いきなり台所事情をさらけ出してしまいましたが、皆さん、お元気でしたか?
今回も聴講生は減少の一途を辿っておりますね。ちくしょう。
さて、今回の議題ですが、当初は「掲示板荒らしに学ぶデルタアタック」にしようと思っていたのですが、
当学院備え付けの雑談室(掲示板ですね)にそのような状態がみられないので、
「日常生活における”ジャンプ”コマンド利用法」とします。
前振りが長いなあ。
さて、ジャンプです。
ジャンプと言えば竜騎士、竜騎士と言えば空を飛ぶ、空を飛ぶと言えば飛空艇、
飛空艇といえばシド、シドと言えばFFのエターナルチャンピオンというわけで、
ジャンプはFFの代名詞ですね。異論はありませんか? 無ければ進めます。
竜騎士の卓越した脚力が生み出す脅威の空中殺法・ジャンプ。
このコマンドを一般人が使用するとなると、努力と気合いでどうにかなる問題とは到底思えませんね。
しかししかし。しかしですよ。
階段を昇るのにさえ辟易するような貴方でも、夢のジャンプコマンドは案外簡単に使えてしまうのです。
では、早速そのジャンプコマンド使用の好例をご覧頂きましょう。
アルファ君は会社員です。自慢じゃありませんが、同僚の中ではかなり優秀な出世株です。
それは両親が会社設立に関わった重要人物である事も関係するのですが、彼自身の実力もなかなかのものです。
さて、アルファ君にはベータ君という同僚がいます。
彼もたいへん優秀で、業績で1、2を争う良きライバルです。
そんなベータ君が、ある日の昼休み、こんな話を持ちかけてきました。
「歯車としてしか見ていないような会社は辞めて、二人で事業を起こさないか」
ベータ君の目は希望に満ち溢れています。とうとうと輝く未来予想図を語って聞かせ、最後に
「できれば明明後日には返事を聞かせてくれ。」
と、アルファ君の手をしっかと握りました。
困ってしまったアルファ君。
そんな事言われたってなあ。別段今の会社に不満があるわけじゃないし。
大体、その事業が大失敗に終わったら、立案者は満足かもしれないけど、俺には後悔しか残らないじゃないか。
とは思うものの、気の置けない友人の誘いを無碍に断る度胸も有りません。
アルファ君は悩みました。その悩み具合と言ったら、食事も喉を通らず、げっそり痩せてしまうほど。
そして迎えた決断の日。
「やあ、アルファ。決めてくれたかい?」
「すまんベータ! ジャアァァァァンプ!!」
アルファ君は消えました。
その後ベータ君は会社を辞め、新しく起こした事業で大成功しています。
一方アルファ君は、大幹部であるガンマ氏の側近となり、順調に出世街道をばく進しています。
そう、ジャンプコマンドが二人の有望な若者を救ったのです。
いかがですか? ジャンプといっても、実際バカ正直にびよんと飛ぶ事はないのです。
「ジャンプ!」と言い残し、全速力で視界から消える。
これです。
相手は十中八九追って来ません。ただし、人目のあるところでの使用はたいへん危険ですので、ご注意を。
え? 追いかけてきて捕まってしまったら? 簡単です。
誠意を込めて、「操られていたんだ」と言いましょう。真っ直ぐに相手の目を見つめ、必要であれば涙を浮かべて言いましょう。相手はそれ以上追求しないはずです。
場合によっては気の毒そうにこちらを見るでしょうが、気にしてはいけません。
さあ、貴方も明日からジャンプライフ! ジャンプ、ジャンプ!!