シィルちゃん物語りたーんず

幸運の坩堝P

GGS3補完企画。テーマはいつもの『ラブ&お馬鹿』で細切れ文と絵。

マグロ

『マグロ』解釈◇2010/02/01  えち

「んしょ、んしょ」
特になんの予定もない午後。大量のダンボール箱を運ぶシィルを、煎餅をかじりながら眺める。
「んと、これはこっちで……」
なんでも内職の締め切り日が重なったとのことで、常連の花折りや封筒貼りにくわえて、 ぱんつを袋に詰めるという訳のわからない仕事を昨日からずっと続けてたシィルちゃんだった。 そのせいで昨夜は三回しかやらせてくれなかった。心の広い俺様は、そのくらいで怒ったりはしないけどな。
「あっ、全部終わってますう」
玄関前に積み上げたダンボールの前で、にぱっと笑うシィル。
「ランス様、私これを納品してきますね」
「おう、しっかり働け」
優しい俺様に見送られながら、シィルはダンボール箱をひょいひょいと抱えて外に出て行った。 ……うん、造花とか封筒とか、箱の中身はかさばるけど軽いものだからな。 二枚一セットのぱんつとかはそれなりに重いような気もするけれど、数は少ないはずだからな!
俺様と比べたらシィルちゃんなんて非力もいい所なんだからな!!


納品を済ませ多少懐が暖かくなっただろうシィルが作った夕食は、うしステーキにんにくきのこ添え。 スタミナたっぷりおかずを作ったということは、今夜はたっぷり可愛がって欲しいということだな。
「いえ、別にそういうつもりでは……」
「遠慮などしなくてもいいんだぞ、シィル」
「あの、遠慮ではなく、昨夜寝てないので今日は早く寝たいなあと」
「控えめなのも度が過ぎると損をするぞ?」
「ですからあの、本当に疲れていて」
ふむ。確かに少々疲れが見えるような気がする。頑張ったシィルちゃんに、ご褒美を与えるべきかもしれん。
「よしわかった、今日はマグロでいいぞ」
「えっ、お夕飯足りませんでした……?」
ぽこっ。いつもよりは控えめに、シィルの頭を叩く。そんな、お約束のボケはいりませんよ?
「違うわ、セックスの最中マグロでいいと言ってるんだ」
「マグロ……?」
ん?意味がわからないのか、シィル。少し首をかしげて考えてたシィルは、不意に、ぱっと顔を上げて。
ぱきょっ。
「ふがっ!?」
シィルちゃんの拳が、俺様の形のよい顎にヒット。痛くはないが、突然のことに変な声が出てしまう。
「何すんだ、シィルー!!」
「えーと、キャプテンバニラのマグロアッパー……」
………………。
「つまり『マグロ』とは、お前は何もせずにごろんと横になっていればいい、ということだ」
「あ、はい、解りました」
ようやく納得したシィルは、ベッドの上にころりと寝転がった。無防備な感じがそそるな。 よしよし、素直なシィルちゃんを、今日は優しくねっちりと可愛がってやろう。

シィルに覆い被さって、優しくキス。ほっぺやおでこにちゅっと口を付けながら、寝間着にするりと手を差し入れる。 乳房を中心に寄せるように優しく揉み支えながら、唇を重ね舌を差し入れる。 抵抗のないシィルの舌を吸い唾液を絡める。うっすらと熱くなってきた胸から腹を撫で、 かぼちゃぱんつをずらして足の間に手を入れる。指先が敏感な芽を探り当てると、シィルの身体がびくんと跳ねる。 さらにその先にある神秘の谷間に侵入を試みる。俺様の優しくも激しい攻撃に熱い源泉を滲ませる谷間。 拒絶しているのか、あるいはさらに奥へと誘おうとしているのか、 シィルのむっちりとした太ももが俺様の手をぎゅうっと締め付けてくる。
「……っ」
首筋を舐めようと顔を上げると、ぎゅっと目をつぶって口元を手で覆ったシィルの顔が見えた。
「どうした、遠慮せず声を出していいんだぞ?」
「んっ、ふ、で、でも」
ずいぶんと我慢をしていたらしく、シィルは俺様に答えようとするも快楽の吐息を漏らしている。
「な、『何もするな』、と、ランス様がおっしゃるので……」
……?
……!!
「いや、えろい声は出してもいい、俺様が特別に許す」
「あ……はぁ、はい」
あからさまにほっとするシィルちゃん。さて、今夜もえろボイスを堪能させてもらおうか。