一体










どうして










こんなコトになってしまったのだろう・・・















爽やかな朝。いつも通りに目覚めると、何となく頭のてっぺんに違和感があった。

ついでに言うと・・・お尻の辺りにも。




まず、頭の方を触ってみる。




ふに。




在り得ない感触が指先にあたり、ぎょっとする。

次に、恐る恐るお尻の方へも手を伸ばして・・・




ほわん。




「!?!?!?」




触わると、柔らかくて温かくて、ふわふわしていて。
とっても気持ちよいと思う。





これが・・・自分の身体にくっ付いている『モノ』でなければ、だ。








「う・・・うわぁぁぁぁ!!!!!」



洗面所の鏡を覗き込み、自分の姿を確認した瞬間、
思わず大声で叫んでしまっていた。





何故か、頭の上には獣の『耳』が。

何故か、お尻には獣の『しっぽ』が。







「獣っていうか・・・ね、猫?」






ぴょこぴょこ動く大きな耳。

ゆらゆら揺れる長いしっぽ。



それらは、見慣れた小動物の『モノ』に違いなかった。












しかし、僕の不幸はここで終わりではなく・・・













「朝っぱらから何わめいとんねん・・・」




ビック―――ン!!!




慌てて振り返り、咄嗟に両手で頭を覆い隠した。


ヤバイ!こいつにバレるのだけは、何とかして避けたい。


何故なら・・・




「やかましゅうて寝とられへ・・・あぁ?何やソレ」
「えっ?・・・あ!」



自分の意思とは全く関係なく、左右に揺れる長〜いしっぽ・・・。

正に『頭隠して尻隠さず』。いや、『耳隠してしっぽ隠さず』状態。





「いや・・・あの、これは、そのぉ・・・」
「ちょお来い」


しどろもどろになっていた僕は、ウルフウッドに手を引かれて
強引に部屋へと連れ戻された。




「何やねんコレ。どないなっとんのや?」
「そ、そんなの僕だって知りたいよ!朝起きたらこんなことになってたんだからっ」



頭を隠していた腕も取り払われ、じろじろと全身を眺められて。


身の置き場がないような恥ずかしさに襲われて、逃げたくなった。





「も、もういいだろ?」
「待てって、もうちょい・・・」
「ひゃあっっ!!!」



ぎゅっ、としっぽを握られて、驚きのあまり変な声をあげてしまった。



「へぇ、ちゃんと神経通っとるんか。作りモンやないねんなぁ」
「き、急に引っ張んなよぉっ」


感心したようにウルフウッドは言う。





どうしてこの男は、こんなにもあっさりと事態を受け止められるのだろう。











浅黒い手を振り払い力一杯睨みつけると、男は一瞬だけ驚いたような顔をした。

その後で、さも可笑しそうに口端だけ引き上げてニヤリと笑う。




ギクリ。




この男がこんな表情をして笑う時は・・・。





脳内で危険シグナルがすごい勢いで点滅し、避難命令を出した

・・・が間に合わず、あっさりと捕まってしまう。



だから、こいつにだけは知られたくなかったのに〜〜っっ!!!!!








「へぇー、おもろいなぁ。じゃあ、コッチはどない?」
「やっ!ちょっ、耳、触んなっ」


ベットに腰掛けたウルフウッドの膝に抱えられるように座らされ、
片手で顎を固定されて、いいように弄られる。




「・・・何で?」
「くすぐ、った・・・んんっ、や!」


薄くて柔らかい皮膚をつままれ、指を擦り合わせるようにされると、
背筋にゾクン、と震えが走った。


耳が自然に、へなへなっ・・・と倒れる。


それを持ち上げられ、中に指を入れられてくすぐられると
腰の奥が痺れて、じわっと甘い熱が身体中に広がった。





「手で触るのはアカンのやったら、舐めるのはエエ?」
「ダメ・・・だってば!・・・あ、ぁっ・・・ひぁ」








どうしてこの男は、こんなに意地悪な問いを投げかけるんだろう。





僕からの許しを得る気なんか、全くないくせに。







濡れた舌に耳を舐められる感触がリアルで、音がやたら大きくて
もう、どうしたらいいのか分からなくなった。


頭を振って、何とかこの感覚を誤魔化したいのに・・・それもできない。






「舐めるのもアカンの?じゃあ・・・噛んだろ」
「ひぅっ!も、止め・・・お願・・・」



きつく噛むのではなく、いたぶるように牙を立てられて、遊ばれる。

与えられたものが痛みだけなら、まだ我慢できるのに。









こんなのは、もう・・・









「・・・発情、してもうた?」





ドクン!





「ホンマに猫みたいやなぁ・・・」


顎を持ち上げられ、獣のような瞳に覗き込まれた。





「そ、んな、違・・・」
「違わへん」
「ああぁっっ!!!」



かさついた手がスウェットの中にスルリと滑り込む。





「バレバレやっちゅうねん」


もう既に熱くなり始めていた自身を窘めるようにきつく握りこまれた。



「んんっ!・・・ぁ・・・く・・・ぅっ・・・」
「ココ、ぬるぬるになってきとるで」



そうかと思うと、敏感な先端の部分を指の腹で円を描くように撫でられる。

耐え難い痛み、その直後に訪れた強烈な快感に、目の前が白くなった。







「・・・ふ、ぁっ?・・・」


目元を舐められ、ようやく自分がきつく目を閉じていたことに気付く。

瞼をノックするように突かれ、ようやく瞳を開けるとそこにあったのは・・・










いやらしくて、色っぽくて、男臭くて、最っ高にオトコマエな顔。









「なぁ・・・?」



耳元で低く甘く囁かれて、腰が砕けそうになる。


身体中がジンジン痺れて、熱くて堪らなくなって、何も考えられなくなる。







ねぇ、頼むから・・・早く・・・何とかして欲しい・・・・・・


















と、思っていたのに。





















「『にゃあ』って、鳴いてみ?」

「〜〜〜〜っっっ!?!?!?」












どうして






どうしてっ








どうしてっっ









どうして、この男はっっっ























こんなに『エロおやじ』なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!!!!!!!!


























という、僕の心からの叫びは・・・・


声になって発せられることはなく。







何故突然、僕の身体に猫の耳としっぽがくっ付いてしまったのか・・・?


な〜んてこともすっかり忘れ去られて・・・。

























結局、普段となんら変わりなく、この男に延々と翻弄され続けてしまった。












































ちなみに













僕が『にゃあ』って鳴いたかどうか、なんてことは




















できれば・・・聞かないで欲しい・・・・・・。















                    ( お ・ し ・ ま ・ い v )




 THANKS DIARY 10000HIT!

 日記一万打ゲッター、みかん子様からのリク内容は、

『 ネコミミで。 かたっぽでもいいし、

二人ともでもいいし。そこはかとなく 
エロいの 』

でした〜。リクエストありがとうございましたvvv

ネコミミ・・・こんなんで良かったでしょうか?(ドキドキ)







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