスの元に、シィルと黒姫が現れた。
「ランスさん、でしたね、魔人ザビエルの復活を防いでくださったと聞いています」
でも男性だったような……と続けてから、黒姫は自分がいる神殿の事を思い出した。
「あの子達……四兄弟の目を覚まさせるため、あえて女体化して理性的にアプローチしたい、ということでしょうか?」
もちろんランスにそんな意図はない。ランスの意図は、以前賞味前の女武将を引き抜かれた恨みを晴らしたい事と、
モテモテ兄弟を手玉に取ってやりたいという子供っぽい好奇心だけだ。
だが、せっかく協力してくれそうな黒姫の勘違いを訂正する必要もないとみて、ランスは肯いた。
「そんなところね、女と見れば即えっちという、彼らの価値観を変えてあげたいわ」
それはランス様の事では……と言おうとしてシィルは口を噤む。
「ありがとうございます、悪い子ではないのですが、あの子達はどうしても女癖が悪くて、私も悩んでいたのです」
「だったら、協力してくれるわよね?」
「はい、もちろんです、ザビエル封印の恩もありますし、できる限り協力させていただきます」
黒姫がなぜザビエルにこだわるのかは解らなかったが、協力を取り付けた事でランスは満足し大きく肯いた。
「最初はヨシヒサに会ってみてはいかがですか?」
ヨシヒサがランスにいきなり手を出さないように見張るため自分も連れて行って欲しいと付け加えて、
黒姫が案を出す。他の女性とは別格の扱いをしているらしい黒姫が一緒なら、間違いも起こらないだろう。
ランスは黒姫の提案に乗る事にした。
島津を皮切りに始まるランス(女体化)の「舌先三寸で天下統一」。
果たしてランスは信長までたどり着けるのか、それともどこかで失敗して貞操を奪われてしまうのか──
「飽きたらすぐにでも、男に戻るしー」
(もう女のままでいいや、とおっしゃられるよりはいいですけど、心配です……)