炎色反応 第三章・3



「ああっ!?」
オルバンのものの上に全体重をかけて座り込むような体位になったティスは、背筋を反らして声を上げた。
強張ったその両足を、オルバンの逞しい腕が太腿の下からすくい上げる。
「あぁ…」
そのまま持ち上げられ、広がった入り口からずるずると彼のものが半ば抜かれていくのが分かった。
「お前の想像以上にな」
ティスの足を持ったままのオルバンの指輪が光った。
指先に生まれた光は、繋がった二人の結合点に向かって飛んでいく。
「あっ……は、入って………」
ぞくぞくと背筋に痺れが走った。
魔力の具現である光が、オルバンのものを受け入れている穴のふちから中に入ってくる。
「いっぱ……あっ、動いちゃ…!」
何粒もの光が、ティスとその中に収まったオルバンとの間に潜り込んで来た。
小さな異物が肉と肉の狭間で転がり、ティスは眉を寄せて切なそうなため息を漏らす。
「あ、ん、んんっ……、ああーっ!」
それに気を取られている間に、オルバンが再び少年を下に下ろす。
彼のものの上にもう一度座り込んだ格好で、太い物を根元までくわえティスは悲鳴を上げた。
「あっ……、はぁっ、あ、ああんっ」
引き抜かれ、またくわえ込まされ、また引き抜かれ。
完全には抜かれず、最も太い部分を中に埋めたままぐちゅぐちゅと音を立てて繰り返し犯される。
そのたび、入れられた光が中で押しつぶされて弾けるのが分かった。
「あんっ…、あ、ああっオルバン様、オルバン様ぁ…!」
いつしか胸元に飛んで来た光に乳首を攻められながら、ティスはかすれた声で主人を呼んだ。
「すごっ………あぁ、すごいよぉっ…!」
肉の狭間で光が一粒弾けるたび、衝撃が肉壁に叩きつけられまるで射精されたように感じる。
一度抜き差しされるごとに中に出されているようなものだ。
その都度きつく締め付けられるためだろう。
オルバンのものも、一突きごとに逞しさを増していくようだった。
「あっ…! ああ……、あっ…」
絶え間ない陵辱にティスの乳首と性器は硬く勃ち上がっている。
すでに数度軽く達してしまい、その性器の先からは半透明の白濁がたらたらと零れては繋がった部分にまで伝い落ちていた。
「聞こえるか? いやらしい音がしている」
オルバンのものからもにじみ出る精液と、ティスの零すそれで二人の結合点はどろどろになっていた。
濡れそぼった肉穴を赤黒い性器が突き刺すたび、聞くに耐えないような淫らな音が室内に響く。
「あっ……だって、だって…」
あえぎあえぎ、ティスは懸命に答える。
「だって………、あんっ、気持ち、いっ…」
従順な答えにオルバンはティスを見上げて低く笑った。
「そんなに気持ちがいいか。可愛い顔をして、本当に好きものだな。また宿の奴らが聞いているぞ、いいのか?」
ここは、以前とはまた別の村にある小さな宿の一室だ。
オルバンは相当飽きっぽいのか、同じ場所に二日以上宿を取ることはめったにない。
ここにも昨日遅く来たばかりで、夕べ夕食を食べた後からもうこの調子だった。
それほど防音設備があるはずもない、素朴な宿だ。
しかもここの村人たちはオルバンのことを知っており、彼が連れているティスに対しても興味津々なことを隠そうともしない。
従業員のみならず、村人たちの何人かも昨夜今のようにオルバンに貫かれてよがるティスの様子を盗み聞きしていたようだった。
おかげで今朝、食事を持って来た若い男の従業員に意味深長ににやにやされてしまったのだ。
「お前がオレに尻を犯されて、泣いて喜んでいるのを今も誰かが見ているんだぞ」
「んっ……、んっ、いい、いいんです…」
「頭の中でお前に突っ込んで楽しんでいるかもなあ?」
「いいっ………そんな、こと……どうでも……」
この間は酒場のど真ん中で、大勢の男たちに輪姦されたのだ。
見ず知らずの人間たちに、自分がどれだけ淫乱なのか知られたって今更別に構いやしない。


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