おそれていた事態、というより今までそうならなかった方が不思議とも思えることになった。コルゴンがヘイルストームを奪って姿を消してしまったのだ。
いつ起こってもおかしくない事態だが、このタイミングだったのはなぜか。クリーオウがひっついてくるのを止めなかったのは、コルゴンにとって彼女がなんらの障害にもならないからだ。魔王暗殺においてさえ、クリーオウの存在など歯牙にもかけず遂行できると信じている。
むろん読者だけは、決然と「それは阻止する」と宣言するクリーオウというキャラが、意思を持ってなにかをする際、必ずやってみせる人間だと知っているのだが。
そして、残念ながらロッテの「遺言」が話題になった後での行動なので、「痛いところを突かれて逃亡」と取られてもやむなしなコルゴンなのであった。前科(クリーオウ張り倒し)もあることだしね。
ただ、出発したクリーオウが何者かの気配を感じ取ったようなので、「クリーオウは囮。騎士軍を彼女に引き寄せさせて殲滅にかかる」というベタな展開が待っている気もする。