「銀河英雄伝説」という小説がある。その登場人物に、ダスティ・アッテンボローという青年がいる。そのアッテンボロー、作中とある事件において軍艦を奪取した際、「上機嫌の宇宙海賊という態で口笛を吹い」たりするような人間だ。要するにお茶目なのだ。
「銀河英雄伝説」はアニメにもなっている。原作たる小説に忠実に作る、というどこかのアニメにも見習っ…ええと、ともかくそういうコンセプトで制作されたのだ。忠実すぎて明らかに妙なシーンになっているところもあったが。
そしてアニメ版で上記のシーンは、本当にアッテンボローが海賊の扮装をしているという一コマで描かれていた。これを見たとき私は驚きのあまり茶を吹いた。いや実際は茶など飲んでいなかったが、もし口に含んでいたら盛大に吹いていたに違いない。
問題はだ、スタッフは何を考えているのだ?と疑問に思うよりも、「ああ、絶対やってそうだよなー…」と得心する方が先に来たということだ。武器や食糧ならばともかく、衣装まで調達させられた同盟軍スタッフの心情やいかばかりか。
完全な余談だが、アッテンボローの名台詞はかの有名な「それがどうした!」よりも「敗走させれば右に出るものはいません」を選びたい。漫画版だけど。
というわけで、やはり我らがキース船長も海賊の格好をしておりましたとさ。さすが予想と期待を裏切らない男である。しかもオウムつきとはあっぱれ。
むしろまともなことを喋っているのが一番驚いた。そういえば、九分九厘「漂流窒息丸」で決まっていたとのことだが、残りの一厘は何を考えていたのだろうね。
にしてもオーフェンよ、ほかならぬキースが船長という時点で平穏な航海というしろものはまず真っ先に諦めるべきだと思うんだが。
さてサルアが指導者をやっていることも変化のひとつとして認識されているのにはニヤリとせざるをえまい(笑)。オーフェンにも指導者似合わねーと思われていたか。そうかそうか。