(助けてくれてアリガトウ。)
またこの夢だ。お前は誰だ?
(私は・・・・)
『Z〜第5話〜』
「・・・あ・・・」
目が覚めた。
熱い訳でもないのに寝汗がひどい。しかも夢の肝心な所を聞きそびれた。
(なぜ何度も・・・あの娘・・・)
夢に出てくる少女の顔が離れない。だが誰なのか思い出そうとする度に
記憶にもやがかかって邪魔をする。
「なんだっていうんだ・・・・クソッ。」
不完全燃焼の思いが苛立ちになった。
「エリック。」
ノックもせずにエリックの部屋に入る。
「ゼット様!!」
俺の姿を見た途端、エリックは小走りで俺のもとに来た・・・なにかおかしい。
「すみません。こんな格好で・・・」
まだ着替えの最中だったようだ。エリックはまだ上着を着ていなくシャツだけの姿だ。
「いや・・・構わん。」
やっぱり変だ。以前なら少しでも薄着なだけで俺から逃げていたのに・・・。
「お召し物を。」
「ん?・・・あぁ。」
言われて自分の上着を預ける。使用人の格好をさせている所為かエリックの
行動に全てを任せてしまう。
俺の記憶を流し込んでからエリックの対応に変化が現れた。
「あの・・・どうかされました?」
「!!・・いや・・・。」
言われて気がどこかに飛んでいたことに気付く。調子が狂う、本当になんだって言うんだ。
「・・・・・」
何も言わずに俺を見つめるエリック。その瞳からは以前のような憎しみや怯えが
薄くなり、何か別の視線が感じられた。
「機嫌が悪い・・・お前で処理するぞ。」
「え・・・」
俺の気の迷いもエリックの感情の変化も知った事か。手っ取り早くウサ晴らしだ。
「反論は聞かない。・・わかったな。」
「・・・・はい。」
エリックは物憂げな表情で答えた。
エリックを寝台に横にして俺は自分の肉棒を抜き出す。
「挟め。」
「・・・わかりました。」
エリックは反抗の意思すら見せず従った。以前からは想像出来ない。
胸をはだけ迷う事無く肉棒を挟み込む。外さぬ様にしっかりと挟み込む。
「いいぞ。そのまま舐めるんだ。」
エリックは恐る恐る舌を伸ばし亀頭を舐めだした。反抗はしないものの
知識があるわけではなうようだ。その動作の一つ一つがぎこちない。
「んっ・・・ぅむ・・・」
舌を亀頭に一生懸命絡めるエリック。しかも、命令していないのに
胸を揺らし俺のモノを扱き始めた。
「んぅ・・気持ち・・・いいですか・・・うむぅ・・・」
エリックが上目使いに尋ねてくる。
「あぁ・・・上手いぞ・・・」
「よかったぁ・・・・はぅむ・・・」
安堵の表情でエリックは再び行為を再開する。
(ようやく従順になったんだ。そうだ、それしか無い。)
エリックの態度を今までの調教の成果と決め付ける。そうしなければ今の
気のやり場がなかった。
「今度は口だけで・・・ご奉仕します。」
エリックは肉棒から胸を離し、大きさを増した肉棒を口に含んだ。
「んむ、んぅ・・・うむ・・・」
どう考えても大きさが違いすぎる俺のモノとエリックの口。しかし、エリックは
懸命にソレを頬張った。
「ふぅむ・・・・むぅ・・・・んっ・・・んぅ・・・」
上手いとは言えないが舌を満遍なく使いゆっくりと、時には激しく奉仕するエリック。
舌だけでなく唇もモノにしっかりと咥え込み絡み付く様に、と思うと素早く出し入れし
俺に快感を与える。
「そうだ・・・そうだ・・・いいぞエリック。」
そう、何も不思議がることは無い。エリックは屈服したのだ。俺に仕えることが
自分に残されたただ一つの道と理解したのだ。
そうだ・・・・そうなんだ・・・・
肉棒が脈動をうつ。
「エリック・・・そろそろイクぞ。」
「うぅん・・・ふぁい・・・」
エリックは前のように精液を零すまいと唇を密着させて更に舌を這わせる。
そして、そのままエリックが肉棒を飲み込み吸い上げた瞬間!!
「くっ!!」
限界に足した俺はエリックの口に灼熱の奔流を流し込んだ。
「んん!!」
エリックの口の中に溢れかえる俺の精液。今度こそソレを溢してなるものかと
吸い上げゆっくりと嚥下していく。コクコクを鳴る喉の音が心地よい。
この音はエリックが俺にひれ伏した証なのだから。
「・・・・まだ終わらないぞ。」
精液を飲み干したエリックを強引に押し倒す。
「きゃぁん!!」
可愛らしい声を上げるエリックに覆いかぶさった。
「第2ラウンドだ・・・いいな?」
「はい・・・ゼット様・・・」
力なく答えるエリックの瞳には期待の色が見えていた。
エリックの着衣を剥ぎ取る。
「やっぱりな・・・もう濡れてるぞ。」
遠回しに「変態」と罵る。
「はい・・・どうぞお使いに・・・お仕置きしてください。」
淫裂を割り開いてヌメり光る自分のモノを埋没させた。
「ふぁぁ、あんあぁ・・・」
貫かれる衝撃にエリックは弓なりに身体を反らす。
「動くぞ。」
エリックの了承無しに腰を動かし始める。ゆっくりとだが抉る様に
大きく腰を動かした。
「あぁぁ!!・・くぅぅ・・・んんっ!!」
俺の攻撃に対抗できずに悶え震えるエリック。肉棒で肉壁を擦り上げ
子宮の奥まで突き上げられる快感に全身を震わせながらも嬌声をあげて
それに答えた。
「トドメだ。喰らえ。」
今まで以上の腰に振りでエリックを責める。
「ふぁぁぁ!!・・・あぅっ!!・・・・んんん!!!」
責めに耐え切れず乱れ狂うエリック。
「中に出すからな。」
「はい・・・来てください・・・ゼットさまぁぁ・・・」
迎え来る絶頂を一気に溜め込み肉棒を子宮奥深くまで差し込む。
「いくぞ!!」
限界まで溜め込んだ怒涛の一撃をエリックの中に打ち込んだ。
「あぁ!!・・・くぅぁぁぁぁん!!」
胎内に流し込まれる濁流に全身を痙攣させるエリック。
そのままエリックは気を失った。
眠るエリックを横に着替えを始める。朝からすっかりサカってしまった。
しかし、エリックが従順になった事、自分から求めてきた事が
俺の嗜虐心を刺激し、引き返せなくさせてしまった。
「ったく・・・いい傾向ではないな。」
嘆息交じりに呟く。
「・・・ん・・・うぅ・・・ゼット様。」
エリックが目を覚まし、俺の名を呼ぶ。
「起きたか。」
「はい・・・あの・・・申し訳ありません・・気絶してしまい・・ご迷惑を・・」
シュンとうな垂れるエリック。
「しかも後始末まで・・・」
あのままにしておくのに気が引けたので、とりあえず身体を清めさせシャツだけ着せて
寝かしていた。そんな大した事ではないと思うが。
「・・・気にするな。」
そう言って背中を向けた時、
「あっ!!」
エリックが慌てて近づいてきた。
「どうした?」
「背中に・・・キズ・・・」
何の事か分らず背中に手を当てる。ソコには爪が食い込んで出来たキズが何ヶ所か出来ていた。
「すみません!!・・・私・・・とんでもない事を・・・」
エリックの顔が青ざめる。かつて俺を殺すと言った奴が小さなキズで慌てるなんて。
なんだか笑えてきた。
「すみません・・・お許しを・・・・」
必死に頭を下げて許しを請うエリック。
「・・・顔を上げろ。」
そう言うとエリックは顔を上げた。恐怖に怯え、涙を流しながら俺を見つめる。
ズキッ!!
またあの痛みが走った。・・・・しょうがないな。
「こんなのはキズに入らん。お前が気にすることではない。」
「でも・・・」
「気にするな・・・命令だ。」
「は・・・・はい・・・」
申し訳なさそうに俯くエリック。
「・・・ったく・・」
切り替えできないエリックを抱き寄せ頬に口付ける。
「あぁ・・・」
「・・・今日はききわけが良かったからな。ご褒美だ。
だが、そう何度も通用すると思うなよ?」
そう切り捨て部屋を後にする。
「ゼット様・・・・。」
エリックの縋るような視線が背中に刺さる。屈服させた事に喜びはしたが
何か・・・言い様の無い気持ちが膨れ上がった。
第5話〜完〜