年内に完走できるか……?と危ぶんでいたが、なんとかやりきったよわっしょい。
開始してから約2ヶ月、ネジが弾け飛んだかのよーに書きつづけてきたが、ジャンルもばらばら、推敲もしていないので出来は粗い。今回ばかりはいつまでたっても推敲が終わらずアップできない状況よりも、とにかく公開することを優先していたので、と言い訳。
もともと、今年はほとんどモノカキをしなかったため、勘を取り戻そうと「おもしろげなお題で無理にでも書いてみるべ」とやりはじめたものだった。まさか本当に年内完遂できるとは、自分でも思っていなかったことだけれども。
また、これをはじめたときいくつかの目標を作った。カプものにはしない、パラレル・夢落ち禁止、ジャンルに偏りを作らない、そして字句通りの内容にはせずひねりを効かせること。
カプものはなし、という時点で世間様的に言う「ベタ」から遠く隔たっている気はするが(笑)、ふたを開けてみれば結局入ってしまった。反省。<反省するところはそこか
あまり上手なひねり方もできなかったな。この点に関しては、まだまだ筆力が足らぬということでご容赦願いたい。
以下、各品ねたばらしなど。
- 女体(男体)化する(「おおきく振りかぶって」11/18)
- 「もしも私が女の子or男の子だったら」というネタを思いついたのが、このお題に挑戦することにしたきっかけ。性別転換というネタは、絵ならば面白みもあろうが文章だとなかなかそうもいかない。私のような固い文体ならば特に。
- 子どもが出来る(「銀と金」11/18)
- 各方面から怒られそうなネタである。個人的には「事件後、森田と田中は一時期行動を共にしているのではないか」という「銀と金」読了後からしていた妄想を形にできて満足。てか、これもカプものに分類できるのだろうか……?風よ雲よ編集部よ、心あらば教えてくれ。
- 獣の耳が生える(「天」11/19)
- はいてない。もとい、はえてない。3つめにしてすでにネタ切れの様相を呈しているのがよくわかる。
- ナンパされる(「魔術士オーフェン」11/21)
- 「(乗っていた船に)難破される」という読み替えを思いついたときは、われながらいい発想だとほくそ笑んだ。だが冷静になってみればどう見てもただのこじつけ。頭を抱える。「オーフェン」にしたのは、後日談連載でタイムリーなのと、あの兄弟なら難破すると困るだろうと考えたから。
- 子どもになる(身体的)(「サイボーグ009」11/21)
- テーマは「身近な人間の変質」だったりする。ホラー風味を目指してあえなく玉砕。
- 幼児退行(精神的)(「サイボーグ009」11/23))
- 精神的な幼児退行……?つまり童心に返れということだな!という単純な話。ちなみに某児童文学のダブルパロディでもある。わかった方はご一報を。
- 中身が入れ替わる(「サイボーグ009」11/28)
- 数年前から「この二人はいい」と言い続けているギルモア博士とマノーダ博士の話をついに書いた。が、満を持してとはとても言えない出来である。自分設定満載すぎて意味不明な内容にはとても反省。当初の目標から離れ、カプものにしたという意味でも反省(これでカプもののつもりなのか?)。ところでこれを書いている間、ギルモア博士の頭身が上がったような気がしてならなかった。
- 浮気と誤解する(「おおきく振りかぶって」11/28)
- 普通に考えれば「想い人が見知らぬ人間と親密そうなのを目撃→すわ浮気?→ひと悶着ののち雨降って地固まる」なので、そこから愛用の道具から目移りすると……というネタになった。バットの名前は「ササキ様に願いを」から(ただし主眼が「浮気」なので女の子)。つまり重要な試合になるとバットにつぎつぎと災厄が(略)。
- 女装(男装)させられる(「セーラームーン」12/08)
- 実は数年前からセラムンの連作を書きたいと考えていることもあって、女装・男装両方できるといったらこの人が、とご登場願った。あの学園に普通の学校行事が存在するのかは疑問だが。
- 媚薬(「おおきく振りかぶって」12/09)
- このころからネタ切れが深刻化。もともと「おお振り」話はワンパターンになりがちなところへ、ネタ切れが重なりわりと普通の話になってしまった。ちなみに文中のアイテムは実在する。
- 記憶喪失になる(「アカギ」12/11)
- そういえばアニメ14話のアカギは「記憶喪失にでもなったのか?」というくらい清々しい顔をしていたなぁ……と思い出したらこんな話ができていました、まる
- 子どもを預かる(迷子でも)(「魔術士オーフェン」12/12)
- 趣☆味☆炸☆裂<どんな趣味だ
実はもうすこし長い話なのだが、しまいまでやると終わらなくなりそうだったのでいさぎよくカット。 - 昔の恋人登場(「おおきく振りかぶって」12/13)
- 数年前のこと。ある方と「蟲師」の話題でチャットしたとき、「化野はなぜ漁村で暮らしているのか」という話になった。「さる医家の優秀な弟子で、ひとり娘の婿がねとも見こまれていたが、蟲にまつわる事件で町を追われる」という設定に始まり、「たまたまギンコが立ち寄ったある日、かつての許婚が蟲に憑かれた状態で姿を現し……」とかなり盛り上がった記憶がある。
今回そのネタを使わせていただこうかとも思ったが、どう考えても収拾がつかないのでよした。 結局、バッテリーは夫婦にも喩えられる間柄!ならば昔の恋人とは中学時代の相棒に相違なかろう!……と、よくわからない思いこみからこんな話に。ある意味、11巻の感想でもある。てか、自分の書いているものがベタなのかそうでないのか判別できなくなってきた。 - やきもちを焼く(「サイボーグ009」12/15)
- またもや苦肉の策。話し相手がジョーなのは、日本語の駄洒落を解してもらう必要があったため。
- 痴漢に遭う(「流血女神伝」12/17)
- 主題上、ちょい下世話め。書いたときは「どうなんだろう」と思ったが、よく考えれば原作でバルアンはカリエにセクハラしまくりなのであった。よかったよかった。
- 猫(犬)を拾う(「はじめの一歩」12/18)
- 柳岡!柳岡!当初は福本作品の「春風にようこそ」で書くつもりだった。しかしそのネタのことをうっかり忘れていたためにこれが誕生。書きそびれた福本ネタの方は、またいずれ。
- 過去へタイムスリップ(「セーラームーン」12/24)
- 文字通りなにも考えずに書いた話である。いや書くことを放棄し、イメージだけで組み立てたと言ってもいい。前述した、セラムン連作構想より派生させて引き寄せたものなので無理のある仕上がりになっている。
- 死にかける(「魔術士オーフェン」12/25)
- せっかくのクリスマスになんという辛気臭い話を(略)。
ところで気づいたことがひとつ。どうも私はサルアがとにかくえげつない目にあっているのが好きなようだ。どうしよう、こんな気持ちはじめて……。これはひょっとして、恋?!<違う - 惚れ薬(「サイボーグ009」12/28)
- 最後まで悩まされたお題。だが、「コズミ博士は不老不死の薬研究してたよね。惚れ薬の研究してもおかしくないよね」と謎の理論を提唱したらできちまったい。暗い話が続いたので、とにかく軽くすることを心がけた。
- 不治の病にかかる(「天」12/30)
- 私にしては珍しく、行事ネタである。はじめから「不治の病=業」というモチーフしか浮かばず、博士ネタか福本でやるしかないだろうと思っていた。しかし、不治の病で「天」をやると固定観念しか呼び起こさない。だから本当なら、あと一回転ほどひねりを入れたかったところだ。