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兄として・・・ 3

実験屋◆ukZVKLHcCE氏

「ここが敵のアジトだ。」
「オイ兄貴!!ここウチの裏じゃねーか!!」
何と山崎家の裏にはいつの間にか巨大な五重塔が建てられていた。
「襲撃しやすいわけですね、藤澤先輩。」
「だな。」
「しかし、ここまであからさまに建てておいて気付かないのもどうかと思うぞ。」
園太郎、藤澤、升沢はさすがにこの展開についていけないようだ。
「さあ行くぞ!!有紀ちゃんを助けるんだ!!」
正樹はコンコンと口でノックしながら後回し蹴りで扉を蹴破った。

[1F]
「オホホホ。待っていたわ。」
そこに現れたのは、

ボンテージのハイレグポリスルックに身を包んだ、20代前半の女性だった。

狂介「ヨシ!!ワリと普通だ!!」
藤澤「ヤスコみたいなババアだけじゃないのね。」
園太郎「まぁ、あの格好もどうかと・・・」
正樹「ええケツしとるの〜」
升沢「こういうのと戦りあうのか・・・なんだかなぁ〜。」


「なによアナタ達。言いたい放題・・・・まあいいわ、
 1階の番人『クリスティーヌ・ヨシコ』様が相手になるわ。」
ヨシコは手に持った長柄の無知を大きく振るった。

「ここは僕が行きます」

園太郎が前に歩み出た。
「園太郎・・・オマエ。」
「狂介先輩、爆破先輩に出会えた(拉致)おかげでただのエキストラから
 こんなにも破格の扱いを受けることが出来ました。今こそその恩返しのときです!!」
園太郎は今までに無い長台詞とキメ台詞を咬む事無く言い切った。
「皆さんは先に・・・ここは僕が!!」
園太郎は事前に渡されていた、アメリカの消火器具に良くある手斧を構えた。
「分かった・・・頼むぞ。」
狂介たちは2回への階段を上っていった。

「カッコいい事言うじゃない。・・・名前は?」

「『最強のエキストラ:苑田園太郎』です。」


[2F]
「ここが2階だ。」
狂介たちが踏み込んだ2階は闇に包まれていた。
「何も見え・・・」

パッ

照明が照らされる。そこに現れたのは・・・・!!

「待ってたわ。」
幼稚園児ルックのPTA会長顔(もちろんザマス眼鏡着用)のオバンだった。
狂介「歳を・・・歳を考えろ!!(怒)」
藤澤「何間違ったらこう言うのに行き着くんだ?」
正樹「ケッ・・・オバンか。」

升沢「・・・・気に入らんな。」

升沢が怒りの表情でオバンに立ちはだかった。


「アラ?アナタがお相手?」
オバンは気にする事無くお遊戯をしている。
狂介「升沢サン・・・」
升沢「明日・・・明日が予定日なんだ・・・産まれてくる子の為にも
   負ける訳にはいかねぇ。しかも、こんな子供を馬鹿にした奴は
   ぶっ飛ばさねぇと気がスマン。」
もはや完全に有紀を襲撃したジャンキーの面影は消え、産まれてくる子供の為に
教育上よろしくない害虫を倒そうとする頼れる父の姿がそこにはあった。
升沢「先に行け。コイツは俺が蓋しとく(と書いて殺す)。」
狂介「・・・カッコよくなったね。」
藤澤「マーシー・・・」
升沢「マーシー言うな。何だそのあだ名は・・・盗撮現人神みたいだろーが(怒)」
正樹「まぁまぁ・・・じゃあ任せるぞ。」

狂介たちは3階へと移動しオバンと升沢が残った。

「さあ、始めましょうか?」
オバンは幼稚園バッグからククリナイフを2本取り出した。
「なんつー不謹慎な。子供が真似したらどうする!!」
「うるさいわねー。この偉大なる偽フランス貴族の末裔『ザマス・カトリーヌ3世』に
 口答えする気?」
「反省する気は無しか・・・」
升沢は腰に下げていたチタンの警棒を2本取り出し構えた。
「もう、コイツを使うコトも無いと思ってたんだが・・・」
感慨深く警棒を見つめる。
「だが今回は別だ。テメェ見たいのがいるから自主規制の余波で子供達が規則に縛られた
 苦しい生活を送らなきゃなんねーんだ!!全国のチビッコに代わって裁きを降してやる!!」

ホントに升沢かコイツ?


[3F]
「お待ち申し上げておりましたわ!!」
3階についた途端にファンファーレと共に天井から降りてきたゴンドラに乗って
中世の姫様の姿をした年の功25〜9程の女性が現れた。
狂介「まぁ、可もなく不可もなく・・・」
正樹「いい乳してるな〜」
藤澤「前置きはいいでしょ・・・」

藤澤が軽いノリで前に進み出た。

藤澤「この流れで言ったら次は俺・・・狂と先輩は先に。」
狂介「旦那、任せるぜ。」
正樹「ヨロピコ〜」
山崎兄弟は4階へと上がって行った。

「ワタクシもなめられたものですわね。」
姫様は民草雑兵を見下す様な視線で藤澤を見る。
「下々の視線に立てない支配者はギロチンにかけられるんだそうだが・・・」
藤澤も所詮は腐女子と冷めた視線で見返す。
「えぇーい!!忌々しい。この『綾小路玲子』に逆らった事を後悔させて
 差し上げますわ。オーホホホホホ!!」
「オイオイ、見た目は中世で名前は日本貴族風って引っ張ったワリに笑えないオチだな。」
「何なのアナタさっきから人のことバカにして。即殺ですわ!!」
玲子は手に持っていた鉄扇(どう見てもハリセン)を振った。
「面白い。」
藤澤は今回は巨大なピコハン(でも重量1t)で応戦する。

「行くぜーー!!」


[4F]
「次はどんなだ・・・」
さすがに狂介もエロチカ5のインパクトにテンションが下がってきた。

「油断しないことね!!」

突如として聞こえた声の先の目をやる。
「4階はこの私、『天王寺萌』が相手よ。」

巫女の格好をした・・・あれ?・・・幼女?

狂介「児童虐待はしたくないんだが。」
萌「甘く見ないで、こう見えても成人式は終えてるのよ。」
狂介「マジで!?」
世の中にはこういう人もいるという事ですね。

狂介「どうするかなー・・・って兄貴?」
狂介が目を見やれば正樹はフーフー言いながら獣の目になっていた。
正樹「狂介、ここは兄ちゃんに任せんしゃい!!」
狂介「なぜに熊本弁?」
正樹「いいからいいから。さぁ、行った行った。」

狂介は「兄貴の病気が発病したな」と思いながら最上階へと進んでいった。

「楽しませてくれそうね。」
萌は身の危険に気付かずに身構える。
「・・・・お嬢ちゃん。」
正樹のオーラはもはや変質者だ。
「何よ!?」

「おにいちゃんといい事しようか?」

なんと正樹はソッチ系だったのだ!!危うし萌!!


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