「パパですよ〜」
「いやいや、俺がパパですよ〜」
「お前ら出ていけーーーーーーー!!!!!」
『対決 異常者VS犯罪者』
藤澤の旦那の知り合いのカミさんが妊娠したらしいので
有紀と三人でお祝いに行った。俺たちは関係ないのにと思っていたら
俺と有紀も知っている人らしい。
ってな訳であってみたら、なんと相手はあの升沢だった。
殺しそこなったのは知っていたけど、まさか結婚してるとは・・・。
嫌がらせに、胎内教育の一環として結婚相手のレオさんのお腹に向けて
「俺がパパ」と吹き込んでやろうとしたら、升沢がキレて追い出された。
家族が出来たからか以前よりヤケに強くてビビッた。
巣穴をつつかれた獣は強いというが本当らしい。
「バカじゃないの二人とも?」
有紀にそういわれて少しヘコむ。
「この世界で正常で幸せな家庭を築くからさ。」
と旦那。
「そうなの?」
「俺に振るなよ。」
少なくとも正常ではない俺に言われても返答できかねん。
「まぁいいや。早く学校いこ。」
「そういえば学校行くんだった。忘れてた。」
「もぅ〜。」
「それより有紀。俺たちも負けずにベイビーを・・・」
「狂介のバカーーーー!!!!」
有紀の攻撃。狂介に999999999×3のダメージ。
「グフッ・・・・・・・・・フライトタイプ。」
有紀と旦那に置いて行かれた俺はしばらくその場で悶絶していた。
しかし、遅刻するわけにもいかず、なんとか復活した俺は足取り重く
教室に駆け込んだ。
「おはようって、どうしたんだ?」
教室に出来た人だかりに声かける。
「あぁ、おはよう。ドロボウだってさ。」
「ドロボウ?」
「五日くらい前から家の学校狙いで盗みに入ってる奴がいるらしくて
結構被害が出てるんだって。」
「へぇ〜」
「宿直の先生が見つけて追いかけたらしいけど、かなり強くて返り討ちにあったんだと。」
「マジっすか?・・・で、誰よ物盗られた奴って?」
「南だけど。」
「どけぇぇぇぇ!!!!!!」
人だかりをかき分け有紀の元に向かう。
人だかりの中心で有紀は悲しげな表情をしていた。
「有紀!!」
「あっ!!狂介・・・。」
「何を盗られた!?」
「体操着・・・・買ったばっかりだったのに・・・。」
「泣かないでユーちゃん。」
有紀を慰める旦那。
(体操着、体操着・・・・・有紀の体操着・・・・(怒))
「ヒッ!!」
「ゲッ!!!」
「ヤバッ!!」
「ウホッいい男。」
クラスメートが俺に怯えているようだが関係ない。
俺は完全にダークサイドに堕ちてしまったようだ。
「シ●の暗黒卿:ダース・狂介」として犯人を・・・・・・・・
「八つ裂きにしてやる!!」