ぴくの〜ほかんこ

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[878] 放浪の旅2〜海色の野望〜

藍李 #1★2006.04/28(金)18:00
「水…ゲホッ。砂が…」
イリアスは砂漠近くの木の下で倒れていた。
「無理して入るからだよ」
ライウの一言でイリアスが凹んだことは言うまでもないだろう。
「しかし…どうする?ゴーゴーゴーグル無いと砂漠に入れないぞ?」
レッカが困ったように言った。
「そういえば…何処に行こうとしてたんです?」
ウェルズ以外の動きが止まった。
「…何処行こうとしてたんだっけ(汗)」
「俺に聞かれても…(汗)」
「砂漠に入ろうとしていたことしか覚えてない(汗)」
忘れたらしい。
作者が道筋忘れて、前の物語見るの面倒だぁ!ってことでこうなったということは口が裂けても言えない(散れ)
「そういえば何で砂漠入ろうとしてたんだっけ」
記憶力が良いナイトが覚えていないのは珍しいことである。
ケウケゲン族がガァニョ族と和解するのと同じくらい珍しい(分からん)
「…成り行き?」
「フエンタウンに行こうとしてたんじゃなかったっけ?あれ?何かおかしいよ!?」
何故フエンに居た記憶がないのであろうか。
一同大混乱。
ウェルズは生暖かい目で大混乱を見守っていた(何)
「どうする?1、フエンタウンに行く 2、何とかして砂漠に入る 3、地獄茶を飲んで考える 4、ケウケゲン」
何故イリアスは謎の選択肢を入れるのだろう。
「4は即除外ね。3もちょっと…ほら、ウェルズの毛が逆立ってるよ」
ウェルズはレッカの後ろでガタガタ震えていた。
魂が飛び出ているようにも見える(危)
「砂漠出たらハジツゲに向かう道だよね…ホウエンの西半分でウロウロしてるのもアレだし、ヒマワキシティ行かない?」
ライウが珍しく(ォ)、まともな提案をした。
「そうだな。行こうか…ウェルズはどうする?」
「え?あ、はい。一緒に行きます。ヒマワキには古い友人が居ますし」
レッカの後ろで震えていたウェルズが覚醒した。
「…そういえばウェルズって何歳なんだ?見た目すごく若いけど」
「今日は良い天気ですねっ!」
レッカの質問は平凡すぎる誤魔化し方で誤魔化され、ウェルズの歳は永遠の謎となった(ァァァ)
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藍李 #2☆2006.04/29(土)10:35
夜。
イリアスはキンセツシティのポケセンの一室でへばっていた。
買った地獄茶が排気ガスをたっぷり吸った雑草味だったからだろうか。
キンセツシティ内でケウケゲン族のパレードが行われていて、何故かケウケゲンの長を怒らせてしまい、飛び蹴り100発喰らったからだろうか(ァ)
とにかくへばっていた。
「ヴー…」
唸った。
レッカ・ナイト・ライウ、当然のように無視。雑談を始める。
ウェルズ、戸惑いの視線をイリアスに向ける。
「グー…」
さらに唸った。
レッカ・ナイト・ライウ、ネッシーについての討論を始める(何故)
ウェルズ、心配そうにちょっとイリアスに近づく。
「ギギ…ガガガ…(!?)」
のーこめんと(何)
レッカ・ナイト・ライウ、ネッシーについての討論を続ける。
ウェルズ、飛び上がってレッカの影に隠れる。
「ガコガコガコ…ペコッ(謎)」
最早何が何だか分からない。
レッカ・ナイト・ライウ、ネッシーについての討論を続ける。
ウェルズ、ガタガタ震えながら討論に参加する。

「…(沈黙)」
哀れイリアス。
(俺、レッカ達に嫌われてるんかな…)
むしろ弄られているといえよう(ァ)
余談だが、レッカ達の懐き度は最高だったりする。
…一応(ァァ)
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藍李 #3★2006.04/30(日)11:24
翌朝。
「イリアスまだ寝てるよ…」
当然のようにイリアス以外は起きていた。
「もう9時だぞ…(汗)」
時間だけが無常に過ぎていく。
「起こそうk「却下」
ライウの提案は即ナイトに却下された。
「悪戯のチャンスだったのに…」とか聞こえたのは気のせいではないだろう(ァ)
ウェルズだけが真面目にイリアスを起こそうとしていた。
かれこれ1時間「朝ですよー」を連呼している。
…哀れ。
「起きませんねぇ…(汗)」
「あ、イリアスは普通に起こしたんじゃ起きないからね?」
「それをもっと早く言って下さい(泣)」
「ごめん。すっかり忘れてた」
無情すぎる(汗)
「でも…どうすr「やっぱり僕g」はい却下!」
ライウ、部屋の隅で蹲る。
「地獄茶…ウフフ…悪戯らぶ…きしゃー…沢庵ー…雑草…(激謎)」
どす黒いオーラを纏いつつ、ブツブツ言う様は実に怪しい(ァァ)
ウェルズ、困惑。
レッカの前足にしがみつく。
…何か微笑ましい。
「もう…ライウに起こしてもらうしかないかな…」
部屋の隅から聞こえるブツブツが途切れた。
「ライウ、やっぱお願い。気絶しない程度に」
次の瞬間、ライウは釘バットを持ってイリアスのそばまで来ていた(早)
「Σちょ…ライウ!?その釘バットで何する気!?」
ライウ、無言で釘バットを揺らす。
「ライウさん!?」
「ライウ!ストップストップ!キンセツ釘バット殺人事件になる前に止めろ!」
ライウは無言で釘バットを振りかぶって―…


振り下ろした。


キンセツ釘バット殺人事件
被害者:C.I
死因:釘バットで腹を一撃
被疑者:犯行後、溶けた(ェ)


…なんていう血生臭い展開になるはずもなく。
釘バットはイリアスの腹から1cmのところで止まっていた。
イリアスは、
「ライウ…!?」
爽やかなお目覚め…では無いが、一応起きた。
「いや…何を…!?」
「何って…プチどっきり。」
怪訝そうな表情で言われても。
「釘バットでプチどっきりやるなよ…!」
ライウが首を傾げた。
「これ、釘バットじゃないよ?」
「え…?」
ライウが釘バット(仮)を曲げた。
「ライウ…そんなに力持ちだったっけ…?」
ナイトが目を見開いた。
「だから、これは釘バットじゃないって」
そう言って釘バットをナイトに渡す。
ナイトが恐る恐る釘バットを握ってみると、
ぐしゃり
いとも簡単に潰れた。
「スポンジ…?」
「あったりー。東○ハンズで買ったんだよっ。悪戯に使えるかと思って」
そんな物は(多分)売ってませんので悪しからず。
「…」
その日以来、イリアスは8時前に起きるようになった。
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藍李 #4☆2006.05/02(火)18:54
1時間後。
イリアス達は河を前に立ち尽くしていた。
流れが速い…なんてものではなく。
怒り狂う龍。
その表現がピッタリだった。
「…どうする?」
ライウだ。
「どうするって…渡れないか?」
イリアスが頭を掻きながら言った。
「渡れるけど揺れるよ?ジェットコースター並みに」
「ヴッ…」
イリアスは絶叫系が苦手である。
「イリアス、乗れ」
レッカがずい、と進み出た。
「え?」
「乗れ。ナイト達を戻すのを忘れるな」
「何を…」
「あ、ウェルズは落ちないようにしてろ」
思い切り無視された。
「…」
何をするつもりかは分からないが、乗るしかなさそうだ。
ウェルズはイリアスの肩に陣取った。
「ちゃんと捕まってろよ」
レッカは数十歩後ずさりし、走り出した。
河に向かって。
スピードを緩めることなく、むしろ加速している。
「え?え…え!?」
河まで後10m…5m…1m…
レッカは飛んだ。
高く、軽やかに。
「うっぎゃああぁぁああ!!」
イリアスの絶叫が空気を切り裂いた。
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藍李 #5★2006.05/05(金)21:59
「アハハ…ハ…」
河の向こうにキンセツシティが見える。
無事飛び越せたらしい。
イリアス以外は無事だった。
「アハ…ハハ…」
イリアスは放心していた。
魂がイリアスの頭上をぐるぐる回っている(危)
「大丈夫ですか…?(汗)」
「アハハハハ…ハ…」
周りが見えていない。
「師匠…今日はここで野宿になりそうですね」
「…そうだな」
レッカは大きな溜息をついた。
「しかし…イリアスがここまで絶叫系苦手だとは思わなかったねぇ…」
ライウがイリアスの鞄をごそごそ漁っている。
「何してるんだ?」
「ん?野宿の準備。セオがこの前片付けてくれたけど、もうぐちゃぐちゃになってるね」
ライウが鞄の口を大きく開けて、レッカ達に見せた。
「…うへぇ」
全員、見たことを後悔した。
「おや?」
ライウがにんまりして、イリアスの鞄から何かを取り出した。
「何ですか、それ?」
ライウは無言でそれをウェルズに渡した。
レッカとナイトが横から覗き込む。
それは人形だった。
目がクリクリして、愛らしい唇はふっくらとしている。
綺麗な金髪はちょっとくすんでいた。
「…リカちゃん…(汗)」
「うわぁ…(汗)」
「…個人の趣味をとやかく言うつもりはないが…これは流石にな…(汗)」
思い切り引いていた。

その日の晩、覚醒したイリアスは質問攻めにあった。
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藍李 #6★2006.05/21(日)13:46
「だーかーらっ!入れた記憶が無いんだって!」
次の日、イリアスは真っ赤になりながら、必死に弁解していた。
「イリアスにそんな趣味があるなんて思ってもみなかったよw」
当分、ライウのイリアス苛めは続きそうだ。
ポツッ
「あれ…?」
ふとウェルズが灰色に濁った空を見上げた。
「ん?どうした、ウェルズ?」
レッカが足を止める。
イリアスがいきなり止まったレッカに躓いて草に頭から突っ込んだ。
ポツッ
ナイトの顔に涙のような模様が出来た。
「雨…?」
ポツッポツッポツッ
雨脚が激しくなってきた。
雨宿り出来そうな所は無い。
高い草がびっしりと生えているだけだ。
イリアスはあわててレッカとナイトを戻した。
ナイトは雨が降って来ると性格が激変すると巷で噂されている(大嘘)
ウェルズ用のボールは無いから、鞄に入れた。
「しかし…いきなり雨に降られるとはな…」
イリアスはすでに全身ずぶ濡れになっていた。
「…これ、酸性雨だったらどうする?」
ニヤリとライウが笑った。
「そ…そんな訳ないだろ…」
イリアス苦笑。しかし顔が引きつっている。
「いーや、これは酸性雨だよ。何かすっぱいし」
イリアスの顔がさらに引きつった。
「それも高濃度だね。30分もこんな雨に打たれたら貞子でも禿げるよ」
…。
一瞬の沈黙。
「は…」
「ん?どうしたのイリアス?」
「禿げてたまるかぁぁっ!!」
イリアスは全速力でヒワマキの方に走っていった。
ライウは笑いながらそれを追いかけた。
「イリアスはからかうと面白いんだから」
勿論、酸性雨は嘘である。

10分後、大木の下で顔に青筋を立てて髪の毛をペタペタ触るイリアスが確認されたという…。
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藍李 #7★2006.05/21(日)13:43
「タチ悪い嘘つくなよ…」
「引っかかる方も引っかかる方だよね」
「orz」
こんな会話が30分程続いている。
雨は激しくなっていた。
雷も鳴っている。
「しかし…暇だな…」
「しりとりでもする?」
ライウはイリアスの返事を待たずに続けた。
「僕から。ケウケゲン」
早速「ん」が付いた。
「ライウの負け。はぁ…何しよう…」
「しりとr「却下」」
ライウがいじけた(ァ)
「…釣りでもしてみようかな。丁度川あるし」
こんな荒天で何が釣れるというのであろう。
「ものは試しだぞ、作者」
ピンク色の釣竿(ハートマーク付き)に釣餌をつけるイリアスを見てライウが噴出したのは言うまでも無い(ァァ)

釣り糸を垂らして1分。
「…お」
手ごたえがあったようだ。
「…」
長靴ゲット。
「今時誰がこんなの捨てるんだ?(汗)…お」
再び手ごたえあり。
「…rz」
底に穴が開いたやかんだった。
「…3度目の正直っ」

「…うわぁ!」
かなり強く引かれた。
川に引きずり込まれそうな程、強く。
「イリアスッ!頑張ってっ!」
ライウが加勢した。
10分の格闘の末、

ざぱぁっ

在り来たりな効果音で釣れたのは―。
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[878]

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