ぴくの〜ほかんこ

物語

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[108] 召喚士カズヒロの冒険2

マディーン #1★2003.12/15(月)21:38
第8章 熱血バトル

「うわ〜、スゴイ熱気。タオル持ってきておいて良かったぜ。」

「ホントホント。良くポケモンも懲りないなあ。」

「おい、挑戦者!勝負しろ!!」

「いいとも。」

弟子トレーナーの空手王が勝負を仕掛けてきた。
大丈夫か?カズヒロ。

「いくんだ、ワンリキー!!」

「実力試しいくか。ライト!!」

『俺に任せなっ』

「ワンリキー、空手チョォォップ!」

「リキッ。」

「ライト、俺分からないから好き勝手に技、やってくれ。」

『はいはい。サンダースコール!』

ドバァァァァ!ライトの目が一瞬金色に光ったかと思うと、雷が豪雨のように激しく降り注いだ。ワンリキーは一撃。

「はあ!?飛行タイプが雷降らすってどういうことだ!?」

『訳ありよ。』

「スゴイ奴だなあ、オマエは。で、2匹目は?」

「…いない。」

「どうも。」

賞金を受け取って彼は更に進んだ。

「うっへ〜、でけえ岩。どうするかねえ…。」

ジムの道をふさぐ岩と直面してしまった。はたしてどうするのか?

「怪力でどかせばいいよ。」

「そうか。ライルに覚えさせてたな…ライル、出て来い!」

『はいはい、何の用?』

「オマエの怪力であの岩をどかしてくれ。」

『あいよぉっ』

ガッ…ライルの怪力が見事に決まる。岩は見事どかされた。

「ありがとうよ、ライル。じゃ、改めてシジマ、いくぜ…!!」

彼は一番奥にいた屈強な体の男に向かって叫んだ。

「オマエが挑戦者か。」

「YES。」

「コレを見てみいっ!」

バキィ!シジマは隣にあった岩をなんと素手で一撃で破壊した。

「凄いけど、それがバトルと何の関係があるっつうんだ?」

「それはな、わしはポケモンとずっといっしょに鍛えてきたと言うことだ!いけ、ゴーリキー!」

「ゴウッ!」

「ゴーリキーねえ。万力から名前がついたのか・・?とりあえずいけ、ライル。」

『おうっ!』

カズヒロが出したのはテイル。格闘と炎のぶつかり合いである。

「ゴーリキー!岩おとしだ!」

「テイル、電光石火で交わせ!」

シュシュシュッ…テイルは岩おとしを見事回避。

「そのまま雷パンチ+火炎車をぶち込め!」

『うおお!』

電光石火で接近して雷パンチ+火炎車が決まる。不意を食らって、ゴーリキー倒れた。

「すまんの、ゴーリキー…次はオコリザルだぁ!!」

「オコリザル…あいつはいつも怒ってるらしいな。毛細血管切れないのかね。ライル、もういっちょいってくれ。電光石火で錯乱して雷パンチをぶち込むんだ。」

「おう。」

シュシュシュッ…ライルはまた電光石火で走り出した。オコリザルは戸惑っている。

「今だァ!」

『うりゃあああ!!』

「引っ掛かったな!」

『うわああ!』

ズガァァァァ!オコリザルの爆裂パンチがテイルの顔面に当たった。流石のテイルも倒れてしまった。

「ライルッ…爆裂パンチに耐久力があるのは…格闘に耐久力があるのは…毒タイプ。ニトラス!君に決めた!!」

『任せなぁ!!』

「オコリザル、暴れろ!!」

「オコッ!」

「ニトラス、シッポで吹っ飛ばせ!」

「グオオ!」

オコリザルは暴れ出した。オコリザルの暴走によって砕かれた岩の破片が飛んでくるが、ニトラスのダイヤモンドよりも硬い体は殆どダメージを食らわなかった。ニトラスはとてもニドクインとも思えないライル級の素早さでオコリザルに接近。攻撃をかわして硬い尻尾の一撃を食らわせた。

「オコォ!?」

「なっ…あれがニドクインの本当に素早さか!?」

「俺のニトラスはしっかり鍛えてあるからな。」

「むぅ…オコリザル、まだいけるか?」

「オコッ。」

「オコリザル!爆裂パンチだ!」

「オコォ!」

「ニトラス!ジャンプで交わして空中メガトンキック+連続メガトンパンチ!」

ドッカァァァン!オコリザルの爆裂パンチはスカして近くの岩に激突。

「ガルル!」

オコリザルが気づいた時には既に高くニトラスはジャンプしており、空中からメガトンキックをオコリザルに向かって5発連発!更に降りてから一発一発力をこめたメガトンパンチを連続で撃った。

「オ…コ…。」

オコリザルは倒れた。それにしてもかなりの大技だ。ニトラスも倒れはしなかったがはあはあ言っていた。

「ニトラス、良くやったな。今日の新技は名づけて爆裂メガトンでいいか。」

…爆裂メガトンかい。

「はあっ…。」

シジマは溜息をついた。

「どうかしたん?」

「オマエみたいな強い若者と闘うのは久しぶりじゃった。できれば、も
う1度ニョロボンと共にオマエのポケモンと戦ってみたかったものじゃ。」

「死んだ…のか。」

「ああ…ほれ、ショックバッジぢゃ!」

「どうもっ!」

カズヒロ達の旅はまだまだ続く。
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マディーン #2★2003.12/14(日)21:10
第9章 アサギシティ 炎と鋼のぶつかり合い

「ミカン!タンバシティから秘伝の薬、貰ってきたぜ。」

「本当!?」

「ああ。ほれ。」

カズヒロは秘伝の薬を渡した。

「アカリちゃん、もう大丈夫だからね…。」

ミカンはアカリちゃんに薬を飲ませた。すると…。

「パルパルパルルゥ!!」

途端に元気になった。

「有難うございます。じゃあ、改めて…勝負と行きましょうか。」

『おう。』

「いきなさい、コイル!」

「コイ〜。」

「コイルねえ。ならば!ライル。」

「確かに相性は良いけれど…コイル!十万ボルト!」

「テイル、電光石火で避けつづけろ!」

『おう!』

「コイル、十万ボルトの乱れ撃ちを続けなさい!!」

バリバリィッ!十万ボルトの乱れ撃ちがテイルを襲う。しかしテイルは軽快なフットワークで交わしつづける。ある時は雷パンチで十万ボルトを吸収することも。電気は電気を吸収するのだ。そして…。

「コ…イ。」

コイルは電力を使い果たしたらしい。しかし体力はまだある。

「コイル、チャージ!」

「させるな!止めの火炎車だ!」

『うおお!』

ゴォォォ!テイルは火炎車でコイルを鎮圧した。

「強いですね…次はハガネール!いきなさい!!」

ハガネールは出てくるなり岩おとしでテイルを気絶させてしまった。

「くっ…ライル。良くやった。次はリーフ、オマエだ!!」

『任せなさーい!』

「メガニウムですか…ハガネール、アイアンテールで終らせなさい!」

「グヲヲ!」

「リーフ、交わせ!!それからソーラービーム!」

バキィィィ!リーフは見事アイアンテールを交わし、アイアンテールは地面にめり込んだ。
それにしても、今のメガニウムにソーラービームが撃てるのか!?

『うぅぅぅん!』

ホワァァァァ…メガニウムに光が溜まる。そして…。

「グオオオオ!」

「いっけぇー!」

『うりゃぁぁ!』

突進してきたハガネールに、ソーラービームが炸裂!

「グオオ!?」

不意を食らってハガネールは大ダメージを食らった。

「そのメガニウム、まだソーラービームを使えるLVに達していないんじゃ…。」

「簡単だよ。光合成でまず光を集める。で、気力でそれをビームに変えるんだ。気力を使うのはちょっと難しいけど、慣れればどうってことない。いけ、そのまま光の鞭だ!」

『うおおい!!』

光合成で吸収した光がリーフのツルに集中する。そして…。
バシィィィ!光の鞭がハガネールの顔面を直撃。太陽エネルギーの力でかなりの威力になる。

「グ…オ・。」

ドォォン…ハガネールの巨体は倒れた。

「強いですね…スチールバッジです。あとこれも。」

とミカンが渡したのはスチールバッジと中身がアイアンテールの技マシン。

「ありがとよ、じゃっ。」

ということで彼はジムを出た。

星の輝く夜、彼は一人物思いにふけっていた。

「カズヒロ、何考えてるの?」

「この戦いが終ったら…俺もうここにはいられなくなるなーって。この世界すっげえ綺麗だよ。だからいつまでも居たい。でもさ、俺がこの世界に居るのは魔界の王アークが魔界の命を永らえさせるのを阻止するため。でそれを阻止したらルギア様の他の世界のものに対する世界拒絶反応を押させる力が解除されて俺がこの世界にいたら拒絶反応でこの世界が崩れてしまう。だから居られないんだ。そう長くは。」

「ふーん…カズヒロもいろいろ大変だね。」

「そうなんだよ…寝るか。」

そして彼らは床についた。
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マディーン #3☆2003.12/15(月)21:47
第10章 チョウジタウン 氷と炎のぶつかり合い 体のもう一人の所有者

「ここがチョウジタウンか…確か氷系専門ジムがあるって聞いたな。行くか。」

「そうだね。」

ということで彼らはジムへ。

「うお、氷ばっかし!?滑って行けって言うのかねえ。」

「らしいね。」

「じゃ、行くぞ。」

「待ってよぉ。」

シュゥゥ…2人は氷の上を滑り始めた。途中ボーダーが勝負を仕掛けてきたが呆気なくやっつけ、10分程度で(はやっ)ヤナギの元に。

「あんたがジムリーダーか。俺はカズヒロ。挑戦者だ。」

「君のような若いものが何人勝負を仕掛けてきて何人敗れたか…いくぞ!」

「いいぜ!」

「いくのじゃ、パウワウ!」

「パウゥ。」

「いくんだ、ライト。」

『俺に任せなさい。』

「ピジョット!?氷に弱いのだぞ…どうやら少年、君は今まで戦ってきた若者とは違うようだな…。パウワウ、オーロラビーム!」

「そうか?ライト、交わして炎の翼!」

『うりゃあああ!』

ギュオオオ…オーロラビームが飛ぶが呆気なくライトは交わす。そして突然翼が炎に包まれたかと思うと、そのままスゴイスピードでパウワウにぶつかって行った。

「パウ〜…。」

「パウワウ!?」

「このピジョットはなあ、特別な奴でよ。こんな技が使えるのさ。」

『そうさ。』

「なかなかやるのぉ…次はジュゴンじゃ!」

「ライト、戻れ。次はクラウス、オマエだ!」

『俺に任せな!』

と次はクラウス。テイルの方が相性が良いぞ…?

「オーダイルか。ジュゴン、凍える風じゃ!」

「ジュゴォォォン!」

「クラウス、雪の中にもぐれ!」

『おうっ!』

ザクッ…クラウスは雪の中にもぐり込んだ。

「よし、もうでてきていいぞ。」

『分かった。』

クラウスは雪の中から出てきた。しかも殆どダメージを受けていない。

「なっ…。」

「雪が断熱材のかわりになってくれたのさ。よおし、クラウス!必殺アイアンテールだ!」

『うおおお!』

何時の間にか覚えさせていたのか、アイアンテール。そしてアイアンテールは見事ジュゴンに突撃!氷タイプははがねタイプに弱いのでかなりの大ダメージである。これでジュゴンは倒れた。

「なかなかやるのお、少年。ここまでこれた若者はオマエぐらいじゃぞい。いくのじゃ、居のムー!」

「ムぅー!」

「猪(いのしし)?ならクラウス、ワニはワニらしくいけ!」

「イノムー、乱れ突きじゃ!」

「クラウス、空手の下段払いで交わして近距離顔面アイアンテール!」

『分かった!』

ズドドドド!乱れつきが次々に飛んでくるがオーダイルは下段払いで全て交わした。そして近距離顔面アイアンテール。痛恨の一撃だ。

「イノムー、吹雪!!」

「吹雪かよ!ならばこっちは波乗りだ!」

『うおー!』

ザザァァ!波乗りが炸裂する。が、吹雪によって波乗りは凍ってしまった。

「よっしゃ!クラウス、氷の後ろで吹雪を回避しろ!持っているいい傷薬でも使いな!」

「分かった。」

クラウスは氷の上から飛び降りて凍りの陰へ。これで吹雪を回避。その間にいい傷薬を使って吹雪のダメージを回復した。

「少年、なかなか考えるのお。ここまでイノムーをてこずらせたのはオマエだけじゃ。イノ ムー!突進!!」

「イノォォォ!」

「クラウス、今だァ!氷を爆裂パンチで砕け!」

『うっしゃ!』

バキィィィ!氷は砕かれた。そして破片は突進してくるイノムーに降り注ぐ。

「イノォォ!?」

ズザザ!イノムーの体に氷の破片が突き刺さった。が、まだ戦える。しかし、前も後ろも突き刺さった氷に閉ざされていて通ることが出来なくなっていた。

「よし!クラウス、上から爆裂パンチ!」

『うおおお!』

クラウスは加速して大ジャンプすると、そのままイノムーに向かって一直線に落ちて行った。

右手には爆炎が灯っている。

「イノムー!上に向かって凍える風じゃ!」

「イノ。」

イノムーは上に向かって凍える風。しかし、空気の摩擦熱と爆炎によって熱くなったクラウスには全く効果は無かった。そして…。
チュドオオオオン!爆発が起こった。爆発の時に起こった煙が張れてみてみると、そこには倒れたイノムーとハアハア言っているクラウスの姿が。

「クラウス良くやったな!」

『おう!』

「少年よ。君は今までに戦ったトレーナーの中で一番強かった。それは君がポケモンを大切にしているからであろう。認めるぞ。アイスバッジとこの技マシンを持っていけ。」

「ども。」

「トレーナーの真の強さとはな、本当にポケモンを大切にし仲間、または友達として接してきたものだけが手にいれることができる。君は、その強さを手に入れることが出きるじゃろう…。」

「真の強さ、ねえ…じゃあ、そろそろ失礼しますわ。」

ということで彼らはジムを出た。

「ねえ、カズヒロ。」

「何だ?ツクシ。」

「あの黒服の人、さっきから僕立ちの後をつけてきてるんだけど。」

「そうか…多分ロケット団員だな。あっち、曲がるぞ。」

「でもあっちの方向、ポケモンセンターと反対の方向だよ。」

「いいからいいから。」

彼等は角を左に曲がった。そして…。

「…来たな!!」

後を突けていた黒服の奴が曲がった瞬間、何かに殴られた。そう、角に隠れて待ち伏せしていたのだ。しかし相手は筋骨隆々でまだ倒れない。

「ロケット団員か。」

「そうだ。私は格闘専門だ。カズヒロ、オマエを殺りにきた。心でもオマエの強いエネルギーは残るからな。」

「毒系のロケット団の奴等に格闘専門が居たとはねえ。」

「貴様には死んでもらう。」

「果たしてそれはどうかな?ツクシ、おまえは危ないから逃げてくれ。」

「え…でも…」

「なあに、見ろ。」

「うわ!すごい力瘤…。」

「だろ?だから大丈夫だ。」

「分かった。じゃあ、無事に帰ってきてね!」

ということでツクシを逃し、いざロケット団の格闘専門男と対面。

「いくんだ、カイリキー!」

「カイッ。」

「カイリキーねえ…ライト!」

『任せな。格闘タイプは得意だ。』

「カイリキー、岩おとしだ。」

「ライト、させるな。翼で撃て!」

『うおおお!』

カイリキーの岩おとしよりライトの翼で打つ攻撃が先に発動。カイリキーは一撃。

「チッ…もっとポケモン連れてくるんだったぜ。」

「おいおい、一匹だけだったのかい…じゃ。」

「まだ俺には素手格闘がある!!」

と男はシャツを脱いで上半身裸になり、拳を構えた。

「うへ〜、胸毛がすげえ。」

「(添っておくんだったぜ…)うるさい、ぐだぐだ言うな!」

「じゃ、掛かって来い。」

「うおお!」

男は回し蹴りを放ってきた。しかし…。

「回し蹴りは確かに威力は高い。でも、中段蹴りは動きが速いのが特徴だぜ!」

バシィィ!回しけり蹴りも早く、カズヒロの中段蹴りが発動した。

「うりゃあ!!」

ドゴッ!さらに怯んだ隙にカズヒロの飛び膝蹴りが。

「こんガキャア!」

「うわっ!!」

キレた男のパンチを一発カズヒロは顔面に食らった。その時唇を切ったのか、血が流れている。しかしまだ戦えるようだ。

「うおお!」

男のパンチあごに向かってが飛んでくる。体制を整えたばかりだったカズヒロはそれをしっかり食らって倒れてしまった。

「ぐうっ!」

「貴様の最後だ!!」

「うがあ!」

さらにドロップキックがカズヒロの腹に決まる。あまりの苦しさにカズヒロは血を吐いた。このままではカズヒロが確実に死んでしまう…しかし!?

「…まだまだだな。」

手の甲で口を拭ってカズヒロはゆっくりと立ちあがった。口元には不敵な笑みを浮かべている。

「な、なんだと!?」

「『カズヒロ』の力はまだまだだが…。俺は『カズヒロ』とは違う。俺はこの体のもう一人の所有者。ロックだ。『カズヒロ』も、俺の存在を知っている。」

「カズヒロ?」

ポケモンセンターに一旦戻ったものの心配になって戻ってきたツクシが物陰からカズヒロの様子をのぞいていた。

「もう1人の体の所有者だと?」

「そうさ。普段は『カズヒロ』に体の主導権を任せているが『カズヒロ』は今気絶している。だから俺が代わった。」

「そうか…だがな、いくらからだの支配者を代わったとしてもオマエが弱いことには変わりない!いくぜ!!」

「俺がカズヒロよりも上だということを教えてやる!」

「うおおお!」

男はまたしても殴りかかってきた。さっき以上のスピードで。しかし、カズヒロ、否、ロックは右手で男の拳を払い、そのまま素早く強烈な回しけりを3発食らわせ、さらにあごを殴った。

「ぐわあ!!」

「天誅!!」

ズガァァァ!よろめいた男にさらにロックの飛び蹴り+飛び膝蹴りが決まる。

「こ、このぉ!」

男は体制を立て直すと蹴りかかってきた。が、ロックは大ジャンプして避け、そのままロケット踵落としを食らわせ、着地した。

「ぐうっ…。」

男は倒れた。

「愚か者目。」

「カズヒロ!!大丈夫だった!?」

「多分。カズヒロは…もう目を覚ましたか。」

「?カズヒロが目を覚ました?」

途端に、体の主導権がロックからカズヒロに切り替わった。

「あ〜…痛かった。あの男、頭から血流しながら倒れてる。どういうことだ?ツクシがやったのか?」

「覚えてないの?カズヒロが遣っ付けたんだよ?」

「は?俺気絶してたぜ…まさか!!」

「どうしたの?」

「いや、ポケセンで話す。」

ということで彼等はポケモンセンターへ。

「で、さっきのは何だったの?まさかとか言ってたけど。」

「そのまさかね。俺の体の中には、俺以外の体の所有者が居るんだ。」

「もうちょっと簡単に100文字以内にまとめて。」

「だから、俺の体の中には、もう1人俺の体を所有している人が居るって事。」

「ええ!?」

「それで、俺が気絶した時に、もう1人が俺の体の主導権を代わって、アイツと戦ったって事だ。二重人格とは違うんだがな。」

「その人、名前なんて言うの?」

「ロック。俺をからかいまくる奴さ。いいとこあるけど。」

「ふーん。」

「もう寝るか。」

そして、彼等は就寝。
第9章完
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マディーン #4☆2003.12/15(月)21:51
第10章 フスベシティ・新たなる仲間・イブキとの戦い

「腹減ったぁ〜…。」

「本当だね。氷の抜け道なんてもうやだ…。」

「だな。」

【おいおい、そんなんじゃあ、ロケット団には勝てねぞ。】

「分かってるって。」

どうやらロックがカズヒロに呼びかけたらしい。

「とりあえず、昼飯昼飯。その後ジム。」

ということでポケモンセンターで二人は食事を取り、最後のバッジに向けていざフスベジムへ。

「うわ!溶岩かよ!」

中に入るなりカズヒロは叫んだ。そう、周りが赤い溶岩で囲まれているのだ。しかも本物。

「どうりで熱いわけだ…さてと、どうやって行くかねえ。岩落とさなきゃなんねえのか?面倒くさい…。リーフ、ツルで俺達をイブキの所へ運んでくれ。」

『分かった。』

リーフはツルでカズヒロ達をイブキの所へと運んだ。そしてカズヒロはリーフを回収。

「…無謀な方法で来たわね。」

「へへ。だって岩落とすのめんどくせえし。」

「そうね。確かに。私はジョウトTのジムリーダー、イブキ!いくわよ!」

「かかってきやがれ!」

「行くのよ!ハクリュウ。」

「リュウ〜。」

「ハクリューねえ。ならば、クラウス!」

『うおっしゃ!』

「ハクリュー!十万ボルト」

「リューッ!」

「ツメではじけ!その後速攻冷凍パンチ!」

『うっしゃ!』

シュオ!見事冷凍パンチが決まる。ハクリュウは一撃で倒れた。

「ハクリュウ、行きなさい!」

またしてもハクリュー。

「クラウス、自由攻撃だ!いけえ!」

クラウスのアイアンテールが見事決まる。ハクリュウはマタしても一撃。

「くっ…キングドラ、十万ボルト!」

「ギャアス!」

キングドラは出るなりいきなり十万ボルトでクラウスを鎮圧させてしまった。

「!?…頼んだよ、ライト!」

『クラウスの仇は俺が取る!』

「ピジョット…笑わせるわね。よわっちいじゃないの。キングドラ、十万ボルト!」

「ライト、鋼の翼!」

ギュオオオ!ライトは鋼の翼で十万ボルトを切り裂き、そのままキングドラにダメージを与えた。

「キングドラ!雨乞い!」

ぽつぽつ…雨が降ってくる。

「そして雷!」

ピシャァァァン!雷が落ちた。しかし、ライトは何とか避けきった。ライトはもともと他のピジョットと比べて視力がいいのだ。

「いいよけをしてるわね、そのピジョット。でも、あたしのキングドラの敵ではない!キングドラ!冷凍ビーム!!」

「もういっちょ鋼の翼!」

キィィン!またしても鋼の翼で冷凍ビームを真っ二つ。そしてそのまま攻撃。さらに鋼の翼でバシバシキングドラの頭を叩き、更に蹴りを5発いれて気絶させた。

「…負けたわ。約束のライジングバッジ。あとこれも受け取って。」

イブキがライジングバッジのほかにカズヒロに渡したのは、中身がリュウの息吹。

「どうも。じゃあな。」

と彼等はジムを出た。

と、歩いていると一匹のサンダースが倒れていた。

「どうしたんだ、このサンダース。」

「ほんとだ。どうしたんだろうね。」

「おい、サンダース、どうしたんだ?」

『黒服の奴等がやってきて…勝負しろっていうから親のトレーナーが俺を勝負に出したんだ。だけど負けちまって…捨てられたんだ。』

「可哀相になあ。オマエ、行く宛あるのか?」

『全く。』

「じゃ、俺と来ないか?旅してるんだ。チャンピオン目指して。」

『…オマエ、この世界のニンゲンじゃないんだな…。』

「なんでそれを…!!」

『オーラで分かるぜ。あ、ついてくよ、俺。』

「良かった。名前は…「サンライト」でいいな。」

「サンライト…いい名前じゃないか。有難うよ。」

こうして、新たにサンダースを仲間に入れたカズヒロ。
彼等のたびは、終盤に向かっている…。
第11章 完
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マディーン #5☆2003.12/15(月)21:54
第12章 エスパー!イツキとの戦い!!

「…オマエがイツキか。」

「そうだよ、いかにも僕がイツキ。良くバッジを集められたねえ。褒め称えるよ。」

「オマエに絶対に勝ってやる…。」

「ところで、君の名前は?」

「カズヒロだ。」

「そう、カズヒロ君か。手加減はしないよ!いけ、ネイティオ!」

「ティオー…。」

「ネイティオねえ。ニトラス。」

『どんなタイプもぶちぬいてやるわよ!』

「…正気かい?エスパータイプに弱い毒タイプを出すなんて。それにしても君のニドクイン、普通のニドクイン以上の気迫があるねえ。まあいい。サイコキネシス!」

「根性でぶちやぶれー!!」

『分かってるわ!』

オオオオ…サイコキネシスがニトラスを襲う。しかし、ニトラスは気合と根性で無効化してしまった。

「なっ!?」

「雷パーンチ!!」

『うおおお!』

バリバリィ!見事ニトラスの雷パンチが決まり、一撃でネイティオは倒れた。
かなりの威力だ。

「タイプの壁は乗り越えられるってものさ。2番手は?」

「く…いくんだ、エーフィ!」

「フィー!」

「エーフィねえ…未来予知能力があるって聞いたな。ならばこっちは!サンライト!」

『イーブイ進化系同士のバトルって所か。』

「サンダースか…。素早さが高い奴だね。エーフィ!サイコキネシス!」

「サンライト!敵の出方を見て交わせ!そこから雷!」

『おう!』

エーフィのサイコキネシスが発動するが、サンライトは素早くジャンプで飛び越えていた。そして雷が発動。エーフィはしっかり食らった。エーフィには未来予知能力はあるがそれ以前にサンライトの動きが素早すぎて予知するひまが無いのだ。

「エーフィ!!シャドーボール!」

「フィ!」

「サンライト!十万ボルト!!」

『任せな!』

バリバリバリッ!サンライトの十万ボルト。十万ボルトはシャドーボールを破壊し、そのままエーフィに当たった。

「フィ…。」

体力の無さが災いしてか、エーフィは倒れた。

「く…次は…ナッシー!オマエだけだ!」

「ナッシィ!」

「ナッシー…サンライトじゃ不利ってとこか。テイル、爆裂火炎パンチ。」

『どうやるんだよお。』

「片手は炎のパンチ、もう片方の手は爆裂パンチ。気合入れれば出きるぞ。」

『ったくしょうがねえなあ…うりゃ!!』

ゴォ!右手に爆裂パンチ、左手は炎のパンチの状態。そしてそのまま勢い良くナッシーにテイルは突っ込んだ。そして…。

「ナッシィ…。」

なんと一撃。カズヒロも強くなったものだ。

「く…覚えておけよ!他の四天王はもっと強いと言うことを!」

「はいはい。じゃ。」

ということで彼は次のキョウのいる間へ。次はどのような戦いが、彼を待っているのだろうか。
第12章 完
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マディーン #6★2003.12/16(火)22:35
第13章 猛毒の使い手・キョウとの戦い

「次は猛毒の使い手・キョウらしいねえ。しっかしマディーンもそいつのクロバットに苦戦したっていってたな…何度も傷薬使ってくるらしい。」

「そりゃあ、大変だねえ。キョウさんはニンジャの家系だからポケモンも陰分身とか使うらしいよ。」

「情報提供どうも。それにしても、俺すばしっこい奴ってどうも苦手なんだよなあ。」

【なら俺が代わってやろうか?】

「別にいい。ロックと代わらないでも気合と根性で勝てますよ―だ。」

【相変わらず性格が子供だな。】

「うるせえ!!おまえは引っ込んでろロック!」

【はいはい。】

「ロックと話してたの?」

「おう。アイツが俺と代わってやろうか?とかいうんだ。相変わらず子供だなーとか。やなやつ。アイツの考えてることはモロばれだし俺が考えていることもあいつにはモロばれなんだ。」

「ふーん。あ、キョウさんじゃない?あれ。」

「オマエ、キョウか?」

「いかにも。拙者はキョウ。今生きる最後の忍者!いくぞ、アリアドス!」

「アリ!」

「アリアドスねえ。レイズが確かゲームボーイで戦うとき後姿見たらウサギみたいだったっていってたな。ライル!!炎を縫って行け!蜘蛛の巣に捕まったら厄介だからな。」

『おう!』

「アリアドス!!陰分身!」

「へっ、それがどうだっていうんだ?こっちも陰分身!分身全体で火炎車を撃て!!」

『分かった。』

ライルの分身がたくさん現れた。ライルの分身達は背中の炎で陽炎を揺らめかせると、一気に火炎車をアリアドスに分身本物関係無く放った。

「アリ…。」

「アリアドス!」

「どうだ?陰分身の火炎車は。」

「なかなかやるな、お主!次はフォレトス!」

「フォレトス…クヌギダマの進化系、か。難しい奴だなあ。確か…鋼タイプ。いけ!火炎車!!」

『うおお!』

ライルは火炎車を放った。しかし…。

「フォレトス、高速スピンで火炎車を消せ!」

「トスッ。」

ゴォォォ…高速スピンで炎は消し去られてしまったのだ。

「チッ…間接的には無理か。ならば直接!炎のパンチだぁ!」

『うおりゃあ!』

ゴォォォ!炎のパンチが見事フォレトスに決まる。しかし、フォレトスは瀕死する前に自爆してテイルも倒れた。

「くっ…。」

「次はクロバットじゃ!」

「げっ…マディーンが一番苦戦した奴。」

マディーンとは間違い無くこの小説を書いている私であろう(ぇ)。

「いくんだ!ニトラス!毒には毒だあ!」

『まっかせーなさい!』

と出したのはニトラス。地面タイプでもあるため、毒タイプにはかなりの抵抗力を持っている。

「クロバット、どくどくだ!」

「クロッ。」

「そんなもん尻尾で切り裂いてしまえ!」

『うおぉ!』

クロバットのどくどくが発動するが、出てきた毒霧をニトラスはシッポで切り裂いた。

「なかなかやるな…吸血!!」

「ニトラス!近づいてきたらアイアンテール+雷パンチのタコ殴りだぁ!」

『任せな!』

クロバットは吸血をしに近づいてきた。が、アイアンテールを近距離顔面に食らい、怯んだ隙に更に雷パンチのタコ殴りを食らってしまった。そしてクロバットは気絶。

「くっ…無念。しかしな、まだ残りの四天王がオマエをやっつけてくれるわ!さっさと行け!」

【負け惜しみだな、あのキョウとか言う奴。】

「確かに。じゃあな、キョウ。」

と言うことで彼は次の広間へ。

第13章 完
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マディーン #7★2003.12/16(火)22:33
第13章 格闘バトル!頑張れライト!

「次はシバらしいな…格闘タイプの名門とか。マディーンの四天王体験談によると、カイリキーのクロスチョップが体力の高いシャワーズでも苦戦したらしい。」

「対策考えた?」

「全然。もう根性でぶつかって行く。」

「カズヒロらしいね。」

【どこまで根性で行けるかな?楽しみだねえ。】

「うるせえ!またいらんことを口にしやがる!!」

「押さえて押さえて…。」

またしてももロック、カズヒロのことをからかったようだ。

「さあて、シバ!俺が挑戦者だ!かかってこぉーい!」

「オマエが挑戦者か…戦うのを楽しみにしていたぞ。よくここまでこれたものだ。」

「まあな。鍛えてるんで。」

「話しはココくらいまでにして。いけ、カポエラー!」

「カポッ!」

「クラウス、頼んだ!」

『リーグ戦か。腕が鳴るぜ。』

「カポエラー、回し蹴り!」

「カポッ!」

ギュルル…かポエラーは急速に回転を始めた。

「カポエラー独特の技か…クラウス!上にハイドロポンプを撃て!」

『良く分からんが分かった!!』

バッシュゥゥゥン!クラウスは上に向かってハイドロポンプを撃った。果たしてカズヒロはどのような作戦を思いついたのか?

「ハイドロポンプに向かって吹雪!根性で凍らせろ!」

『うおおお!』

とても強い風がハイドロポンプを凍らせる。

「更に爆裂パンチで砕け!」

「うりゃあ!」

ドォォォン!爆発が起きて、氷は全て砕かれた。

「氷から離れろ!突き刺さるぞ!」

『分かった!!』

クラウスは岩陰に素早く移動。そしてクラウスを蹴ろうと回転接近していたカポエラーは…?

「カポォ!?」

砕けた氷の破片を食らった。回転しているので何発かは砕くことが出来たが、さすがにたくさんの氷を全て受け止めることは出来ない。流石のカポエラーも倒れてしまった。

「なるほど…氷の破片攻撃か。」

「どうだ。すっげー威力だろう?次はイワークか。」

「良く見きったな…。」

とシバはイワークを繰り出した。

「(クラウスの疲労濃度もこい…)ならば、ニトラス!」

大技をしたクラウスの疲労も考えて、ニトラスへ交代。

「イワーク!岩落とし!」

「ニトラス!そんなもん砕いちまえ!」

『分かった!!!』

バキィ!ズコォ!ニトラスは落ちてくる岩をシッポでキックでパンチで砕いた。

「そのニドクイン、なかなか鍛えてあるな。」

「まあな。ニトラス!山嵐!」

『うおりゃあ!』

ドッカァァァン!!ニトラスはイワークを持ち上げると降りまわして近くの壁にぶっ飛ばした。これでイワークは気絶した。

「よくやったな…最後はカイリキー!」

「げっ…マディーンが苦戦したカイリキー…。」

「む?レイズ?それはチャンピオンの名ではないか!…チャンピオンの座をおりて流浪人として旅をしているらしいがな。」

「ライト!おまえに決めた!」

カズヒロが繰り出したのはライト。

「カイリキー!クロスチョップ!」

「ライト、飛べ!」

『お、おう!』

危機一発の所でライトは飛び去った。

「上から全力で風起こしだ!」

『うりゃあ!!』

バサササァ!ライトの風起こしが決まる。たちまちカイリキーには大ダメージ。

「なかなかやるな、そのピジョット。空中からの風起こしがコレほど強いとは…。カイリキークロスチョップ!」

「リキッ!」

なんとカイリキーがジャンプしてライトにクロスチョップを浴びせた。ライトは驚いてしっかり食らってしまったがすぐに体制を整えなおし、強烈な鋼の翼の一撃を食らわせた。

「リ…キ…。」

ドタッ…カイリキーは倒れた。

「く…俺の負けだ。カリンのところへ行け。」

「どうも。いい勝負だったぜ。さあて、ライトにはいい傷薬使って治療しておくか。じゃあ。」

ということで彼等は最後の四天王の所へ。
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マディーン #8☆2003.12/16(火)22:38
第15章 カリン 悪との戦い

「ふう〜、あと一人だ。頑張らなきゃな。じゃなきゃチャンピオンの所へは行けないぜ。」

「チャンピオンって、シルバーじゃなかったっけ?」

「いや、シルバーはチャンピオンの座を降りてトレーナー講座の講師やってるらしい。」

「ふーん。」

【オマエ、よく4人目までこれたな。果たして勝てるかどうか。可能性は五分五分。】

「るせえ!黙れ!!!ロック!!!」

【フフフ。頑張りなよ。カズヒロ。】

「オマエが応援発するなんて珍しいもんだ…。あ、あれが・・カリンか?」

「そう。私がカリン。悪タイプ専門よ。悪タイプってとってもワイルドでタフなの。いいと思わない?」

「別に。」

「そう。じゃあ、いくわよ!ブラッキー!!」

「ブラッ!」

「ブラッキーねえ。ならばこっちはサンライト!」

『またイーブイ進化系同士の戦いって訳だな。』

「YES。相手は防御力高いから、威力高い技で行くぜ!」

『おう。』

「ブラッキー!電光石火!」

「サンライト、電光石火+十万ボルトを縫って突進!名づけて先制サンダータックル!」

『うおお!』

素早さの高いサンライトはブラッキーよりも素早く動き、ブラッキーにダメージを与えた。そしてその後自分の意思で雷。これで一騎に体力を半分に削った。

「なかなかやるわね、そのサンダース。ブラッキー、カオスムーブよ!」

「何でブラッキーがそんな技を使えるんだ!?サンライト、交わせ!」

『うわあ!?』

サンライトは何とかカオスムーブを交わした。

「このブラッキーはね。特別なブラッキーなの。イーブイの時に細胞に特殊な細工をしたから使えるのよ。」

「サンダータックル+サンダーミサイル!!」

『うりゃあ!!』

マタしてもサンダータックルが発動。さらにサンダーミサイルでブラッキーを連続攻撃し、ブラッキーを倒した。

「そのサンダーミサイルって技は…」

「ミサイル針に強力な電気を縫わせたんだよ。」

「次は、ラフレシア!」

「ラフレシアが悪とどういう関係があるっていうのかねえ。ならば次はテイル!!」

『うおりゃああ!』

テイルは出てくるなり火炎車で一気にラフレシアを伸ばしてしまった。

「一気に倒したわね…。ヘルガー、頼んだわよ。」

「爆裂パーンチ!!」

テイルは見事爆裂パンチを決めた。が、ヘルがーはまだ倒れていない。

「更に爆裂キック!」

ズゴォォォン!爆裂パンチならぬ爆裂キックが炸裂して、ついにヘルがーは倒れた。

「…私の負けね。」

「じゃ、俺次進むから。」

遂にカズヒロはチャンピオンの元へ。

第十四章 完


第5章 チャンピオン・ワタルとの戦い

「オマエがワタルか。」

「よくここまでこれたねえ。」

「その台詞はポケモンに言ってくれ。俺が戦ったわけじゃないんだから。」

【良く頑張ったな。チャンピオン倒せば夢は目前。頑張れ。】

「(声援どうも。)いくぜ!!いけ!リーフ!」

カズヒロは可哀相に全然リーグ戦の最中に出番が無かったリーフを繰り出した。

「プテラ!破壊光線!」

「グオォ!」

「いきなりかよ!」

『この位、はじき返してやる!』

何時の間にか貯めていた光をソーラービームにしてリーフは放出した。見事破壊光線ははじかれる。さらに光の鞭で一気に倒してしまった。

「なかなかだな、君のメガニウム。」

「そうだろ。」

「カイリュー!火炎放射!!」

…出てきたカイリューに、一気に火炎放射でリーフは撃沈されてしまった。

「くっ…リーフ。ならば仇を取ってくれ!クラウス!」

『リーフの仇は俺が取ってやる!!』

「カイリュー、十万ボルト!!」

「ツメではじけ!」

『おう!!』

バシィィィ!クラウスはツメで十万ボルトをフッ飛ばした。

「何!?」

「クラウスはしっかり鍛えてある!冷凍パンチと冷凍キックで一気に吹っ飛ばせ!!」

シュオオオ!見事冷凍パンチと冷凍キックが決まった。カイリュー、見事気絶。

「くっ…カイリュー!頼んだぜ!!」

とLV50のカイリュー。かなり強そうだ。

「…ラストはクラウス。頼んだ。いざってときは代わる。」

『ワクワクするな…。』

「カイリュー!雷!!」

「クラウス!!交わせ!!」

落ちてきた雷を、見事クラウスはスゴイスピードで回避した。

「更にアイスクロー!!」

『うりゃああ!!』

クラウスのツメが凍ったかと思うとクラウスは目に見えないほどの素早さで移動してカイリューを引っ掻いた。

「なんて技を使うんだ、君は。カイリュー!破壊光線!」

「リュー!」

いきなり破壊光線。あまりの素早さに驚いたクラウスはしっかりと食らってしまった。

「大丈夫か!?」

『…大丈夫だ!オマエは俺をラストバトルに任せた!だから負けない!!』

根性でクラウスは立ちあがった。

「アイスクロー!」

「十万ボルト!!」

何度もこのような繰り返しによって、2匹の体力は限界に近くなった。

「…これが最後だ!究極冷凍パンチ!」

「カイリュー!雷パンチ!」

ズガァァァ!2匹の攻撃がぶつかり合った。
そして、砂埃がおさまったかと思うと…。そこにはまだ立っている2匹の姿が。

「すごい…アレほど戦ってまだ立ってられるとは…。」

クラウスの体制が崩れた。そしてカイリューはニヤっと笑った…が、先にカイリューが倒れた。

「お…俺が勝ったのか!?」

「そうさ…こんなに熱くなったのは久しぶりだよ。いい勝負だった。有難う、カズヒロ君。」

「新チャンピオン…誕生か。それが、俺…。」

【そうさ。オマエがチャンピオンだ。】

もう1人の体の所有者――ロックは心から祝福した。

その数分後、殿堂入りしたカズヒロのポケモンは、登録された。

「これからは君がチャンピオンを務めるんだ。」

「…いいえ。俺はチャンピオンの座を廃棄します。俺の旅にはほかにも目的がある…だからチャンピオンは務められません。」

「そうか…その目的に向けて、頑張ってね。」

「はい。」

こうして彼は、チャンピオンの座を廃棄してロケット団をつぶすために再び放浪の身となった…。

第十五話 完
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マディーン #9☆2003.12/16(火)22:39
第16話 最後の戦い さようなら!ポケモン世界

「…ここが決戦の地か…。」

カズヒロとツクシは、コガネシティの暗い空の下にいた。今、ロケット団によって世界のバランスは崩れ、コガネシティの住民も殆どが避難した。

「…ツクシ。最後の戦いが始まるな…。」

「そうだね。僕もひしひしと感じるよ。この戦いが終ったら、カズヒロ行っちゃって寂しくなるけどね…最後まで戦うよ!」

「さあ、行くぜ…。」

彼等は歩き始めた。辺りに気を配りながら。暫く歩くと、物陰から1人の女性が飛び出してきた。

「あなたを殺るために来たわ・・。」

「母さん!?」

そう、その女性はカズヒロを育ててくれた女性・ミワだったのだ。

「なんで…なんで俺を見捨てたんだ?」

怒りでカズヒロの拳が震える。

「私、あの時からロケット団でね。それで召喚士の子供を育てて、その子供が十二歳になったらアジトに戻ってこいって言われたの。召喚士の子供、即ちおまえを育てたのは強力なエネルギーを手に入れるため。まだ小さかったから力は発揮できなかったのよ。で、アジトに戻って私はこのエネルギー吸収機の設計をした。で、十二歳で見捨てたのは孤独感がパワーを強めるから。てなわけよ。」

「最初から…俺を殺るつもりだったのか!」

「そういうこと。もしくはエネルギーを吸い取るか、私達の仲間にするか。でも、仲間にならないみたいだから殺ることにしたのよ。いきなさい!キュウコン!!」

「コォォーン!」

「バトルに勝ったら逃してあげるわよ。」

「俺は負けないぜ!炎には炎!ライル、いけ!」

『あいよぉっ。』

「バクフーン…ね。良く育ててあるじゃない。キュウコン、火炎放射!」

「コン!」

「テイル!切り裂け!」

『うおおお!』

シュッ!大文字が飛んできたが、なんとテイルはツメで切り裂いた。大文字はすぐに消える。

「そのまま突っ込んで雷パンチだぁ!」

『うりゃあ!』

バリバリィ!鋭い雷パンチが決まる。キュウコンは一撃で倒れた。

『はあ、はあ…。』

「良くやったな、テイル。」

「次はカメックス!」

「ガメェー!」

「げげっ!ライルがヤバイ!次はサンライト!!」

『俺に任せな!』

「サンダース…ね。ハイドロポンプ!」

「ガメェー!」

「させるか!!上から十万ボルト!」

「ミラーコート!」

バリィィン!十万ボルトが決まる。ミラーコートを張っていたが、ライトにはダメージは無かった。普通、ミラーコートは正面だけに張る。そこを狙って上から十万ボルトを落としたのだ。

「ガ…メ。」

カメックス戦闘不能。

「最後は…フシギバナですわよ!」

「うわ!!ライル、もう一発頼んでいいか?」

『いいぜ。寝て体力回復したから。』

「ならよし。ライル、もう一度頼んだぜ!!」

『うおっしゃ!』

またしてもライル。さっきの疲れは寝て癒したようだ。

「またバクフーンですわね。」

「ライル、炎のパンチ!」

「フシギバナ、足を掴んで体制を崩させなさい!」

「バナッ。」

シュルル…ツルが伸びてきてライルの足を掴んだ。

「よっしゃ!作戦どおり!ライル、点火!!」

『うおおお!!』

ゴォォォ…炎が巻き起こる。炎はツルに点火し、フシギバナは大焼けどで、戦闘不能。

「くっ…フシギバナ、良くやりましたわね。ポケモンバトルには負けてしまったけど、あなたを始末すればいいだけのこと。いきますわよ。」

「カズヒロ、危ない!」

ツクシが叫ぶ。ミワは拳銃の狙いをカズヒロの脳に合わせた。

「俺は…死なねぇー!!」

なんとカズヒロは目に見えないほど素早く動いてミワに飛び膝蹴りを食らわせ、さらに首筋にチョップをして気絶させた。

「カズヒロ!?この人殺しちゃったの!?」

「いや、死んではいない。気絶しているだけだ。でも、起きた時首筋一発気合入れてやっておいたから暫くはう体が痺れて動けないはずだ。」

「えげつだなあ…。」

「それより、とっとと先進むぞ。」

「うん。」

こうして彼等は更に奥へと進んだ。暫く歩くと、自然公園に出た。

「サカキの姿が見当たらない…ミュウ、何か感じないか?気配。」

『感じるよ!すごく近くにいる』

カズヒロのピアスに宿っているミュウは気配をしっかり察知していた。

「誰と話してたの?」

「俺のピアスに宿ってるミュウ。」

「あ、コガネシティの屋上でカズヒロが召喚したあの金色のミュウ?」

「そう。ツクシ、危ない!」

突然カズヒロがツクシを突き飛ばした。それと同時に、毒が塗られたナイフが地面に突き刺さった。

「…外れたか。」

「サカキ、否、アークだな!!」

「いかにも。私はサカキだ。アーク様はこの私の中におられる。」

「チッ…やっぱしな。早速だがな!おまえを倒させてもらうぜ!シルバーはどこ行った!」

「殺した。果たして私を倒せるかな?勝負だ。」

「どうするか…そうこうしている間にアークがこの世界のエネルギーを集め始めている。野生のポケモン達の姿も見られなくなったしなあ…。」

「俺が相手だ!!」

「いくのだ、我ポケモンよ。」

サカキは白い体のポケモンを出した。

「あれは…?」

「ミュウツー!?」

「いかにも。コイツはミュウツーだ。私に服従を誓ったのだ。」

『いくぞ!!』

ドォォォン!!突然とてつもなく強い衝撃波が放たれ、カズヒロとツクシは吹っ飛んだ。

「ミュウツー…強すぎる。こうなったら!ミュウ、頼んだぜ!」

『任せて!!』

カズヒロはミュウを招来。

「ミュウ、エアロブラストだ!」

『うりゃああ!』

「そんな攻撃がミュウツーに通じるわけ…。」

『ぐわあ!』

ミュウツーはしっかりとエアロブラストを食らった。

「あるだろ?ミュウ、止めだ!」

『はあ!』

今度は青いエネルギー弾!これでミュウツーは戦闘不能。スゴイ威力だ…。

「クックック…まあいい。命は手に入れたし、もうサカキには用は無い。少年。消えろ。」

「分かってるさ…。」

カズヒロはダガーを構えた。ツクシもつられて虫取りアミを。

「ツクシ、応援頼んだ。」

「分かってるよ。」

突然、サカキの服が破れ、皮膚が破れ始めた。グロテスクな光景だ。

「ツクシ!ショックで直立不動になったりするなよ!」

「分かってるって…。」

そして、サカキの体の中から、黒い“生き物”が出てきた。

「オマエがアークか!?」

「あれが…アーク!?」

「そうだ。もう永遠の命は手に入れた…後は、貴様を殺すことだけだ!!」

「そうはさせない!!…相手は不死身か…弱らせてから浄化する!ツクシ、ちょっと待ってろ!!」

「え?」

「敵の出方を見るんだ。ポケモンで攻撃してくれ。ミュウにも言うこと聞くように言っておく。」

「ポケモンで攻撃するの!?」

「そうだ。ミュウがちゃんと言うこと聞いてくれるし。」

「有難う!いくんだ、ストライク!」

「ストォ!」

『ツクシ、聞こえる?』

「う、うん。」

『今、僕は君の指示を承るようにカズヒロに指示された。技は把握してる?』

「ミュウサンダーだったら…。」

『ほかにもミュウフリーズ、ミュウファイアがあるから。この3種類指示して。ストライクの守護にも回るからね。安心して。』

「OK!」

キン!カズヒロのダガーとアークの大型剣が唸りを上げてぶつかり合う。

「ストライク、剣の舞を踊って切り裂く!ミュウはミュウサンダー!!」

「ストッ。」

『うりゃあ!!』

ストライクとミュウの攻撃が見事決まる。

「この小僧!!」

アークは、羽のような腕でツクシに殴りかかってきたがカズヒロの回し蹴りで怯んだ。その隙にツクシは回避。

「オマエがこの世界を破滅に導くことは絶対させないぜえ!」

更にカズヒロのダガーがアークの目を貫いた。

「ぐうっ。小癪な!!」

「うわあ!?」

ズガァァァ!どす黒いボールをアークは放った。そのボールは、カズヒロの腹に当たった。

「ぐうっ…」

「カズヒロ!!大丈夫!?」

『あんたが危ないよ!!』

この隙にと悪魔は攻撃をツクシに仕掛けてきたがミュウのおかげでなんとか回避。カズヒロはゆっくり起きあがった。

「体の主導権は俺に代わった!次は俺が相手だ!!」

「ろ、ロック?」

「そう。いくぜ!!!」

バキィ!ロックの飛び蹴りが、アークの顔面に決まった。さらにダガーでアークを切り裂く。そして連続パンチでタコ殴り。

「す、スゴイ…。」

『もうボーっとしてるひまなんぞ無いんだからね!!』

「う、うん!!」

ツクシも必死にポケモンに指示を出す。ミュウはあごを蹴り上げた。

『うりゃあ!』

「スゴイ…。」

『でしょでしょ。』

「次はミュウフリーズ、いってみよー!」

『うん!』

コォォォ…水色の光がミュウの手に集まる。そしてミュウはそれを放った!かなりの威力だ…。

「おのれぇ!!」

ドッカァァァン…黒い光線が飛んできた。その光線はロックをフッ飛ばした。

「くっ…。」

ロックは気絶。しかしたちまち体の主導権がカズヒロに切り替わった。

「ふー、だいぶリカバったぜ。」

「な、何!?」

「俺にはもう1人からだの主導権を持つものがいてね。ツクシ、最後の最後だ!!」

「ミュウ!ミュウサンダー!ストライク!剣の舞+切り裂く!」

「ルギアダガー!」

ズドォォォン!三つの攻撃が組み合わさり、アークに激突!しかし、逆にアークは体力が回復したようだった。

「何故だ!?」

「攻撃を吸収するボディーに切り替えたのだよ…。」

「んなバカな!!」

「じゃ、回復系攻撃でいけば…!!」

「どちらも無駄だ。」

「どうすればいいんだ?カズヒロ。」

「さあ…(そういえばルギア様が言ってたな…四次元空間行く寸前に、命を捨てでも、この世界を護りぬけって…)俺は、命を捨ててでもこの世界を護る覚悟はできている!さあ、アーク!年貢の納め時だ!」

「なっ…。」

「どういうこと?」

カズヒロの手に淡い紫と青の光が集まった。

「【不浄なる者よ!消え去るがいい!クリスタルストーム!!】」

カズヒロとロックの声が重なる…そして光は放たれ、アークは完全に浄化された。浄化はどんなに相手が不死身だろうが効果があるのだ。

「カズヒロ…?」

砂埃がはれたかと思うと、そこにはカズヒロが1人で立っていた。

「俺…なんで死んで無いんだ?今のは、命を捨てて使う最強の召喚術の筈だけど・・。」

『ルギア様がね、君の命を助けてくれたのさ。罪なき者が死ぬ必要は無いってね。』

ミュウが言う。

「ルギア様…か。」

突然、あたりから青白い光が溢れた。

「ッ!?」

「そろそろ別れの時が来たようだな、ツクシ。」

「そういえば…アサギシティで言ってたね。この戦いが終ったら俺は帰るって。」

「そうさ。別れは俺も寂しいけどよ、オマエと旅したことは絶対忘れない。もう会えないだろうけどな。」

「そんな…異空間に来るのは、大変なの?」

「そう。四次元トンネルとおってかなきゃならないし。」

「もう会えないなんて…嫌だよ。」

自分の肩にすがって泣きじゃくるツクシの背中を、カズヒロは優しく叩いた。

「…世の中には別れと出会いっつーもんがある。それにな、俺はこの世界を救うのを命じられてそれを遂行するためだけにきた。その任務はもう果たしたし、拒絶反応が起こって世界が崩れるから帰らなくちゃならねえ。だから、ツクシがどうしてもいてくれっていって俺がココに留まったら、オマエも俺も消えちまうんだよ。俺と別れても、新しい出会いがきっとあるさ。世の中全てが全て自分の思い通りに動くわけじゃない。…オマエもまだ、子供だな。」

「へへ。分かった。ってカズヒロ!?体透けてきてるよ!?」

そう、カズヒロの体が透けてきたのだ。このままでは確実にこの世界で滅んでしまう。

「そろそろ時間が来たようだな。あ、オマエにこれやる。」

とカズヒロが取出したのは青い星の砂。

「貰っていいの?」

「いい。俺はもう必要無いしな。この星の砂。俺の世界の海岸で取れた砂なんだ。お守りとして身につけていたが、オマエに俺の形見として持っていてほしい。」

「分かった。有難う。」

「最後に1つ願いがある。」

「え?」

「ウツギ博士には『カズヒロは死んだ』って伝えておいてくれ。」

「な、なんで!?」

「もう会うことも無いし、ウツギ博士じゃ異空間のことを信じないだろうしな。科学男だから。第一、ウツギ博士がそれの研究始めて異空間支配を企む奴が出たらとんでもない事になるし。」

「分かった。僕もカズヒロと旅したこと、絶対に忘れないからね!!」

「おう。じゃあな!」

「バイバイ!!」

カズヒロはゆっくりと光の輪をかいた。すると、光の輪を描いたところに穴が開いた。コレが四次元トンネルだ。最後に、二人は固く互いの手を握り締めた。

「じゃあな!!もう会えねえけど、オマエのこと、絶対に忘れねえ!!」

「僕も絶対にカズヒロのこと忘れない!」

カズヒロはとツクシに手を振って四次元トンネルの中に飛び込んだ。四次元トンネルの穴は、カズヒロが飛び込むと一瞬で閉じた。

「カズヒロ…今まで、有難う…。」

ツクシは涙を拭い、青く澄んだ空を見上げて笑った。

…翌日、ヒワダタウンのジムには元気にジムリーダーを勤めるツクシの姿が。
出会いと別れは常に一体。人には、居るべき場所がある。カズヒロもツクシも、その自分が居るべき場所へと、帰っていったのだった…。
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[108]

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ぴくの〜ほかんこ