ほんの数分間だったが成幸は瑞穂に手をつけることなく無言で見つめ続けていた。
「・・・・・。」
その顔に当初の意地悪い表情はどこにもない。謝る様でいていとおしげでもある表情。
「・・・・・。」
快楽の余韻が少しずつ治まってきた瑞穂はその表情を見て不思議に思った。
――今更・・・なんでそんな顔・・するんだよ・・。
女性を陵辱してた巌達が今の成幸の様な表情をすることなど絶対にない。いや、女性を陵辱するときに限らず
巌が優しい表情をした顔など一度も見たことがない。
――こいつは・・あの男と同じ・・、女を犯して愉しむ様な最低な奴なんだ・・。
そう自分に言い聞かせていたが目の前の成幸の顔を見ると嫌悪が薄れていく。
――違う・・。あんな顔・・嘘に決まってる・・。
瑞穂は心の中で成幸への嫌悪とそれが薄れていく葛藤と戦う。
「・・・そろそろ・・・かな・・。」
成幸が戸惑う様に迷う様にそう言いながら瑞穂の足を拡げ再三その恥部を露わにする。
絶頂の余韻はだいぶ治まっていたが挿入には十分な湿り気が残っている。
「・・・・。」
それを見て一瞬成幸は目をつぶりためらう様に動きを止めたが思い立った様に目を開くと
そそり勃った男根を瑞穂の女陰に近づけた。そこでまた動きが止まる。
「・・・・・・。」
十分濡れているとはいえその狭い入り口に男根を挿し込むなどできるのかという心境にでも駆られた雰囲気だ。
ためらう成幸の姿を見て瑞穂が思わず口を開いた。
「なんで・・・こんなことするの?」
その言葉に成幸ははっとした様な表情になる。
「ねえ・・・なんで?」
悲しげな顔で成幸に問いかける瑞穂。彼女はずっと知りたかった。どうして男は女を辱めて喜ぶのか。愉しむのか。
しかし今の成幸の表情はこの辱めを愉しんではいない。それなのに何故最後までしようとするのか。
「・・・わからない・・。」
成幸は小さくそう言う。嘘偽りない本音。何故を陵辱をやめるつもりになれないのか。彼自身にもわからなくなっていた。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
二人は沈黙ししばらく時間が止まった様に静止してしまった。それは長くもあり一瞬でもあった。
「ごめん・・・。」
小さくそう言いながら静止していた身体を動かしあまりにも狭いその女陰に男根を挿れ始めた。
「い、痛い・・。」
瑞穂が小さく呻いた。
濡れているとはいえ狭い膣腔と成幸のためらいで彼の男根は非常にゆっくりと瑞穂の膣の中を進んでいく。
「い、痛い!いた・・。」
そのたび瑞穂が痛がる声を上げる。そうしているうちに侵入を拒む何かの感触に気付く。
その場を守るにはいささか頼りない薄い・・膜の様なもの。
――これは・・。
成幸は気がついた。それが処女膜なのだろうと。瑞穂は目をつぶり痛みと処女を奪われる直前の恥辱に耐えている。
「・・・・・。」
再び成幸の動きが止まる。目をつぶり苦悩の表情を浮かべた。
「・・・・・。」
その表情に瑞穂が気付く。今更やめるはずがないのはわかりきっている。なのに何故そんな表情をするのか。
「・・・ごめん、ほんとにごめんな・・。」
そう言いながら止まっていた男根を押し進め処女膜を破る。
「――――!!!」
瑞穂の身体にこれまで味わったことのない裂ける様な強烈な激痛が走った。同時に男根で支配された膣から破瓜の血が流れる。
「あああああ!!いた、痛い!!うああ!!」
瑞穂が絶叫を上げた。痛みと喪失感に絶望的な心境になるがそれでもやはり涙だけは堪える。
いつの間にか成幸の男根が瑞穂の最奥まで辿り着く。痛みは一切やまない。
「痛い・・・。痛い・・・。」
痛々しい瑞穂の呻き声に合わせる様に膣から破瓜の血が流れ続ける。
――やっぱり処女だったのか・・。
瑞穂の苦しむ表情と破瓜の血を見て再認識した。
「力を抜くんだ。少しは楽になるはずだ。」
その言葉を素直に聞き入れ瑞穂は身体の力を抜いた。少しだけ楽になったが耐え難い痛みは治まらない。
「動かすぞ・・。」
そう言って腰を降り始める。瑞穂の処女の膣は本人の意思に反して成幸の男根をきつく締め付ける。
「痛い!痛い!もうやめて・・。」
瑞穂が悲鳴を上げる。締め付ける膣の感触のよさに思わず貪りたくなる程の快感を覚えた成幸だが痛がる瑞穂を気遣い
優しくゆっくりとした動きをする。それでも瑞穂が味わっているのは耐え難い苦痛のみだった。しかし・・・。
「・・・!?あっ!ひゃん!!」
瑞穂が悲鳴ではなく嬌声を上げた。成幸の腰の動きに次第に痛みが薄れ快楽が生まれ始めた。