俺の役目 続編2
道明寺司×牧野つくし


前回:俺の役目 続編(花沢類×牧野つくし)

類が帰国して一週間。
一年前のように激しく抱かれたあたしは、またドツボにハマってしまった。
類と美作さんからの電話とメールが何度か携帯にきたけど、あたしはどちらにも出なかったし、メールも返信しなかった。
冷静に自分の気持ちを確認したくて、ママの実家に来ていた。
寂しげさけど凛とした風景に心が研ぎ澄まされた。
おぼろげながらも、あたしはあたしの本当の気持ちが見えてきた気がした。
東京のあたしのアパートに戻ってくると、そこに人陰が見えた。

―――――どっどうみょうじっ!?

射抜くような瞳であたしを見る道明寺…。

「久しぶりだな」
「…うん」
「ちょっと来いっ」

いきなりあたしの腕をつかんで車に押し込める道明寺。

「やっ! 離してっ!」

あたしの抵抗もむなしく、車はそのまま発進した。
連れてこられたのはおなじみのメープルのスイート。
ベッドルームのクイーンサイズのふかふかのベッドに放り投げられた。

「この3年間、ずいぶんと好き勝手やってたみたいだな」

道明寺の瞳は、3年前にパリで見た優しい瞳じゃない。
高校生の頃に襲い掛かってきた、悲しい想いを秘めた野獣の瞳だった。

「俺は…、おまえだけを思ってがんばってたのによ…」

道明寺の唇があたしの唇を奪う。
激しく…。
角度を変えて…。
何度も、何度も…。

「っぐ…、や…、やだ…」

必死で抵抗するのに、道明寺は力を緩めず、あたしの口腔内を犯す…。
道明寺の手があたしの体を這う。
ブラウスが引きちぎられ、胸元を道明寺の唇が這う。
スカートの中にその手が進入し、内股を温かくて大きな掌が覆う。

「や…、ど…みょ…じ…、や…めて…っ!!」
「俺はっ!おまえと一緒になるために…、頑張ってきたんだ」
「道明寺…」
「それなのにおまえは…」

こんな状況なのに、あたしの中心は道明寺の指先に翻弄され……、潤んでいた……。
一度は本気で幸せにしたいと思った男。
どんな妨害があってもこの腕さえあれば、他には何もいらないと思った。
連絡が途絶え、自分の中の水分がすべてなくなるんじゃないかってくらい泣いたこともあった。
そのくらい、大好きだった道明寺が、今、目の前にいる。

「ど…みょ…じ…、ど…して?連絡、くれなかったの…」

道明寺の動きが止まる。

「あたし、待ってたのに…。何度か電話もかけたけど、繋がらなくって…」
「……パリから…ある国に直行してた」

道明寺はあたしを抱き締めたまま、ポツリポツリとパリ以降の出来事を話し始めた。
パリであたしたちと逢った後、そのままNYに戻るものだと思っていた道明寺。
でも、道明寺本人には内密で、国家レベルの事業のために某国に連れて行かれたらしい。
司が某国に行くことを知っているのは、道明寺の両親と一部の役員だけだった。

「極秘だった上に、外部との接触を禁じられてたから誰にも連絡できねーしよ。だから必死だった。早く仕事を終わらせておまえに逢いたくて、がむしゃらに仕事してた」

考えてもみなかった。
道明寺がそんな状況だったなんて。
道明寺の髪の毛に指を這わせ、そのきれいな形の唇に思わず自分の唇を落とした。
やっぱりこの人が好きだ…。
あたしの体はこの男を忘れてはいない。

「ごめんね…、道明寺…。弱虫なあたしで…」
「牧野…」
「あたし、道明寺に抱かれる資格…ないよ…」
「牧野?」
「あたしはアンタの親友たちと寝た女だよ?アンタを信じられなくて、他の男と寝た女だよ?」
「それでも…、俺はおまえしか考えられねー」
「道明寺…」
「何があったって、俺にはおまえしかいねーんだよ」
「ごめん…、ごめんね」

あたしの頬を涙が伝う。
拭っても拭ってもあふれ出てくる涙。
何で?
泣いて誤魔化せることじゃない。

「泣くな、牧野。悪かった。どんな理由があったって、おまえにさみしー思いをさせた。類やあきらに行っちまったって仕方ねーよな…。秘書からの報告書読んだらよ、頭にカーッと血が上って乱暴にしちまった」

そう言って道明寺はあたしの頬を伝う涙を掌で拭ってくれた。
道明寺は、いつもあたしに触れるときはやさしい。
この温かな掌は変わらない。

「そんな目で見んな。ガマンできなくなんだろ」
「ごめん…」
「くそっ!やっぱムリだ」

道明寺の手が引きちぎられたブラウスの中に入り、背中のホックが外されて胸が露になる。
胸の先端に道明寺の唇が触れ、吸い付きながら舌で刺激が与えられていく。

「あっ、うン」
「牧野…、感じろ、俺を…、もっと」
「どう…みょうじ…、あン」

チュパチュパと音を立てながら、あたしの小さな乳房全体を刺激していく道明寺の唇。
道明寺の右手があたしの首筋を、肩を、腕を優しく摩っていく。
さっきの荒々しい道明寺ではなくなっていた。
あたしの左手をギュッと握った道明寺が顔を上げる。

「愛してる、牧野」
「道明寺」

優しいキスがあたしを翻弄する。
こんな情熱的なキスを忘れてたあたしは…、バカだ。
あたしは道明寺の首に腕を回し、必死に応える。
道明寺の手が、さっき触れた内股に改めて降りてくる。
優しく内股を撫でながら、ショーツ越しにソコに触れ、上下に擦り上げる指先。
すっごく潤んでくるのがわかる。
道明寺の知っているあたしはこんなあたしじゃない。
恥ずかしさと罪悪感で足を閉じてしまう。

「いやか?」

不安そうにあたしを見る道明寺。
フルフルと頭を振りながらあたしは答えた。

「こんなあたし、イヤでしょ?」
「イヤなもんかよ。俺に感じてんだろ?それでいい…」

そう言って道明寺はあたしが身につけているものをすべて脱がし、自分もすべて脱ぎ去った。

「あ…」

肌と肌が触れ合う。
道明寺の体はどうしてこんなにあたしに添うんだろう。
どうしてあたしの体はこんなに道明寺を欲するんだろう。
道明寺の唇があたしのソコに触れる。

「きれいだ、牧野」
「そんなに見ないでよ」

チュッとクリトリスを吸われる。

「ひゃン」

指でクリトリスを刺激されながら、舌で中から溢れる愛液を掬うように舐められる。

「あっアン、や…あ、はぁ…ん」
「すっげー溢れてる。あめーな」
「やン、ああっあン、あああっ」

ジュルジュルとわざと音を立てながら道明寺がソコを舐め続ける。
そしてゆっくりと指を差し入れてきた。
丁寧に探るように円を描く道明寺の指が、あたしの膣壁を摩る。

「あン、そっこぉ〜、はン、あああっ、いいっ」
「……ここか?」

探し当てたあたしのポイントを、道明寺の指が激しく擦り上げる。

「やっあン、あああ、ああぅ、いいっ、あン、あうン」

あたしは腰を浮き上がらせ悶えていた。
もう…ああ、ダメ…。

「いっい…くぅ〜」

体内から水しぶきが出た感覚を覚え、頭の中が真っ白になった。
意識が覚醒すると、あたしは道明寺に腕枕をされていた。

「おまえ、すげーな」

道明寺が口角を上げてニヤリと笑う。

「はっはずかしい…」

シーツにもぐりこもうとするあたしを自分のほうに向かせる道明寺。

「今度は俺をイカせてくれ」
「ふぅン、ンンンンンっ」

深いキスを送られ、道明寺が覆いかぶさってきた。
道明寺自身が入り口をなぞりながらゆっくりとあたしの中に入ってくる。
おっきい!
すごい、おっきいよ…。

「うぅ…、裂けちゃう…」
「ゆっくり入れっからよ…、ちーとガマンしろ」
「はぁン、あ…」

イッたばかりのあたしは、入れられただけでまたイキそうになる。

「全部入ったぜ、動くぞ」

ゆっくりと道明寺が動き出す。
道明寺のって太い上に長い。
それがあたしのポイントを的確に擦り上げ、またあたしを快感の渦に落とす。

「すげーいい…、牧野」
「あっ、あたし…もぉ、あぅン、はぁ、いい」
「牧野…」

切なげに見下ろす道明寺の顔が艶かしくて、大人の男で、あたしの中の女が狂おしく道明寺を求める。

「あっ、ああン、もっと、はぁああ、もっとぉ」
「たまんね…、牧野、もっと俺を欲しがれ…」
「はぁン、どうみょ…じっ!もっとっ!あっ、ああン、いっぱいっあっン、してぇっ!」

あたしの両足を持ち上げ、もっと深く道明寺自身が入り込み、道明寺の腰の動きが激しくなる。
グチュグチュと淫靡な水音が室内に響き渡る。

「いい顔だっ、牧野っ。もっと感じろっ!俺をっ…、俺を感じろ」
「あっ、あっ、あっ、ああン! はっン、うう、いいっああっ!!」
「うっ、あぁ牧野っ、締まるっ! ダメだっ、そんな締めんなっ!」
「はぅ! ああン、ダメっ! イクっ…、イッちゃうっ」
「俺もっ、うぅ…」

あたしたちは同時に果てた。

気がつくと、あたしはまた道明寺の腕の中にいた。
ちょっぴり汗ばんだ道明寺の体が心地いい。

「もうアイツらのとこに行くんじゃねーぞ」
「うん」
「このまま、NYに連れてくかんな」
「え?」
「おまえを日本に置いておけっかよ」
「ごめん…」
「もうアイツらに逢わせらんねー」
「そういうことは…、しないよ」
「あったりめーだろ」
「だけど、ちゃんと会って謝んなきゃ。あたし、みんなにひどいことした…」
「俺も一緒に会うぞ。おまえ一人で会ってまたきょときょとされたんじゃたまんねーからな」

そんなわけで、F4全員が顔をそろえたところに行かなくてはならなくなった。
何か、怖い…。






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