累乗の基本規則を演繹する実験。誰かに教えるときに思いついてそのまま掲載。
累乗とは、できた経緯で言えば掛け算を複数回行う動作を書くのが面倒だから。例えば、
2×2×2×2×2×2×2×2×2など長ったらしい。
そこで、2が9回掛けられているということで、29としてしまうのだ。 こうすると、2が何回掛けられているか1発で分かる。 ちなみにこんな単純な定義から書いているにも関わらず、読む上で平方根の知識が必要。
累乗を使うと掛け算を足し算に変えられる。例えば35×37を計算するとしよう。前は3を5回掛けた値。後ろは3を7回掛けた値。計算結果は3を5回掛けて7回掛けた数になる。分かりにくい人は
35×37=3×3×3×3×3×3×3×3×3×3×3×3
3が合計12回かけられている。だから答えは312と分かるはずだ。さて、この計算を簡潔に書いてみよう。
35×37 = 35+7 = 312
見てのとおり、掛け算が足し算になった。割り算も同様に引き算に置換できる。
37÷35 = 37-5 = 32
(24×35などは掛ける数自体が違うから足せない)
35÷37 = 35-7 = 3-2
3をマイナス2回掛けたってどういうことだってことになるが、初心に返って
35÷37 = (3×3×3×3×3)/(3×3×3×3×3×3×3) = 1/(3×3) = 1/32
つまり、
3-2 = 1/32
累乗では割り算は引き算になる。では次の場合はどうだろうか。
57÷57
先ほどの計算に従い
57÷57 = 57-7 = 50 !?
5の0乗、つまり5を0回掛けた数。0回て何も掛けられていない。一体コイツはどんな値になるのか。ここで注目するのは最初の割り算。
57÷57
同じ数から同じ数を割っている。例えば仮に、57をAと置くと
A÷A
AはAで1回割って割り切れるので、A÷A=1となる。つまり...
57÷57 = 57-7 = 50 = 1
1となるわけだ。他にも0乗を求めるアプローチはあるが、ここではこの方法を用いる。さて、0乗でも面白いのはここから。さっきの5を拡張して次の場合を考える。
mn÷mn
先ほどと全く同じように計算する。
mn÷mn = mn-n = m0
mnからmnを割れば、当然答えは1。つまりmがどんな数であってもm0は1となる。
※mが0の場合、 mn÷mnは0÷0となって計算不能になるので、mが0の場合は成り立たない
次はn 1/2 を求めてみる。1/2回掛けるってのは普通に考えると意味不明。しかし、掛け算が足し算になるという法則を用いればこの値が計算できる。
n2 = n1+1 = n1×n1
まず今までと正反対のことをやってみる。足し算を掛け算に戻す。次は
n1 = n(1/2+1/2)
1は1/2+1/2というのは常識、これをそのまま累乗でやってみたものだ。当然n1+1 = n1×n1になるわけだから
n1 = n(1/2+1/2) = n 1/2 ×n 1/2
となる。n1 = nなので1は省略できる。つまり
n = n 1/2 ×n 1/2
今求めたいのはn 1/2 。これを仮にBと置いてみよう。
n = B×B、n = B2
Bを2乗するとnになる。2乗してnになるのは√n。よって結論。
n 1/2 = √n