変身少女戦士サクリファイサー3
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シチュエーション


西暦20××年。
日本を中心に突如、地球上に人々を襲う謎の生命体が多数出没した。
通称「レイパー」と名づけられたその生命体は、驚異的な身体能力と戦闘能力を持ち、人類の女性を次々と犯していった。
犯されてしまった女性はレイパーの人間をはるかに超えた力、異常な性交に耐えられず、例外なく死亡してしまう。
そこで政府は急遽、警視庁、防衛省を初めとする民間も含めた多くの組織が合同する未確認生命体「レイパー」対策、撃退チーム「RAT」を立ち上げたした。
警察、自衛隊の選りすぐりの精鋭が多数配属されたほか、さまざまな分野のエキスパート達によって構成されたこのチームは
レイパーを全滅させ、人類をレイパーの危機から救うために結成された。
だが……レイパーの異常な強さの前にことごとく作戦は失敗。
前線で活動する隊員は次々殉職し、もはや出来るのはレイパーの居所を可能な限り確認して、近隣住人に避難勧告を呼びかけることぐらいであった。

その避難勧告を可能にしているのは、RATが開発したレイパー探知システムである。
衛星型、監視カメラ型などのさまざまな形態で、日本全国、実に二万個以上設置されたこのシステムは
レイパー達の体液や体毛などから共通して検出された、これまで地球上で確認されたあらゆる物質と異なる特殊な細胞成分を感知し
レイパーの居所を知ることができる仕組みとなっており、これにより日本中に迅速にレイパーの位置を知らせることが可能となっている。
現状、これがRATの最大にして唯一の成果である。
しかし、実質は無意味に近かった。
レイパーたちの居場所を感知しようと、人間の交通手段より素早い移動のできるレイパーにとってはいくらでも人間の女性を追いかけて犯し殺すことが可能であり
実際問題このシステムが稼動してからもレイパーに犯し殺される女性の数はいっこう減少傾向を見せていないのである。
このシステムは所詮気休め……いや、下手をしたら無駄に国民の恐怖と混乱を煽っているだけかもしれなかった。
……そこに、一人の少女が現れるまでは。
RATは現在、サクリファイサーと名乗る謎の少女戦士と連携して、彼女にレイパーの位置を報告する役割を担っていた。


第三話「 もう一人のサクリ 〜水中からの挑戦〜 」


中学校の制服姿のサクリは日本の太平洋側に面するある港町に来ていた。
そこは日中にも関わらず廃港のごとく静まり返っていた……レイパーの襲来による避難勧告が出されたためである。

「……動いてないですか?」

サクリは携帯電話でRATの現場指揮官と会話をしていた。

「ええ……例のレイパーはあなたが出発した時から半径1キロと動いていない……今も海の中にいるわ」

電話の向こうの指揮官の名は三浦綾。
まだ若干29歳の女性でありながら、その優秀なキャリアと本人の熱意によって現場の最高責任者に任命された人物である。
RATが現状何も結果を残せていないことで上層部からの彼女への風当たりは日増しに強くなっているが
身近にいるRATのスタッフ、メンバーからの信望は変わらず厚く、サクリも彼女に対しては信頼と尊敬の念を抱いていた。

「……この前の鳥と同じ……完全に誘ってる形かぁ……じゃあそろそろ変身するんで……電話切ります」

サクリが変身すると彼女が身にまとっているものや持ち物は全て消滅してしまう。今手にしている携帯もだ。
ただし、変身が解除されると同時にそれらは全て変身する前の状態で戻ってくる。
変身したサクリが少し力を出せば通常の衣服などはすぐ細切れになって消滅してしまうし、携帯電話で通話も到底不可能なのでこれはむしろ便利な特性と言えた。

「……私たちにはこれ以上何もできなくて申し訳ないわ……くれぐれも気をつけてね」

電話から自分の無力さを悔やみ、サクリの身をあんずる綾の声が聞こえる。

「はい……もう流石に前の二度みたいなのはゴメンだから……今度は今のあたしの力で……気絶する前に勝ちますよ!!」

サクリの明るい言葉に、電話の向こうの綾はしばし沈黙してから、言葉を返した。

「………………そうなることを祈ってるわ……じゃあがんばってね」
「はい!まかせてください!!」

サクリは益々明るい口調でそう言って電話を切るが、それが強がりと空元気からくるものなのは綾にも伝わっていた。
前回も前々回も、体にはなんの傷も後遺症も残っていないが、心には一生残りかねない深い傷が刻まれる、過酷な陵辱を受けたのだ。
今回もここに来るまでに何度も迷い、大きな覚悟と勇気を要した。
そして、今だって怖いし、逃げ出したい気持ちがある。

「ふぅ……」

だがもう、決心はついた。
サクリは携帯を閉じると……目をつぶり精神を集中させる。

「変身!!」

衣服や携帯が消え、裸になったサクリの体を光の衣装が覆った。
そして変身した彼女は今回の怪人が待つ場所へと向かって走る。

「見つけた……!!」

港の一角。前方には果てしなく海面が広がる場所で、海の中にいる怪人とサクリは向き合った。

「……よく来てくださいましたね、お嬢さん」

水の上に顔だけ出した怪人は思いのほか丁寧な口調で話しかけてくる。

「ここまでは来た……けど海の中には入らないよ。あたしに用があるなら出てきてね」

素っ気無い態度でそう応えたサクリに怪人は大げさに首を傾げてみせる。

「おや?どうしてです?」
「あんたの姿見れば水の中が得意だって想像つくし、わざわざこっちが損な所で戦ってあげる理由ないから」

水の中に見える怪人の姿は……手足と背中に水中での動きを自在にさせるようなヒレがついていた。背中にも尾びれのようなものが見える、
そして海面に出したその顔はイルカそのものである。

「それはごもっとも……でも、私としても自分の有利な場所で戦いたいのですが」
「あんたが上がってこないつもりならあたしは帰るよ」

そう言ってサクリは怪人に背をむける。
例によってこの怪人も自分の体が目当てでずっとここに待機しているのだろう、ならばそう言えば必ず食いついてくると思った。

「では……貴女が帰るのなら私は代わりに他の人間の女性を襲わせていただくとします」

慇懃無礼に平然と怪人の口から発せられた想定外のその言葉にサクリは振り返り、怒りを爆発させ叫ぶ。

「……っっ!!そんなこと絶対させない!あんたが女の人に手出そうと陸に上がってきた瞬間ぶっ倒してやるから!!」
「それは無理です……私の泳ぐ速さと貴女の足、どちらが速いかはわかりませんが

こちらが水中深く潜ってしまえば貴女は私の位置を特定できないでしょう?……そちらが私を見失った後に悠々とどこかの陸地から上がって人間を襲いますよ」

「この……卑怯者!!」

もう不利だろうが罠だろうが関係ない。
目の前の怪人をぶちのめしてやるためにサクリは海に飛び込んでいった。

「ううっ……つめたっ!!」

まだ海水浴シーズンには大分早い海の水は冷たい。
変身したサクリは例え真冬の北極海にずっと漬かっていても凍死することはないし
それどころか液体窒素の中でもしばらくは活動可能なのだが、冷たいという知覚自体は普通の人間と変わらない。

「……どこ行った!?」

すでに怪人の姿は海上にない。サクリは海の中に潜り、怪人を探す。

(いた……っ!!)

水中に潜ったサクリの目に、既に20メートルほど沖に進み、水深10メートル程度まで潜っている怪人の姿が映る。
サクリは変身して水中に入るのは初めてだったが、怪人に向かって泳ぎ始めるとその動きやすさに驚いた。
まるで自在に空を飛んでいるかのような感覚だ。呼吸はできないが、苦しいとは感じない。

……これなら十分に戦えるとサクリは思った。

「びぶぼっ(いくぞっ!!)」

……流石にしゃべることは出来なかったが。

間合いが詰まると、水中での戦闘が開始され、激しい水流を巻き起こしながらサクリと怪人のパンチやキックが入り乱れる。
怪人も当然のごとく水中の動きは慣れたもののようだったが、攻撃には重さもキレもさほどなく、サクリはなんなくそれをさばいた。
そしてサクリの連続攻撃に怪人は次第に後退し、サクリはどんどん有利に戦いを進めていった

……かのように見えた。

(……っ!!)

サクリは戦いながら自分たちが徐々に沖に、そして水深の深い場所に移動していることに気がつく。
いや、最初から怪人によって誘い込まれていたという方が正しいかもしれない。
いつの間にか港は数百メートルも離れ、水深も50メートルに達しようかとしていた。

(…………っっ!!)

サクリは慌てて怪人から一度距離を取り、海上へと向かい浮上する。
同じ海中でも、より陸地から遠く、より深くなればますます怪人に有利になるように思われたからだ。
海には飛び込んでしまっても、流石にこれ以上アドバンテージをみすみす与えるわけにはいかないとサクリは考えた。

「おや、どうしましたお嬢さん……来ないんですか?」

浮上していくサクリに怪人が声をかける。向こうは水中でも話すことができるらしい。
サクリは「そっちが来なさい」と、クイクイ手を動かして誘う。
お互い譲る気は無く、しばしにらめっこの形が続いた。

「困りましたねぇ……では私の仲間たちに協力して貰うとしますか……」

そう言うと怪人は、突然鼻先の辺りから高く響く音を発した。

「……っっ!?」

それは本来人間の耳には聞こえないほど高い音波だったが、サクリの聴覚は辛うじてそれを拾い、思わず耳を押さえる。

(……今のキーンとする音……?攻撃!?)

だが、しばらく経ってもなんともない……とサクリ思ったその直後。

(な……なにっ!?)

突然何匹もの魚が猛スピードで泳いできて、サクリのすぐ側をまとわりつくように水中で回る。
それは体長10センチから30センチほどのイワシかニシンのような、外見上はごく普通の魚に見えたが
変身したサクリの周りを平然と泳ぐ様子、さらに彼女が一匹一匹を目で追うのがやっとの泳ぐ速さはどう考えても普通の魚ではない。
……今戦っている怪人のなんらかの力と考えるのが妥当だとサクリは察した。
魚たちはさらにサクリに近づき、直に肌の上を泳ぎながら這い回ってくる。

(ちょ……いやっ!!)

冷たい魚の体が肌を擦る気持ち悪さとくすぐったさにサクリは身をよじり、魚たちから逃れようとするが、魚たちは水中ではサクリより素早い。

(ひぁっ……っ!!)

魚たちはとうとうサクリの衣装の中に入り込んだり、衣装を咥えたまま泳いだりし始める。

(な……なんなのこの魚……やだっ!!)

魚によって胸の部分の衣装が上下にズレて、水中でサクリの小ぶりな胸が丸出しになり、
股間とお尻を通る衣装が食い込まされ、上下左右に動かされる。

(ちょ……離してよっ!!)

衣装を咥えて動かす魚を追い払おうと、手を伸ばすサクリだったが、

(あうっ!!)

水中で無防備になった胸の頂点の二つの蕾に、別の二匹の魚がパクッと喰らいつく。

(は……離れろぉぉ……!!)

サクリは乳首に喰らいついた魚を掴んで引き剥がそうとするが、魚がますます乳首に強く噛み付いてきて強引に引き剥がそうとすればそこに痛みが走り、
結局自分で自分の乳首を引っ張るような滑稽な姿を晒し続けただけだった。

(んっく……!!や……やだっ!!)

さらに魚は数多く集まってきて、サクリのわき腹、背中、首筋、鎖骨、胸、脇の下、お臍、お尻、太もも、ふくらはぎ、頬、唇、耳……
至る所を頭でつっついたり、尾でくすぐったり、口で吸い付いたりしてくる。
そしてそれは当然の事ながら性器周辺も例外ではない。

(ちょ……そこはダメっ!!)

股間の割れ目に食い込み続けていた衣装がズラされ、とうとう水中で下半身が無防備になるとそこに魚が殺到して
サクリの幼女のような恥丘をつつき、くわえ込むと左右に割り広げ、剥き出しになった膣口や尿道やクリトリスをつっついてくる。

(どっかいけぇっ!!)

他の場所は諦めて、サクリは股間に集まる魚だけは手足をバタつかせてなんとか追い払い続けるが

(……ひぅっ!!)

今度は背後から無防備になっていたお尻の穴に魚がキスをする。

(このっ!!……んんっ!!……くすぐったい……気持ち悪いぃ……)

結局サクリは片手で股間、片手でお尻をガードしながら、他の場所はいいように何匹もの魚に水中で弄ばれ続けた。

そんなサクリの様子を海の深いところから怪人は笑いながら見つめ、言う。

「どうしますお嬢さん、そこでいつまでもお魚と戯れていますか?私としても中々楽しい見世物ですからそれでもかまいませんが」

どうやらこの魚をなんとかするには……魚を操っている怪人を倒さなければいけないようだ。

(くそぉ……!!)

サクリは仕方なく、さらなる不利を承知で海の深くに潜り、怪人と戦うことを選ぶ。

「来てくれましたか……では戦いを再開しましょう……」

怪人との戦闘が再開しても魚たちはサクリのそばにまとわりつき、乳首には魚が食いついたままだし、衣装がずらされ剥き出しになった股間も丸出しのままだ。

(…………っっ!!)

サクリはもうまとわりつく魚たちは気にせず、目の前の怪人を倒すことだけに集中しようとしていたが
戦いの最中、水中でサクリが脚を開いた状態で静止した瞬間を狙い、一匹の魚がサクリの膣口の中に頭の先を突っ込んでくるとサクリはさすがに我慢できず

(……やだっ!!)

怪人が目の前にいるというのに、視線をそらし、股間の魚を掴んで追い出す。

「スキあり!」

次の瞬間、怪人の蹴りがサクリの鳩尾に入る。

「ごふっ!!!」

サクリは水中で呻き、泡がごぽりと口から漏れる。

「戦いの最中に他の事を気にしてはいけませんよお嬢さん」

(……っ!そ、そうだ……負けたらまた……!もう絶対負けたくない……っ!!)

勝つためには魚たちはもう無視するしかない。そう覚悟を決めてサクリは怪人へと向かっていく。

(……!!)

これまで打撃の応酬だった戦いが、初めて両者が両手で組み合うような形になった。
サクリは力負けしてなるかと全身で水に踏ん張るかのごとく、腰を落として脚を開く。

(……んぁあっっ!!)

すると待っていましたとばかりに魚が動きの止まったサクリの下半身を襲い。
とうとう一匹の魚がサクリの膣口をこじ開け、頭を中にこじ入れてくる。

(いやぁああっ!!)

痛みとともに、再生したサクリの処女膜が再び破られ、海水に破瓜の血が混ざる。

「おや……処女だったんですか……これはもったいないことをした……うごっ!!」

魚に犯されたサクリの股間を見つめていた怪人の腹にサクリの膝が入る。
組んだ手が離れると、さらにサクリは追い討ちのパンチを放つが、怪人はこれまで以上の素早い動きでそれを回避し、さらに海の底へと潜り距離を取る。

「……ふう、今度は私の方が他のことに気を取られてしまいましたね……」

怪人は膝をもらった腹をさすりながらも、楽しそうな様子で下からサクリの股間を眺める。
怪人にようやくマトモに一撃入れたはいいが、サクリの秘所には魚が入り込んでしまい、尻尾を飛び出させて膣の中でバタバタと暴れていた。

(ひっ!!いや……あたしのアソコに……生きた魚が入ってる……やだぁ……)

サクリは魚に大事な場所を犯された痛みと嫌悪と恥辱に身を震わせ、早く抜いてしまおうと魚を掴むが。

(んんっ……で、でもこれじゃ……)

どうせ抜いてもまたすぐに別の魚がこの場所を狙うであろうことに気づく。

(…………っ!!)

それに気を取られるぐらいだったらこのまま早く勝負を決めてしまったほうがいい、
そう思って魚の尻尾を股間から飛び出させたまま、さらに海の深くへと怪人を追いかける。

「おやおや、女性器に魚を入れたまま戦うとは、勇ましいことです……それっ!」

怪人のヒレのついた足蹴りがサクリを襲うが、サクリはそれを体を逸らしてかわす
しかし、怪人の狙いは最初からサクリではなく、サクリの乳首に食いついたままの魚だった。

「っっ!!……んんっ!!」

魚が弾き飛ばされるとともに、乳首に痺れるような激しい刺激が走る。
ジンジンするその場所をサクリが手で押さえようとしたが、それより早く別の魚がまた乳首にパクリと食いついた。

(〜〜〜このぉっ!!)

屈辱的な攻撃にサクリは顔を真っ赤にして怒り、同じ手は二度食うかと怪人の懐に飛び込み近い位置で戦おうとする。

(……もう逃がさない!!)

すると怪人のパンチが下からサクリの腹を狙ってくる。
これを避けたらせっかく詰めた間合いの意味がなくなってしまう。
サクリはボディは打たせる覚悟で腹筋に力を入れ、代わりに強烈なストレートを怪人の顔面にお見舞いしてやろうと考えた。
しかし、その瞬間を狙い済ましたように、お腹に力を入れたことで開いたサクリのお尻の穴に、背後から魚が高速で泳いで頭を突っ込んできた。

「……うぶぁっ!!」

怪人のボディブローには耐えたが、突然の死角からの不意打ちにサクリはまたしても水中で泡を吐き、タイミングがズレた彼女のパンチは怪人に避けられてしまう。

「んむぅううっっ!!」

そのまま魚はサクリの肛門をこじ開け、体を三分の一ほどを直腸の中に埋めながらそこで動き回り、彼女のお尻を刺激し続ける。

「ははっ。尻尾が生えたみたいでかわいいですよ」
「〜〜〜〜〜〜っっ!!」

屈辱のあまり、サクリはヤケクソ気味に大振りの攻撃を何発も怪人に繰り出すが、全てあっさりかわされてしまった。

(ううっ!!……このままじゃ……いつもと同じだよっ!!)

サクリは結局衣装がズレて乳房も股間も露になった全裸となんら変わらない格好のまま
さらに両方の乳首を魚に吸い付かれ、秘所とお尻の穴は魚に入り込まれ、尻尾を飛び出させた状態で戦うことを余儀なくされた。
人々を守るために悪と戦うヒーローやヒロインとは……こんなに恥ずかしくてかっこ悪いものだっただろうか……
サクリは惨めさのあまり思わず涙を流すがその涙は海水と混ざり外目にはわからない。

「どうしましたお嬢さん?だんだん動きがぎこちなくなってきましたよ?」

怪人の指摘どおり、下半身の二つの穴に魚が入り込み、バイブのように暴れられているサクリは、次第にその刺激に翻弄されはじめていた。
どちらの穴もそれが痛みと嫌悪感であった時はまだ我慢することができ、戦いに集中できたのだが
それらの感覚が薄れ、代わりに望まぬ性感が混ざってくると、自慰の経験すら乏しい少女はその慣れない刺激に腰が引け、力が入らなくなっていた。
戦いに集中して気にしないつもりでいても、敏感な部分への刺激に体の動きが制限され、戦いに集中することができない。
しかも、下半身の刺激に慣れるどころかどんどんその反応は高まっていく。

(だ……ダメっ!!なんか……きちゃうっ!!)

とうとう自分の体の内側から、大きな波が押し寄せるような感覚に
このままでは怪人に大きな隙と恥ずかしい姿を晒すことになる……そう察したサクリは咄嗟に怪人から大きく距離を取る。

「んぶっ…………んんんんっっ!!」

そしてそのままサクリは水中で少し泡を吐きながら、プルプルと震えた。
魚たちに責められて感じて……イッてしまったのだ。

「おや……?どうされましたお嬢さん?……まさか魚たちに弄ばれて、感じてしまわれたとか?」

触れられたくないことを怪人から指摘され、サクリはその怒りと恥ずかしさを紛らわすかのように
絶頂の余韻もままならないまま、再び怪人に向かい、戦おうとする。
イカされてもなお、魚たちはサクリの身体を責め続け、サクリは拳や蹴りを繰り出しながらも、魚から性器とアヌスに送られる性感に振り回されそうだった。

そんな状態で、どれだけ水中で戦い続けた頃だろうか。

(まずい……息が……!!)

最初は永遠に潜っていられそうだ……と思ったが、水中で激しく動いていれば僅かずつだが確実に肺の中の酸素は奪われていた。
ダメージを受けたり、軽くイッてしまう度に少しずつ酸素を吐き出してしまっていたのも大きい。
サクリは息苦しさを覚え、一度海上へ戻ろうとした。

……しかし。

「……逃がしませんよ」

浮上するサクリをこれまでの戦いでは見せたことのないほどの凄いスピードで怪人が追いかけてきて、彼女の足首を掴む。

(……はなせっ!!)

サクリはもう一方の足で蹴りを繰り出すがそれは虚しく空を切り……この場合は水を掻きと言うべきか、怪人には届かず、
その脚も掴まれてしまい状況は悪化する。

「んっ……んんっ!!」

サクリは必死に両手で水を掻き、海面を目指すがその場から全く浮上することが出来ない。

「くくくっ……無駄です。最初から水の中で貴女に勝ち目は無かったのですよ」

怪人はサクリの両方の足首を掴んだ両手を大きく左右に広げる。
当然サクリの両足も広がり、サクリは水中で両足を大開脚することになる。

「……いい眺めですよ」

真下からサクリを見上げる怪人の目には、前後の穴に魚を入れた彼女の股間が丸見えだ。
その状態からさらにサクリの膝だけを曲げさせると、サクリは水中でガニ股というさらに恥ずかしい格好にされ、股間やお尻もより丸見えになってしまう。

「んーーーーっ!!んーーーーーっっ!!」

そんな格好をさせられることに、当然恥ずかしさと悔しさを感じるサクリだが、今はそれ以上にこのままでは溺れてしまう方が問題だ。

(苦しい……!!苦しいっっ!!!)

サクリはもがき苦しみ、魚をくわえ込んだ膣と肛門がひくひくと激しく収縮する。

「安心しなさい、溺れ死にさせるつもりはありませんから……私と繋がってもらう前に少し大人しくなってもらうだけですよ」

(ダメ……このままじゃ……また負けるんだ……いや……いやだよ……)

サクリはもう自分の負けを確信していた。同時にそれは、また怪人に犯されてしまうことだとも。

(待てよ……このまま……気絶しちゃったほうがよくない……?)

息苦しさの中でサクリの思考はある考えに至る。

(そうだよっ!……そうすれば今度は化け物に犯されず……覚醒して……もう一人のあたしがこいつを倒してくれる!!)

サクリは自分には気を失うことで覚醒するもう一人の自分の人格がおり、その覚醒して現れた人格、いわばもう一人の自分が
今まで自分を気絶するまで犯した怪人を倒してくれた。……そう信じていた。

……だがそれは彼女が信じているだけ、もう一人のサクリなどというものは現れてはいない。
サクリを今まで救ってきたのは彼女の知らない銀髪の男であった。
そして丁度その頃、その銀髪の男は海岸で、海の中のサクリと怪人の位置を懸命に探っていた。

「まずいな……どんどん沖の方に……!!これではヤツを見失ってしまう」

サクリを犯した射精直後の弱体化した怪人を倒す算段の男にとってこの状況は想定外である。

「見失わなかったとしても……水中はヤツの土俵だ、射精直後の弱った状態とはいえそこで戦うのは得策でない……どうする!?」

男はこの時……ある選択を迫られていた。慎重な彼にとっては一か八かの賭けに出るかどうかの。

『自分の中に眠っていたもう一人の人格が怪人を倒した』

……そのようにサクリはRATの現場責任者である女性、三浦綾から聞かされていた。
最初の怪人、クモの特徴を持った通称スパイダーマンと戦った結果、サクリは一度敗れ、犯されることになった。
そして苛烈を極めた陵辱の結果サクリは意識を失ってしまう。
なのでなぜ、自分が生きて帰ってくることができ、戦った怪人の方が姿を消したのかサクリは知らない。
サクリが説明を受けたのは……自分はスパイダーマンと戦った後にRATの本部に、まるで違う雰囲気で戻ってきたということ。
そしてそこで自分は綾たちに次のように話したということ。

「自分はサクリのもう一つの人格である」
「自分はサクリが生命の危機に関わるピンチに陥り意識を失った時に目覚める」
「サクリを一度敗り、犯した怪人は自分が倒した」
「サクリは今の自分の存在を知らないし、自分が目覚めている時の記憶は無いのでそのことで混乱させないようにしてあげてほしい」

サクリはそのことを最初、綾の口から説明された時は話をよく理解できなかった。
しかし何度かの説明の末に理解できた後は疑うことなくすんなりと受け入れた。
自分の中にもう一人の人格が眠っており、覚醒したなど普通なら信じがたい話だが、
そもそもレイパーにしろ、ある日突然手に入れたこの能力にしろ、通常なら信じられないことばかりなのだ。
だからもう一人の自分がいても今更それほど不思議な事ではないとサクリは感じた。
それに現に怪人に負けて、意識を失ったはずの自分がこうして生きて帰ってきており、
そして死体こそないが怪人の方は姿を消している事実がそれなら説明できるのだ。
何より、サクリは綾を信頼していた。彼女の言うことならそうなのだろうと疑わなかったのだ。

……だが実際は、サクリが気絶した後、もう一人の人格が覚醒などはしていない。
サクリは怪人に犯された後は気絶したままだったし、怪人を倒したのは銀髪の男だ。
RATの本部に気絶したサクリを連れ帰ったのも銀髪の男であり、
さらに綾たちに自分のことはサクリに伏せ「もう一人のサクリの人格」の作り話を伝えるように頼んだのも彼である。
気絶したサクリを抱えて突然現れた正体不明のこの男にRATの人間たちは当然警戒したが、責任者である綾だけが冷静に対応し、
まず気絶したサクリを受け取り、スタッフに世話を任せると、彼と二人きりで話をする場を設けた。
そしてそこで二人は、今後の人類の命運を左右するかもしれない、重要な話し合いを行った。








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