いつもの2
後背位◇2009/01/27 えち
風呂から上がりたてほやほやで無防備なシィルを、いきなり後ろから抱きすくめると、石鹸のいい香りがした。
何の気無しに「いい匂いだな」と言った時の石鹸を、シィルは律儀に使い続けている。
ちょっとだけ甘酸っぱさのある爽やかな香りがするピンク色の柔らかいもこもこ頭は、まるで新発売のお菓子のようだ。
一度寝ぼけてかじった事があるが、口の中がちくちくしただけで当然美味くはなかった。
「きゃ、ランス様?」
もこもこ髪をかき上げて、きれいに洗ったであろううなじに舌を這わせる。
髪よりも甘く濃い匂いがするのは、シィルの体臭が混じっているからだろうか。
「ああん、今日はもう、お休みになるって……」
控えめな抗議を無視して、生え際に沿ってうなじから耳の後ろをちろちろと舐めていく。
シィルが寝間着にしているベビードールの上から乳房を探り当て、ふにふにと揉む。
いやまあ、さっき三連戦したし、今日は本当にもう寝るつもりだったんだよ、シィルちゃん。
だが、石鹸の匂いを嗅いだら急にむらむら来てなあ。
つまり、いい匂いをさせているシィルが悪い。俺様は悪くない。
全面的に非があるシィルは責任をとって、このそそり立ったハイパー兵器の処理をすべきだと思う。
「あ……っ」
かぼちゃぱんつをするりと脱がせて脚の間にハイパー兵器を挟むと、シィルは諦めたようにため息をついた。
さすがにまだ濡れてはいない花弁にナニを押しつける。
ゆっくりと腰を前後に振って刺激してやると、ベビードールをすっぽり脱がせた頃には接触部分が熱を持ってきた。
そろそろ良さそうだな。もう一度ぎゅっと抱きしめてやってから、肩をつつく。
心得たとばかりに、シィルは自分からベッドに上がる。うん、わかってるじゃないか。
尻を高く上げさせて、脚の間にちらちら覗くピンク色の襞に顔を寄せる。うーん、ここもやっぱり匂いが濃い。
うなじよりもさらに強く甘い匂いだ。石鹸の匂いだと思っていたのは勘違いで、これはシィル自身の匂いなのか?
「あう、ランス様、何なさってるんですか」
知的好奇心を満たそうとアソコに鼻を押しつけていたら、シィルが恥ずかしそうに身を捩った。その瞬間、
さらに甘い匂いが鼻をくすぐる。官能を直に刺激する匂いに、俺様のハイパー兵器はあっという間に臨戦態勢。
「ぬおー、もう我慢できんー!」
「えっ、あっ、ああっ!」
まだ少々湿り気は足りなかったが、強引にシィルに入り込む。さすがに苦しそうな声が聞こえたので、
奥まで入れた状態でシィルを後ろからそっと抱いてやる。
シィルの顔をこちらに向けさせ、僅かに開いた唇の間に指を入れる。
指で舌を撫でると、反射的にかしつけの成果か、シィルの舌が俺様の指にぬるりと絡みついてきた。
したいようにさせて俺様の指が唾液でぬるぬるになる頃には、不思議な事にあっちの方もぬるぬるになってくる。
軽く腰を振ってみると、出し入れもスムーズになっていた。
気をよくした俺様は、口から指を抜き、本格的なピストン運動を開始する事にした。
シィルの尻を掴んで、激しく腰を打ち付ける。リズミカルな湿った音に、トーンの高い喘ぎ声が混じる。
でっかい丸いお尻を鷲掴みにしたり優しく撫で回したり、そのたびに声のトーンが微妙に変化するのが、またいい。
抽送の深さを変えたり、たまにひねりをくわえたりしてみると、これもまた違う声になる。
「っ、は、……っ」
声と触感をたっぷり楽しんでから、腰の動きを少し弛めてふさふさと揺れる髪に手を突っ込んでみる。
グルーミングのように髪をかき分けながら、ふと思いついて身体を倒し、シィルの髪の匂いを嗅いでみる。
……ん、やっぱりこっちは石鹸の匂いだな。甘い事は甘いんだが、アソコの匂いよりもさっぱりとして、
性欲直撃、とはちょっと違うような気がする。試しにうっすらと汗ばんだ首の匂いも嗅ぎ比べてみると、
こちらは爽やかさとエロさが絶妙にミックスされた感じだ。
「ランス様……?」
ふんふんと鼻を鳴らして嗅ぎまわっていた俺様を、シィルが顔を上げてじっと見た。
むっ、なんだその不審者を見るような目は。ここは誤魔化すために一発……
ちゅ。
がははははは、どーだ、不意打ちでキスしてやったぞ!
ちょっぴり無理な姿勢になるが、そのまま舌を入れて口腔を愛撫。シィルも一生懸命舌に舌を絡ませようとする。
舌の上で混じり合った互いの唾液が、口の端から、つ、と垂れて枕に染みを作る。
む、む、む。
考えてみたら、舌だけじゃなくて下も似たような状況になってるんだよな。今は見えないが、シィルちゃんの脚の間も、
抜き差しで飛び散る液体で……お、想像すると一気に……
気持ちよく出した後、ハイパー兵器を抜いたアソコの匂いを試しにもう一度嗅いでみる。
シィルの匂いよりも、俺様皇帝液の匂いの方が強すぎて……その……嗅がなきゃ良かった。がっかりだ。
腹立ち紛れに、シィルの尻っぺたを、平手でぱちんと叩く。花弁から白濁液がとろりと零れて、さらに。
「……イカ臭え」
「へっ?」
シィルはさっぱりわからない、という顔をしている。
「いいから風呂入ってこい、きれいに洗ってくるんだぞ」
「あ、はい……えっと、もうしません、よね?」
「たぶん」
えーとかうーとか言ってるシィルの尻をもう一度叩いて、ベッドから追い出した。
さっきみたいにいい匂いさせてこなければ、今度こそお休みなさい、だ。