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マディーン | #1★2003.12/17(水)22:17 |
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第1話 黒き狼 ユウキが死んでから兆度1年目…もうそんなにたったのに、ディオ達は 相変わらず姿を見せなかった。 「……。」 ユウナはユウキが帰っていった海に来ていた。 海は砂を洗う。 その現われる砂の上に、1つの墓石が建てられていた。 ユウキの墓だ。 ユウナは砂で見えなくなっていたユウキの名前が刻まれていた部分をこ すった。 「…!?」 刻まれていた筈の、ユウキの名前が消えていた…。 ここはサファイアキングダムの闘技場。 そこでは闘技大会が開かれていた。 「はあっ!」 黒髪の少年の声が響く。 鮮やかにトンファーがはいった。 相手は泡を吹いて倒れる。 「まだまだだな…。」 少年はトンファーをしまった。 「黒き狼!見事西の狼を破りましたー!!」 その少年はその強さと珍しい黒い髪から「黒き狼」と呼ばれていた。 彼自身はそんな名前を気していない様だが。 少年は闘技場を颯爽とでた。 「おい、黒き狼さんよぉ。どこ行くんだ?」 「会いたい者がいるんだ…僕の邪魔をしないでくれ。」 途中で道を阻んだ酔っ払いの男の腕を少年はへし折って進んだ。 「どういうこと…!?」 ユウナはまだ信じられずにいた。 ユウキの名前が無くなっている事が。 一体何が起こったというのだろうか…。 その時、後ろから声をかけるものがいた。 「ユウナ…。」 ユウナはその声に聞き覚えがあった。 「…ユウキ!?」 そう、ユウキは帰ってきたのだ。 その後ろには、1年間姿をくらましていたディオ達もいた。 |
マディーン | #2★2003.12/17(水)23:00 |
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第2話 闘技大会 何とあいつが… 「あの後さ、僕は星になって海に落ちたけど…それ以降何も覚えて ないんだ。気がついたら、大地に立っていた。直ぐにユウナに会いにい こうと思ったけど方角が分からなくて…で宛もなく旅をしてたら、 ディオ達と再会したんだ。」 「へえー…ところでさ、もう一回闘技大会…でない?ポケモン とトレーナ―の絆を確かめる大会。」 「あー…懐かしいね。いってみよっか。」 「うんっ!」 2人は再び討議大会に出場することに…そこでは、ある者が現われ るのであった…!! 「申し込み終了。で、2人のダブルスバトルだよね。一回戦相手は…。」 「?」 「ランダムだって。」 「へえー。」 2人は申し込みを終えてポケモンを選んでいた。 「なら…サンと、ディオを出す。」 「なら、私はルシャとキングね。」 2人は出すポケモンを決めた。 1人2匹繰り出す事が出来る。 その頃、ロビーでは黒髪の女とあの時レースに出た男・ソラがポケモン を選んでいた。 「○ン○ルと、ダ○ー。あんたは?」 「俺はハクとカイリューのゼイル。」 そして…大会が始まった。 第1回戦開始だ。 「第1回戦・黒き狼&ユウナチームVSルーティア&ソラチームです!」 「なーっ!?」 ソラはびびった。 相手が何と黒き狼だったからだ(゜о゜) 「何で黒き狼がでてんだよっ!」 「黒き狼の僕が出たらいけないという理由でもあるのか?」 「さっさとバトル体制に入ってください。」 司会と審査員が同時に言った。 「はいはい。いけっ!ディオ!」 「ルシャ!レッツゴーよ!」 「ダガー!いっけえー!」 「ハク、頼んだぜ!!」 なんとあのダガーが。 あのオオタチのダガーである。 「ディオ、波乗りで突っ込め!!」 「ルシャ、火炎放射!」 「ダガー、雷パンチ!!」 「ハク、竜の怒り!!」 ゴオッ!ディオの波乗りにダガーが雷パンチでつっこみ、ハクがルシャ の火炎放射に対抗して竜の怒りを放った。 「おーっと、いきなり白熱戦です!!熱いです熱いです!!」 果たしてこの勝負どうなる。 |
マディーン | #3★2003.12/17(水)22:45 |
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第3話 滅茶苦茶な闘い 「ダガー、爆裂パンチよ!」 『任せてチョ!』 感電して動けないディオに向かって爆裂パンチが炸裂する。 しかしディオは苦い木の実で混乱は防御。 「ルシャ、火炎放射!」 「ハク、ドラゴンクロー!!」 ルシャの火炎放射とハクのドラゴンクローがぶつかり合う。 「ダガー、ずけずけ攻撃よ!」 「たっちょぉっ!」 果たしてずけずけ攻撃とは? 爆裂パンチで大ダメージを食らったディオに向かってダガーがゆっくり と歩み寄り…そして! 「ギャーッ!?」 「たっちょぉぉぉ!」 ずけずけずけずけ!凄いパワーで踏み始めた。 ダガーはオオタチの聖域というところで育ったがそこではたくましい木 を育てるために木の実を埋めたら必ず硬く地面を踏みつけるという本能 が先祖から受け継がれていた。 「たっちょっ!」 ずけずけずけずけ!ダガーの攻撃はまだ終らない。 恐ろしい勢いだ…。 「ギャ―スッ!」 しかしディオも負けてはいない。 力を振り絞って隙を見つけダガーの足に思いきり噛みついた。 『ぎゃああ!?』 「よっしゃ、ディオ!そのまま振りまわして地面に叩き付けるんだ!」 「ギャ―スッ!」 ブルンブルンブルン!ディオは凄いスピードでダガーを回した。 『めぇ〜がぁ〜まぁ〜わぁ〜るぅ〜!!』 「ギャスッ!」 ディオはダガーを地面に叩きつけた。 『ばたんきゅ〜。』 「ルシャ!大文字!」 「ハク、ドラゴンの力を見せてやれ!!」 オオッ…ハクの周りに青い光が現われる。 そして光は凝結したかと思うと、一気にルシャに向かって放たれた。 「シャモォォォォォォ!?」 「ルシャ!」 ルシャはぶっとんだ。 しかし力を振り絞ってまたたちあがり…。 「必殺技を撃つのよ!」 ルシャが再び炎を吐き出した。 大文字ではなく、今度は「特大文字」であった。 「リューッ!」 ハクは突然の事に吹っ飛んで気絶。 「とりあえず、2匹目!フェンリル、頼んだわ!」 「ゼイル、後はオマエだけが頼りだ!!」 |
マディーン | #4★2003.12/17(水)23:00 |
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第4話 滅茶苦茶な闘い2 「フェンリル、雷!」 『うおおっ!』 「ゼイル、サンダーテイル!!」 サンダーテイルとはアイアンテールに電気を縫ったバージョンだ。 合成技って認められているのか? 「ルシャぁっ!」 ドサッ!ルシャは倒れた。続いてディオもだ。 「ディオ…頼んだよ、サン。」 「キング!必殺技、撃つよ。」 「おーっと、どのチームも『神をも超える力』を放とうとしています!」 「サン、大地の怒り!」 「キング、ファイアテンプテーション!」 「フェンリル、サンダーウェーブ!」 「ゼイル、ドラゴンウェーブ!!」 ゴオッ!七色の光がぶつかり合った! そして…。 「フェンリル!大丈夫!?」 『あはは…打ち所、悪かったみたい…。』 「ゼイル!」 「ぎゃぁあす…。」 そう、ユウナとユウキがルーティアとソラを打ち破ったのだ。 「第1回戦、黒き狼&ユウナの勝ち!」 |
マディーン | #5★2003.12/20(土)13:38 |
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第5話 破壊神ニケ・ヴァージェ 「いよいよラストバトルだな。」 2人はついに決勝戦まで上り詰めた。 「次はニケ&ウルフVS黒き狼&ユウナです!」 「行くのよ、ピジョット。」 「行け、ブラッキー。」 何と相手が繰り出してきたのはグラードン。 「…サン、頼んだよ!」 「ルシャ!ゴー!」 2人は同時にポケモンを繰り出した。 「ルシャ、ブラッキーに2度蹴り!」 「サン、地震!!」 ドオオン…地震が起きる。 しかしルシャは既に高く飛びあがっておりダメージは無し。 揺れで動きが取れないブラッキーに痛恨の一撃を食らわせた。 ピジョットもピジョットで飛ぶ体制が上手く取れず、バランスを保つの が精一杯だ。 「ピジョット、鋼の翼。」 「サン、穴の中に逃げるんだ!」 ギュオオオ…今度はピジョットの鋼の翼が飛んできた。 しかしサンは穴の中にもぐり込んで回避。 ピジョットはクチバシから地面に突っ込んだ。 「サン、今だ!穴の中から地震!」 ドオオン…穴の中での地震は一層威力を増す。 サン自身は穴の中にいるのでダメージは無いらしい。 「ピジョオッ!」 「ピジョット、最後にアイツを殺しなさい。」 瀕死の状態のピジョットがニケの言葉に反応してゆっくりと起きあがった。 「なっ…。」 「破壊光線!!」 ドオオオオオオオオン!破壊光線が飛んできた。 しかも、サンではなくトレーナーであるユウキに向かって。 「臨兵闘者皆陣列前行!」 ユウキはとっさに呪文を唱えた。 そして右手を前に出す。 破壊光線は何らかの力で軌道がずれて空に消えた。 「さすが、黒き狼ね。」 「オマエは誰だ…。」 「私は破壊神ニケ・ヴァージェ。憎しみの神とも呼ばれているわ…。」 「それがどうしたんだ…。」 「あなたは私と全く正反対の波動を放つ者。私は世界を闇で包もうとし ているの。だから、邪魔なあなたを排除しに来た訳。」 「なっ…。」 |
マディーン | #6☆2003.12/20(土)13:54 |
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第6話 憎しみ 『俺とダガーは大会には出たんだ。契約しただろ、報酬の3000Gを くれよ。』 「ええ。」 ルーティアはフェンリルとダガーに3000Gを渡した。 どうやらバトルに出る、ということで契約していたらしい。 「黒き狼を排除する事が目的。でも、無理だったわ…ニケ様、すい ません…。」 去り行くフェンリルとダガーの後姿を見ながら、ルーティアは呟いた。 「はあっ!」 ユウキとユウナはポケモンを全てボールに戻し、ニケ達と戦っていた。 「ファイアビュート!」 ドオン!ウルフとか言う狼人間が放った炎がユウナにぶつかってくる。 しかしユウナは風で防御した。 「ニケ!何故世界を闇で支配しようとする?」 「…私の気持ちがあなたにわかるわけが無いわ。」 ビュオッ!黒い球が飛んでくる。が、ユウキはトンファーで防御。 「なにか辛い事でもあったのか?」 ユウキは攻撃の手を休めて行った。 「…私の記憶を思い出させるなっ!」 ゴオッ!ニケから黒い翼が生えた。目の色が紫色に変わる。 「ニケにとっては紫色は憎しみを称える色…なのか。」 ニケの人格がかわったのだ。 ユウキの立った一言で。 「はあっ!風の傷!」 ゴオオオッ!強い風が吹いてきた。 「臨兵闘者皆陣列前行!」 ユウキは呪文を唱えた。 軌道がずれる…。 「!」 果たしてこの闘い、どうなる! |
マディーン | #7☆2003.12/20(土)14:35 |
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第7話 ユウキの異変 「臨兵闘者皆陣列前行!!」 ゴオッ!ユウキのトンファーが青白く輝き始めた。 膨大な力が生み出されようとしているのだ。 「はあっ!」 バキィッ!ユウキはトンファーで思いっきりニケを殴った。 「うっ…。」 ニケの羽が消え、目の色が元に戻った。 「あなた…なかなかやるじゃない、私の手下にならない…?」 「おまえみたいな汚い奴の手下になるのは御免だ。」 ユウキはそう言いつつ武器を棒に切り替えた。 「人は、自由になりたい、負の感情て消えて欲しいって望んでる…。」 「それが?」 「その願いを…私がかなえてあげる、って事。闇に自分の心を開い てこそ、本当の自由が手に入る、負の感情を感じないですむ!」 ユウキは突然目の前が真っ暗になった。 「!?」 ≪消えろ、ユウキ!≫ ≪あはは、こいつ空手習ってるくせに全然弱いぜ!≫ 「うっ…。」 前の世界で生きてたときに聞いた、ユウキを二重人格にしてしまった言葉 が四方八方から聞こえてきた。 ユウキは自分の心の内から、何か燃えるようなものが沸きあがってくる のを感じた。 そのものは、ユウキを支配しようとする…。 「封印が…解ける……。」 そのものとはもう1人のユウキだった…。 憎しみに燃えて、全てを滅ぼそうとするユウキだった…。 「うっ…うう…。」 その時、声が聞こえてきた。 「ユウキ!ユウキ!!」 ユウキは現実に引き戻された。 「はっ…。」 「大丈夫?」 ユウナは無理に動こうとするユウキの肩を押さえつけた。 「でも…。」 「大丈夫だから…。」 ユウキが顔を上げると、そこで1人の剣士がニケと対等に闘っていた。 「私はウルフを倒したよ。そしたらあの剣士の人がきて、ニケは私にま かせておけ、って…。」 剣士はニケの攻撃を振り払うと一気に突っ込んだ。 「ひとまず退散するわ…。」 ニケは消えた。剣士の剣は鈍い音をたてて地面に突き刺さる。 「逃げられたか。」 「さっきはすまなかった…あなたの名は。」 「私の名はレバニス・アイズスクロー。北天の竜と呼ばれている者だ。」 |
マディーン | #8☆2003.12/20(土)15:30 |
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第8話 黒き狼VS北天の竜 「で、レバニスはどうしてここにきたんだ?」 「黒き狼が出ると聞いたものだから、1戦交えたいと思いここへ来たのだ。」 「黒き狼…。」 「ユウキ殿、黒き狼がどこへいったか知らぬか?」 「つまり…ここにいるってわけさ!」 ユウキは大きくジャンプした。 「オマエが黒き狼か!1戦交えよう!」 「おう!行くぜ!」 レバニスは剣を握ってジャンプした。 「ユウキー、頑張ってー!」 ユウナが下から声援を送る。 「はあっ!」 レバニスが右手の剣を振り下ろす。が、ユウキはサイでガード。そして ガードした時の反動で更に高く飛びあがった。 「なかなかやるな、ユウキ殿!」 「臨兵闘者皆陣列前行!」 ゴオッ!サイが青い光を放った。 「はあっ!」 ユウキはサイを突き出した。 しかし剣に弾かれる。 「風の傷ぅっ!」 レバニスは剣を持ったまま超高速で回転を始めた。 とても強い突風が巻き起こる。 「はあっ!」 しかしユウキは瞬時にしてサイと棒を切り替え、棒を振りまわして突風 を消した。 こんな闘いが長く続いた。 「ユウキ殿…そろそろ必殺技で決着をつけぬか?」 「ああ、いいとも…。」 黒き狼は低く伏せ、北天の竜は斜めに剣を構えた。 「臨兵闘者皆陣列前行・その真の力を!」 「来たの天の竜よ…その力を今示せ!」 2人は飛びかかって行った。 攻撃がぶつかり合う。 そして…。 「うっ…。」 レバニスが先に崩れた。 ユウキは棒を支えにしてなんとか立っていた。 「黒き狼…さすが、その名の通り、強い力の持ち主だ…。」 「いい勝負だった…。」 |
マディーン | #9★2003.12/21(日)15:44 |
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第9話 ユウナの気持ち 「ニケは…どうしてあんな事をするんだ?」 街道を進みながら、ユウキがぽつりと言った。 レバニスが言う。 「…あの者は、憎しみに燃えているのだ…何らかの。」 「え?」 「そうでなければ、憎しみに燃えるわけが無かろう。」 「女の子は繊細だから…。」 ユウナが呟いた。 「そうか?」 「そうなの!」 ユウナはユウキに平手打ちを食らわせた。 「いてて…何でそんな怒るんだ…。」 「ユウキ…ユウキに私の気持ちがわかる訳無いよッ!」 ユウナは駆け出した。 ユウキは追いかけようとするが…? 「暫くすれば帰ってくるさ。」 レバニスはユウキの肩を止めた。 「酒場で一杯飲まないか?黒き狼さん。」 「いや、僕は酒無理なんで…。」 「なんだつまらん。おっ。」 レバニスは手ごろな酒場を見つけてユウキをおいて行ってしまった。 「なんだよ…皆…。」 ユウキは1人歩いて行った。 「ユウキのばかぁっ…何で気づいてくれないの?」 ユウナは1人路地裏で泣いていた。 「好きなのにさぁ…。」 「マスター、もう一杯。」 「あいよっ!北天の竜さんよぉっ!」 ドンッ!酒場の店主は大ジョッキに一杯に入った酒を渡した。 「あー、この街の酒はホントやめられんわ。」 レバニスは一口飲んで、満足そうに口を手で拭った。 「一体どうしたんだ、アイツ…。」 ユウキは1人街を歩いていた。 突然ユウナに逃げられて機嫌が恐ろしく悪いらしく、眉間には皺が寄っていた。 「!」 その時、ユウキは誰かにぶつかった。 「誰だ?手前…。」 そいつは不良だったらしい。 拳を振り上げて襲いかかってきたが…。 「無駄だ。」 何時もどんな感情があろうと絶対隙を見せないユウキ。 相手の拳を跳ね除けて更に蹴りを叩き込んだ。 「邪魔するな。」 |
マディーン | #10☆2003.12/21(日)15:52 |
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第10話 王の帰還 「ん?」 レバニスが酒を飲んでいると突然酒瓶が砕けた。 「何事だ…。」 レバニスは剣に手をかけて立ちあがる。 その時、酒場自体が粉砕した。 「――!?」 目の前には悲しい色の目をした男が。 「我は…慈悲の王…。」 「何事だ!」 ユウキも異変に気がついたらしい。 くるりと踵を返して酒場へと向かった。 「ユウキ!」 その時、路地裏からユウナが飛び出してきた。 「あ、ユウナ。さっきは良く分からんがすまん。」 「ううん、私こそ。それより何か起こってるよ、急ごう!」 「おう!」 2人は駆け出した。 「何事だ!」 粉砕した酒場に辿りついて、二人は言葉を失った。 そこには、慈悲の色をした目の男とレバニスが向き合っていたからだ。 「レバニス!一体何が!」 「慈悲の王とやらが襲ってきたよ。この世界を悲しみで支配したいんだと。」 「なんか、ニケに、にてる、よね…?」 ユウキはすぐさまサイを構えた。 ユウナもロッドを構える。 「ううっ…。」 「?」 慈悲の王は突然苦しみ始めた。 「どうしたのか?」 「我に…近づくな、逆の波動を持つ者!」 ドオオン!慈悲の王からユウキ1人に目掛けてとてつもなく強い波動が 放たれた。 「臨兵闘者皆陣列前行!障壁!」 しかしユウキは見えない壁を創り出してガード。 「なかなかやるではないか…流星の少年……。」 「伊達に空手やってるわけじゃないぜ。」 「我はついに帰ってきた…封印を破って、帰ってきた…もう直 ぐ、この街は粉砕する…城は、王の間への扉を開くであろう…。」 「!?」 慈悲の王は飛び立った。 「あの方向は…ガッシェル城!?」 レバニスは王の飛び立った方向を見て冷や汗を掻いた。 |
マディーン | #11☆2003.12/21(日)16:10 |
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第11話 王の帰還2 「ガッシェル城の王の間への道が開かれたら大変な事になる!私達も後 を追うぞ!」 「分かった!」 「城までの道は…。」 「雪だ。」 「なら、ソリを作るか!」 ユウキは力を発動してそりを作り出した。 「キング、久しぶりに頼むわ!」 「アジェスト、オマエだけが頼りだ!」 「城までの道案内は私がする!レックウザ、頼んだ!」 「ぎゃあす!」 レバニスが先にレックウザに乗って飛び立った。 「いくぞ!」 キングとアジェストは、雪を撒き散らして走り始めた。 ユウキ達が去ってから数秒後。街は崩れた。 ユウキ達、王の間の封印を護りぬくのだ! 慈悲の王は必死だった。 封印を破ったとはいえ、太陽の陽の気を長く受けていては体が持たない。 いち早く城に溜まった陰の気を解放たなければ、自分の野望は…! 王の目の前に、かつての栄光を失い廃墟と化したガッシェル城が見えてきた。 「ついた……。」 キングとアジェストはカーブしてそりを止めた。 「行くよ!」 3人はボールにポケモンを戻して駆け出した。 「私は帰った…城よ、王の間への道を開けよ…。」 慈悲の王は呪文を唱えていた。 しかし、王の間は開かない。 「何故…何故だ!私は帰還したぞ!」 ≪慈悲の王、王の間への道を開きたければ流星の少年の魂を我に捧げろ≫ どこからともなくこんな声が聞こえてきた。 「慈悲の神バイス様…仰せのとおりに!」 慈悲の王は古い剣を構えた。 「慈悲の王!世界に悲しみを放つなんて事はするな!」 「フフフ…私はやめない…私の悲しみを、世界に放つのだ…!」 「させっか!」 ジャキン!ユウキ達は武器を構えた。 「我がポケモン達よ、行け。」 フウウ…王の周りを漂っていた紫色の魂が3匹のポケモンの形を形 成した…。 それは、悲しみの色に染まったフリーザー、サンダー、ファイヤーだ。 しかし、それらはリーザ達でも無かった。 「陰で作ったポケモン達か…ユウナ、僕のポケモン渡しておくから バトルを頼んだ。」 「私もだ。」 「分かった。」 ユウナがポケモンバトル役に回り、ユウキとレバニスは慈悲の王と向き あった。 「さあ…行こうじゃないか。」 |
マディーン | #12★2003.12/21(日)16:37 |
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第12話 光と悲しみと 「キング、ルシャ、フリーザーに向かって火炎放射!サンはサンダーに 切り裂いて!ディオとアジェストはファイヤーにハイドロポンプ!レック ウザは味方以外のポケモンに満遍なく破壊光線!フレッシュ、もし雷を されたらそれをファイヤーとフリーザーにオウム返しで撃って!」 ユウナはてきぱきと指示を出す。 まるで司令官だ。 「臨兵闘者皆陣列前行…障壁!」 ガッキィィィン!慈悲の王の剣は目に見えない壁に阻まれた。 一瞬にして壁は粉砕する。 「コイツのパワー…半端じゃない!ユウキ殿、聖句の力を障壁では なく武器に使うのだ!」 「分かった!臨兵闘者皆陣列前行!…破壊の力!」 ユウキのサイが青白い輝きを放ちはじめた。 何時もと比べ物にならない光だ。 ユウキが力を蓄積している間、レバニスは王に1人で掛かって行った。 「くっ!」 「北天の竜…オマエの力はその程度か?流星の少年の拳の方がもっ と我には痛いわ。」 王はにやっと笑うと体を開いた。 バランスを崩すレバニス。 そこを狙って一突きというときに…! 「はあっ!」 ユウキが恐ろしいスピードでかかってきて王の剣を弾き、更に勢いで突 っこんだ! 「ユウキ殿…忝い…。」 「なーに、いいってぇの!それより第2派が来るぞ!」 「ディオ!持ってる木の実、使って!」 瀕死に成りかけたディオは持っていた木の実で回復した。 そしてフリーザーの翼を伏せてギリギリでよける。 「レックウザ!フリーザー、後ろから来るよ!破壊光線で!」 「シャアアー!」 ドオオン!レックウザは後ろのフリーザーに向かって破壊光線をぶつけた! 果たしてこの闘い、どうなる!? |
マディーン | #13★2003.12/21(日)17:01 |
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第13話 光と悲しみと2 「臨兵闘者皆陣列前行!」 ユウキのサイがさらに輝いた。 そして一気に飛びかかる。 しかし、王は剣で受けとめた。 「!!」 「フフフ…オマエ、私の手下にならぬか…?」 「ニケと同じ事を言うな!僕はオマエに支配される気なんて無い!」 「ニ…ケ!?」 王は一瞬躊躇した。が…。 「消えろ!」 剣を振り下ろしてきた。 「誰がっ!」 ユウキはサイで振り払う。 「仕方ない…こんな手は使いたくなかったが…こうするしかあるまい。」 ユウキは突然目の前が暗くなった。 「!!」 ユウキは急に頭が痛くなった。 悲しみが、どんどん心の内から溢れてくる。 「ああ…。」 「サン!纏めて地震よ!」 ドオオオオン!レックウザの破壊光線で地上に落ちたフリーザー達にサ ンの超強力な地震が襲いかかる。 フリーザ達はやっと気絶した。 「良く頑張ったね、皆。有難う!」 ユウナはポケモンを回収した。 「ユウキ!どうした!」 「ううっ……。」 ユウキはまだ頭を抱えていた。 「この者の悲しみは増幅させた。やがて悲しみは流星の少年を支配する であろう…。」 「ユウキ!仲間で私達を裏切って、王に心を売ってどうなる!正気を保 て!」 「ううっ…。」 苦しむユウキを、レバニスは揺すった。 「うああっ!」 しかしユウキはレバニスの腕を引き離した。 「ユウキ!?」 「はあっ!」 王は隙を突いてレバニスの背を突いた。 「うぐっ…。」 レバニスは方膝をついた。 「レバニス!」 ユウナが走ってきた。 「許さない…許さないよっ!炎よ!」 ユウナが杖を翳す。 すると炎が王を包み込んだ。 威力は高くなくとも、暫くは足止めできる。 「レバニス、大丈夫?」 「私は…此れしきの傷で負けてはいられない!」 レバニスは剣を支えに立ちあがろうとしたが…。 「私が、その傷を治してあげる…!」 フワアッ!ユウナの手から金色の光が溢れた。 レバニスの傷がふさがる。 「忝い。ユウナ殿…ユウキを救えるのは…あなたしかいない!」 |
マディーン | #14☆2003.12/21(日)18:01 |
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第14話 ユウキの怒り 「はあっ!」 レバニスはもう一度王に突っかかって行った。 しかし王は受けとめる。 「くっ……。」 「ユウキ!ユウキ!!」 ユウナはユウキを揺すった。 「うっ…うううっ…。」 ユウキは苦しみ続ける。 「心を開け。そうすれば真の自由が手に入る…。」 悪魔の声が、ユウキに呼びかける。 「ユウキ!私を忘れたの!?」 ユウキの苦しみが少しずつ和らぎ始めた。 ユウナを徐々に受け入れ始めているのだ。 「頑張って…。」 「とどめぇっ!」 レバニスは王についに剣を突き刺した! 「ううっ…野望はついに…達成…でき…なかった…。」 王は一筋の煙となって消えた。 しかし…戦いは終ったわけではなかった。 「…父上に代わって私が王の間への扉を開く…。」 後ろには、ニケがいた。 「ニケ!?」 「流星の少年の負の念よ、増幅せよ!」 「やめろーっ!」 「うう…っ…。」 「ユウキ!」 ユウキがまたしても苦しみ始めた。 目の色が赤色に変わる。 その目には闘志の炎が燃えていた。 「ユウナ、危ない!」 |
マディーン | #15☆2003.12/22(月)22:19 |
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第15話 王女ニケ・ヴァージェ 「ユウキ!敵に心を売って何になるのだ!」 レバニスはユウキを揺すった。 ユウキはそれでもなお苦しむ。 「やめろぉぉぉぉぉ!」 ユウキはレバニスを拳で殴り飛ばした。 「そう、闇に心を開いてこそ、真の幸せが手に入るのだ…。」 ニケは満足そうに笑う。 「そんな事無い!」 ユウナは立ちあがった。 「君の言う事は間違ってるよ。私は、君の事を知ってる。ガッシェル王 国第6王女ニケ・ヴァージェだよね?かつて滅ぼされた国の王女。その 魂は成仏できず、破壊の神として生まれ変わってしまった…。」 ユウナはニケにゆっくり歩み寄った。 「私、君の気持ちわかるよ…お父さんが死んじゃって、それで心の傷が治りかけてたのに、殺されちゃうなんて悲しいよね…悲しすぎ るよね…? でもね、何時までもそんな風に考えてたら…苦しい事ばかりだよ?」 「うっ…うう…。」 ニケの姿が昔の若かりし王女に変わった。 ユウナの肩を借りて泣いている。 「私は…寂しかったんだ…今まで、私が死んでも…悲しん でくれるものがいなかった…それが…寂しくて…ううっ…。」 「泣きたいだけ、泣いていいんだよ?」 「ううっうううう…!」 ニケの目から再び透明な涙が溢れた。 今までずっと寂しかったのだろう…。 「もう、苦しまなくていいんだよ?」 ニケは顔を上げた。 ユウナは杖を構えていた。 「さあ…お父さん、待ってるよ……。」 ユウナは杖を微かに振った。 杖から溢れた金色の優しい光は空気を振るわせ、ニケを包み込み… 消えた…。 それと同時に、ユウキの心も、何時もの純粋な心に戻った…。 「良かった…。」 城を出て、澄みきった空を見上げたユウナは、そう呟いた。 |
マディーン | #16★2003.12/23(火)21:51 |
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第16話 船酔いレバニス 「次はどこに向かうのか?」 何時の間にか仲間に加わっているレバニスが、ユウキに問うた。 「次?どこ行く?ユウナはどこ行きたい?」 「水の都アルトマーレには、心の雫って言う宝珠があるらしいよ。善人 が使えば世界に幸せが降臨し、悪人が使えば世界は忽ち破滅の道を歩み 始めるっていう伝説があるの。行ってみない?」 「へえー。いってみよっか。」 「私もその心の雫とやらを一目みたい。」 「じゃ、決定ね。」 ユウキ達はアルトマーレへと向かうことに。 「で、方角は?」 「アルトマーレ行きの船が出るの。それに乗って行こうよ。」 3人はアルトマーレ行きの船がつく港へと向かった。 「うわー、綺麗な空ぁ〜!」 彼等はギリギリで乗船した。 ユウナは甲板で空を眺めている。 ユウキはハンモックで昼寝。 そしてレバニスは……。 「うえっぷ(苦」 「大丈夫?」 ユウナはレバニスの背を擦った。 「ううー…。」 「まだまだ船乗るんだよ?そんなんじゃヤバイよ?」 「あのぉ……ユウナ殿ぉ……。」 「ん?何?」 「撒き餌してもいいかぁっ!?」 「撒き餌?」 「あーもー!こっち見ないでくれぇぇーっ!!」 レバニスは恐ろしいスピードで甲板の端に走って行った。 その後ゲ○〜と言う音が響いたのは言うまでも無い(爆 「レバニス、大丈夫!?」 胃の中の物全てを吐き出して気絶したレバニスをユウナは擦った。 「船、弱いんだなあ…でも、慣れさせてあげないとこれから大変だ よね。」 ユウナはバケツに海水を汲んだ。 そして…。 「目を覚ませぇっ!」 「ぶっ!?」 バシャァッ!ユウナは超塩辛い海水をレバニスに向かってぶっ掛けた。 「あ、ユウナ殿…済まぬ。」 「いいよ、別に。それよりおなか減った?おなかの中のもの全部出しち ゃったでしょ。」 「ああ…。」 |
マディーン | #17★2003.12/29(月)21:43 |
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第17話 アルトマーレ・心の雫を護りぬけ! 「ここがアルトマーレかぁ、綺麗〜vv」 ユウキ達はアルトマーレを歩いていた。 アルトマーレはとても美しい都市だ。 交通手段となっている水路にはヌオーやウパーと言った、野生ポケモン が平気で生息している。 「ラティティ?」 一匹のポケモンが、ユウキの姿を捉えた。 「ねえ、このアルトマーレの水源はどこから?」 「伝説によるとね、心の雫っていうのが出してるらしいの。」 「へぇ〜。」 ユウキが感心して言うと? 「結果、1へぇでした。」 「ト○ビアの泉のぱくりしてんじゃねぇよ。」 この台詞、どこかで聞いた事が…(爆 「心の雫、あぁ…それさえあれば世界は私のもの。」 一人の黒い髪の女が、うっとりと水晶玉を見ていた。 「流星の狼…始末しないとね。」 「あ、これアルトマーレ産の水晶でできたリングだぁー。キングに買っ てあげよっと。」 「んじゃ、僕はフレッシュに。」 「んー…レックウザにはやっぱこの竜の牙が似合うな。」 「どこにつけるの、そんなもの。」 「……。」 そんな事をお土産店で話していると、突然強い地震が起きた。 「皆、伏せるんだ!」 しかし、遅かった。 ユウキ達は2メートルぐらいぶっ飛ばされ嫌と言うほど地面に体を叩き つけてしまった。 「いつつ…一体何が起きたんだ、あれは自然な力じゃなかった…地震の主は、オマエだな!」 「流星の狼…探してたわ。」 |
マディーン | #18☆2003.12/29(月)21:51 |
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第18話 ラストバトル!前半 「あれは…闇の女王、リヴァイスだ!」 「リヴァイス…心の雫を狙ってるのか。」 ユウキはゆっくりとトンファーを構えた。 「何が目的?」 「私はね、心の雫で世界を闇で支配するのが目的なの。それには逆の波 動を持つあなたが邪魔なのよ。」 「なっ……させっか!」 「それはどうかしら?」 ゴオッ…黒い煙が放たれ、それらはポケモンの形になった。 「ユウナ、何時もの頼む。」 「うん。」 そう言って、ユウキとレバニスはユウナにモンスターボールを渡した。 「臨兵闘者皆陣列前行…陽の気よ…濁陰の力を持ちし者を、浄 化せよっ!」 ユウキは空手だけでなく呪術も使える。 「はあっ!聖剣突き!」 レバニスは真っ直ぐに突っかかって行った。 「フレッシュはハイパワーでドリルクチバシ、ディオはハイドロポン プ。アジェストは波乗り、サンは地震。ルシャとキングは特大文字、 レックウザは破壊光線2弾撃ち!」 ドオオン!ポケモン達の全力がぶつかり合う。 ポケモン達はお互い、大ダメージを食らった。 「うっ!」 レバニスの動きが束縛された。 「−−!?」 「金縛りの術だ、もとは…水晶玉…。」 レバニスはそのまま気を失った。 「明鏡止水の法!」 ガアッ!時間が止まり始めた。 「時が…消える!」 |
マディーン | #19☆2003.12/29(月)22:09 |
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第19話 ラストバトル 「ラティ―ッ!」 時間が止まるのを阻止しようと、ラティアスとラティオスは闘いの最中 突っ込んできた。 そしてリヴァイスにぶつかった。 「ヤバイ…呪術でも時は…止められない。」 ユウキが頭を抱えたその時、だ。 突然緑色の光が飛んできて時の結界を張った。 「!?」 『我は…時の神、セレビィ…。』 そう、時の神セレビィが時の危機を察知して時空変換でこっちへ来たのだ。 「セレビィ?」 『こんな事を話している場合ではないっ!流星の少年、オマエの役目は 終ったわけではないのだからな!前回で!これが最後だ!』 「…おうっ!」 セレビィの言葉が気に掛かったがユウキは気力を振るい起こして再び武 器を構えた。 「はあああああ!」 ユウキは一直線にかかっていく。 レバニスも体の自由を取り戻した。 『少年!あの者の弱点は水晶玉だ!』 「分かった!」 ユウキはトンファーを構えて一直線に水晶玉に向かって行く。 が……。 「効かぬ!」 金縛りの術に捕らえられてしまった。 「うっ…。」 「自分からワザワザ出向くとは、愚かなものよ。」 リヴァイスはそう言いつつラティオスの心の中に眠る「心の雫」をとり だした。 「ラティッ…。」 「ラティラァッ!」 倒れた兄に向かって必死に目覚めよと呼びかけるラティアス。 その姿は痛ましかった。 「ユウキッ!今行くよ!」 ユウナは杖を風の弓矢に代えた。 「フレッシュ。」 「ぎゃーす。」 フレッシュは持っていた鋭いくちばしを渡した。 それを矢の先につける。 「いくよー!」 ユウナは矢を放った。 ユウキは自分の念で金縛りを打ち破った。 そしてトンファーを構える。 「心の雫に、汚い心で触れるなぁーっ!」 矢と、ユウキが1つになってぶつかって行く…。 「フフ…。」 心の雫にリヴァイスが触れようとしたときだった。 リヴァイスは心の雫に夢中になって自分に迫り来る者に気づかなかった。 「はああっ!」 青白い光を帯びて、リヴァイスにユウキと矢はぶつかった― 「うっ…。」 あれからどの位たったことだろう。 短い時間だったが、彼らには長く感じられた。 リヴァイスが、黒い煙になって砕け散っていく……。 矢は消え、残るは体の色が透けてきたユウキだけ。 「ユウキ…大丈夫…?」 「ごめん…これが最後だ……。」 ユウキが唐突に言い出した。 「え?」 『悟りが良いな、流星の少年。私がオマエを召喚したのは世界を救う為に過ぎないのだ。』 「リーザが召喚したように、だろ?これから僕は、死ぬのか?」 『死にはしない…しかし、もとの世界に帰ってもらう。この世界に 来た時と”同じ時”にな。』 「そうか…。」 「嫌だっ!」 ユウナはユウキに飛びつこうとしたが…透けてしまった。 「ごめん…行かなきゃ、僕。」 「…達者でな。」 レバニスが目を覆って言う。 涙を流しているのだろうか。 「ごめん…僕もずっといたいけど…僕は時も、世界も違う人間 だ。一緒にはいられないよ…。」 『さあ。』 「それじゃあ…。」 ユウキはセレビィが作り出した時の波紋の中へと消えた。 「ユウキーっ!」 心の雫はまたラティオスの心に安置され、世界はまた平和に戻った。 戻らないのは、ユウナの心だけ…。 ≪流星の少年ユウキ END≫ |
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