ソファで1
ソファでいちゃいちゃ◇2009/03/12 えち
「シィル、コーヒーくれコーヒー、うんと濃いのな」
うらうらと暖かい昼下がり。居間のソファで読書をたしなむ俺様。
今日中に読みたいのに、俺様の瞼は重たくなっている。
今読んでいるのが官能小説で、この本に出てくるプレイを今夜あたり試そうと思っているのに、
こう眠くては、最後まで読めるか不安だ。
「お砂糖とミルクはどうなさいますか?」
「いらん」
眠気覚ましに飲みたいのに、甘くてミルキーでは意味がない。
「……甘い匂いがする」
俺様が眠気と勇敢に戦っていると、匂いだけでも目が覚めそうな濃いコーヒーの香りとはまた別に、
乳臭い甘ったるい匂いが漂ってきた。
「あ、これは私のホットミルクです」
シィルは、右手に俺様のカップ、そして左手に自分のカップを持って来た。
俺様にコーヒーのカップを寄越し、シィルはホットミルクのカップを手にしたまま俺様の横に座る。
なんというちゃっかりさん。その前に俺様のコーヒーをふうふうしていたので、今は大目に見てやろう。
さて、横でミルクを飲んでるシィルは置いとくとして、コーヒーだ。濃いめとの俺様の注文に従い、
かなり濃いめである事が、カップから立ち上る香りだけでも解る。
ごくり。ぶっ、にがっ!
苦い、尋常でない苦さ。しかも、何か妙にねっとりしてるし。このコーヒー、一体どうやって入れたんだろうか。
「入れ直しましょうか?」
俺様の反応を窺いながら、シィルがおそるおそる切り出す。うーん……確かに死ぬほど苦いが、
眠気覚ましという目的には合致しているような気がする。
コーヒーが苦くて飲めなかった、とシィルに思われのが悔しいからではないぞ、断じて。
「いや大丈夫……だ、たぶん」
「はあ……」
なるべく平静を装い、一気に飲み干す。
「ぶはあっ!」
空になったカップがぷるぷる震えているのは気のせいだ、きっと。
……あー、それにしても、マジで苦かった。確かに目は覚めたが、何だか口の中が痺れているような気がする。
これは口直しをせねばなるまい。
もちろんシィルちゃんでな!
空っぽのカップを放り投げ、横に座っていたシィルをソファに押し倒す。
組み敷いたシィルのワンピースを素早くずらし、ほどよいサイズのおっぱいを露出させる。
「やん、ランス様、いきなり何を」
「うむ、ブラックコーヒーだと胃に悪いからな、ミルクで中和しようかと」
「……ミルク?」
む、シィルはよく解っていないようだな。では行動で教えてやろう。
ちゅう。
有無を言わさず胸にむしゃぶりつき吸う。時折舌先で乳首をつんつんとつついたり、
吸ってない方の胸をむにむにと揉んでやったりもする。
「んっ、あん、わ、私、おっぱい出ませんよ?」
知ってる。別に、本当の母乳が飲みたいわけではない。ただ、
にがにがコーヒーでいがいがになった口中を宥めるために、好きなモノを口にしているだけだ。
とはいえ、あのとんでもない濃さのコーヒーによって蹂躙された味覚は、おっぱい吸うくらいで癒されるものではなく。
「むはー、おっぱいだけじゃ足りん、全身くまなく舐めさせろー!」
「……え、えーと、やっぱり甘いコーヒー入れてきましょうか?」
甘いコーヒー飲んで一息ついたところで、改めてシィルちゃんで遊ぶというのもいいかな。
だが、盛り上がっている気分とナニは、コーヒー入れてくる時間を我慢できるかどうか解らないし。
「いや、さっきのホットミルク寄越せ」
「えっ、もう全部飲んじゃいました……」
何だと!?
押し倒した時シィルがとっさに床に置いたカップを見ると、確かに空っぽだった。むむむむむむ……
「となると……」
さっきおっぱい吸ってる時から気になっていた、甘いミルクの匂い。
この匂いは、そう、シィルの口からしているのだ。つまり……
「ランス様、む、ん……」
シィルの唇を素早く舐める。思った通り甘い。この甘さは、砂糖じゃなくて蜂蜜だな。贅沢しやがって。
甘さが無くなるまで丹念に舐め回してから、口の中に舌を入れる。歯の表、歯茎、舌、と徐々に奥に攻め込むに従って、
甘々ミルク味が、俺様の口に広がる。それが、さっきのにがにがコーヒーとうまい具合にミックスされて……
「なんだか結局、カフェオレ飲んだような気分だな」
「さっきのコーヒー、こんなに苦かったんですね……」
そうだ。普通の苦さのコーヒーだったら、ここまでいがいがにならずに済んだのだ。
というか、シィルちゃん、味見もせずに激にがコーヒーを俺様に飲ませたのか?
これは、きっついお仕置きが必要なようだな。目も覚めたことだし、本をさっさと読み切って今夜に備えるとしよう。