「ここね……」
ザッ・・・
赤い服に胸に胸章を付けた女が地図を見て確認し
廃城の門前に立って、一言漏らし中に入る。
廃城の中は質素ながらもそれなりに城の雰囲気が出ている。
しばらく探索する女、すると……
「おい」
「!?」
驚いて振り向くと、そこには少年のような若者が立っていた。
黒一色の喪服のような格好で顔半分は仮面で覆われている。
「女、今すぐここから出て行け」
「嫌よ」
「出て行け」
「嫌」
「………ならば死ね」
シャキィン! シャキィン!
バッ!
若者の両手から仕込み爪が伸びだし、女に襲い掛かる!
「くっ!」
ガキィン!
女はすんでの所で、若者の爪を自分の装備の鉄杖で防御した。
二人はお互いの武器を押し合い、間合いを詰める。
「ほう、少しはやるな」
「そりゃどうも…」
「その胸の胸章……どこぞの犬か?」
「さぁ?どうでしょうね?」
「…………答えないか……死ね……」
ギギギギ……
間合いをギリギリに詰め、女の首の肉に爪が刺さりかける……
と、
「+*//*-@!」
パァァァァァァ!!
女が短く叫ぶと同時に女の体が閃光に包まれる。
「うぉぅ!?」
一瞬若者が怯んだ。女はその瞬間を逃さない。
鉄杖を若者の胴に打ち込む!
ドッ!
「うぐ!?」
「/*-:@<+!」
バチチチッ!バチッ!
女はまたも短く叫ぶと同時に、鉄杖から電撃が走り
若者の躯は大きく跳ね上がり、やがて動かなくなった。
どうやら気絶したらしい。
「フゥーーー……危なかったー…
もうちょっと踏み込まれたらヤバかったわ……」
そして女は若者を抱き上げて
城の一室へと運んでいった……。
つづく