俺の役目
美作あきら×牧野つくし


いつも俺はこんな役目だ。
今日は、総二郎と牧野の三人で飲んでいた。
酒の弱い牧野は、あっという間に酔っ払って、総二郎は…。

「これから予定あっから〜」

帰っちまった…。

俺はこの酔っ払いの世話役か。
司がNYに行って4年。
類がロンドンに行って2年。
滋も桜子も合コン三昧で前ほど会う機会もなくなり、総二郎と俺と牧野で会うことが多くなった。
そして毎度、牧野は酔っ払ってつぶれてしまう。
今夜も俺が介護係になってしまった。
いつもなら牧野が両親と弟と住むアパートに送っていくだけだけど、今夜は三人は旅行に行ってしまって留守だという。
仕方がないので俺は自宅に牧野を連れ帰ることにした。
今夜は両親と妹たちはオランダに行っていて留守だから、静かに過ごせるだろう。



玄関に着き、眠りこけた牧野を揺り動かして起こすがまったく起きる気配がない。
しょーがねーから牧野を抱き上げ、ゲストルームまで運んだ。
ベッドに下ろすと、牧野は俺のシャツを握り締めたまま…。

「行かないで…。」

おいおい、誘ってんのか?
大学生になってからの牧野は、高校の頃に比べて体の線が丸くなり、女っぽくなってきて、ときどきドキッとすることがある。
正直言って、友達としてのたがが外れそうになることだってある。
こんな状況、襲ってくれって言ってるようなもんだぞ。

「牧野、とりあえず、寝ろ。」

俺はそっと牧野の手をはずそうとした。
でも牧野はシャツを握って離さない。

「傍にいて…。」
「俺が誰か、わかってんのか?」
「ん…、美作…さん…。」
「俺が傍にいていいのか?」
「ん…。…いて…。」

トロンと潤んだ目で俺を見る牧野。
俺の理性が吹っ飛んだ。

俺は牧野の横に滑り込み、牧野の顔にかかった黒髪をすいた。
柔らかな頬に唇を落とす。

「俺だって男だぞ。もう止められねーからな。」
「…うん。」

牧野の唇にキスを落とす。
徐々に深くなるキスに応える牧野。
……うまい…。
司のキスに慣れてるからか?
ちょっと嫉妬。
キスをしながら牧野の服を脱がせる。
脱がしやすいように体をよじる牧野。

……慣れてる?コイツ処女じゃなかったっけ?

露になった白い胸。
小ぶりな乳房。
その上に乗っているきれいな色の小さな乳首を舌で転がしてみた。

「は…あん…。」

やべー。
かわいい。
こんな牧野の声、聞いたことねーよ。
右手で牧野の左の乳房をやわやわと揉みながら、右の乳首に吸い付き、刺激を与える。
柔らかくてスベスベの肌。
俺が普段相手にする女たちよりも若い牧野の肌は、まるでシルクのようだ。
ちょっとした感動。
下半身に手を伸ばし、下着越しに割れ目をなぞる。

「あっ…、あ…ん…。」



牧野の甘い吐息が、わずかに残っていた俺の理性を吹き飛ばした。
俺も見につけていたものをすべて脱ぎ、牧野のショーツも剥ぎ取った。
牧野の秘部に顔をうずめ、舌で割れ目をなぞるようになめまわす。
奥から流れ出てくる愛液をジュルジュルと音を立てながら吸い取る。



「ひゃ…ああ…、あっ…いい…ん…。」
「気持ちいいか…、牧野…。どこがいいんだ…。」
「あ…ん、そこ…、もっとぉ〜。」



ぷっくりと膨らんだ突起を舌で転がすと、牧野が腰を浮かす。



「あっ…あ…、そこ…、いい…の…。」



愛液であふれる泉に中指を入れ、クルクルと中をかき回してみた。
俺の指が締め付けられる。
……初めてじゃない?!
俺たちの知らない間に、牧野は女になっていたのか?
相手は誰だ…?
そう思いながらも、俺はもう自分を抑えられないほど興奮していた。



「牧野…、俺、もうガマンできねーよ。」
「あたしも…、…きて…。」

トロンと潤ませた瞳で求める牧野。
両足をM字に広げ、牧野の中に入る。
きつい…。
こんなにきついのは初めてだ。



「あ…あ…ぁん。」
「…すっげ…、いいよ、牧野…。」
「…もっと、きて…。」



グンと腰を沈める…。



「あン…、いいよ…、み…まさ…かさ…ん。」
「あったかい…、牧野…、そんな…締めんな…。」
「…っん、そん…な…、わかんな…い…。」
「はぁ…、おまえ…、良すぎ…。」



激しく腰を打ち付ける。
淫靡な水音と牧野のあえぎ声がこだまする。



「そこ…、いい…、ああン、いいっ!!ああっ……!!!」



牧野が仰け反るのと同時に、俺は精を放った。

俺の腕の中でぐったりとする牧野の頬を撫でた。
ピクリと反応して覚醒する牧野。



「おまえ、初めてじゃねーだろ。」
「……やっぱ、わかる?」
「司か?」
「ううん。違う。」
「違うのか?」
「……うん。」
「司と別れたのか?」
「…う〜ん…、自然消滅?」
「は?」
「静さんの結婚式以来、一度も連絡ないの。」
「おまえからも連絡してねーの?」
「うん。」
「じゃ…。」
「類。」
「類ぃ〜?」
「大学入ってから類と一緒にいること多くって、それで何となく…、そうなって…。」
「初めては類か?」
「うん。」
「一回だけじゃねーだろ。」
「……ロンドン行くまで離してくれなかった…。」
「俺たちの知らねーところで…。」
「いちいち言うことでもないでしょっ!」
「じゃ…、それ以来か…?」
「……西門さん…も…。」
「はぁ!?」
「…類がロンドン行って…、落ち込んでたら…。」
「総二郎が慰めてくれたのか…。」
「…はずみで…。」
「でも今日は総二郎、帰ったじゃねーか。」
「西門さん、今日は優紀のところに帰ったんだもん。」
「優紀ちゃん?」
「あたしは優紀の代わりだったの…。あたしも類の代わりみたいなとこあったし…。」
「おまえら…。」
「だって、優紀のこと好きなのにグズグズしてる西門さん、ほっとけなかったんだもん…。」
「じゃ、なんで今日は俺なんだよ。」
「……美作さんといると、ほっとするんだもん…。」
「類はどーすんだよ。」
「…類は…、逃げたのよ。」
「逃げた?」
「道明寺への罪悪感があったみたいで…。それでロンドンに逃げたの。ショックだった…。」
「もう類のことはいいのかよ。」
「…美作さんがいてくれたらそれでいい。」
「牧野…。」
「こんなあたし、イヤ?」
「俺は…。」

イヤなはずねーだろ。
俺は司や類に遠慮してブレーキかけてたんだ。
もう遠慮はいらねーんだよな。



「司にも、類にも、総二郎にも、もうこんなおまえ見せねーならな。」
「…うん。誓うよ。」
「これで他のやつらに色目つかったら、俺はもう知らねーからな。」
「うん。」
「俺の言うことだけ聞けよ。」
「うん。」
「……もっとしたい…。」
「あっン!!」



もちろん、今夜は寝かさねーぞ。

続編:俺の役目 続編(花沢類×牧野つくし)






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