Don't Leave me ・4



硬い毛の感触が尻肉を開き、ぬるぬるしたものの目的を助ける。
およそ人に触れられることなどない、そんな場所を舌のようなもので舐められていると悟りアシェンは顔を真っ赤にして暴れ始めた。
「やっ……なんで、嫌だ!」
食べるならなぜ一思いにやってくれないのか。
理由が分からず、今更のような羞恥に身をよじるアシェンの体を舌は執拗に舐める。
「やだ、やだっ……、ジラルドさんっ…………!」
舌が止まる。
だが、またすぐに動き始める。
「た、助けて…、やだ、僕、やだよお……」
光を失った瞳からぽろぽろと涙があふれ出る。
この魔物は一体自分をどうする気なのか。
混乱したアシェンは感情の抑制が利かなくなっており、年より更に幼い子供のように泣きじゃくった。
だがその声は、舌先がぐったりと萎えていた性器に触れたことで変わった。
「あっ!? なに、やっ、だめ、そこは……!」
魔物は自分を食べる気だ、とアシェンは思っている。
だから特に意図なくそこに触れたのだと最初アシェンは思ったが、ひくひくと震える性器にその舌は執拗に絡み付いて来た。
「ん、んっ……やっ……、だめえ…………」
声が震え、性器は硬さを増していく。
ジラルドの住む丘に近付く者は少ないが、野外であるはずのここはいつ誰の目に触れるとも限らない。
そんなところで裸に剥かれ、しかも魔物に嬲られているというのに、若い肉体は刺激に対して従順だった。
「だっ…………やあ、んっ……なんで、こんなぁ…………あ、あっ…」
ぴちゃぴちゃと音を立て、たっぷりと唾液を絡ませるような激しい愛撫に声を殺せない。
アシェンの顎は自然に上がり、半開きの唇から唾液の糸が流れた。
殺される、食べられるという緊張の反動か、気持ち良くてたまらない。
自分でもまだあまり自慰などしたことのない少年にとって、この攻めは甘すぎた。
横からくわえるようにして先端をきつく吸われれば、あまりの快感に尻肉の奥で閉ざされた穴までひくついてしまう。
「んあ、あっ…………、あーっ…!」
白い喉が反り、細い体がぐったりと弛緩する。
ついに絶頂を迎えたアシェンは、荒い息を吐きながら薄い胸を弾ませている。
その胸元でいつしか硬く凝った乳首を、何かがつまんだ。
「あっ」
毛むくじゃらの感触ではない。
体を押さえつけている魔物とはまた別の、そう…………まるで、人の指先のようなものがとがった乳首をいじっている。
「あ、あん……っ」
快楽の余韻の残る体には、くすぐったさも軽い痺れとして感じられる。
そんなところ、特に意識して触ったこともないのにおかしな声が出てしまった。
するとその指のような感触は、続けてアシェンの乳首を攻める。
撫で転がされ、引っ張られている内に、そこがむずむずするようなじれったい感覚をアシェンは覚え始めた。
「やっ…………そ、そこ食べる気っ…………?」
このままちぎり取られてしまうのでは。
思いつきに怯えて思わずそう言うと、かすかに笑うような気配が伝わって来た。
また体を返される。
仰向けになったアシェンの胸元に、ぬるりとしたものが触れてきた。
「あ!」
さっきの舌だ。
本当に噛み千切られるのではと青くなったのも束の間、乳首をきつく吸われてアシェンはびくっと体を弾ませる。
「やっ! なん、す、吸っても何も出ない…………!」
思わずそんなことを口走ってしまうアシェンの足を、例の毛むくじゃらの感触が割り開いた。
乳首を吸っていたものが離れる。
代わって吐精に濡れた性器の舌先に、熱い息がかかるのを感じる。
「……あっ…」
達したばかりの敏感な穴の先を、くすぐるようにぬるぬるしたものが舐め始めた。
「はぁ……、んっ、んんっ」
ぴちゃぴちゃと音を立て、繰り返し愛撫されると若い性はたやすく反応してしまう。


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