ジャスティアス3
-2-
シチュエーション


「さあ、ジャスティアス、彼を保護してあげたまえ……」

双頭魔人が手を離すと、彼の体は重力の導くまま、真下の道路めがけて落下していった。

「うああああっ!!!!」

反射的に自分も屋上から飛び出すジャスティアス。
そして、自由落下を続ける祐樹に向かってブースターを全開にして接近する。

(間に合って………っ!!!)

伸ばした手の平が、なんとか彼の服の袖をつかんだ。

「うわあああああああああああああっ!!!!!」

そのまま力ずくに祐樹の体を抱き寄せ、逆噴射で落下エネルギーを相殺しながら、ジャスティアスはなんとか着地に成功した。

「ぜぇぜぇ…はぁはぁ……柳原君、大丈夫っ?!!」
「ぐ……うぅ…ぼ、僕は…?」

それからジャスティアスは、大声で祐樹に呼びかけると、苦しそうにではあるが返事が返ってきた。
体の方は手首に浅い傷がある事を除けば、怪我もしていないようだった。
祐樹の無事にホッと胸を撫で下ろしながらも、ジャスティアスはビルの屋上の怪人を睨んだ。

(やっぱり、最悪ね。あいつら………)

これはジャスティアスやDフォースを呼び寄せるための最初の余興といった所なのだろう。
これから彼女は、祐樹を何とかこの場から逃がして、次なる罠に打ち勝たなければならない。
しかし、身構えるジャスティアスに、アルベルとガンデルが言った言葉は……

「それじゃあ、僕ら、もう帰るから……」
「くふふ、縁があったらまた会おうね、ジャスティアス…」
「ちょっと……あなた達、私に復讐するつもりだったんじゃ……っ!?」

思わず叫んだジャスティアスに対して、双頭の魔人は一層いやらしい笑顔を浮かべ……

「ああ、その事……」
「それなら、そこの彼に任せてるから……名前はなんだっけ…そう、柳原祐樹君だったね…」
「……えっ!!?」

瞬間、ジャスティアスは自分の腕の中の少年の体が、ドクンと大きく脈打つのを感じた。

「ぐああっ…ぐぅ…ああああああああああああああああっ!!!!」
「や、柳原君っ!!!!」

苦悶の叫び声を上げた少年は、ジャスティアスの手を振り払って、道路でのた打ち回る。
そして、彼女は気が付く。
少年のうなじに張り付いた不気味な生物の存在に……。

「ア、アルベルっ!!ガンデルっ!!…あなた達、彼に何を……っ!!?」
「何って、ははっ、決まりきってるじゃないか」
「見ててわからないのかい?」

やがて、祐樹に取り付いた生物は肥大化を始め、背中側から少年の体を覆い、手足や頭を作り出す。
そして、それらを頑丈な殻で覆って、その異生物の変態は完了した。

「彼を、改造したのさ」

腹部に剥き出しのままの祐樹少年の体を晒したその怪人は、獣のような咆哮を上げた。

「グゥロォオオオオオオオオオオンンッ!!!!」
「そんな、柳原君……」

ジャスティアスが呆然とつぶやく。
目の前の怪人は、今まで彼女が戦ってきた中で、最悪の敵だと言えた。

「「さあ、ジャスティアス、存分に楽しんでくれたまえっ!!!」」

繰り出される攻撃を、ただひたすらに、かわす、かわす、かわすっ!!

「くぅ…こんな事って……っ!!」

人間を取り込んだ怪人。
しかも取り込まれた当人の体は剥き出しのままだ。
うかつに攻撃などできるはずもない。

「くっそぉおおおおおおっ!!!!柳原君を放せぇええええっ!!!!」

叫び声を上げ、ジャスティーブレードで斬りかかる。
しかし,唯一装甲のない腹部に覗く少年の姿、祐樹の事を気遣うあまり、太刀筋には自然と迷いとブレが生じる。
その隙をついて、怪人の強烈な一撃がジャスティアスを吹き飛ばした。

「うわああああああああああああああっ!!!!!」

ビルの壁に強かに叩きつけられて、ジャスティアスは悲鳴を上げる。

「ふふふ、駄目じゃないかジャスティアス、せっかく取り戻した人質に乱暴を働くなんて……」

頭上から響く、双子魔人の嘲笑。

「これはね、人間の奥底に眠る欲望を読み取って、それを忠実に実行してくれる優れものなんだ」
「彼の凄まじい憎悪は、こいつの能力を最大限に発揮させてまだ余りあるほどの、凄まじいものだったからね」

つまり、今、この怪人をここまで凶暴にさせているのは、祐樹自身の心の奥底に眠る憎悪だという事だ。

(柳原君……っ!!)

怪人の一撃一撃、全てが少年の心の叫びのように思えた。
彼の苦しみを、こんな形で弄ぶなんて……。

(絶対に助けてみせるっ!!!)

さらに続く攻撃。
殴られ、蹴られ、踏みつけられて、正義のヒロインの体はぼろぼろになっていく。
しかし、それでも彼女は諦めていなかった。

(なんとか……あの怪人と柳原君を切り離さないと……)

目の前の怪人は確かに強かったが、それでもグノーの幹部クラスほどではない。
隙を突いて、祐樹の体を奪い返す事は十分に可能なはずだ。
だが、そんなジャスティアスの考えを見透かしたかのように、頭上からアルベルとガンデルの声が響く。

「どうやら少年を助けるチャンスを窺っているみたいだけど、無駄だよ」
「君を相手にするのに、僕たちがなんの対抗策も練っていないと思ったのかい?」

双頭魔人の言葉と共に、怪人の背中の装甲が開く。
そして、その中から無数の針が勢い良く発射された。
咄嗟に身構えるジャスティアスだったが、針が狙ったのは全く別のものだった。

「えっ!?」

一旦上空高く打ち上げられた針は、放物線を描いて、突然始まった戦いから逃れようとしていた街の人々に降り注ぐ。
そして………。

「がぁ……ぐ…」
「きゃあああっ!!!」
「うああ…がはぁ…っ!!」

針に刺された人々は悲痛な叫び声を上げた後、急に静かになると……。

「ま、まさか……街の人まで…」

くるり、ジャスティアスの方に向き直った。
その眼差しからは、理性の光が完全に吹き飛んでいる。

「ぐぉおおおおおおおおおっ!!!!!」

唸り声を上げ、針の力で操られた街の人間達が一斉にジャスティアスに飛び掛る。
人間のものとは思えない、圧倒的なパワーの攻撃が次々とジャスティアスを襲う。

「そん…な……」

生身の人間を相手に、超人の力を使う事などできよう筈もなく、ジャスティアスは彼らのなすがままに打ちのめされる。
そして、力尽き道路に膝をついた彼女の前に、祐樹を取り込んだあの怪人が立ち塞がり……

「あ……いやぁ……」

淡いピンクに輝く触手を、体中の甲殻の隙間から展開した。
ジャスティアスの生命エネルギーに干渉し、あらゆる快楽と苦痛を彼女に味わわせる最悪の天敵が姿を現したのだ。

「その怪人には、対ジャスティアスのあらゆる技術を詰め込んである。逃げられるなんて思わない事だね……」
「さあ、ようやく、ようやく辿り着いた……いよいよクライマックスの始まりだ…っ!!!」

一方、新たに開発された専用車両、大型装甲バイク・ロードクラッシャーに乗り現地へと急いでいたDフォースも窮地に陥っていた。

「こ、この人たち、一体どうしたっていうんだっ!?」
「どうせ、あの変態双子の仕業だろうよ。畜生っ!!!」

彼らもジャスティアスと同じく、怪人の針に操られた人々の襲撃を受けていた。
一般市民に攻撃を出来ないのは、彼らも同じだった。
なにしろ怪人殲滅を目的として作られたパワードスーツに、普通の人間をなるべく傷つける事無く黙らせる装備などあろう筈もない。
せいぜいが迫り来る彼らを押しのけるのが精一杯。
しかも、針によって潜在能力を無理やり解放された彼らの攻撃力は尋常ではない。
このままでは全滅は必至だった。

「警察とDフォース・セカンドチームもこちらに向かうようですが……」
「ああ、手出しが出来ない状況は変わらねぇ……」

Dレッド=赤崎が悔しそうに歯噛みする。
だが、彼は現在の状況に、何の突破口も見出せずにいるわけではなかった。

(こいつらはここで俺達の足止め……別のグループはどうやらこの向こうで怪人と一緒に嬢ちゃんと戦っているらしい……
こいつら、明らかに誰かに統率されて動いてやがる……)

思いつくのは、例の少年を取り込んだ怪人か、それとも復活した双子の魔人か……。
いずれにせよ、ソイツを倒せば彼らも元に戻る可能性が高い。
無論、敵もそれは予想して手を打っているだろうが……。

「へっ……クソッタレの変態双子どもが…Dフォースをなめんじゃねえぜっ!!!」

パワードスーツのヘルメットの奥で、赤崎は不適に笑ってみせた。

それは酷く鮮明な夢だった。
その夢の中で、祐樹は得体の知れない怪物となっていた。
圧倒的な力を振るい、敵を思う様に蹂躙する。
生まれてこれまで、こんな爽快な経験があっただろうか?
祐樹の力に、さらには彼の操る手下の兵隊達に打ちのめされて、哀れな敵にはもう抵抗する力も無いようだ。
敵、目の前でよろよろと立ち上がろうとしている赤い髪の少女。

(確か、ジャスティアスって言ったっけな……)

グノーの怪人と戦う正義の味方気取りの嫌なヤツ、祐樹の大嫌いな偽善者の典型だ。
祐樹はジャスティアスの姿を嘗め回すように眺める。
白いアーマーの下の、体にピッチリとフィットしたボディスーツが見せる健康的なボディライン。
カモシカのような足が、細い腕が、くびれた腰が、そしてバイザー越しにもわかる怯えた表情が、祐樹を刺激した。

(メチャクチャにしてやりたい……)

湧き上がる欲望が、祐樹の頭の中を埋め尽くす。
普段なら働く筈の理性も鳴りを潜め、祐樹はただ欲望の赴くままに行動を開始する。
しゅるるるる……。
無数の触手を伸ばし、ジャスティアスの周囲を取り囲む。

「…あぁ……うあ…」

微かに彼女の口から漏れた悲鳴が、祐樹を興奮させた。
彼は知っていた。
この触手はジャスティアスの弱点なのだ。
これを使えば、この女にどんな苦痛も快楽も与える事ができる。
すぐに彼女の体に触れるような無粋はしない。
ゆっくりゆっくり、触手による包囲を狭めていく。
ジャスティアスは光の剣を構え、脱出の機会を窺っているようだったが、今更逃がすつもりなど無い。

「…このぉおおおおおおっ!!!!」

ついに覚悟を決めたのか、ジャスティアスは刃を振るい、触手を切り裂いて脱出を図る。
全て計算どおりだ。

「えっ!?…いやぁああっ!!!」

隠し玉として残しておいた触手で、彼女の切り開いた突破口を塞ぐ。
そして、たじろいだ所でジャスティアスの体を一気に拘束。
腕を、脚を、胴を、胸元を、首を、無数の触手で縛り上げ、そのエネルギーの流れに干渉し一気に快感を叩き込んでやる。

「ふあああっ!!…や…ああああああああああっ!!!!」

体中をビリビリと痙攣させ、全身を襲う快感の衝撃に悲鳴を上げるジャスティアス。
だが、こんなものはほんの始まりの合図にすぎない。
触手は休む間もなく少女の体をまさぐり続け、快感の絨毯爆撃で神経を焼き切る。
太ももに巻きついた触手はそのままズルズルと這い上がり、やがてきゅっと閉じられた脚の付け根の間の、秘めやかな場所に到達する。
祐樹はそこで数本の触手達を合流させ、ぬちょぬちょと絡み合わせながらその部分を這い回らせた。

「ひぐぅ…あ…そこぉ…ひゃめぇええええっ!!?」

ジャスティアスの上げる悲痛な叫びを心地よいBGMにして、触手を何度もその場所に這わせる。
エネルギー干渉が生み出す快感と、うねり絡み合う触手の生み出す物理的な快感。
二つの快感が入り混じり、ジャスティアスの思考回路をズタズタに寸断する。
抵抗する事さえ出来ない彼女は、ただ刺激に反応して喘ぎ声を上げる、哀れな肉玩具へと堕ちていく。

「はぁ…ああんっ!!…やぁ…くぅ…ひああああああああっ!!!!!」

これが噂の正義のヒロインの姿か……。
ぼろぼろと涙を零し、口の端からだらしなく涎を垂らして、恥ずかしい声を上げ続けるその様は家畜にも劣るように思えた。
しかし、彼女にコレだけの痴態を演じさせている原因の一つには、
どうやら、この触手自体が従来のものよりかなり強力なものになっている事があるようだった。
少女の胸の形のよい膨らみをなぞった胸部装甲を撫でてやれば、
甘い痺れが乳房を満たして、快感のパルスが胸全体をめちゃくちゃに刺激する。
だが、まだ足りない。
この強力な触手の力を使えば、ジャスティアスを更なる快楽の底なし沼に引きずり込む事が可能なはずだ。
祐樹はジャスティアスの胸部装甲の周りに触手を集中させ始める。

「いや…そんな…おっぱいにしょくしゅ…いっぱいされたらぁ……」

数を増やした触手で装甲の上から撫で回しただけで、ジャスティアスは今にも気を失ってしまいそうだ。
彼女の胸の生命エネルギーの流れは、絶え間ない快楽のパルスに侵され切っている。
対ジャスティアス用触手の能力は、微弱な生命エネルギーで彼女の感覚神経に干渉する事だ。
ジャスティアスの装甲も、物質化した生命エネルギーの筈。
ならば、もっと強力なエネルギーをもってすれば、そこに干渉する事もできるのではないか。
この怪物の体から生じるエネルギーを、胸部装甲にぶつけてやれば……。

(喰らえ……っ!!)

ドンッ!!

エネルギーが叩き込まれると、ジャスティアスの胸部装甲はいびつに歪んで……。

「ああ……そんな…うそ……」

呆然とする彼女の前で粉々に砕け散った。
すかさず触手達はアーマーの下から現れた、ボディスーツに包まれたジャスティアスの二つの乳房に巻きつく。
ここまで来れば、後は同じ要領でやればいい。
強いエネルギーを込めた触手でゆっくりとなぞってやると、ボディスーツはその部分を中心に溶け始める。

「ひやぁあああああっ!!ひゃめっ!…スーツとかさないでぇ…そんなのに直接さわられたら……っ!!」

ジャスティアスの哀願の言葉を無視して、祐樹は行為を続ける。
ビリビリに破れた赤いボディスーツの下から覗く、眩しいほどに白い乳房。
今こそ思う存分に蹂躙してやろう。
巻きつけた触手でキリキリと形の良い乳房を締め上げ、痛々しいほどに硬く勃起した乳首の先端を何度も突き、転がし、摘んで引っ張る。

「くああああんっ!!…ひっくぅ…やめ…やめれ…おっぱい…おっぱいがぁへんになっちゃうぅうううううっ!!!!」

やはり装甲越しと直接されるのとでは大きな差があったのだろう。
両乳房がわずかでも刺激を受ける度に、ジャスティアスは背中を大きく仰け反らせて、恥知らずな悲鳴を上げる。
だが、この程度の責めで祐樹の欲望は満たされはしない。

すぐさま胸部装甲を破壊したのと同じ要領で、ジャスティアスの体の他の部分のアーマーやボディスーツを触手達は破壊する。
正義の味方然としたアーマーが破壊され、ボディスーツがただの襤褸切れに変わっていく。
ズタズタのボディスーツと、露出した肌には触手の粘液がまんべんなく塗り込まれ、てらてらと淫靡な輝きを見せ始める。
やがて、その魔手はジャスティアスの一番敏感な部分へと迫る。

「いやぁあああ…やだ…やだぁあああっ!!!」

ズルリ。

触手の干渉を受けたボディスーツが溶けて破けて、ジャスティアスのアソコが露になる。
密やかな茂みに守られたその場所は、未だ穢れを知らぬピンク色のままだ。
しかし、度重なる触手攻めを受けたためだろう。
膣奥から染み出した愛液に淫らに濡れ、さらなる快楽を求めるかのようにピンクの花弁がヒクヒクと痙攣している。

(さあ、どう責めてやろうか……)

露になったジャスティアスのアソコの惨状を見ながら、祐樹は思案する。
散々快楽漬けにされたその場所に、今までと同じ責め方をするのは面白くない。

(そうだ……)

祐樹はピンク色の触手とは別に、紫色の触手を出現させる。
それは、触手がジャスティアスに苦痛を与えるときのための状態だった。
祐樹は、紫の触手とピンクの触手を、まるで一本の触手へと変えるかのようにねじり合わせる。
完成した紫とピンクのストライプ触手を、祐樹はジャスティアスのアソコにめがけて押し当てる。
そしてそのまま、ズルルルルルルルルッ!!!ジャスティアスの股間をストライプ触手で擦り上げた。
その瞬間、ジャスティアスの体に一種形容しがたい感覚が襲い掛かる。

「くぁあっ…ああっ…なにこれぇ!!…なにこれぇえええええええっ!!!!!!」

ジャスティアスの剥き出しの花弁を、ぷっくりと立ち上がったクリトリスを、強烈な快感と苦痛がないまぜになって襲う。
ストライプ触手は何度も何度も、激しく前後に動いて、ジャスティアスのアソコを擦り上げる。
快感の余韻の消えぬ間に苦痛が襲い、そしてまた快感に塗りつぶされる。
やがて二つの感覚はジャスティアスの中で渾然一体となり、次第に判別がつかなくなっていく。

「いやぁ…いやああああああっ!!!…わらひのアソコ…アソコがへんになっちゃうぅううううっ!!!!」

気持ちいいのが痛いのか、痛いのが気持ちいいのか。
訳もわからず叫び続ける少女の体は、いつしかその異様な感覚すら受け入れ始めてしまう。
触手が前後に動けば動くほど、ジャスティアスのアソコから染み出す愛液は、
触手の粘液と混ざり合い、潤滑油となって前後運動をさらに激しいものへと変える。
怒涛の如く押し寄せる凄まじい感覚の波の中で、ジャスティアスの瞳からは次第に理性の光が消えていく。

「あっ…ぐぅ…こんなぁ…っ!!これいじょうされたらぁ…わらひ…ほんとにおかしく……っ!!…ふあああああっ!!!!」

ストライプ触手での責めを続けつつ、祐樹はさらに細い触手を伸ばして、クリトリスへの直接攻撃を加える。
ビンビンに張り詰めた快楽神経の塊を、ピンクの触手が千切れんばかりの激しさで弄繰り回すのだ。
強烈過ぎる快感のために、ジャスティアスは何度も呼吸困難に陥るが、祐樹はそんな事で責めを休めたりはしない。
むしろ回復する暇すら与えまいとするかのように、さらに激しくジャスティアスの体を蹂躙する。
ジャスティアスの体はまるで陸に揚げられた魚のように無残に跳ね回り、
泣き叫ぶその声は圧倒的な快感に反応した嬌声とも、断末魔の叫び声とも聞こえた。

「ひうううううううっ!!!も…らめなの…イっひゃうっ!!わらひ…イっひゃうのぉおおおおおおおおっ!!!」

いまや正義の戦闘少女としての面影はもはやなく、ジャスティアスは迫り来る絶頂の予感に悲痛な叫びを上げるばかりだ。

(いいよ。トドメをさしてあげよう……)

祐樹はそんな彼女の様子にたまらない喜悦を感じながら、ジャスティアスを絶頂に導くべく触手責めをさらに激しくさせる。
乳首を、背中を、腋の下を、そしてなによりもアソコを、今まで以上の激しさで触手が責め立てる。
そして、とどめとばかりに、コスチュームを破壊した時と同じ要領で、生命エネルギーの塊を触手を通じてジャスティアスの体にぶち込んだ。

「いやぁあああっ!!イクぅっ!!イっちゃぅうううっ!!!イクイクイクイクイクイクイクぅううううううううううっ!!!!!!!」

細い体を折れんばかりに仰け反らせ、全身をまるで回路の焼き切れた機械のように痙攣させ、
ジャスティアスの意識は怒涛の如き絶頂によって粉々に打ち砕かれた。

体からは一気に力が抜けて、触手に宙吊りにされたままの変身ヒロインは、呆然と空中を見つめる。
まるで壊れた玩具のようにボロボロにされたジャスティアス。
しかし………。

(もっと壊したい。この女を二度と元に戻れなくなるまで、いいや、死んでしまうまで壊してみたい……)

その姿は祐樹の劣情をさらに煽った。
どうすれば、さらに致命的に彼女を壊す事が出来るのか。
祐樹が目をつけたのは、先ほど使用したピンクと紫のストライプ触手だ。

(そうだ。これを、コイツの膣内に………)

先ほど最も激しい反応を示したこの触手を挿入されたジャスティアスがどんな事になるのか。
湧き上がる残忍な衝動が腹の奥底から湧き上がる。

壊してやる。
壊れてしまえ。
壊れろ壊れろ壊れろ壊れろ壊れろ壊れろ壊れろ…………っ!!!!!

衝動に任せて、ストライプ触手をジャスティアスのアソコにあてがう。
それまで呆然としていた彼女の顔が、一気に恐怖に歪むのが見えた。

(そうだ。そのまま、恐怖と苦痛と快楽の中でイキ狂って壊れてしまえ……っ!!!)

だが、祐樹がジャスティアスへの挿入を開始しようとしたその時……。

『死ね』
『臭いんだよ』
『早く自殺しろよ』

殴られた。蹴られた。あざ笑われた。
蘇る記憶の中を満たしていたのは、数限りない苦痛だけだった。
彼は気づく。
今、自分が目の前の少女にしようとしていた事の意味を……。

(僕は…一体、何をして……!?)

誰よりも長く味わってきた苦痛の記憶が、アルベルとガンデルの植えつけた怪人細胞によって失われていた理性を復活させる。

(彼女に僕が味わったような苦痛を……いや、僕のものとは比べ物にならないほどの苦痛を……)

自分が最も軽蔑し、その苦しみもわかっていた筈の行為を、他でもない祐樹自身が行っていたのだ。
目の前で息も絶え絶えの状態で宙吊りにされた少女。
全ては祐樹自身の中に眠っていた欲望が引き起こしたものなのだ……。

「うあ…ああああっ!!…あああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」

凄まじい絶叫と共に、祐樹の意識は覚醒した。

「おやおや、彼、目を覚ましちゃったみたいだねぇ………可哀想に…」
「素直に夢を見ていた方が幸せだったろうに………」

絶叫と共に意識を取り戻した祐樹の様子を見て、双子魔人は哀れむような口調でそう言った。

「ぜぇぜぇ…僕は……僕は、なんて事を……」
「や、柳原君っ!!正気に戻ったの!?」

激しい責めによってほとんど意識を失いかけていたジャスティアスの瞳に生気が戻る。
欲望だけに従う怪物にまで堕ちてしまったかと思われていた彼が、自分の意思で正気を取り戻してくれた。
アルベルとガンデルの呪いを打ち破ったのだ。

(すごいよ……柳原君…っ!!)

これでようやく反撃に移る事が出来る。
そう思い、遥か頭上の双頭魔人をジャスティアスは睨みつける。
しかし………。

「おやおや、何か勘違いしてるみたいだね……」
「ジャスティアス、君のピンチはまだ終わってないんだよ…」

見下ろす二人の顔には、明らかな嘲りの表情が浮かんでいた。

「な、何を言って……っ!?むぐぅうううっ!!!」

叫び返そうとしたジャスティアスの口に、触手がねじ込まれる。

「な、なんで…!?どうして、勝手に動くんだ、コイツ!!?」

突然、自分の意思を離れて動き出した触手に、祐樹が叫んだ。

(そんな…柳原君は正気に戻ったのに……!?)

その様子を見ながら、アルベルとガンデルは可笑しそうに笑う。

「あははは、最初に説明したのを聞いてなかったのかい?」
「言っただろう。コイツは人間の心の奥に眠る欲望を忠実に実行するんだ。そう、チンケな理性なんて無視してね……」

その言葉を聞いて、祐樹は青褪める。

(そんな…俺はやっぱり、こんな酷い事をしたいって、心の底では思っているのか……!?)

ジャスティアスの苦痛と自分の苦痛を重ね合わせて、ようやく理性を取り戻したのに……。
だが、いまだに自分の中に目の前の少女に対する劣情と、全てを破壊せんと望む衝動がある事を、祐樹は認めざるを得なかった。
自分はどこまで行っても、その呪縛から逃れられないのだろうか?

「畜生っ!畜生っ!!畜生ぉおおおおおおおおおおおっ!!!!」

どんなに叫び、暴れようと、触手は止まらない。
このままでは、ジャスティアスを、先ほど彼が望んだとおり、完全に壊れるまで陵辱してしまう。
そして、それを実行させているのは、他ならぬ彼自身の欲望なのだ。
だが、その時、祐樹は気付く。
ポケットの中にいつもしまっていた凶器の存在に……。

「おや、どうしたんだろうね、あの子?何か持ってるみたいだけど……」
「本当だ。アレって、こっちの世界の工作道具だよね……」

祐樹はポケットの中から取り出したソレを両手に持つ。

「これをやらせてるのが、全部僕の意思だって言うのなら……っ!!!」

チキチキチキと、銀色の刃を伸ばし、祐樹は震える手の平でカッターナイフを強く握り締め

「うわぁああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」

ドスッ!!

自分の足めがけて振り下ろした。

「ぐ、うああああああああっ!!!!」

痛みに悲鳴を上げながらも、カッターを引き抜いて、もう一度足に突き刺す。

「凄い凄い、健気だなぁ。僕、ちょっと感動しちゃうよ…」
「うふふ、あんな事で、あの怪人は止まらないのになぁ……」

だが、上から見下ろす双子の言葉の通り、触手は一向に止まる気配を見せない。

「うあ…くぅううう…や、やめて…柳原君…そんな…自分を傷つけないで……」

再び始まった触手の責めに喘ぎながらも、ジャスティアスは自分を傷つける祐樹を止めようとする。
だが、そんな彼女の言葉は、むしろ祐樹の行動を加速させる効果しか持たない。

(嫌だっ!!…これ以上…彼女のあんな姿を見たくないっ!!!!)

だが、手の平が血まみれになるほど、カッターを振るっても触手は止まらない。
むしろ、それは祐樹の心の奥の黒い欲望を、衝動をより強く浮き立たせる効果しか持たない。

(これが…これが僕なのか……こんな醜いものが僕の全てなのか…っ!?)

絶望に心を侵されながらも、祐樹はカッターを振るい続ける。
こんな醜い自分のために、この少女がこれ以上傷つけられる事などあっていいはずが無い。
そして、祐樹は気が付く。
この怪人を動かしているのが、自分の潜在的な欲望だと言うのなら……。

(そうだっ!!僕自身が消えてしまえば……っ!!)

ここに至って、彼は気が付く。
この陵辱を終わらせる唯一の方法。
それは、その大元の原因を、即ち祐樹自身の命を断ち切る事。
そうだ。ずっと自分はその瞬間を待っていた筈なのだ。
今、ここでやらずして、いつ実行するというのだ。

「……………」

血のりでべとべとのカッターが手の中で滑らないよう強く握り締めて、祐樹はカッターの刃先を自分に向ける。
狙うのはのど笛。
ここならば間違いなく死ねるはず。

「や、柳原君…何を考えているの……」

祐樹の異変に気付いたジャスティアスの言葉に、一瞬躊躇いが生まれるが、祐樹はそれを噛み殺す。

(これで終わらせるんだ。この悪夢も、くだらない自分も、全部……っ!!!!)

「うぉおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!」

叫び声と共に、祐樹は血塗れた刃をのどに突き立てようとする。

しかし……。

「やめてぇええええええっ!!!!!」

ジャスティアスの絶叫と共に、彼女の腕から放たれた光がカッターナイフに命中する。
最小出力のビームで刃を狙い撃ったのだ。
祐樹はその眩しさのあまりにカッターの本体まで取り落としてしまう。

「何をしてるんだっ!?…僕が死ななきゃあなたは……っ!!」

そう叫んだ祐樹に、ジャスティアスはそっと微笑んで……

「ごめんなさい……でも、私、大丈夫だから……」








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