ぴくの〜ほかんこ

物語

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[33] ユウキとハルカの冒険 〜旅立ち

華苗 #1★2003.12/05(金)18:50
【第1話  ミシロタウン  出会い】
ゴトゴトゴト…
一台のトラックがミシロタウンへ向かって走っている。
どうやら引越しセンターのトラックらしい。

ゴトゴトゴト…
トラックの荷台には、乗せている荷物に囲まれ、少年とその母親らしき人が乗っている。
どうやら少年の方は寝ているらしい。
少年「グゥー…。スピィー…。」

ゴトン!
トラックが止まる。どうやらミシロタウンに着いたようだ。
母親「ユウキ、起きなさい。新しい家に着いたわよ。」
どうやらこの少年は、ユウキという名前らしい。
赤と黒の上着に、黒のズボン。白い髪の毛に、バンダナをつけている。
ユウキ「(むくっ)ん…。ふぁ〜ぃ…。」
ユウキは起き上がり、トラックから飛びおりた。
そして母親といっしょに、新しい家に入って行った。
ユウキ「へェー。今度の家は2階建てなんだ。」
母親「いいでしょ?2階はユウキの部屋よ。見てきなさい。」
ユウキ「え!マジ?さっそく行ってこよっと!」
ユウキは2階へ上がっていった。
ユウキ「うわぁ、広ーい!オレだけの部屋なんだなあ。」
ユウキはなんだかウズウズしているようだ。とたんに一階にかけおりて、外に出ようとした。
母親「どこ行くの?」
ユウキ「ちょっと近所を散歩してくるよ。」
母親「そう、それなら、お隣の家にあいさつしておきなさい。あの有名なオダマキ博士の家だから。」
ユウキ「うん、わかった。いってきまーす。」
ユウキは外に出て、となりの家の前まで行った。
ユウキ「ここであってるよな。表札にも「オダマキ」って書いてあるし。」
『ピンポーン』
ユウキは玄関のチャイムをならした。すると、
ガチャ。
「はーい。」
出てきたのは、ユウキと同い年くらいの女の子。
茶髪を二つに分けて結んでいて、頭に赤いバンダナをしていた。
少女「あら、あなたは?」
ユウキ「あ、初めまして。オレ、今日となりに越してきた、ユウキ。よろしく。」
少女「あ、私は、ハルカって言うの。これからよろしくね。」
ユウキ「あの、オダマキ博士は、どこにいるんだ?」
ハルカ「ああ、パパなら今、フィールドワークに出ているの。101番道路の方だから、いっしょに行こうか?」
ユウキ「ん、ありがとう。」
ハルカは、ユウキをつれて、101番道路の方に歩いていった。
ガサガサガサ…
ハルカ「うーん、いつもならこの辺にいるんだけどなあ。あっちのほうか…」
「うっっわあああぁぁ―――!!!」
ハルカ「!あれは、パパの悲鳴だわ!」
ユウキ「な、なんだって?どこにいるんだ?」
ハルカ「多分、こっちの方よ!急がなくっちゃ…!」
ガサガサッ…ガサガサ…二人は茂みをかきわけながら進んでいった。…すると…!
「た、助けてくれぇ〜!」
その男の人は、野生のポチエナに追いかけられていた。
ポチエナ「バウバウッ!」
ハルカ「パパ!今助けて…あっ、いけない!私のポケモン、研究所におきっぱなしだったんだ!」
ユウキ「あ、あれがオダマキ博士か?」
オダマキ「そ、そこのカバンの中にモンスターボールが入っている!」
ユウキ「え、カバンって、これ…?」
ユウキは、足元に落ちていたカバンを、逆さにしてふってみた。
すると、書類や、モンスターボールが出てきた。
ユウキ「モンスターボールが三つ?んーと、これだ!」
ユウキは一番右に落ちたモンスターボールをとって投げた!すると、ボールからミズゴロウが飛び出した!
ユウキ「こ、このポケモンは?」
ハルカ「それはミズゴロウっていって、水タイプのポケモンなの!
ミズゴロウに、『みずでっぽう』って言って!」
ユウキ「そうか…!ミズゴロウ!「みずでっぽう」だ!」
ミズゴロウ「ミィーズゥー!」
ポチエナ「バウッ!?」
バシャアッ! みずでっぽうはポチエナに命中。ポチエナはひるんで逃げていった。
ポチエナ「キャン、キャン!」
ユウキ「ふう、何とかなったみたいだ。」
オダマキ「あ、ありがとう、助かったよ…。…おや?君はもしかして、今日越してきたユウキ君かい?」
ユウキ「は、はい。そうです。」
オダマキ「イヤー、そうだったのか。なら話は早い。ここじゃなんだから研究所で話をしよう。ついてきてくれたまえ。」

ユウキとハルカは、オダマキ博士の研究所に来ていた。
オダマキ「ユウキ君、さっきのミズゴロウを、君にプレゼントするよ。」
ユウキ「えっ、いいんですか!?ありがとうございます!初めてのポケモンかぁ…。」
オダマキ「ほう、あれが初めてなのか。やっぱり君にはお父さんの血が流れているんだなあ。」
ハルカ「ねえ、パパ、ユウキ君のお父さんって、どんな人?」
オダマキ「ハルカ、ユウキ君のお父さんは、最近トウカシティのジムリーダーになったんだ。トレーナーとして、実力も相当なものだよ。」
ハルカ「へぇ、すごーい!あ、もし良かったら、ユウキ君、私とポケモンバトルしてみない?」
ユウキ「いいぜ、出てこい、ミズゴロウ!」
ミズゴロウ「ミズミズゥ!」
ハルカ「それじゃ、出てきて、アール!」
アール「チャモチャモ!」
オダマキ「ほう、ハルカはアチャモを出すのか。炎タイプで相性的にはユウキ君が有利だぞ?まだ、キャモメもいるだろう。」
ハルカ「大丈夫よ、パパ。」
ユウキ「アチャモ?でもハルカ、アールって呼んだよな?」
ハルカ「ニックネームよ。ミズゴロウにもつけてあげたら?」
ユウキ「そうなのか。うーん、じゃあ、『ウォン』ってどうだ?ミズゴロウ。」
ウォン「ミズミズー!」
ユウキ「OKか、ミズ…じゃなくて、ウォン。それじゃ、バトルスタートだ!」
ハルカ「望むところよ!」                   つづく
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華苗 #2★2003.11/23(日)14:34
【第2話  初めてのバトル! VSハルカ】
オダマキ「では、私がジャッジを務めよう。それでは、今から一対一のポケモンバトルを始める。時間無制限。どちらかを先に戦闘不能にした方の勝利だ。では、はじめ!」
ユウキ「いくぞ、ウォン!『みずでっぽう』!」
ハルカ「こっちだって!アール、『ひのこ』よ!」
ウォンのみずでっぽうとアールのひのこがぶつかる。だが、みずでっぽうは、ひのこの熱で蒸発してしまった!
ユウキ「な、何っ、相性はいいはずなのに…!」
ハルカ「確かにバトルには相性も必要だけど、それ以上に要するのはテクニックよ!アール、『ほのおのうず』!」
アール「チャーモォー!」
ボォォッ!アールのほのおのうずは、草むらを焼いて、威力を増した!
ウォンはその中に閉じ込められてしまう。
ウォン「ミ…ミズゥ…。」
ユウキ「ま、まずい、ウォンが周りの熱で弱ってる…」
ハルカ「どうしたの?もうギブアップ?」
ウォン「ミズミズゥ…!」
ユウキ「…あっ、そうだ!頑張ってくれ、ウォン!空に向かって『みずでっぽう』!」
ウォン「ミ…ミズゥー!」
すると、みずでっぽうは空から雨のように降ってきた!今度は、アールがだんだん弱っていく。ほのおのうずも消えたようだ。
アール「チャ…チャモォ…!」
ハルカ「ま、まずい…!」
ユウキ「よーし、今だ、ウォン!アールに『たいあたり』だっ!」
ウォン「ミィーズゥゥー!」
ドカッ!ウォンの体当たりはアールにクリーンヒット。そのままアールは倒れた。
アール「チャ…チャモ…。」
オダマキ「アチャモ、戦闘不能。ユウキの勝利!」
ユウキ「よっしゃー!勝ったぜー!…あ、でも、ハルカ。アール、大丈夫なのか?」
ハルカ「大丈夫よ。少し休めばバッチリ元気になるし、アールはこのくらいではへこたれないわ!…でも、よく頑張ったわね。アール。ゆっくり休んでね!」
アール「チャモチャモ…。」
ユウキ「ウォンも、よくやったな。ゆっくり休めよ。」
ウォン「ミズミズ。」
そう言って、ハルカとユウキは、ウォンとアールをボールに戻した。
ハルカ「あーあ、負けちゃったなっ。でも、ユウキ君、すごかったよ!」
ユウキ「え…そ、そうかな?」
オダマキ「本当にすごいよ、ユウキ君!初めてでハルカに勝つなんて!ハルカは、けっこう前にアチャモをもらって、私の研究を手伝ってくれているんだ。トレーナー歴も結構長いんだよ。」
ユウキ「そうなんですか。じゃ、ハルカはオレにとって、先輩トレーナーなのかな?」
ハルカ「まあ、そういうことになるわね。」
オダマキ「そうだ、ユウキ君、旅に出てみたいと思わないか?」
ユウキ「え…旅に?」
オダマキ「そう。旅に出れば、ここら辺にはいないポケモンにも出会えるし、ポケモンバトルもできる。そのミズゴロウ・・ウォン君と一緒にね。」
ユウキ「ウォンと一緒に…なんだかおもしろそうだ!やってみようかな。」
ハルカ「えへっ、実は私も、旅に出てみたいな…って思ってたんだ!」
オダマキ「おっ、そうか。そうだ、ユウキ君にも、研究のために取り寄せた、このポケモン図鑑をあげよう!」
博士はそういうと、白衣のポケットからなにやら機械を取り出し、ユウキに渡した。
ユウキ「え、えーと…どうやって動かすんだ?」
ハルカ「それは後で教えてあげるわ。私も持ってるから。それじゃ、私はこれをあげる!」
ハルカは、バッグからモンスターボールを5つ取り出して、ユウキに渡した。
ユウキ「え、こんなにくれるのか?ハルカ、ありがとう!」
ハルカ「どういたしまして。仲間を増やせば、冒険も楽になるわ!」
オダマキ「それじゃ、ユウキ君、出発の前に、お母さんに話しておくんだよ。」
ユウキ「はい。そうします。」
ハルカ「じゃ、外に出ましょ。ポケモン図鑑の使い方を教えるわ!」
ユウキ「うん、わかった。じゃあ、オダマキ博士、またこんど。」
オダマキ「ああ、やせいのポケモンには気をつけるんだぞ!」

こうしてユウキとハルカは、旅に出ることを決意したのであった。
その先には、どんな試練が待ちうけているのだろう…?
 つづく
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華苗 #3★2003.12/05(金)18:31
【第3話 決意と旅立ち】
ハルカ「まず、このボタンを押すの。そうすると、図鑑が開くわ。やってみて。」
ユウキ「ふむふむ。(ピッ…ウィ〜ン)わォ、開いたっ!」
ユウキは、ハルカにポケモン図鑑の使い方を習っていた。
ハルカ「うん。じゃあ…ウォン君を出して、図鑑を向けてみて。」
ユウキ「わかった。出て来い、ウォン!」
ウォン「ミズミズー!」
ユウキ「じゃ、図鑑を向けて…と。」
ピッ★  図鑑はミズゴロウの説明をし始めた。
“ミズゴロウ ぬまうおポケモン。 頭のひれはとても敏感なレーダー。水や空気の動きから目を使わずに、まわりの様子をキャッチすることができる。”
ユウキ「へぇ、ウォンにはそんな力があるのかぁ。」
ウォン「ミズミズ?」
ハルカ「そうよ。ポケモンにはいろいろな力がそなわっているの。たとえば、よく育っている飛行ポケモンなら、トレーナーを乗せて空が飛べるし、ほかにもトレーナーの気持ちを理解できるポケモンもいるわ。ポケモンはまだまだ謎が多い生き物なのよ。」
ユウキ「へぇー、すごいなあ。なんだかもっと、ポケモンの事、知りたくなってきた!」
ハルカ「やっぱり、ユウキ君もそう思った?…私の夢はね、旅に出て、いろいろなポケモンのことを知って、仲良しになることなの。」
ユウキ「ハルカなら、きっとできるよ。オレも、こいつらのこと、もっと良く知りたい。だから、一緒に来てくれるよな、ウォン。」
そういって、ユウキはウォンの頭をなでた。ウォンはとても嬉しそうだ。
ウォン「ミズミズゥ!」
ハルカ「ありがとう。じゃ、私はそろそろ出発するわ!ユウキ君も、がんばってね!」
ユウキ「おう!行った先で会えるといいな!」
ハルカ「うん!じゃあね!」
そういって、ハルカは101番道路の方に走っていった。
ユウキ「ふう。じゃ、うちに帰って母さんに話さなくちゃナ。いくぞ、ウォン。」
ウォン「ミーズー!」
そしてユウキは、家に帰っていった。

ユウキ「…というわけで、オレ、旅に出ることにしたんだ!」
ユウキは、母に旅に出ることを話していた。
母「そう…気をつけて行ってらっしゃい。それと、やると決めたことなんだから、最後まであきらめずにね!」
ユウキ「わかってるよ、母さん。さて、それじゃ行って来ます!」
母「あ!ちょっと待ちなさい。そういえばパパから誕生祝いにって、これが届いていたわよ。」
ユウキ「父さんから?なんだろ…」
そういって、ユウキは差し出された包みを開いた。すると、中身は、ピカピカの運動靴だった。
母「ランニングシューズよ。デボンコーポレーションの新製品で、まだ売られていないんだって!」
ユウキ「ふ〜ん。じゃ、オレが使用者第一号ってところかな?」
母「まあ、そういうことね。」
ユウキは靴を履き替えると、外に出た。
ユウキ「じゃあ、行ってくるよ、母さん。たまに帰ってくるから、待っててね!」
母「わかったわ。がんばるのよ、ユウキ!」
こうして、ユウキは冒険の旅へ出発したのであった。
 つづく
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華苗 #4★2003.10/26(日)15:59
【第4話 →101ばんどうろ 初めてのゲット】
ミシロタウンを出たユウキは、101番道路の草むらの中をうろうろしていた。
ユウキ「まず、仲間を増やさなくちゃナ。えーっと…」
ガサガサッ! 突然、近くの茂みが音を立てた!
ユウキ「な、なんだ?」
ポチエナ「バウバウッ!」
すると、草むらからいきなりポチエナが飛び出してきた!
どうやらこのポチエナ、オダマキ博士を襲っていたやつらしい。ポチエナはユウキめがけて飛びかかってきた!
ポチエナ「バウゥッ!」
ユウキ「う、うわぁ!い、いけ、ウォン!」
ウォン「ミズー!」
ユウキ「ウォン、ポチエナに『みずでっぽう』!」
ウォン「ミィーズゥー!」
バシャァッ!みずでっぽうはポチエナにヒット。
ポチエナ「バウ・・バウッ!」
ドン!ポチエナのたいあたりもウォンに当たった。
ウォン「ミズッ・・!」
ユウキ「ウォン!大丈夫か?」
ウォン「ミズミズ!」
ユウキ「ええと、図鑑は…あった!(ピッ☆ウィ〜ン)」
“ポチエナ かみつきポケモン。動くものを見つけるとすぐにかみつく。えものがヘトヘトになるまで追いかけまわすが、反撃されると尻ごみすることもあるよ。”
ユウキ「なるほど・・よーし、がんばれよ、ウォン!『どろかけ』!」
ウォン「ミズゥッ!」
ポチエナ「バ、バウッ…!」
バシュッ!どろかけもポチエナに当たった。ポチエナはふらつく。
ユウキ「いまだ!いっけー!モンスターボール!」
パシュ!ポチエナがモンスターボールに入る。
ボールは赤い光を出しながらゆれていた。
ユウキ「・・ゲットできるかな・・?」
そして、ボールの揺れが止まった!
ユウキ「やった・・やったー!ポチエナ、ゲットだ!」
ポン!ユウキはポチエナをボールから出す。
ポチエナ「バウバウ!」
ユウキ「ポチエナ、これからがんばろうな!あ、そうだ。ニックネームはなんにしよう…そうだ!「ジン」にしよう!いいよな、ポチエナ。」
ジン「バウ、バウバウ!」
ユウキ「ジン、お前は俺が初めて捕まえたポケモンだ。よろしくな!」
ジン「バウ、バウ!」
ウォン「ミズ、ミズミズ!」
ユウキ「よし、それじゃ、三人(いや、一人と二匹?)で出発だ!」
ウォン「ミズー!」
ジン「バウッ!」 
こうして、ユウキはポチエナのジンを仲間に加え、次の町を目指した。
 つづく
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華苗 #5★2003.10/26(日)16:01
【第5話 コトキタウン→102番道路 トウカシティへ】
ユウキは、コトキタウンのポケモンセンターにいた。
ユウキ「じゃ、ポケモンの回復をお願いします。」
ジョーイ「わかりました。モンスターボールをお預かりいたします。10分程度で終わりますから、その間に町を見に行ったらどうかしら?」
ユウキ「わかりました。じゃ、外にいってこようかな。」
そういって、ユウキはセンターを出た。
ユウキ「どうしようかな・・フレンドリィショップにでも行こうかな。」
ユウキは青い屋根のフレンドリィショップに入っていった。
店員「いらっしゃいませ!何をお買い求めですか?」
ユウキ「それじゃ、きずぐすりを2つと、どくけしとまひなおしを1つずつください。」
店員「かしこまりました。少々お待ちください。…はい。こちらでよろしいでしょうか。」
店員は、ユウキに薬などが入った紙袋を渡した。
ユウキ「ええと・・(ガサゴソ)・・ウン、全部ある。ありがとうございます。」
ユウキはそう言うと、お金を店員に渡した。
店員「ありがとうございました!」
ユウキはショップを出て、センターに戻った。
ジョーイ「あ、ちょうど良かった。あなたのポケモンは、みんな元気になりましたよ!」
ユウキ「ありがとうございます。」
ジョーイ「あなたはこれからどこに行くつもりなの?」
ユウキ「トウカシティに行くつもりなんですけど。」
ジョーイ「ああ、トウカシティなら、102番道路を抜けていけばすぐよ。でも、トレーナーたちがたくさんいて勝負を仕掛けてくるから、気をつけてね。」
ユウキ「わかりました。ありがとうございます!」
ユウキはそう言うと、ポケモンセンターを出て、102番道路に向かった。

ユウキ「ふう、野性ポケモンとバトルして、ジンもバトルに慣れてきたみたいだ。トレーナーとも戦わせたいな・・」
「おい、そこのおまえ!」いきなり誰かの声がした。
ユウキ「ナ、ナンだ!?」
カズキ「オレは短パン小僧のカズキ!お前、ここら辺では見かけない顔だな…今すぐ、勝負だ!」
ユウキ「よし、受けて立ってやろうじゃんか!ルールは?」
カズキ「1対1のバトルだ。」
ユウキ「よーし、わかった!行け、ジン!」
ジン「バウバウッ!」
カズキ「ポチエナか・・よし、行ってこい!ジグザグマ!」
ジグザグマ「ザグザグー!」
ユウキ「ジグザグマか。ジンともよく戦わせたからな。ジン、『たいあたり』!」
ジン「バウバウ!」
カズキ「へへん、なめるなよ!ジグザグマ、かわしてこっちも『たいあたり』だ!」
ジグザグマ「ザッグー!」
ジグザグマは、ジンのたいあたりを簡単にかわした。ジグザグマのたいあたりはジンにクリーンヒット!
ジン「バウウッ・・!」
ユウキ「な、なんてすばやいんだ!・・それなら、ジン、『すなかけ』だ!」
ジン「バウウッ!」
ザザッ!ジンのすなかけはジグザグマに命中。ジグザグマは前が見づらくなってしまったようだ。
ジグザグマ「ザ、ザグ!?」
カズキ「や、やば・・!がんばれ、ジグザグマ!『ひっかく』攻撃!」
だが、ジグザグマは砂のせいで、ひっかくをジンにうまく当てられない!
ユウキ「いまだ、ジン!『かみつく』!」
ジン「バウバウッ!」
ジンのかみつくはジグザグマにヒット!そのままジグザグマは倒れた。
ジグザグマ「ザ、ザグゥ・・。」
カズキ「ああ、負けた…。」
ユウキ「よーし!勝った!えらいぞ、ジン!」
ジン「バウバウ!」
カズキ「完敗だよ。お前、けっこう強いんだな。あ、そうだ、お前の名前は?」
ユウキ「オレはユウキ。カズキ、もっと強くなったら、またバトルしてくれないか?」
カズキ「おう!受けて立つぜ!なあ、ジグザグマ!」
ジグザグマ「ザグザグゥ!」
ユウキ「じゃ、オレ、トウカシティに向かってるんだ。」
カズキ「ああ、トウカなら、その道を行けばすぐだ。もういくんだろ?じゃあな、ユウキ!」
ユウキ「ああ、またな、カズキ!行くぞ、ジン!」
ジン「バウバウ!」
ユウキは、カズキとのバトルのあと、トウカシティに向かっていった。
  つづく
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華苗 #6★2003.10/26(日)16:03
【第6話 →トウカシティ 新たな出会い】
ユウキ「うわー!ココがトウカシティか!ミシロやコトキよりでかい!」
ユウキはトウカシティに到着していた。そのあとすぐにポケモンセンターに向かった。
ジョーイ「お疲れ様です。」
ユウキはジョーイにモンスターボールを預けたあと、そばのベンチに座った。
ユウキ「父さんはこの町のジムにいるんだっけ。戦うことになるのかな?」
と、ちょうどそのとき、ポケモンの回復が終わったようだ。
ジョーイ「おまちどうさま。お預かりしたポケモンは、みんな元気になりましたよ!」
ユウキ「ありがとうございます。」
ユウキはセンターを出て、ジムに向かった。ジムはユウキの思っていたより大きかったので、迷わず見つけられた。
ユウキはジムの戸を開けた。
ユウキ「父さん!」
センリ「おお、ユウキか。引越しは終わったのか?」
ユウキ「無事にすんだよ。」
センリ「そうか。良かった。ところで、ユウキは何でトウカまで来たんだ?」
ユウキ「あ、そうそう、いい忘れてたけど、オレ、ポケモントレーナーになったんだ!」
そういってユウキは、モンスターボールからウォンを出した。
ウォン「ミッズー!」
ユウキ「オレのポケモンのミズゴロウ。ウォンって名前で、オダマキ博士から貰ったんだ。ウォン、この人は、オレの父さんで、センリって言うんだ。」
センリ「ほう、あいつからか…けっこうなついているな。このまま各地を回ってジム戦をして、そいつを鍛えてやったらどうだ?」
ユウキ「ウン!それで、父さんにトレーナーとして勝負を挑み・・」
バタン!いきなりジムの戸をあけて、誰かが入ってきた。ユウキと同い年くらいの、緑の髪をした少年だった。
センリ「君は・・ミツル君じゃないか。」
どうやら少年はミツルと言う名前らしい。
ミツル「あ、センリさん、僕、ポケモンがほしいんです!」
センリ「どういうことだい?」
ミツル「あ、すみません、いきなり。・・僕は、シダケタウンのおじさんに引き取られることになったんです。シダケまで一人で行くから、ポケモンを連れて行きたいんです。」
センリ「ふむ・・シダケか、けっこう遠いな。じゃあ、私のポケモンを君にあげようか?」
ミツル「いいえ、ちゃんと自分の力でゲットした自分のポケモンを連れて行きたいんです。わがままなのかもしれませんが・・」
センリ「いいや、その考えは立派だぞ。ジグザグマを貸してあげるから、それを使って102番道路でゲットするといい。ユウキ、モンスターボールを持っているな?」
ユウキ「う、うん。持ってる。」
センリ「じゃあ、それを何個かミツル君に貸してあげるといい。ミツル君、がんばるんだぞ。」
ミツル「はい!ありがとうございます。」
ユウキ「オレもついていっていいか?(何かおもしろそうだしな。)」
ミツル「うん、ユウキさんがついていてくれるなら心強いよ!」
センリ「それじゃ、二人とも、行ってきなさい。」
ユウキ・ミツル「「はい!」」
果たしてミツルは、無事にポケモンを捕まえられるのだろうか?
 つづく
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華苗 #7★2003.10/26(日)16:05
【第7話 →102番道路 ミツルの初ゲット】
ガサガサガサ… ユウキとミツルは、102番道路の草むらでポケモンを探していた。
ユウキ「なかなか出ないな〜。」
ミツル「ユウキさん、ポケモンって、こういう草むらに住んでいるんですよね。」
ユウキ「ン、ああ、そうだけど?」
ミツル「なんだか、わくわくしてきたなあ…。あれ!?」
どうやらミツルは、何かを見つけたようだ。
ユウキ「どうした!?」
ミツル「あのポケモンは・・?」
そういってミツルが指さした先には、赤い角が生えた緑の帽子をかぶっているようなポケモンがいた。
ユウキ「あれか?えーッと、図鑑は・・(ピッ☆)」
ユウキは図鑑を開いた。
”ラルトス きもちポケモン。頭のツノで人の気持ちを感じとる。人前にはめったに姿を現さないが、前向きな気持ちをキャッチすると近寄る。” 
どうやらポケモンはラルトスらしい。
ユウキ「へぇー、ラルトスか。珍しいみたいだな。」
ミツル「よーし、ゲットするぞ!」
ユウキ「おっと、わたすの忘れてた。これ。」
そう言うと、ユウキはミツルにモンスターボールを三つわたした。
ミツル「ありがとうございます、ユウキさん。」
ユウキ「いいんだよ。それより、もっと近づいた方がいいかもな・・。」
ユウキとミツルは、ラルトスに近づいていった。すると・・
ラルトス「ラルッ!?」
ユウキ「しまった、気づかれた!」
ミツル「仕方ありません。出てきてください、ジグザグマ!」
ジグザグマ「ザグザグ!」
ユウキ「まず、相手の体力をけずるんだ!」
ミツル「わかりました。ジグザグマはどんな技を使えるんですか?」
ユウキ「『たいあたり』や『しっぽをふる』かな。」
ミツル「よーし、ジグザグマ、『たいあたり』です!」
ジグザグマ「ザッグー!」
ドン!ジグザグマのたいあたりはラルトスにヒット。
ラルトス「ラ・・ラルゥゥ!」
ユウキ「これは・・『なきごえ』か?」
どうやらユウキの考えは当たっていたらしく、ジグザグマの攻撃力は下がってしまったようだ。
ミツル「ジグザグマ、負けないでください!もう一回『たいあたり』です!」
ジグザグマ「ジグゥ・・ザグー!」
ドン!ジグザグマのたいあたりが決まって、ラルトスはふらつく。
ラルトス「ラ・・ラルゥ・・。」
ユウキ「いまだ、モンスターボールを!」
ミツル「はい!捕まえてください、モンスターボール!」
ラルトスはモンスターボールに入った。しばらく赤い光を出しながらゆれていたが、やがておさまった!
ミツル「やった・・僕の、僕のポケモンだ・・!」
ユウキ「やったな、ミツル。ラルトス、ゲットだな!」
ミツル「あ、そうだ!ユウキさん、これ、返します。」
そういって、ミツルは残りの二つのモンスターボールを差し出した。
ユウキ「あ、いいよ。ミツルにやるよ、それ。」
ミツル「え、いいんですか?ありがとうございます!」
そういって、ミツルはユウキに頭を下げた。
ユウキ「い、いいんだよ、そんな頭下げなくても。もう友達なんだし。」
ミツル「友達か・・ユウキさん、ありがとう。あなたのおかげでゲットできました。」
ユウキ「ああ、どういたしまして。・・あ、そうだ。オレのポケモンも紹介するよ。」
そういって、ユウキはボールからウォンを出した。
ウォン「ミズ、ミズミズ!」
ユウキ「オレのパートナーなんだ。お前もミツルと友達になりたいか?」
ウォン「ミッズー!」
ユウキ「そうか。ミツル、このミズゴロウ・・ウォンって言うんだ。よろしく。」
ミツル「ウォン君か。よろしくね。」
ウォン「ミズミズー!」
ユウキ「さて、それじゃ、トウカに帰るか。」
ミツル「そうですね。帰りましょう。」
こうして、無事にラルトスをゲットできたミツルは、ユウキとも友達になれた。
ユウキとミツルは、そのあと一緒にトウカに帰っていった。
 つづく
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華苗 #8★2003.11/23(日)14:37
【第8話 トウカシティ センリの考え】
ユウキとミツルは、センリの待つトウカジムに帰っていた。
センリ「おお、二人とも、お帰り。ゲットはできたか?」
ミツル「はい、ラルトスをゲットしました。ユウキさんのおかげで。センリさん、ジグザグマを貸してくれて、どうもありがとうございます。」
センリ「どういたしまして。ミツル君、そのラルトス、大事にするんだぞ。」
ミツル「はい!ユウキさん、僕はもう行くので、シダケタウンの近くに来たり、旅先で僕を見かけたりしたら、声をかけてくださいね。」
ユウキ「わかった。またあおうぜ、ミツル!」
センリ「ミツル君、気をつけるんだぞ!」
ミツル「ユウキさん、センリさん、また会いましょう!」
そういって、ミツルはジムから出て行った。
センリ「…さて、ユウキ、ジム戦のことだが、トレーナーとして強くなりたいのなら私の話を聞きなさい。」
ユウキ「…う、うん。(いったいなんだろう…?)」
センリ「まず、ココから北にトウカの森を抜けたところに、カナズミシティという町があって、ジムもある。そこでバトルに勝って、バッジをもらうんだ。そして、ほかのジムでも戦って、ポケモンをきたえるんだ。もちろん、私もジムリーダーだ。いつかはユウキと勝負することになるだろう。」
ユウキ「え?それじゃ、今バトルしてもいいんじゃないかな?どうせこの先バトルすることになるんだったら…」
センリ「ユウキ、私としては、まだまだかけ出しのトレーナーと戦っても、おもしろくない。だから、私がバトルしてやるのは、ユウキが強くなってからの話だよ。」
ユウキ「わかったよ、父さん。あとどのくらい強くなれば、父さんはバトルしてくれるんだ?」
センリ「そうだな…4つ。ジムバッジを4つ集められたら、私と勝負しよう。」
ユウキ「よーし、バッジ4つだな!がんばって、ジムに挑戦して、バッジを集めて、父さんと勝負して、勝ってやるぞ!」
センリ「ははは。その意気だぞ。…そうだ。ユウキに、これをあげよう。」
そういって、センリはユウキにモンスターボールをわたした。
センリ「中には、ジグザグマがはいっている。実は、このジグザグマは、普通なら覚えないはずの技を使えるんだ。」
ユウキ「それって、どんな技なんだろう?」ユウキは興味心身だ。
センリ「『しんそく』という技だ。つかいこなすのが難しいから、特訓するといい。」
ユウキ「わかった。ありがとう、父さん。」
センリ「がんばるんだぞ、ユウキ。今日はもう遅いし、ポケモンセンターに泊まってから出発したらどうだ?」
ユウキ「うん、そうするよ。じゃあ、明日の朝、また。」
そういって、ユウキはポケモンセンターに向かった。

その夜、ベッドの中で、ユウキはセンリにもらったジグザグマの入ったボールに向かって、つぶやいていた。
ユウキ「そうだ、こいつのニックネーム、決めなくちゃ…どうしようかな?」
ユウキはしばらく考えていた。
ユウキ「そうだ!お前のニックネームはカシス。これからよろしくな、カシス。…それにしても『しんそく』って、どんな技なんだろう。明日、試してみようかな…。」
ユウキはそんなことを言いながら、眠りについた。
 つづく
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華苗 #9★2003.10/26(日)16:07
【第9話 トウカシティ→104番道路 『しんそく』とは・・?】
翌日…
ユウキはトウカシティの入り口で待っていたセンリに会った。
ユウキ「それじゃ、行って来るよ、父さん!」
センリ「ああ、いって来い。途中で負けたりするなよ!
それと、お前にやったジグザグマも、大事にするんだぞ!」
ユウキ「わかってるって。それじゃ!」
そういって、ユウキはトウカを旅立った。
新しい仲間のジグザグマ、カシスと一緒に。

ユウキはトウカの西の104番道路にいた。
ユウキ「出て来い、カシス!」
カシス「ザッグゥー!」
そのとき、やせいのケムッソが草むらから現れた!
ケムッソ「けむ〜?」
ユウキ「お、ちょうどいいや。カシス、バトルだ!」
カシス「ザグザグ!」
ケムッソ「けむぅ〜!」
ユウキ「カシス、『たいあたり』!」
カシス「ザグザグー!」
ドン!カシスのたいあたりはケムッソに決まった。だが、ケムッソも反撃の体制になる。
ケムッソ「けむけむ〜!」
ケムッソは口から糸を吐いて、カシスに巻きつけた!
カシス「ジグザッ!?」
ユウキ「『いとをはく』か・・。そうだ、『しんそく』を試してみよう!うまくいけば糸から抜け出せるかも・・
よーし、カシス、『しんそく』!」
カシス「ザグゥ・・ザグザグー!」
シュン!そのとたん、カシスはケムッソの糸の中から消えた。
と思ったら、今度はケムッソに茶色のかげが衝突して、ケムッソは倒れた。その影は、まぎれもなくカシスのものだった。
ユウキ「……!?」
ケムッソ「…け・・むぅ…。」
一瞬、ユウキは何が起きたのか理解できなかった。
ユウキ「…今のが、『しんそく』なのか…?」
ユウキは図鑑を開いた。(ピピッ★)
“しんそく 技タイプ ノーマル。 ものすごい速さで動いて力強い攻撃をする。”
ユウキ「そうか。今のが・・すごい技なんだ・・『しんそく』って・・!」
カシス「ザグザグー!!」
カシスは、そのまましんそくで走り去ってしまった。
ユウキ「あ、まてっ!戻れカシス!」
そういってユウキはモンスターボールにカシスを戻そうとしたが、遅かった。カシスの茶色の影はそのままトウカの森の入り口に入っていってしまった。
ユウキ「くそ、なんて速さだ・・確かに扱いにくい技だよ、父さん・・!」
そういって、ユウキは、カシスを追ってトウカの森に入っていった。
果たして、ユウキは無事にカシスを使いこなせるのだろうか・・?
 つづく
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華苗 #10★2003.10/26(日)16:10
【第10話 →トウカの森 カシスを追って!その頃ハルカは・・?】
ユウキ「カシスーッ!待てぇー!!」
カシス「ザグザグゥー!!」
ユウキは、ジグザグマのカシスがすごいスピードでトウカの森に入ってしまった。
ユウキはカシスを追いかけるうちにトウカの森まで入っていってしまった。
ユウキ「く・・、くそぅ・・。なんて速いんだ!追いつけない・・!」
しんそくで走り回るカシスに苦戦しているユウキ。
一方、その頃ハルカはというと・・?


ガサガサガサ…
ハルカ「ふう。トウカの森って草むらが深い上に視界も悪いのよね。困ったな…」
なんとハルカもトウカの森の中にいたのだった。
ガサガサッ! その時、突然茂みが動いた!
ハルカ「!? いったい何・・?」
キノココ「キノキノー!」
草むらから、野生のキノココが飛び出してきた。
ハルカ「キノココ!やった!ちょうどゲットしたかったところなのよね。・・ええと、図鑑、図鑑。(ピッ♪)
“キノココ きのこポケモン。危険を感じると体をふるわせて、頭のてっぺんから胞子をばらまくぞ。草木もしおれてしまうほどの猛毒だ。”
ハルカ「なるほど。用心しなきゃね・・!出てきて、アール!」
アール「チャモチャモ!」
キノココ「キーノー!」
キノココはアールにたいあたりをしかけて来た!
ハルカ「アール、かわして『つつく』よ!」
アール「チャーモッ!」
アールはたいあたりをかわし、キノココにつつくを決めた!
つつくはキノココに効果がばつぐんだ!
キノココ「キ、キノ!」
ハルカ「いいわよ、アール!今度は『ひっかく』攻撃!」
アール「チャモチャーモ!」
アールはつつくから連続でキノココに引っかく。
キノココ「キ、キノ・・!」
ボフッ!キノココの頭のてっぺんからオレンジ色の粉がふき出す。
そのとたん、アールの動きがにぶってしまった。
アール「チャ・・チャモ…。」
ハルカ「く・・『しびれごな』ね・・。仕方ないわ。行け!モンスターボール!」
キノココ「キノッ!?」
キノココはボールの中でしばらく暴れていたようだが、やがておさまった。
ハルカ「ふう、良かった。アール、大丈夫?」
そういって、ハルカはバッグからまひなおしを取り出し、アールに使った。アールの体のしびれは取れたようだ。
アール「チャモチャモ!」
ハルカ「アール、無理しないでね。あ、それと、キノココ、あなたのニックネームは『ランス』にするわ。よろしくね。」
ハルカはキノココの入ったボールに言った。 
ガサガサガサッ!! さっきよりも激しく茂みがゆれている。
ハルカ「! またポケモン!?」
ハルカがそう言ったとたん、茶色の生き物がハルカに向かっていきおい良く飛びついてきた。
ハルカ「きゃっ!?」
ハルカは地面に倒れながらも何とか茶色の生き物を素手で捕まえた。
良く見てみると、それは・・
ハルカ「ジグザグマ・・?でも普通のジグザグマは『でんこうせっか』でもあんなにスピードが出せないし・・」
ジグザグマはハルカの腕の中で息を切らしていた。スピードを出しすぎたせいで疲れているのだ。
・・すると突然、茂みから人が出てきた!
ユウキ「いてっ、切り傷作っちゃった・・。・・あれっ、ハルカじゃんか!」
ハルカ「ユウキ君!もうトウカの森まで来てたんだ!」
ユウキ「ああ・・あれ?ハルカ、そのジグザグマ・・」
ハルカ「このジグザグマがどうしたの?」
ユウキ「たぶん、それ、オレのジグザグマだ!」
ハルカ「え、そうなの?このコ、いきなり草むらからすごいスピードで飛び出してきたの。」
ユウキ「やっぱり。そのジグザグマ、父さんにもらったやつで、『しんそく』って言う技が使えるんだ。」
ハルカ「あ、そうだったの・・。あ、このコ、眠っちゃってる。」
ユウキ「『しんそく』の使いすぎで疲れたのかな。とにかく・・もどれ、カシス。」
ユウキはカシスをボールに戻した。
ハルカ「そのコ、『カシス』って言うニックネームなの?」
ユウキ「ん、ああ。そうだけど。なあ、ハルカ、ココに来るまでにどんなポケモンを捕まえたんだ?」
ハルカ「私のポケモン?えーッとね・・」
その時、前の方から白衣を着て、めがねをかけた男の人が走ってくるのが見えた。その人はユウキとハルカを見ると、いかにも安心したような表情で話しかけてきた。
男の人「た、助かったーっ・・君たちはポケモントレーナーだろう?」
ユウキ・ハルカ「「は、はい。」」
男の人「よかった。・・実は僕、悪いやつに追いかけられているんだ!」
ユウキ・ハルカ「「ええっ!?」」
突然現れたなぞの男。「悪いやつに追いかけられている」だって!?
いったいこの先どうなるのだろう・・?
 つづく
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華苗 #11★2003.11/23(日)14:40
【第11話  トウカの森  悪役登場!? 謎の組織!〔前編〕】
ユウキとハルカは、トウカの森の中で、あやしい奴に追われているという白衣を着た男にであった。
男の人「…いきなりすみません。僕は、この先のカナズミシティにある、デボンコーポレーションの研究員なんだ。」
ハルカ「そうなんですか。」
ユウキ「(ヒソッ)ハルカ、デボンコーポレーションって何だ?新しいポケモンか?」
ユウキはハルカに小声で聞いた。でも、新しいポケモンなら名前が長すぎだぞ、ユウキ。
ハルカ「(ヒソッ)ユウキ君、知らなかったの?デボンコーポレーションって言うのは、ホウエン地方最大の株式会社。」
ユウキ「へぇ〜っ。」
研究員「…それで、僕が今もっている大事な書類を、マグマ団とか言う組織が狙っているらしいんだ!」
ユウキ「マグマ団って、何なんですか?」
その時、草むらの中からフードをかぶった赤い服の男が出てきた。
服の胸のところにはMらしき文字、かぶっているフードには角のようなものが二本ついていた。
ぱっと見、ものすごくあやしい男だ。
???「さあ、その書類を渡してもらおうか!」
ユウキ「だ、誰だ!」
マグマ団員「オレはマグマ団の団員だ!」
ユウキ・ハルカ「「こいつがマグマ団…!?」」
マグマ団員「そうだ!われらマグマ団は、海を全部陸地に変えることを目的としている組織だ!」
ユウキ「なんだって!?それじゃ、海に住んでいるポケモンたちはどうなるんだよ!」
マグマ団員「海のポケモンたちなどはどうでもいい!」
ハルカ「ふざけないでよ!」
マグマ団員「オレたちは、いたって真剣だ!…さあ、もう一度言うが、その書類を渡せ。」
研究員「渡さないぞ、これだけは!死んでも守る!」
マグマ団員「そうか…。ならば、力づくでも奪う!」
ユウキ「ハルカ、マグマ団だかなんだか知らないけど、こいつ倒しちゃおうぜ!」
ハルカ「もちろん、私もそのつもり!研究員さん、下がっててください。」
研究員「す、すまない…。」
マグマ団員「何だ?お前たち、マグマ団にはむかうつもりか?」
ハルカ「当然よ!」
マグマ団員「まあいい。お前ら二人とも、倒してやる!行け、ポチエナ!」
ポチエナ「バウバーウ!」
ハルカ「ユウキ、ココは私に任せて!この間に、その人を連れて逃げて!」
ユウキ「わかった!研究員さん、早く!」
研究員「わ、わかった!」
ユウキは、研究員を連れて逃げていった。
マグマ団員「ちっ…出て来い、ドンメル!あの小僧を追え!」
ドンメル「めるめる!」
ハルカ「出てきて、コーラス!」
コーラス(キャモメ)「ピィ〜!」
ハルカは、コーラスというニックネームのキャモメを出した。
ハルカ「コーラス、いくわよ!ポチエナに『ちょうおんぱ』!」
コーラス「ピィピィ〜!!」
キュイイイイィィィン!ちょうおんぱはポチエナにあたった!ポチエナは混乱したようだ。
ポチエナ「バウ…バウバウ〜?」
マグマ団員「く…ポチエナ!あのキャモメに『かみつく』!」
だが、ポチエナは混乱しているので、わけもわからず自分を攻撃した!
ポチエナ「バウウ…バウ?」
マグマ団員「何してるんだ、ポチエナ!」マグマ団員はイライラしている。
ハルカ「チャンスよ、コーラス!『みずでっぽう』!」
コーラス「ピィ〜ピィ〜!!」
バシュウッ!みずでっぽうはポチエナに命中。ポチエナは倒れた。
ポチエナ「クウ…ウゥ〜。」
マグマ団員「く、くそっ!もう手持ちポケモンはいない…戻れ、ポチエナ!」
マグマ団員はポチエナをボールに戻した。そのあと、ドンメルを追って走っていった。
マグマ団員「ドンメル、あいつらを追い詰めていろよ!」
ハルカ「良くやったわね、コーラス、戻って!あっ、待てー!マグマ団!」
ハルカはコーラスをボールに戻した後、マグマ団員を追って走っていった。
その頃、ユウキと研究員は…?
 つづく
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華苗 #12★2003.11/23(日)14:43
【第12話  トウカの森  悪役登場!? 謎の組織!〔後編〕】
ハルカは、マグマ団のポチエナを倒し、そのあと、逃げたユウキと研究員をつけているドンメルを追ったマグマ団を追いかけて、走っていた。
ハルカ(ユウキ君、無事でいてね…!)
その頃、ユウキと研究員は…?

ユウキは研究員を連れて、追いかけてくるドンメルから逃げていた。
ユウキ「くそー、あのポケモン、足は遅いけどしつこいなー!」
ドンメル「めるめる〜!」
研究員「このままでは大丈夫でしょうか…?」
ユウキ「そうだよな…。逃げ続けててもらちが明かないし…やっぱり、倒すしか!」
そういって、ユウキは図鑑を取り出した。(ピッ☆)
“ドンメル どんかんポケモン。叩かれても気づかないにぶさだが、空腹は一秒でもがまんできない。体の中ではマグマがにえたぎっている。”
ユウキ「よーし…こいつは何タイプだ?」図鑑はまた解説しだした。
“ドンメルは炎タイプと地面タイプを持っている。両方とも、水タイプの攻撃に弱いタイプである。”
ユウキ「なるほど。水タイプといえば…行け、ウォン!
ウォン「ミズミズー!」
ユウキ「研究員さんは隠れててください!」
研究員「わ、わかった…。」研究員は草むらの中に隠れていった。
ユウキ「よーし、ウォン、あのドンメルに『みずでっぽう』だ!」
ウォン「ミィー…ズゥ――!!」
ウォンのみずでっぽうはドンメルにヒット。相性がいいだけあって、ドンメルの体力はかなり削れたようだ。
ドンメル「める…めるめる〜!」
ドンメルはふらつきながらもウォンにひのこを放った。ウォンには当たったが、ウォンが受けたダメージはそれほど大きくはなかった。
ウォン「ミズミズー!」
ユウキ「よーし。ウォン!『たいあたり』っ!」
ウォン「ミズ…ミズー!」
ドン!ウォンのたいあたりはドンメルに命中。ドンメルは倒れた。
ドンメル「めるぅ…。」
ウォン「ミズミズ。」
ユウキ「よし、よくやったな、ウォン!」
そこへいきなり、マグマ団が現れた。
マグマ団員「小僧、ここに居たか…。ああっ、ドンメル!?」
マグマ団は倒れているドンメルを見つけて言った。
そのあと、ハルカも息を切らして走ってきた。
ハルカ「はぁ…はぁ…ユウキ君、大丈夫?」
ユウキ「うん、オレもウォンも、大丈夫!」
ハルカ「そういえば、研究員さんは?」
ユウキ「ご心配なく。ちゃんと茂みの中にいるよ。」
そうやってユウキとハルカが話しているうちに…
マグマ団員「く、くそ…!この隙に!」
そういってマグマ団はドンメルをボールに戻し、逃げていった。
ハルカ「あっ!こら、待つのよ!マグマ団!」
ハルカはそういったが、マグマ団が待つわけもなく、トウカの森からも出てしまったようだ。
ユウキ「しょうがないよ、ハルカ。ウォン、良くがんばったな。ゆっくり休めよ。」
ウォン「ミズ、ミズミズ。」ユウキはウォンをボールに戻した。
ハルカ「研究員さん!もう、出てきてもいいですよ!」
研究員「…そうかい?ありがとう、二人とも。」
ハルカ「どういたしまして!」
研究員「そうだ!お礼に、二人にスーパーボールをあげちゃおう!」
ユウキ「いいんですか!?ありがとうございます!」
研究員「さて、僕は社のほうに戻るよ。君たちも、カナズミに来るなら、一度、社のほうによって見てくれ。それじゃ!」
そういって、研究員はトウカの森の出口に走っていった。
ユウキ「なあハルカ、ハルカもこのあとカナズミシティに行くんだろ?」
ハルカ「え?そうだけど。」
ユウキ「良かったら、これから一緒に旅しないか?それと、オレのこと、こんどから呼び捨てでいいから。」
ハルカ「うん、いいよ!じゃ、行こうか、ユウキく…あ、間違えちゃった。てへ☆…行こう、ユウキ!」
ユウキ「ああ!」

マグマ団という謎の組織を追っ払い、ユウキとハルカはカナズミシティへの旅を続ける。
看板には、「ここはトウカの森。ぬければ104番道路 カナズミ側」とかかれている。
トウカの森を抜ければ、カナズミまであと一息だ!
 つづく
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華苗 #13★2003.10/26(日)16:20
【第13話 →104番道路 ハルカのダブルバトル】
ユウキ「あ゛〜、やっぱり外は明るいなー!」
ユウキとハルカは、トウカの森から出てきたところだった。
ハルカ「うん、やっぱり外はいいわよね!そういえば、ユウキはウォン(ミズゴロウ)と、カシス(ジグザグマ)の他に何を持っているの?」
ユウキ「ああ、あとは、ポチエナのジン。初めてゲットしたポケモンなんだ。」
ハルカ「へぇ〜。あ、そうだ。私の手持ちはね・・」
そうして話しているうちに桟橋に差し掛かった。すると…
「「そこのお兄ちゃんお姉ちゃん!待つです!」」
ユウキ「…?なんだ?誰だ?」
そういってユウキが振り向くと、そこにはとてもそっくりな二人の女の子が立っていた。
ナオ「あたしはナオ!ミオと二人で一緒にバトルするです!」
ミオ「あたしはミオ!ナオとは双子の姉妹です!」
ナオ&ミオ「お兄ちゃんたち、あたしたちと勝負するです!」
双子のナオとミオは、息を合わせてしゃべってきた。
ハルカ「いいわよ!そちらが二人でバトルってことは・・ダブルバトルね?」
ナオ・ミオ「そうです!」
ハルカが双子ちゃんと盛り上がっている(?)時に、ユウキがハルカに何か聞いた。
ユウキ「・・ハルカ、ダブルバトルってなんだ?」
ハルカ「そっか。ユウキは、ダブルバトルは知らないもんね。じゃ、私のバトルを見てて!ダブルバトルとはなんなのかを教えてあげる!」
ナオ「よーし、いくです、ハスボー!」
ミオ「タネボー、がんばるです!」
ユウキ「ハスボーに、タネボー?えーと、図鑑は・・(ピピッ★)」
“ハスボー うきくさポケモン。池や湖の水面に浮いてくらす。葉っぱが枯れると弱ってしまうが、きれいな水を求めてたまに陸地を移動する。”
“タネボー どんぐりポケモン。頭のてっぺんを木の枝にくっつけてぶら下がりながら水分を吸い取っている。水を飲むほど体がツヤツヤ光る。”
ユウキ「へえ。二匹とも草タイプかな?でもハスボーのほうは水タイプみたいなところもあるな。」
ハルカ「出てきて!アール!がんばって、コーラス!」
アール「チャモチャモ!」
コーラス「ピヒョ〜!」
ハルカはアール(アチャモ)とコーラス(キャモメ)を繰り出した。
ユウキ「両方が二匹のポケモンでバトルするのか・・。」
ハルカ「そういうこと。じゃ、そちらからどうぞ!」
ナオ「いくです、ハスボー!キャモメに『すいとる』!」
ミオ「タネボー、『かたくなる』です!」
ハスボー「はぼ〜!」
タネボー「ネッ、ネッ、ネ!」
タネボーは体をかたくして、防御の体制だ。そして、ハスボーはハルカのコーラス(キャモメ)の体力を吸い取ろうとしている!
ハルカ「いくわよ!コーラス、ハスボーに『かぜおこし』!アールはタネボーに『ひのこ』よ!」
コーラス「ピヒョ〜!!」
アール「チャモチャーモ!」
コーラスのかぜおこしは、ハスボーの攻撃を妨害し、ダメージを与えた。アールは、タネボーにひのこをぶつけている。
ハスボー「はぼ、はぼはぼ!?」
タネボー「ネッ、ネ〜!」
ナオ「お姉ちゃん、強いです!よーし、ハスボー、アチャモに『おどろかす』攻撃です!」
ミオ「負けないですよ〜!タネボー、『がまん』です!」
ハスボーはアールをおどろかそうとしたが、アールはひるまなかった。タネボーはハルカからの攻撃をがまんしようとしている。
アール「チャモ!」
ハルカ「がんばって、アール!コーラス、『かぜおこし』最大出力!アールはかぜおこしに『ほのおのうず』を混ぜて!」
コーラス「ピヒョォ〜!!」
アール「チャーモォー!!」
コーラスが小さな翼で大きな風を起こす。そこにアールがほのおのうずを混ぜて、かぜはとても大きい炎の竜巻になった!
ユウキ「す、すげぇ……!」
ハスボーとタネボーは、炎の竜巻に飲み込まれそうになった。
ハスボー「は、はぼ・・!?」
タネボー「タネ・・!!」
ナオ・ミオ「「ハスボー、タネボー!」」
ハルカ「ストップ!!」
ハルカの言葉で、コーラスとアールは攻撃をやめた。
ハルカ「勝負あったわ、ナオちゃん、ミオちゃん。その子達をボールに戻してあげて。あの炎の熱で相当弱っているわ。」
ハルカの言うとおり、ハスボーとタネボーは、もうかなり弱っていた。
ナオ「ハスボー、戻るです。」
ミオ「タネボー、戻るです。」
双子ちゃんは、ポケモンをボールに戻した。
ナオ「お姉ちゃん、すごーく、すごーく、すっごぉーく強かったです!」
ミオ「あの技、とってもすごかったです!また、お姉ちゃんとバトルしたいです!」
ハルカ「えへへ、ありがとう、ナオちゃん、ミオちゃん!」
ユウキ「ハルカ、本当にすごかったぜ!あれがダブルバトルかぁ。オレもやってみたいな!」
ハルカ「ありがとう、ユウキ。もう少しでカナズミシティにつくわ。いきましょ!」
ユウキ「おう!じゃーな、ナオちゃん、ミオちゃん。」
ナオ&ミオ「バイバイです、お兄ちゃん、お姉ちゃん!」
ハルカ「じゃあね!」

ハルカのバトルを見て、ダブルバトルを知ったユウキ。
ユウキがダブルバトルをしたら、どんなバトルになるだろう・・?
そして、カナズミシティまでは、あと一歩だ!
 つづく
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華苗 #14★2003.10/26(日)16:21
【第14話 →カナズミシティ ジムリーダー・ツツジ】
カナズミシティの町のテーマは「自然と科学の融合を追求する町」。
ユウキとハルカは、そのカナズミシティに到着していた。
ハルカ「ユウキ、ここがカナズミシティよ!」
ユウキ「うわぁ、トウカシティよりもでかい町だな!」
ハルカ「うーん、トウカより・・って言うよりは、ホウエンで一番の大都市かもね。」
ユウキ「へぇ〜っ!すごいんだな!ところでハルカ、この町のジムリーダーはどんな人なんだ?」
ハルカ「えっとね、ツツジっていう名前で、女の人なの。この町のポケモンの塾「トレーナーズスクール」の優等生なんだって!」
ハルカはホウエン地方のガイドブックを見ながら答えた。
ユウキ「へぇ〜!けっこう手ごわいかもな。あっ、そういえば、オレ、手持ちのモンスターボール、あと一個しかないんだった!」
ハルカ「そうだったの?じゃ、フレンドリィショップに行きましょ。私も道具を買いたしたかったところだし。」
ユウキ「うん、そうする!」

十分後・・ハルカとユウキは、買った物を確かめながらショップから出てきた。
ハルカ「えーと、モンスターボール10個、きずぐすり、まひなおし、どくけしをひとつずつ・・と。」
ユウキ「モンスターボール10個に、きずぐすり3個。ハルカ、ショップでモンスターボールを10個まとめて買うと、おまけにプレミアボールが付くんだな。
ハルカ「ん、そうみたいね。・・あっ、ユウキ、ちゃんと前見て歩かないと・・」
ユウキ「えっ?…うわぁっ!?」 ドンッ!!
ユウキは、買い物袋の中身を確かめながら歩いていたので、前から来たツインテールにリボンをつけた女の人とぶつかってしまった。
女の人「いたた…あっ、すみません。大丈夫ですか?」
ユウキ「いてて・・大丈夫です。こっちこそごめんなさい。」
ハルカ「す、すみません!もう、ユウキ、だから言ったのに!・・あれっ?
もしかして、ツツジさんですか?」
ツツジ「えっ、はい。私は、ツツジですが・・。」
ユウキ「ええ!?あっ、ツツジさん、オレ、ユウキって言います。」
ハルカ「私はハルカです。ツツジさん、私達、ツツジさんとジム戦をしたいんです!」
ツツジ「まあ、そうだったんですか。でも、私は今日これからと明日、トレーナーズスクールで仕事があるのです。なので、ジム戦は明後日ということになりますが、よろしいですか?」
ユウキ・ハルカ「大丈夫です。」
ツツジ「そうですか。ユウキ君に、ハルカさん。明後日のバトルを、楽しみにしていますわ。」
そう言ってツツジは、トレーナーズスクールのほうに歩いていった。
ユウキ「なあ、ハルカ、ジムリーダーってどんなポケモンを使って来るんだ?」
ハルカ「そうね・・たいていは1つのタイプにこだわっているわね。ついでにいうと、ツツジさんは岩タイプの使い手よ。」
ユウキ「ふうん。岩タイプの弱点っていったいなんなんだ?」
ハルカ「主に水タイプや草タイプの技に弱いわね。地面タイプなんかも苦手だから、弱点は多いほうだわ。でも、ツツジさんなら弱点の対策もきっとしてあると思うわ!油断大敵よ、ユウキ。」
ユウキ「わかってるって、ハルカ!じゃあ明日はジム戦に向けて特訓だな!」
ハルカ「ユウキ、その意気よ!」
ユウキ「そうだ。ハルカ、手持ちポケモン見せあわないか?まだお互いのポケモン全部見たことないんだし。図鑑のページも増えるぜ?」
ハルカ「いいわね。それじゃ、出てきて、みんな!」
ハルカはいっぺんに4匹のポケモンを出した。
アール(アチャモ)「チャモチャモ!」
コーラス(キャモメ)「ぴひょ〜!」
キノココ「キノ〜!」
ラルトス「ラルラルゥ。」
ユウキ「へぇ、ハルカはもう手持ち4匹なのか。すごいなぁ!」
ハルカ「エヘヘ、まあね!ユウキはアールとコーラスはもう知ってるわよね。キノココのランス、ラルトスのヒスイよ。」
ユウキ「うん。え〜っと、図鑑図鑑・・(ごそごそ)」ユウキは図鑑を取り出した。ピピッ★
“キャモメ うみねこポケモン。エサヤ大事なものをくちばしにはさみ、いろんな場所にかくす習性を持つ。風にのってすべるように空を飛ぶ。”
“キノココ きのこポケモン。深い森のしめった地面に生息。落ち葉の下でじっとしていることが多い。落ち葉がつもってできた腐葉土を食べる。”
ハルカ「あれ?ヒスイ(ラルトス)の分は見ないの?」
ユウキ「あ?ああ、オレ、もうラルトス見たことあって。」
ハルカ「ふぅん。(なんでゲットしなかったのかな?とっても珍しいポケモンなのに。)」
ちなみにハルカは、ユウキが見たラルトスはミツルがゲットしたポケモンだということを知らない。
ユウキ「なあハルカ、キノ・・じゃなくて、ランスは、トウカの森でゲットしたのか?」
ハルカ「そうよ。あと、コーラスは旅に出る前から持っていたの。パパにアチャモをもらってから初めてゲットしたんだ!ね、コーラス。」
コーラス「ぴひょ〜!!」
ユウキ「へぇ〜!あ、だからオダマキ博士は、オレとハルカがバトルするときに『まだ、キャモメもいるだろう。』って言ったのか。」(第一話参照。)
ハルカ「そういうこと!ねえ、ユウキのポケモンも見せて!」
ユウキ「わかった。出て来い、みんな!」
ウォン(ミズゴロウ)「ミズミズゥ!」
ジン(ポチエナ)「バウバウ!」
カシス(ジグザグマ)「ザグザグ!!」
ハルカ「わ、このポチエナが『ジン』君?」
ジン「バウ?」ジンは首をかしげてハルカを見上げた。
ユウキ「うん。ジン、この人はハルカ。」
ジン「バウ、バウバウ!」
ユウキ「ジンはオレが初めてゲットしたポケモンなんだ!」
ハルカ「・・それ、前にも聞いた気がするよ?」
ユウキ「えっ、そうだっけ?」
ハルカ「ま、いっか。今日はもう、ポケモンセンターでゆっくり休みましょう!」
ユウキ「そうだな。ここに来るまでで、結構ポケモンたちも疲れただろうし。じゃ、行こうか。」
ハルカ「うん!」
ツツジとのジム戦に備えて、明日は特訓だ!
いったいツツジは、どんなポケモンを使ってくるのだろうか・・?
 つづく
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華苗 #15★2003.10/13(月)10:56
【第15話  →116番道路  ただいま特訓中・・?】
ユウキとハルカは、カナズミシティの東にある116番道路でジム戦に向けての特訓をしていた。
ゴニョニョ「にょにょ〜!」
あ!やせいのゴニョニョが飛び出してきた!
ユウキ「ん?はじめて見るポケモンだな。」ユウキは図鑑を取り出した。(ピッ!)
“ゴニョニョ ささやきポケモン。ふだんは注意しないと聞き取れないくらい小さな声だが、危険を察知すると頭痛をおこすくらいの大声で泣き出す。”
ユウキ「なるほど・・行け、カシス!」
カシス(ジグザグマ)「ザグゥー!」
ユウキ「カシス、『ずつき』だっ!」
カシス「ザグザグゥー!」
ゴニョニョ「にょにょににょにょ!!!!」
ゴニョニョはさわぐを使ったようだ。それにしても、なんて大声だろう・・!
ユウキ「うわああ!耳のこまくが破れそう・・・・カシス、いったん戻れ!」
カシス「ザグザグ・・・・!」
ユウキはカシスをボールに戻し、ゴニョニョから逃げた。
ユウキ「くそ――――!!」

ユウキはゴニョニョから無事に逃げ切れたが、けっこう疲れているようだ。
ユウキ「はぁ、ひぃ・・・・」
ハルカ「ユウキ、ゴニョニョとは気をつけて戦わなくっちゃだめじゃない。」
ユウキ「は、は〜い・・。ん?ハルカ、あのポケモンは?」ユウキは何かを指差して言った。
ハルカ「え?」
ハルカがユウキの指差した方を見ると、ピンク色の猫に似たポケモンがいた。
ハルカ「あれって・・!キャーッ、エネコよっ!! かっわいいー!」
エネコ「みゅっ・・?」エネコは小首をかしげてハルカの方に振り向いた。
ハルカ「きゃあ、キュートォ!『みゅっ・・?』だって、ユウキ!」
ユウキ(ハ、ハルカが壊れた・・・・(爆))
ハルカ「えっと、図鑑図鑑!(ピッ♪)」
“エネコ こねこポケモン。自分の尻尾を追いかけ回すポケモン。野生は森の樹木の穴でくらす。愛くるしい顔でペットとして大人気。”
ハルカ「はぁ〜っ、かわいい・・。」
ユウキ「ハルカ、あのエネコ、そんなにかわいいか?」
ハルカ「うんvv」
そのあとユウキもポケモン図鑑を調べてみた。
“エネコはノーマルタイプ。『メロメロボディ』という特性を持っていて、自分とは性別が違う相手をメロメロにしてしまう効果がある。”
図鑑はそう説明したが、あのエネコ(どうもメスらしい)はどう見たってハルカもメロメロにしている。
エネコ「みゃうみゃう!」エネコは鳴きながら自分の尻尾を追いかけ回している。
ハルカ「かわいい・・vvv」
ユウキ(メスにメロメロにされるなよ、ハルカ・・・・)
ユウキは心の中でそう突っ込んだ。
ユウキ「ハルカ――っ、正気に戻れ!」
ユウキはさっきのゴニョニョ並みの大声で叫んだ(つもりだ)。
ハルカ「はっ!あ、ごめん、ユウキ・・。」
ユウキ「ハルカ、そのエネコ、ゲットするんだろ?」
ハルカ「もっちろん!出てきて、ランス!」
ランス(キノココ)「キノキノ!」
ハルカ「ユウキ、私のゲット、見ててね!ランス、『しびれごな』っ!」
ランス「キーノォ!」
ボフッ!ランスの頭から黄色の粉がふき出し、エネコはそれを頭からかぶった。
エネコは麻痺して動きが鈍くなった。
エネコ「みゅ・・う・・!」
どうやら体がしびれて動けないらしい。
ハルカ「ごめんね、エネコ・・!ランス、『たいあたり』!」
ランス「キノキノー!」
ドン!ランスのたいあたりはエネコにヒット。だが・・?
ほわわわわんっ!
ランス「キ、キノォ・・vv」
ユウキ「『メロメロボディ』の効果?ってことは、ランスはオスなのか。」
ハルカ「ランス、良くやったわ。戻って!」
ハルカはメロメロ状態のランスをボールに戻した。
ハルカ「いくのよ、ヒスイ!」
ヒスイ(ラルトス)「ラルリィ!」
ハルカ「『かげぶんしん』よ!」
ヒスイ「ラルゥゥ!!」
ヒスイは自分の影をいくつも作り出し、エネコの周りに並んだ。
エネコ「みゃ・・みゃーう!」
エネコはヒスイに体当たりしてきたが、本物には当てられず。
ハルカ「いっせいに『ねんりき』!」
ヒスイ(影たちも)「「「ラルゥー!」」」
エネコ「みゃううー!」
エネコはねんりきを受けて、そのまま倒れた。
ハルカ「本当にごめんね、エネコ・・!捕まえて、モンスターボール!」
エネコがボールに入る。ボールの揺れもすぐに止まった。
ハルカ「ふう。エネコ、あなたはこれから私達の仲間よ。ニックネームは・・コローネにするわ。よろしくね!」
ハルカはエネコの入ったボールに話しかけた。
ユウキ「やっぱりハルカはすごいよな。ラルトスが集団で『ねんりき』とか・・。」
ハルカ「ありがとう、ユウキ。ゲットしにくそうなポケモンには、麻痺させて動きをにぶらせたり、眠らせてゲットしやすくするのも大切なの。」
ユウキ「なるほど。それに、ゲットだけじゃなくバトルの戦術にも使えるんだろ?『かげぶんしん』使って惑わせたりとか。」
ハルカ「ご名答。さあ、特訓再開よ!」
ユウキ「おう!」

明日はジム戦。特訓の成果は発揮されるのだろうか・・?
 つづく。
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華苗 #16☆2003.10/16(木)18:30
【第16話  →カナズミシティ  初めてのジム戦!VSツツジ〔前編〕】
ハルカとユウキは、カナズミジムの前にいた。
ユウキはジムの前の看板を読みながら言った。
ユウキ「『カナズミシティジム ジムリーダー・ツツジ。岩にときめく優等生!』だって!
やっぱりツツジさんは岩タイプ使いなんだな。」
ハルカ「そうね!・・ユウキ、準備はOK?」
ユウキ「もっちろん!じゃあ、行くぜ!」
ガ―――ッ・・ ジムの自動ドアが開いた。
バトルフィールドに立っていたのは、ジムリーダー・ツツジだった。
ツツジ「ユウキ君、ハルカさん。ようこそ、カナズミジムへ!ここでは、岩タイプのポケモンを扱っています。二人のうち、どちらが先にバトルしますか?」
ユウキ「ハルカ、どっちにする?」
ハルカ「私が先でいいわよ。」
ユウキ「わかった。オレは後だな。」
ツツジ「ハルカさんが先ですね。バトルは1対1のシングルバトルです。では、始めましょう。」
ハルカ「わかりました!」
こうして、ツツジとハルカのジムバトルが始まった。
ツツジ「行きなさい、イシツブテ!」
イシツブテ「イッシ!」
ハルカ「イシツブテね・・出てきて、コーラス!」
コーラス(キャモメ)「ぴひょ〜!」
ユウキ「ツツジさんのポケモンは・・?」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★)
“イシツブテ がんせきポケモン。長生きのイシツブテほど体の角はけずれ丸くなっていくが、気持ちはいつまでもごつごつとがってあらあらしいのだ。”
ユウキ「へぇ。あいつもいわタイプだな。」
ハルカ「行くわよ、コーラス!『みずでっぽう』!」
コーラス「ぴひょ〜!!」
イシツブテ「イ、イシッ・・!?」
コーラスのみずでっぽうはイシツブテにヒット。効果はばつぐんだ!
ツツジ「がんばって、イシツブテ!『いわおとし』です!」
イシツブテ「イ・・イッシ!」
ツツジのイシツブテは、大きい岩をコーラスに投げつけてきた!これも効果はばつぐん。
コーラスの受けたダメージはイシツブテと同じくらい大きい。
コーラス「ぴ、ぴひょ・・・・。」
ハルカ「コーラス、ファイト!もう一度『みずでっぽう』よ!」
コーラス「ぴ・・ぴひょ〜!!」
ツツジ「負けないで、イシツブテ!『いわおとし』です!」
イシツブテ「イ・・イッシー!!」
イシツブテは大きい岩をコーラスに投げつける。だがコーラスは、その岩をみずでっぽうで跳ね返した!
ユウキ「うわぁ・・!コーラス、すげー!」
みずでっぽうは、そのままイシツブテにヒット。これでイシツブテは戦闘不能になった。
ハルカ「コーラス、ナイスファイト!」
コーラス「ぴ、ぴひょ〜!!」
イシツブテ「イッシ・・。」
ツツジ「ああ、イシツブテ・・。良くがんばりましたね。ゆっくり休んでください。」
そういって、ツツジはイシツブテをボールに戻した。そのあとハルカのほうに向き直った。
ツツジ「ハルカさん、貴方は強いトレーナーなんですね。」
ハルカ「いいえ、それほどでもないです。」
ツツジ「そちらのキャモメもとても強かったです。私に勝った証として、カナズミジム公認のバッジ、ストーンバッジを差し上げます。」
ハルカ「ありがとうございます!これがストーンバッジね・・!」
コーラス「ぴひょ〜!」コーラスはとても嬉しそうだ。
ユウキ「やったな、ハルカ!」
ハルカ「うん!」
ツツジ「次のバトルは・・ユウキ君ですね。」
ユウキ「あ、はい、そうです。」
ツツジは2つ目のボールを手に、バトルフィールドに戻った。
ツツジ「では、第2戦を始めましょう!」
次回はジム第2戦ツツジ対ユウキ。
ハルカは勝つことができたが、ユウキのバトルの行方は・・?
 つづく
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華苗 #17☆2003.10/17(金)20:32
【第17話  初めてのジム戦!VSツツジ〔後編〕】
ユウキとハルカの初めてのジム戦、第二戦目はユウキ対ツツジ。
果たして、勝負の行方は・・?
ユウキ「行け!ウォン!」
ウォン「ミーズッ!」
ハルカ「ユウキはウォンを出したわね。岩タイプには有利なタイプだけど・・」
ツツジ「いくのです、ノズパス!」
ノズパス「ノーパッ!」
ユウキ「な、なんだぁ!?このポケモンは・・!」
ツツジ「ノズパスといって、最近発見された岩タイプのポケモンです。」
ユウキ「ノズパスか・・・」そういってユウキは図鑑を開いた。(ピッ★)
“ノズパス コンパスポケモン。磁石の鼻はいつも北を向いている。ノズパスどうしは磁石が反発しあうため、近くで顔をあわせることができない。”
ユウキ「なるほど。ウォン、『みずでっぽうだ』!」
ウォン「ミーズゥ!」
ウォンはみずでっぽうを撃とうとした。しかし・・・・!
ツツジ「ノズパス。『でんじは』です!」
ノズパス「ノーズッ!」
ビリビリビリッ!ノズパスのでんじははウォンにヒット。ウォンは体がまひして動きが鈍ってしまった・・!
ウォン「ミ、ミズゥ・・!」
ユウキ「あっ、ウォン!」
ハルカ「まずいわ、ユウキ!「まひ」状態になるとすばやさが大幅に下がってしまうのよ!」
ユウキ「な、なんだって!?」
ツツジ「チャンスです、ノズパス!『がんせきふうじ』っ!」
ノズパス「ノーパァッ!!」
上から無数の大きい岩がウォンに迫る!
ユウキ「くっ・・かわせ、ウォン!」
しかし、まひしてしまったウォンの素早さでは、到底この攻撃をかわす事などできない・・!
ウォン「ミ、ミズゥ・・・・」
  ドガシャッ!
ユウキ「・・・・あっ!」
ウォン「ミ、ミズゥ・・。」
ウォンはがんせきふうじの直撃を受け、ひんし寸前だ。
ツツジ「どうしたのです?もう終わりですか?」
ハルカ「まずいわ・・。ノズパスは体力がまだ満たんなのに対して、ウォンはひんし寸前・・!ユウキの方が完全に不利!」
ユウキ「・・まだだ!まだあきらめないぞ!ウォン、『みずでっぽう』で岩を砕くんだ!!」
ウォン「ミズ・・ミズゥゥ――!!」
ウォンは最大の威力でみずでっぽうを放った。
みずでっぽうはがんせきふうじを破り、ノズパスにダメージを与えた!
ツツジ「・・・・なっ!!ノズパス!」
ノズパス「ノ・・ノズゥ・・。」ノズパスは今の攻撃を受けてかなり体力を消耗したようだ。
ハルカ「普通のみずでっぽうではあんな威力にはならないわ。ウォンだって弱っているし・・
・・・・あっ!それよ。「げきりゅう」の特性ね!」
ユウキ「いいぞ、ウォン!よーし、ノズパスに『どろかけ』だ!」
ウォン「ミズミーズッ!!」
バシュッ! この攻撃が決まり、ノズパスは倒れた。
ユウキ「・・やった・・やったぜ、ウォン!オレ達、勝ったんだ!」
ウォン「ミズ・・ミズミズゥ!」
ノズパス「ノズ・・ノズゥ・・。」
ツツジ「ああ、ノズパス・・。良くがんばりましたね。ゆっくり休んでください。」
ツツジはそういってノズパスをボールに戻した。
ツツジ「ユウキ君、貴方もとても強いトレーナーなんですね。」
ユウキ「いやぁ、それほどでも・・。」
ツツジ「わかりました。貴方にもこのストーンバッジを差し上げます。」
ユウキ「あ、ありがとうございます!」
ユウキはバッジをバッグに止めつけた。
ハルカ「やったわね、ユウキ!どうなることかと思ったけど。」
ユウキ「ああ!ところでハルカ、『特性』って何だ?」
ハルカ「えっと、『特性』って言うのは、どんなポケモンでも持っているちょっとした特殊能力なの。ミズゴロウの場合は、『げきりゅう』って言う特性で、ピンチのときに水タイプの攻撃の威力が上がるの。だから『みずでっぽう』で『がんせきふうじ』を破れたのね。」
ユウキ「ふぅ〜ん、なるほど。」
ツツジ「機会があれば、また貴方がたとポケモンバトルをしたいですね。」
ハルカ「そうですね。あ、私達はそろそろ行きますので。」
ツツジ「二人とも、がんばってくださいね!」
ユウキ・ハルカ「「はい!」」
そう言ってユウキとハルカはジムを出た。 
そのあとユウキとハルカはポケモンセンターでポケモンを回復させに行った。

ユウキとハルカがポケモンセンターから出てきた・・・・すると突然!
「ま、待て――!!ドロボ―――ウ!!」
ユウキ「!? な、なんだ?」
ユウキが声のしたほうを見ると、頭には青のバンダナで、白黒のボーダーの服を着たいかにも怪しい男が何かの包みを持って全速力で走っていくところだった。
ハルカ「ねえユウキ、追いかけなくっちゃ!」
ユウキ「ああ、そうだな!」
そういって、ハルカとユウキはその男を追っていった。

ジム戦は終わったが、いきなりの急展開!
いったいどうなることやら・・?
 つづく
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華苗 #18★2003.10/26(日)16:31
【第18話  カナズミシティ→116番道路 泥棒を追跡!その正体は・・?】
カナズミシティで盗難事件発生!
ユウキとハルカは泥棒を追いかけていたが、見失ってしまっていた。
その時ハルカは何かを見つけたようだ。
ハルカ「あれ、ユウキ・・あそこにいるあの人って・・」
ユウキ「なんだ?さっきのドロボ・・って、トウカの森であった研究員さんじゃないか!どうしたんだろ?」
その通り、カナズミシティのはずれのあたりで、トウカの森であったデボンコーポレーションの研究員がへたり込んでいたのである。
ハルカが声をかけた。
ハルカ「どうしたんですか?」
研究員「あ・・君達は、あのときのトレーナー…実は、カイナの造船所に届けるはずの荷物を、怪しい男に奪われてしまったんだ!
ユウキ「それって、青いバンダナを巻いて白黒のボーダー服を着ていた奴でしょ?」
研究員「そ、そうです!」
ユウキ&ハルカ(やっぱりね。)
ハルカ「研究員さん、私達、そいつを捕まえます!どっちに逃げていきましたか?」
研究員「116番道路の方に逃げていきました。」
ユウキ「わかりました!行くぞ、ハルカ!」
ハルカ「うん!」

ユウキとハルカは、116番道路で泥棒を探していた。
・・が、どこにも見当たらない。
ハルカ「ユウキ!そっちにいた?」
ユウキ「いいや、だめだ!そっちはどうだ?」
ハルカ「ぜんぜんだめ。・・こうなったら、残るは・・」
ユウキ「あの洞窟だろ?」
そういってユウキは、岩場にできている洞窟の入り口のようなものを指差した。
近くの看板には、「カナズミとシダケをむすぶ『カナシダトンネル』」と書いてある。
ユウキ「『カナシダトンネル』かぁ・・そのまんまのネーミングだな。
あ!でも、泥棒がこっちに逃げたとしたら、まずくないか!?」
ハルカ「心配ないわ。ユウキ、一行読み忘れてない?
一番下に『開通工事は中止になりました』って!」
ユウキ「あ、本当だ!・・だとすると、きっと泥棒は行き止まりで逃げられないはずだよな。これぞまさに『ふくろのコラッタ』だな。」
ハルカ「そうね。行きましょ、ユウキ!」
「待ってくれ!」
ユウキ「な、なんだ?」
ユウキが振り返ると、おじいさんがたっていた。
おじいさん「おまえさんたち、このさきにいくのか?」
ハルカ「はい、そうですが・・」
おじいさん「実は、わしのかわいいキャモメが、あやしい男に奪われてしまったのじゃ!その男は、この先に逃げて行ったんじゃ。それで、君達に取り返してほしいのじゃが・・」
ユウキ「わかりました!おじいさん。」
ハルカ「安心してください!」
おじいさん「あ、ありがとう…!」
そのあとユウキとハルカは、カナシダトンネルに入っていった。
ハルカ「うわ・・霧が濃くって何も見えな・・いたっ!ユウキ、私の足踏んだでしょ!」
ユウキ「あ・・ごめん!この霧、何とかできないかなぁ。」
ハルカ「それじゃ、出てきて、コーラス!」
コーラス(キャモメ)「ぴひょ〜!」
ハルカ「『かぜおこし』よ!」
コーラス「ぴひょひょ〜!!」
すると、かぜおこしは霧を吹き飛ばして、周りがよく見えるようになった。
ユウキ「わぁ、すごい!サンキュー、コーラス!」
コーラス「ぴひょ〜!」
そうしてハルカとユウキとコーラスは進んでいった。すると・・
(ガンッ!)←何かがぶつかった音?
???「いって〜、なんだ、行き止まりかよ!」
ユウキ「!? だっ、誰だ!?」
???「!なんだ?・・って、ただの小僧に小娘じゃないか。」
そう言ったのは、まさしくユウキとハルカが見た格好の泥棒で、しかもデボンの荷物とかごに入ったキャモメを持っていた。
ユウキ「見つけたぜ、ドロボー!その荷物とキャモメをかえせ!」
ハルカ「そうよ!かんねんしなさい!」
???「泥棒って・・オレはアクア団の団員だ!ただの泥棒とは一緒にしないでほしいね。」
ユウキ「アクア団!?なんだそれ!」
アクア団員「知らないのか。ならば教えてやろう。われらアクア団は、陸地をすべて海に変えるという目的を持つ組織なのだ!」
ハルカ「なんですって!?陸地をすべて海に・・って、陸にすむポケモンのことも考えて見なさいよ!」
アクア団員「そんなこと、われわれにとってはどうでもいい!」
ユウキ「なんかこの間のマグマ団と逆の事言っているなあ。」
ハルカ「とにかく、捕まえるわよ、ユウキ!」
アクア団員「ち・・!こんなガキどもに捕まってたまるか!行け、ポチエナ、ヘイガニ!」
ポチエナ「バウウゥッ!」
ヘイガニ「ヘ〜イヘイヘイ!」
ハルカ「あのポケモンは・・」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪)
“ヘイガニ ごろつきポケモン。するどいハサミでえものをつかまえる。好き嫌いがないので何でも食べるぞ。汚い水でもへっちゃらなポケモン。”
ハルカ「なるほどね。コーラス、下がってて!コローネ、GO!」
コローネ(エネコ)「みゃうみゃう!」
ユウキ「やっぱりこういう展開か。出てこい、カシス!」
カシス(ジグザグマ)「ザグッザグゥ!」
コローネは早速、相手のポケモンをメロメロにしているようだ。
ポチエナ「バウ・・バウゥ・・v」
ヘイガニ「ヘ・・ヘイガァ・・vv」
アクア団員「何してるんだ!ポチエナ、エネコに『たいあたり』だ!」
ポチエナ「バウ・・バウウ・・」
しかし、ポチエナはエネコに攻撃するのをためらっている。
アクア団員「何してるんだ、ポチエナ・・!」アクア団員はイライラしている。
ユウキ「チャンスだ、カシス!ポチエナに『ずつき』攻撃!」
カシス「ザグザグー!」
どがっ!カシスのずつきはポチエナにクリーンヒット!相手のポチエナはひるんだ。
ハルカ「ユウキ、カシス、耳をふさいで!」
ユウキ「な、何で?」
カシス「ザグザグゥ?」
そう言いながらもユウキとカシスはしっかり耳をふさいだ。
ハルカ「今にわかるわ!コローネ、『うたう』攻撃!」
コローネ「みゃ〜♪みゃみゃみゃ〜みゃ〜みゃみゃ〜みゃ〜♪」
そうすると、うたうを聞いたポチエナとヘイガニは、ぐっすりと眠ってしまった。
ちゃっかり耳をふさいでいたアクア団員は平気だったようだが・・
ポチエナ・ヘイガニ「Zzz…」
アクア団員「く、くそっ!おきろ!」そんなふうに叫んでも無駄である。
ハルカ「チャンスよ、コローネ!」
ユウキ「いくぜ、カシス!」
ハルカ&ユウキ「「『たいあたり』ッ!!」」
コローネ「みゃ〜う!」
カシス「ザーグザグゥ!」
ドガッ!!コローネとカシスのWたいあたりが見事にヒット。ポチエナとヘイガニは倒れた。
アクア団員「ッ…!!ちくしょう!これはおいていくぜ!」
そういって、アクア団員はデボンの荷物とキャモメのかごを二人に投げると、一目散に逃げていってしまった。
ユウキ「うわっと!危ないなあ。」ユウキは投げられたものを受け止めながらいった。
ハルカ「これでよし・・と!じゃあ、私達も洞窟を出ましょ!」
ユウキ「ああ!いくぞ、コーラス、コローネ、カシス!」
ポケモンたちもそれに答えて、ハルカやユウキと一緒に洞窟を出た。

盗まれたものも無事取り返し、一件落着。
ユウキとハルカはカナズミに戻っていきます。
 つづく。
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華苗 #19★2003.10/26(日)16:35
【第19話  ←カナズミシティ  デボンの社長とご対面!?】
ユウキ「ふぅー。ハルカ、盗まれたもの、取り返せてよかったな!」
ハルカ「そうね!・・あ、さっきのおじいさんだ!」
おじいさん「おお、君たち!それに・・ピーコちゃん!」
すると、アクア団から取り返したキャモメがおじいさんの方に飛んでいった。
ピーコちゃん(キャモメ)「ピィピィ〜!」
おじいさん「ピーコちゃん、無事でよかった!」
ユウキ「あ、あの、そのキャモメ、ピーコちゃんって名前なんですか?」
おじいさん「そうじゃ。かわいいじゃろ?・・ああ、そういえばまだ名前を言っておらんかったな。わしの名前はハギじゃ。」
ハルカ「ハギさんですか。私はハルカといいます。こっちはユウキ。」
ハギ「ハルカちゃんに、ユウキ君か。わしは104番道路に住んでいるんじゃ。もし困ったことがあったら、いつでも来てくれ。相談に乗るぞ。」
ユウキ「ありがとうございます、ハギさん!」
ハギ「それじゃ、わしはもう行くのでな。行くぞ、ピーコちゃん。」
そういってハギ老人は、ピーコちゃんと一緒に歩いていった。
ユウキ「さて!次はこの荷物を研究員さんに届けなくっちゃな。」
ハルカ「そうね。行きましょ、ユウキ!」
ユウキとハルカは、研究員のところに行った。
研究員「あ、君たち!荷物を取り返してくれたんだね!」
ハルカ「はい!」
研究員「あ、ありがとう・・!そうだ、二人にもう一個スーパーボールをあげちゃおう!」
二人は研究員にスーパーボールをもらった。
ユウキ「え、いいんですか?また・・ありがとうございます!」
研究員「そうそう、うちの社長が君たちに会いたがっていたんだよ。
社まで案内しようか?見学もかねて。」
ハルカ「ええっ!?本当ですか?」
ユウキ「ありがとうございます!」
そうして、二人は研究員に連れられ、デボンコーポレーションに行った。

10分ほど・・
ユウキ「うっわ――――、高ぁ――――っ!あ、いてて、首が・・」
ハルカ「ほんと、高いわね・・見上げてると首が痛くなるわ・・」
ユウキとハルカは、デボンコーポレーションのビルを見上げていた。
研究員「さあ、こちらですよ。」
ユウキとハルカは、研究室を見学しながら社長室へ向かった。
途中でよった研究室では、ポケモンと話をする機械の研究、ポケモンの化石を再生することができる機会の研究など、いろいろあって、ユウキもはるかも目を輝かせながら見ていた。
そうして研究室を見学した後、エレベーターに乗った。
研究員「社長室は最上階なんです。階段で行くには疲れますし。」
プシュ〜っ! エレベーターは最上階に着いたようだ。
窓から外を見下ろしてみると・・
ユウキ「うわ――っ、下の町がすごく小さく見える!ここって相当高いんだろうな。」
ハルカ「ここって何階なんですか?」
研究員「30階建てです。さあ、社長室に着きましたよ。」
コンコン・・ 研究員は社長室の戸をノックする。
「何だね?」
研究員「社長、この間お話しましたユウキさんとハルカさんを連れてきました。」
「おお、そうか。入りたまえ。」
ガチャッ・・ 社長室の戸を開ける。そこはとても広い部屋で、壁一面にはカナズミシティを見下ろせる広い窓がついていた。
そして、部屋の椅子に座っていたのは・・
研究員「デボンコーポレーションの社長、ツワブキ社長です。」
その人は髪に白髪が混じってきた初老の男性で、紫色のスーツを着ていた。
ツワブキ「おお、君たちがユウキ君にハルカちゃんか!この間、トウカの森でマグマ団から大事な書類を守ってくれたそうだね。その件は大いに感謝しているよ。」
ハルカ「いいえ、大したことじゃありません。」
研究員「社長、今しがた、怪しい男に奪われたカイナの造船所に届ける荷物を、この二人が取り返してくれたんです!」
ツワブキ「そうなのか。あの荷物は大事なものだった。ともかく、ありがとう、二人とも。」
ユウキ「ど、どういたしまして。」
ハルカ「実は、その荷物を奪ったのは、アクア団と言う組織の一員だったんです。」
ツワブキ「アクア団か・・聞いたことがある。マグマ団と対立していて、自分らの組織の目的を果たすほかに、互いの組織を壊滅させようとしているらしいな。」
ユウキ「そうだったんですか・・。」
ツワブキ「そうだ。二人の強さを見込んで、頼みたい仕事があるんだが・・いいかな?」
ハルカ「はい、何でしょう。」
ツワブキ「二つあるんだ。ひとつはダイゴという男に、この手紙を届けてほしいんだ。今頃はムロタウンにいるだろう。」
そういって、ツワブキはユウキに手紙を渡した。
ツワブキ「二つ目は、カイナシティにいるクスノキと言う男に、君たちがアクア団から取り返してくれたあの荷物を届けてほしいんだ。」
ハルカ「はい。私達、引き受けます!」
ツワブキ「そうか、良かった。もちろん、ただで仕事をしてくれとは言わないぞ。二人に、デボンコーポレーションの製品、ポケナビをプレゼントするぞ。」
ハルカ「ええっ、あの、ポケナビ?とっても高いのに・・いいんですか?」
ツワブキ「もちろん。そうそう、ムロタウンは海の向こうにあるんだが、104番道路に住んでいるハギ老人に頼めば、船を出してもらえる。」
ユウキ&ハルカ「「ありがとうございます!!」」
ツワブキ「仕事が終わったら、またデボンに来てくれ。お礼をしたいのでね。
二人とも、がんばってくれたまえ。」
ユウキ「わかりました!」
研究員「さあ、下まで送りますよ。」

ユウキとハルカは、カナズミシティの入り口にいた。研究員も見送りに着ている。
ユウキ「それじゃ、オレたち、行きます。」
ハルカ「研究、がんばってくださいね。」
研究員「二人とも、ありがとう!また来てくださいね!」
ユウキ「それじゃぁ!」
二人は、カナズミシティをあとにした。
次の目的地は、ムロタウン!
目的を果たすため、二人は104番道路に向かった。
 つづく
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華苗 #20☆2003.10/25(土)17:51
【第20話  →トウカの森  スバメの大群!】
ユウキとハルカがカナズミを旅立ったとき、すでに日は暮れかけていた。
仕方なく、ユウキとハルカは現在地――トウカの森で、野宿することにした。
そして、翌日・・
その日は、ユウキの盛大なあくびから始まった。
ユウキ「ん・・ふあぁ〜あぁ〜・・。ねみぃ・・ん?ハルカ、もうおきてたのか?」
ハルカ「おはよ、ユウキ。アールと一緒に、朝ごはんのきのみ、沢山とってきたわ!」
アール「チャモチャモ!」
見ると、ハンカチが敷かれていて、その上にはオレンやモモンなどの木の実が山もりにつんであった。
ユウキ「うわぁ!よくこんなに集めたな。」
ハルカ「うん!ウォンやジン達にも食べさせてあげてね。」
ユウキ「はーい。みんな、出て来い!」
ウォン(ミズゴロウ)「ミズゥー!」
ジン(ポチエナ)「バウッ!」
カシス(ジグザグマ)「ザグザグ!」
ユウキ「みんな、朝ごはんだぞ!」
言い終わる前に、ウォンもジンもカシスも木の実に食いついている。
ユウキ「あ、オレも!」そういってユウキも食べ始めた。
ハルカ「あーあ。このままじゃすぐなくなっちゃいそうね。」
すると・・
「スバスバァ!」
声が聞こえて、紺色と白の体のつばめのようなポケモンが木の実の山に下りてきた。
ハルカ「あっ!スバメだわ!この辺じゃあまり見ないのに・・。」
ユウキ「・・スバメ?」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★)
“スバメ こツバメポケモン。どんな強い相手でも勇敢にいどむ。負けてもへこたれない根性の持ち主。お腹がすくと大声で泣いてしまう。”
ユウキ「へぇ。もしかして、お前も腹へってんのか?」
スバメ「スバスバッ!」スバメは大きくうなずいた。
ユウキ「そっか。じゃ少し分けてやるよ。」
そういってユウキはオレンのみをスバメにつき出した。
スバメ「スバァ♪」
そうしてスバメが木の実を食べていると・・
スバメ2「スバスバ!」
スバメ3「スッバー!」
どうやらその仲間らしいスバメが寄ってきて・・
スバメの大群『『『『スバスバァ!!』』』』
集まったスバメはとても大きい群れだった。
ユウキ「う、うわぁ!!・・ごめんな。お前達全員には分けてやれないんだよ。」
ハルカ「そうなの。本当にごめんなさい・・!」
スバメの大群に向かってユウキとハルカは謝る。すると・・!
スバメ1「スバスバ!」
大群『『『『スバーッ!!』』』』
スバメの大群は一斉に襲いかかってきた!!
おそらく、一部の仲間だけが木の実をもらったことに怒っているのだろう。
そうして、ユウキとハルカとポケモンたちはスバメに囲まれてしまい、つつかれるやら引っ張られるやら頭にぶつかってくるやら・・
・・散々だ。
ユウキ(くっ…いったいどうしよう!?)
スバメ1「スバァッ!」
大群『『『『スバッ!』』』』
ユウキ(ん・・?そういえば、さっきからあの一匹が鳴くたびに、他の奴らが返事を返しているように見える。もしかして・・!)
スバメ1「スバスバ!」
ユウキ「よーし・・ジン、『とおぼえ』!!」
ジン「バウウ――ウウゥゥ!!」
すると、その声でスバメの大群はひるんだ。
ただ一匹が、ひるまずにしきりに鳴き続けていた。
それは、仲間に呼びかけている「あの一匹」だ。
スバメ1「スバッ!? スバ、スバスバ!」
ユウキ「やっぱり!ジン、あのスバメに『かみつく』!」
ジン「バウバウゥ!」
ガブッ!ジンのかみつく攻撃はスバメに大きなダメージを与えた。
とおぼえで攻撃力が上がっていたせいもあり、そのままスバメは倒れた。
スバメ「ス・・スバァ・・。」
他のスバメは、一目散に逃げていった。
大群『『『『ス・・スバァ!』』』』
ハルカ「ふゥ、たすかったぁ・・。それにしてもユウキ、何であのスバメを狙ったの?」
ユウキ「あいつだけが、ジンの『とおぼえ』でひるまなかったからな。それに、仲間にしきりに話しかけてるみたいだったし、群れのリーダーなのかな?と思って・・。
それで、あいつを倒したら、みーんな逃げてった。多分、リーダーが倒されたせいだったんだと思うぜ。以上!」
ハルカ(ユウキ、するどい!けっこう観察力もあるのね。)
ユウキ「さぁて、腹ごしらえと準備体操は終わったし、そろそろ行こうぜ!」
ハルカ「そうね!」
その時、後ろからさっき倒したスバメの声が聞こえた。
スバメ「ス・・スバァ!」
ユウキ「ん?どうした?」
スバメ「スバ・・スバスバァ!!」
ハルカ「ユウキ、多分このスバメ、あなたについて行きたいって言ってるわ。」
ユウキ「・・そうなのか?スバメ。」
スバメ「スバァ!」スバメは大きくうなずいた。
ユウキ「よーし、いいぜ!ついてきな、ウィング!」
スバメ「…スバ?」
ユウキ「お前の名前だよ。『翼』って意味なんだ。早く!」
ハルカ「へぇ。鳥ポケモンにはぴったりだし、かっこいいニックネームね!」
ウィング「スバスバァ!」
ウィングは嬉しそうに一声鳴くと、ユウキとハルカのところに飛んでいった。
小さくても、もうとても立派な白い翼を広げて。

トウカの森で新たな仲間が加わった。
スバメのウィングが加わり、トウカの森の出口に向かう二人。
104番道路は、もう目の前だ!
 つづく
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華苗 #21★2003.11/22(土)18:44
【第21話(第一章最終話) →104番道路 ハギ老人の船で…】
トウカの森を抜けたユウキとハルカは、ハギ老人の小屋についていた。
ユウキ「ここだよな。表札にも【ハギ】って書いてあるし。」
ハルカ「その隣に【ピーコちゃん】ってつけてる所、ハギさんらしいわよね。」
コンコン! ハルカはドアをノックした。
ハルカ「ハギさん!こんにちは。」
ハギ「おお、誰かと思ったら、ユウキ君にハルカちゃんか。」
ピーコちゃん「ピィピィ〜。」
ユウキ「あのー、ハギさん。オレたち…」
ハギ「『ツワブキさんに頼まれた仕事があって船を出してほしいんです』じゃろ?」
ユウキ&ハルカ「「!!?」」
これにはユウキもハルカも驚いた。
何でユウキが言いかけたことの続きがわかったんだろう。
ハギ「何でわかったのかって?それはじゃな、昨日ツワブキさんから連絡があって、
『ユウキ君とハルカちゃんにある仕事を頼んだ。なので、二人を送るために船を用意していてほしい。』と言われたからじゃよ。」
ユウキ「そうなんですか…。」ユウキはまだ驚いた表情のままだ。
ハルカ「ハギさんは、ツワブキさんと知り合いなんですか?」
ハギ「ツワブキさんとは古い友人での。まあ、それはともかく…
二人とも、ついてくるんじゃ。ピーコちゃんもおいで。」
ピーコちゃん「ピィ〜!」
そういって、ハギ老人は小屋の裏側に回った。
ユウキとハルカも後を突いていくと、そこには大きい倉庫が。
ハギ「さあ、入るんじゃ。」
二人が入ってみると…
ユウキ&ハルカ「「うわぁ…大きい船ぇ…」」
倉庫の中には、大き目のキャモメ型の船が。
ハギ「ピーコちゃん号じゃ。名前どおり、ピーコちゃんがモデルでな。二人とも、乗ってみなさい。」
中も割と広くて、二人が乗ってもまだ余裕があった。
ハギ「おいで、ピーコちゃん。」
ピーコちゃん「ピィピィ〜!」
ハギさんは運転席に座った。ピーコちゃんはハギさんの足元にいる。
ハルカ「いい船ですね!ハギさん。」
ユウキ「キャモメ型ってところが、ユニークだよな〜。」
ハギ「そうじゃろそうじゃろ?わしの最高傑作なんじゃ。二人とも、忘れ物はないか?」
ユウキ「いいえ、ありません!」
ハギ「そうか。まずはどこへ行くんじゃ?」
ユウキ「まずはムロタウン、次にカイナシティです。」
ハギ「わかった。それじゃあ、ムロ島に向かって出発進行ー!」
ユウキ&ハルカ「「お―――――!!」」
ピーコちゃん「ピィピィ〜!!」

ムロ島に向かって出発したピーコちゃん号。
ツワブキから引き受けた仕事を果たすために、まずムロへ、そしてカイナへ。
二人の旅は、まだまだ終わらない!

                  第一章 〜旅立ち ―完―

ハルカ「次のタイトルは『第二章 〜海を越えて』!」
ユウキ「第二章をよろしく。じゃあまた会おうな!」
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ぴくの〜ほかんこ