メイド
道明寺司×牧野つくし


カシャーーーン

つくしはハッと音の方向を見る。
自分のひじになにかあたったような気がしたが、まさか、皿を落としてしまうとは…。
座り込み、割れた皿をくっつけようとするが元には戻らない。

(どうしよう)心臓がばくばくいっている。
(タマさんにあれほど気をつけろって言われていたのに)

夏休み、バイトを探していたつくしに声をかけたのが道明寺だった。

「俺ん家のバイトしろ。なんなら住み込みでもいいけどな」

破格のバイト代のよさと、道明寺と一緒にいれるという思いから、道明寺家でバイトをすることになったつくし。
書斎の掃除をしている最中に不注意から高そうな絵皿を割ってしまった。

(そうだ、接着剤で)

そう思い立ち、部屋をでようとした途端、部屋に入ってきた司とぶつかる。

「牧野、ここにいたか」

言いかけた司の目が割れた絵皿に釘付けになる。

「おまえ…割っちまったのか」

怒られた子猫のように小さく首をすくめるつくし。

「ごめん、掃除してたら…弁償するよ」
「国宝級の皿だぜ、多分100万はするって…」
「ねえ、タマさんに内緒にできないかな?あたしなんでもするから」

つくしがタマさんには知られたくないといった表情で司を見る。

少し考えていた司が口を開く。

「なんでも?」
「うん」

ニヤッと司が笑った。

「内緒にしといてもいいけどよ。俺の言うことならなんでも聞くな」

自分の軽はずみな発言につくしが戸惑う。

「あっ、ちょっと待って」
「それとも弁償するか?」

割れた絵皿を掲げ、司が意地悪く聞く。
うっ…と言葉に詰まるつくしを見て司が「決まりだな」と言いながら書斎の部屋の鍵を閉めた。

「なっ…なにすんの?」
「たまにはベットだけでなく違うシチュエーションで楽しむっていうのはどうだ?」
「ベットって、なにいってんのよ」

つくしは司が今から何をするのかの予想がつき恥ずかしさに顔を赤らめた。

「おまえもちょうど、メイド服だしな」

司は背後からつくしの腰を抱き、髪をあげうなじにキスをした。
ビクッとつくしの身体が硬直する。

「ちょっと道明寺」
「ご主人様」
「はぁ?」
「敬語使えよ。メイドの牧野君」
「冗談じゃ…ゃんっ」

耳たぶを軽くかまれ、背筋に快感が走る。
その快感に負けじとつくしが声を絞り出す。

「卑怯物」
「なんとでもいえ。100万円だすか?」

つくしはしぶしぶではあるが覚悟を決めた。

「はい、ご主人様」

その言葉が合図のように司がワンピースのファスナーをおろす。

背中のファスナーをあけて、道明寺の手がするりと滑り込む。
前に回りこんで下着の上から、胸のふくらみを揉みしだく。
思わず、その手をおさえようとすると、

「いけないな牧野君、今は掃除の最中だろ?ちゃんとモップを持っていなくちゃ。」

足元に放り出されていたモップの柄を両手でつかまされる。

「この手をはなしたら、100万円だからな。」意地悪くささやく。
「はい、ご主人様。」

横目でにらみながら答える。

「よろしい。」

そうやって、つくしの両手を使えなくしておいて、
再び道明寺の両手は背中から胸元へと滑り込む。
無防備な背中を唇と舌で攻撃することも忘れない。

つくしは、からだが熱くなってくるのを感じていた。
それにしても、なんで下着の上からしか触れないんだろう。
胸の頂は執拗な愛撫を受けて、もう固くなってきているというのに、

「・・ぁ・・・。」

思わず、ちいさなため息を漏らす。

「お願いがあるのなら、言ってみなさい。」
「・・・じかに・・触れて・・。」

消え入りそうになって言うつくしの耳元に意地悪く命令がくだる。

「え?聞こえないな、それにご主人様おねがいします、だろ?」

「お。お願いします。ご主人様。」
「はっきり言わなくてはいけないよ、牧野くん。」
「じ。じかに触ってください。」

真っ赤になって言うつくしの顔をみて、にやりと笑う。

「よろしい。」

パチンとブラのホックがはずれて、大きな掌が胸のふくらみを包み込む。

「・・・くっ・・」

つくしは下半身に甘い疼きを感じた。

モップを持つ両手に意識を集中させて声を立てないように我慢していると、
道明寺の手は今度は、下のほうに向かっていく。
下着の上からするりと撫ぜて言う。

「どうして、こんなに湿っているのかな?」

答えないでいると、敏感な部分を責めたてながら言う。

「こたえなさい、だまっていてはわからない。」
「・・感じているから、です。ご主人様。」
「よろしい、いいこだ。」

もう何度となく身体を合わせているために、司はつくしの一番的確な部分は把握しているはずだ。
なのにわざと司はそれを避けるように微妙なタッチでじらす。

首筋にキスの雨を降らしながら、胸をやさしく愛撫する。
まだ肝心な部分に触れられてもいないのに、つくしは自分の身体が熱くなっているのがわかった。

「・・・んっ・・・」

つくしは声をこらえるが、その微かな声が司を刺激させる。

するりと長い指がつくしの下着に滑り込む。
入り口に指を添えると蜜が司を誘うかのように溢れ出た。

「やっ・・・」

つくしが思わず、足を閉じると司は指を添えたまま耳元でささやく。

「力抜けよ」

首を横に振るつくしに司は指を滑り込ませる。

「あっ・・・・」

自然と司を受け入れるかのように足が開く。

「身体は正直だな」

意地悪く司が言う。

その言葉に赤くなるつくしを弄ぶように再び司は指を深く入れると同時に、蜜を滑らせ敏感な部分にふれた。

「あんっ!」

耐えきれずに声をあげるつくし。

モップにつかまりながらつくしが懇願する。

「ねぇ、お願い・・。なんか変なの、もう、もう・・・立ってらんない・・です」

下着を下ろそうとした司の手が止まる。

「じゃ、自分で脱いで見ろ」
「えっ?」

信じられないといった瞳が司に訴える。

「手、止めるぞ」

司は執拗に敏感な部分を責め立てる。

つくしの身体が敏感になればなるほど足どりがふらつく。

「わかりました・・」

喘ぎ声に交じりに言い、つくしはモップを手放し、自分の下着に手をかけた。
片足をあげ、下着を脱いだところで司が身体を支える。
上半身を脱がせ、胸の頂きを軽くついばむ。
つくしはあまりの快感に背中をのけ反らせた。

「あぁっ・・・」

くるりと後ろを向かせられたと思ったら、書斎の重厚な机に手を押しつけられる。
そのまま、スカートをたくし上げられる。

「やだっ、止めて」

司の思惑に気がついたつくしが抵抗をする。
しかし、背中から抱きしめられ、再び敏感な部分に指が這うとつくしの力が抜けていく。
つくしは今自分がどんな姿を晒しているか考え、羞恥に身をよじる。

「恥ずかしい、見ないで」

司はその声に気がついたがむしろその反応を楽しむ。

「敬語」
「恥ずかしいです。お願い・・見ないでください」
「誰に言ってるんだ?」
「・・・・ご主人様・・です」

潤んだ瞳が司を見つめる。

「ダメだ」

そう言いながら司はつくしの背に唇を這わす。

スカートをまくり上げられあらわになった部分を司がふれる。
内股からなめらかな丸みを堪能するように丁寧に撫で上げる。
一方の手はつくしの敏感な部分にふれるかふれないかのじれったさだ。
その指が上下するたびにつくしの息が荒くなる。

机を握りしめ、声を押し殺していたつくしだが、司に背後から胸の頂をつまみ上げられた途端に机にひじをつき、お尻を突き出すような形になった。
つくしは自分の痴態を想像し、切なげな声を漏らす。

「……だめぇ…」

それを待っていたとばかり、司がつくしの中に指を入れ執拗に壁をくすぐる。

「あんっ…、くっ」

司の指に敏感に反応するつくしが机に突っ伏しながら喘ぐ。
せつなさともどかしさが交互につくしを責め立てる。

「…もう…もう……い…やっ…」

つくしが昇りつめるまであともう少しというところで司の動きが止まる。

「えっ…!?」

つくしの意識が取り残されたようにぼんやりとする。
まだ身体はうずいたままだ。


「いや、なんだろ?」

そう言って司がつくしの身体を抱き上げ、机に座らせる。

「違っ……い…ます」

その言葉を聞き、つくしの足の間に身体を割り込ませる。

つくしの顎を持ち上げ、キスをする。

「あっ、…んっ」

再びつくしの身体の奥に灯がともる。

「いやじゃないの…あと、あと少しだったの……」

潤んだ瞳で司に訴えるようにすがりつく。

「だから…」

つくしはねだるように、司の手を取り自分の指を絡める。

司が耳もとにささやきながら軽く耳を噛む。

「牧野くんはいけない子だ。
 主人の手をわずらわせるなんて。
 ほら、最後は自分でやってみな」

そういってつくしが重ねた手を、つくしの胸に持っていく。
自分の手が胸に触れたことで敏感になりすぎている身体がビクンと反応する。

司はスカートをたくし上げると同時にひんやりとした空気がつくしの下半身にふれた。

司が正面の椅子に座り、「見ててやるから」と足を組んだ。

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