「ただいま!!パパ&ママ!!」
「お帰りなさい、正樹ちゃん。」
「元気だったか?」
「もちろん元気さ。元気過ぎて俺のオーラからバイアグラが作れるくらい元気さ〜。」
「「「ハハハハハハハハ」」」
またまた場所は変って山崎家。久しぶりに日本に帰ってきた狂介の兄、正樹。
両親と再会し一家団らん・・・・って狂介は?
「く、クソ兄貴・・・」
「グハッ・・・」
山崎家のリビングでのされているボロ雑巾、もとい狂介と藤澤。
屋上での再開後、嫌な予感の元凶だろう正樹を倒すために立ち上がった二人だが
あっという間に返り討ちにあってしまったのだ。
「二人とも大丈夫?」
心配そうに見つめ有紀。
「先輩達がこうもあっさり・・・」
園太郎は突如として現われ、無敵と信じてやまない狂介と藤澤がなす術無くやられた光景を思い出し
再び恐怖した。
「ところで正樹、帰ってきたということは・・・」
山崎父の顔が真剣になる。
「ええ、そうです。」
「来るのね、連中が・・・。」
脳みその変わりに田舎味噌が詰まっている山崎夫妻の顔がシリアスチックになる。
「連中?」
何とか復活した狂介は自分だけ蚊帳の外にしてシリアス決め込んでる家族にドン引き
しながらも問いかけた。
「狂介、お前ヤスコを倒したんだってな?」
「え?・・・ああ。」
「そのヤスコが加盟している組織が日本に来ているんだ。」
「マジ!?」
「マジだ。」
忌まわしきヤスコの名を聞いた有紀、藤澤、園太郎の三人も話しに聞き入った。
「その名も『腐女子のフはショタコンのシ』。略して『ドドンガドン』!!」
「略してねーじゃん!!」
「男なら細かいことは気にするな狂介!!」
「細かくねーよ!!(怒)」
「とにかく聞け。その『ドドンガドン』の大幹部達がヤスコを倒したお前に目を付けたんだ。」
「ゲッ!!」
「5年前、3丁目に回覧板を出しにいくついでに世界中を旅していた俺は先日、エチオピアの
『ドドンガドン』エチオピア支部を壊滅させた際にこの情報を掴んだんだ。」
「ちょ、待て!!急にいなくなったと思ったら何してんのアンタ!?」
「人生に行き詰ったら世界を旅する。生まれたての赤ん坊でもやってるぞ!!」
「嘘を付くな!!」
「話を戻すぞ。実は我が家は『ドドンガドン大総統』のライバルであるパパ。
『ドドンガドン』創設期から奴らと戦っているママ。と、連中とは因縁ありまくリーノの
家系なのだ!!」
「「「「なんだってーーー!!!!」」」」
ネバダの面々が例のAAそのままに驚いた。
「可愛い有紀ちゃん手を出し、ついでに我が弟を狙ってるとなれば
守るのが兄としての役目だ!!」
「俺はついでですか?」
「そこでネバダの諸君!!」
「「「は、はい!!」」」
「是非君達の力を借りたい。」
突然の申し出に引くどころか、早くこの場から逃げたいというのがネバダメンバーの
本音だった。
「藤澤〜。手伝ってくれるよな?俺はオマエの(そろばん塾の)先輩だぞ?」
「あのー・・・正樹さん・・・」
「い い よ な ?」
「・・・・喜んで。」
まずは藤澤陥落。
「君達は?」
「まあ・・・」
「別にいいですけど・・・」
有紀と園太郎は付き合いでOKした。
「人生の選択を間違えるな・・・」
「よーし。これで・・・・ん?・・・しまった!!」
正樹の叫び声と共にガラスが割れ、煙が部屋に充満した。
「ゲホッ・・ゲホッ・・・なんだコレ?」
「きゃあーーーーー!!!!」
「有紀!!」
有紀の叫び声に狂介は有紀を探した。
「催涙弾だ・・・この!!」
催涙弾を家の外に投げ捨てる。
「有紀!! 有紀!!」
しかし、そこに有紀の姿は無かった。
「クソー!!・・・ん? これは?」
狂介は足元にテープレコーダーを発見した。
『ホホホホホホ。山崎家の皆さんコンニチハ!!私達『ドドンガドン』に
たてついた事を今日こそ後悔させてあげる。『ドドンガドン』の精鋭『エロチカ5』に
勝てるかしら?オホホホホ!! 逃げないように人質はそれまで私達が預かるワ!!』
「油断した・・・クソッ・・・おい狂・・」
藤澤が声をかけた先にはドス黒い怨念が周囲を回るオーラに身を包んだ狂介がいた。
「・・・兄貴」
「なんだ。」
「奴らの居場所は?」
「既に的は絞ってある。」
「殴り込みだ・・・・皆殺しにしてやる!!」
「いいだろう。だが・・・」
「だが?」
「『エロチカ5』と言う位だ。おそらくは五人組、父さん達を除いて俺達は
四人しかいない。」
「僕達も殴りこみのメンバーに入ってるんですね?」
「だな。」
蚊帳の外扱いなのに自分達の扱いを勝手に決められ藤澤と園太郎は心で泣いた。
「問題ない・・・・一人適任がいる。」
「誰だ?」
「アイツだな。」
「ですね。」
狂介たちはその人物を拉致にかかった。
「で、俺を連れてきたと?」
仕事帰りに闇討ちされ山崎家まで連れてこられた升沢。
「頼む・・・・有紀を助けたいんだ。」
殺気や邪気を含んだオーラを纏った狂介がこうも自分に頭を下げるとは、と升沢は思った。
「しゃーない。南には負債があるからな。」
「すまん。」
「いいって事よ。」
初登場時のジャンキーっぷりが影も形も無くなった升沢。
「よし、いくぞ。」
有紀が抜けた代わりに、正樹、升沢が臨時加入した『チーム・ネバダ』。
「がんばれよー。」
「土産忘れんなよ〜。」
山崎夫妻に見送られ出発した。
「って、ちょっと待てやコラ!!。」
「どうした狂介?」
「何でオヤジ達は来ないの?むしろアイツ等が来なきゃダメだろ。」
「確かに・・・。」
藤澤も自分以上にネジの外れた正樹に毒されて肝心なことを忘れていた。
「ごもっとも。」
園太郎も同意した。
「俺なんか今回、完全にいなくても良かったよな?」
升沢も考えが行き着くところに行き着いた。
「理由は簡単だ。」
「なぜだ?」
「イケメン5人衆が囚われの姫を助けるって方が話的におもしろいじゃん。」
「「「「はぁ?」」」」
山崎夫妻が今後の展開的に使いにくかったってのが本音ですが・・・。
「ホラ、作者もあんな事言ってるぞ。」
「気にするな。」
「気にするわい。」
「あのー。」
「どうした、園太郎君。」
「僕はへのへの顔でイケメンじゃ・・・」
パチン
正樹が指を鳴らすと園太郎の顔が変化した。
「ああ!!顔が・・・」
「今日から君はイケメンだ!!」
「ありがとうございます!!」
「兄貴・・・そんな技どこで覚えた?」
「作者を脅したのさ。エッヘン!!」
まあ、ともあれ全員がイケメンになった『チーム・ネバダ』は敵のアジトに向かった。
狂介たちの年齢について
狂介(18)で高3:初投稿時は17でしたが誕生日を迎えたということで。
有紀(17)で高3:年内には誕生日迎えます。
藤澤(19)で高3:以前も書きましたがこの人、ダブってるんで。
園太郎(17)で高2:今回、戦隊モノに出れそうな顔になったとお思いください。
升沢(20):何気に成人してます。
正樹(22):詳細は今後をお楽しみに。
ヤスコ(48):あえてノーコメントで。