ぴくの〜ほかんこ

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完結[152] リトルラティ2 〜沈む島〜

KAZE #1★2006.09/24(日)15:44
「ポケモンだけの物語」を先に読むのがよろしいと思います。↓
http://www1.interq.or.jp/kokke/pokemon/commu/story/133.htm (→ほかんこ)

第1章「人間」
<登場ポケモン>
ラティオス
ラティアス
  *
ザングース
チルタリス
ハブネーク
<登場人間>
コウベ

「お兄ちゃん。怖いよう。」
ラティアスは泣きそうになっている。
「大丈夫だ。誰か助けてくれる。それまでの辛抱だ。」
「それは無理だよ。」
声が聞こえた。
「だ、誰なの…?」
「人間だ!ポケモンたちの住む環境を壊している…」
「なんだって、人間にも良い悪いの区別があるんだ。」
人間が言った。
「俺たちを捕まえて、何が良い悪いだ!」
ラティオスが叫んだ。
「じゃ、正体現してやろうか。」
人間が姿を現した。
「名前はコウベ。おまえたちの先祖によって人間はこのアワジ島を奪われたんだ。」
「奪ったのではない!ポケモンの住む環境を求めたらここにたどり着いただけだ!」
ラティオスはまた叫んだ。
「ふっ。ばかばかしい。そこでくたばっときな。」
コウベとか言う奴は去っていった。
「お兄ちゃん、おなかがすいたよう…」
ラティアスが言った。
だがふたりは食糧を持っていない。
「もう少しの我慢だ。」
ラティオスが言った。


そのころ、ザングースたちは砂浜にいた。
いや砂浜と言っても、前のようにきれいな砂浜が広がっていたわけではない。
砂浜はほんの少ししかない。
「どうしたのかしら?」
「きっと水位が上がったんだろう。今までここまで水位が上がったことはない。このままでは、島が沈むぞ!」
ザングースが言った。
チルタリスには「島が沈む」という言葉が胸に刺さった。
「大丈夫なのかしら?」
「きっと大丈夫ハブ。あのふたりなら何とかできるハブ。」
ハブネークが言ったが、不安げな表情は消えなかった。
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KAZE #2☆2004.01/18(日)16:27
第2章「コドラ鉱山」
<登場ポケモン>
ザングース
チルタリス
ハブネーク
  *
コドラ
  *
ラティアス(声のみ)

「海にも別に怪しいところはないチルね。ってことは、コドラ鉱山チルかな?」
「あぁ、海じゃなければ鉱山が妥当だろう。」
「兎に角行くハブ!」
3人は、島の東にあるコドラ鉱山へ向かった。

「なんか、不気味チルね。」
鉱山の中は暗く、明かりとなるのはコドラたちの体のテカりだけ。
すると、一匹のコドラが3人のところへ走ってきた。
「国王さんを探してるコド?」
「そうチルけど…」
「じゃ、乗ってくコド!」
コドラが言った。
「私は飛べるからいいチル」
「俺たちは乗せてもらおう!」
ザングースとハブネークはコドラに乗ることになった。
「で、おまえは国王のいる場所を知っているハブ?」
「うん。人間が国王さんと一緒に入ってきたコド!」
「急ぐチル!」
4人は急いだ。

鉱山の奥まできた。
「気をつけろ。早くしないと水がココまで来るぞ。」
すでに、コドラの踏んだところは水溜りになっている。
そのときだった。
「お兄ちゃん、おなかが減ったよう。もう我慢が出来ないよ…」
声が聞こえた。
「ラティアスさんチル!急ぐチル!」
「だめだ!島が沈んで水が来ている。国王も含めて全員おぼれてしまうぞ。」
「大丈夫チル。ちょっとぐらいの水なら平気チル!」
チルタリスは更に奥へと進んでしまった。
「待つんだ!水が増えているんだぞ!」
ザングースが叫んだが、チルタリスは戻ってこない。
「チルタリス…おまえは俺の許嫁だ!チルタリス、待ってろよ!」
ザングースもが奥へといってしまった。
「死ぬ覚悟で行くコド!」
コドラとハブネークは襲ってくる水に耐えながら、後を追った。」

そのころ、外では。
島のあちこちが水没していた。
ネコイタチ族の村も水没していた。
水は、島の真ん中にあるリトル城にも水が入ってきていた。
上空から見ると、リトル城とコドラ鉱山と流星山だけが見えた。

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KAZE #3★2004.08/20(金)13:11
第3章 再会
<登場ポケモン>
ラティオス
ラティアス
  *
ザングース
チルタリス
ハブネーク
コドラ


チルタリスは、ようやくラティオスとラティアスを見つけることが出来た。
しかし、すでにふたりともほとんど元気がなく、飢えている様子だった。
「さぁ、早くいくチル!」
チルタリスは、ふたりを背中に乗せて、ザングースたちとの再会のために、濁流に負けず、進んだ。
「ん…!」
チルタリスは、ラティオスとラティアスをつれて必死に泳いだ。
水は、チルタリスの綿を重くした。
「がんばって!チルタリスさん…」
3人は息をするだけでも精一杯だった。
「ん…!」

そのころザングースもチルタリスのいるところ目指して泳いでいた。
「くそ… チルタリス… 待っていてくれ…」
ザングースは必死で泳いだ。
すると、チルタリスたちが見えたような気がした。
「おーい!」
ザングースは叫んだ。
「ザングースさん!」
チルタリスも声を掛けた。
それぞれの距離が少しづつ縮まっていく。

そして…!
ふたりはやっとのことで再開を果たした。
「ふぅ… よかった… さ、早く島の外に出ないと!」
「うん!」
そうして、6人(正確に言うと6匹)のポケモン達は、洞窟の外に出ることができた。
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KAZE #4★2006.09/03(日)19:06
第4章 脱出
<登場ポケモン>
ラティアス
ラティオス
  *
ザングース
チルタリス
ハブネーク
コドラ
  *
リトルラティ島のポケモンたち


洞窟の外に出たラティオスたちは、とても驚いた。
なぜなら、島は水に沈み、城と流星山がポツンと建っているだけと化していたからである。
「どうしよう…?」
「こうなったら、島を脱出するしかないな…」
「うん…」
6人は寂しげに、うなづいた。
そのとき
「おーい!」
という声が聞こえた。
6人は、声のするほうへ顔を向けた。
すると、そこには大きな船があった。
その船には、リトルラティ島のポケモンたちが、乗っていた。
ラティオスたちも乗ることにした。

「大変なことになったチルね…」
「これからどうするの…?」
「別の島を探すしかないだろうな…」
「そんな…」
「しょうがないさ…」

船は、しばらくすると動き出した。
船は、海の真ん中へ動き出した。
新たなる島を求めて…
<End>
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