敵わない
花沢類×牧野つくし


前回:つくし5P(F4×牧野つくし)

あれから一週間、あたしはF4を避けている。
別に嫌いになった訳じゃないし、顔も見たくない訳でもない。
ただ、あんな姿を見られて今さら普通通りに接するのは難しくて……

カフェは素通りするし真面目に授業を受ける。
学校が終わったらすぐバイト。
そんなこんなでF4の顔をみたいまま一週間が過ぎた。

「あー……、今日もバイト疲れたなぁ…。」

独り言のように呟くと、クッションにバフッと顔を埋めて
俯せに寝転んだ。

―――ピロロロッ ピロロロッ ―――

急になりだした電話を手にとると液晶を見ると
“花沢類” の表示が出ていた。
ふと、時計を見てみるとすでに22時。
珍しいな、と思いながらも電話に出た。

「…もしもし?」
「あ、牧野? ごめんね、夜中に。」
「ううん、大丈夫だけど……どうしたの?」
「明日さ、昼過ぎに非常階段に来ないかなって思って。

最近牧野の顔見てないからなんか会いたくなっちゃってさ。

俺の事……避けてる?」

いきなりの図星に焦りつつもなんとかごまかした。
明日非常階段で、と電話を切り深呼吸をした。

俯せに寝転がっていると先週の花沢類を思い出す。
花沢類があんなに激しいなんて……。

「――ッ! やめやめ!!こんな事思い出してたら
明日まともに花沢類の顔見れないや! もうさっさと寝ちゃおう!」

布団を頭までかぶせると、なんとか眠りにつけた。

あたしはカフェでお弁当を食べると、手早く片付けを済ませ非常階段に向かった。
昨日までは教室で食べていたお弁当も、今日は花沢類にあうと決まっているので
度胸が座ってカフェで食べる事にした。
いつまでも避けられないしね。


――キィッ――

鉄製の重いドアを開くと階段をおりる。
既にそこには本を読んでいる花沢類がいて…。

「あれ?早かったね。 どうしたの?」
「……どうしたのって…。花沢類が呼んだんでしょ!」
「あぁ……。そうだったね。」

ニコリと向けられる笑顔にこちらもつられて笑ってしまった。

花沢類は本を階段に置くと、あたしの方へ上がってきてあたしを抱き寄せた。
いきなりの行動にあたしの胸は早鐘の様にうっている。

「―――花沢…類…?」

少し顔をかがめてあたしの耳元で花沢類が囁く。

「待たせすぎだよ、牧野…。 一週間、あんたの事ばっかり考えてた。」

あたしの腰にまわされた手に力が入っているのが解る。

「俺さ、言ったよね。〔ちょっとやそっとじゃ満足しない〕ってさ。
もしかして、この前の一回きりで終わりだと思ってた?」

あたしの口を開くより先に花沢類の舌が滑り込んでくる。

「……ンッ…。」

舌を擦り合わしたり歯の裏をなぞるような丁寧な愛撫に、
あたしは抵抗をやめてしまう。
受け入れなのを感じたのか、花沢類の手があたしの胸へと移動する。

「…ちょっ…、ダメだよ。花沢類ッッ!」
「ダメなの? なんで?」
「だってここ非常階段だよ!?
誰か来るかも知れないし誰かに見られたら………。」

花沢類はフッと笑うと、事もなさげに言った。
「見られたら…? ――俺はイイよ。見せつけてやろうか。」

あたしの耳に、首に、指にキスをする。
羞恥心から膝が震えているのに花沢類はかえっていやらしくあたしに触れる。

膝の辺りから手をスルスルと撫で上げ、スカートの中に滑り込ませる。
ショーツの上からでも湿っているのに気付かれて
恥ずかしさで消えてしまいたくなった。

「ねぇ、ここ湿ってるよ?
本当やらしいね、牧野は。自分では気付いてなくても、すげー淫乱だよ」

花沢類の綺麗な指があたしの花びらをなぞる。
普段バイオリンをひいたり本を読んだりするあの指で触られている。
何も言えず、声が出るのも我慢しているあたしは
俯いて快感に耐えるしかなかった。

「あぁ、そうだ。 これちょっと持ってて。」

花沢類はあたしから、スッと離れると本の脇に置いてあった紙袋を渡してきた。

「これ…何…?」

あたしはまだ赤い顔のまま花沢類に問い掛ける。

「ちょっとね。 持っててくれるだけでいいから。」

理由も聞けぬままあたしは紙袋を受け取った。
紙袋を受け取ると同時に花沢類の手があたしのショーツにかかる。

「このままイジッてたら、ここビショビショになっちゃうよね。
脱がしてあげるよ。」

花沢類はあたしに有無も言わさずショーツを抜き取った。
こんな所で下着を脱ぐなんて……。

花沢類はあたしの花びらに指をはわすと、ヌルヌルと前後に動かしてきた。
ひんやりとした指が蕾にあたる度、あたしはビクッとしてしまう。

「……ん…、…ンン…ッッ。」
「声…我慢してるの? おっきい声だしたら誰か来ちゃうかもね。」

意地悪な笑顔であたしを攻める。

花沢類はコンクリートの手摺りを背に座ると、
あたしに

「俺の目の前に足開いて立って。――そう、外を向いて。」

と、指示した。
花沢類に従う様に立つと、スカートをめくってあたしの花びらに舌をはわす。

「――ンンッッ!」
「……声、出しちゃダメだよ。みんなから見られちゃうよ? イイの?」

あたしは涙目でコクコクと頷いた。

クチュッ…チュプ……
花沢類があたしの蕾に舐め上げたり吸ったりする。
ここが非常階段だと言う事も忘れてしまいそうな程あたしは興奮していた。

「…ふッ……ヤッッ…アァ…」

徐々に声も大きくなってしまう。
蜜壷にはまったく指もいれてくれなくて、
焦れったくて足をモジモジさせる。

「……どうしたの?」
「…なっ……中…も……して…?」

あたしの理性の糸は既にぎりぎりまできていた。

すでに快感で潤んできている視界の端に人影が映った。

「―――ッッ!!??」

道明寺だ。 道明寺が非常階段の下に向かって歩いてきている。

非常階段の下の方は、手入れされた少しの花壇とベンチが置いてあったりする。
だけど綺麗な設備の整ったこの英徳で
こんな所に来る人はまずいないはずだった……のに。

「――花沢類ッッ…!待って…! この下を道明寺が通りそうなの。
バレちゃうよっ!」

あたしはすぐ下の花沢類に声をかけたけど、
返事は信じられないものだった。

「あぁ、もう来た? 俺が呼んだんだよ。
その紙袋、司に渡すやつなんだ。
割れ物じゃないから、上から落としてあげて。」

『冗談じゃない!!』

そう言おうにも道明寺は既に真下近くにいる。
声を荒げたらそれこそバレてしまう。
花沢類の方をみて口をパクパクさせていたら道明寺が気付いた。

「おーい!! 牧野じゃねーか! 類知らねぇ!?」
『いまあたしの真下に座ってます。』

なんて言えない、ありえない。

「いっ、いないけど紙袋預かってるよっ!!」

あたしは早く用事を済ませて欲しい一心でそう言った。

すがる様な目で花沢類を一瞬見ると、あたしにしか聞こえないような声で言った。

「中もイジッて欲しいんだって? 声出すなよ…。」

―――グチュッ―――

まだ濡れているあたしの中に花沢類の指はすんなり入ってしまった。

「……ッッ!! ッッッ!?」

声にならない吐息が漏れる。

「いねぇのか!?じゃあ紙袋だけ投げろよ!」
「……う…ッ……んッ…」

バサッ!! あたしは紙袋を落とした。
下で道明寺がバッチリ受け取った。

花沢類の攻めはどんどん激しくなっていき、
舌で蕾をレロレロと舐めながら指を二本に増やして出し入れする。

あたしの足は力が入らなくて、手摺りにもたれかかるのが精一杯だった。

「サンキューな! けどお前なんか顔赤いぜ?
風邪でもひいてんじゃねーのか!?」
「ちょ…ちょっとだけ…風邪ひいちゃったみたいで……ッッ…」

花沢類はクスクス笑いながらあたしの中の指を三本に増やした。
膝が震えて、あたしの愛液は膝下まで垂れてきている。

舌と指の愛撫であたしは絶頂に達しそうになっていた。

「大丈夫かよ!! あんま無理すんじゃねーぞ!」

道明寺があたしを心配しているのを遠くに聞きながらあたしの頭が真っ白になっていく。

『花沢…類…ッッ…ダメ……
……イッちゃいそうなのッッ……』

道明寺に聞こえないように小声で花沢類に訴える。

「イイよ。イッて。」

花沢類はあたしの中で指をくの字に曲げて激しく揺すった。
グチャグチャと音を立てて愛液が花沢類の手を濡らす。

ビクッビクビクッッ

「―――ハァッ……!ンッ…アッ……ッッ!!!」

蜜壷がヒクヒクと閉まる。

―――どう……しよ…。

「牧野っっ!? 大丈夫かよ! どうしたッッ!?」
「…ッッ……ごめん…ハァ…やっぱ…体調…悪いみたい…ハァ……」

手摺りになんとかもたれて道明寺に返事をする。

「びっくりすんじゃねーかよ!!

帰るんなら送ってってやるぜ?」

「ううん…大…丈夫……ありがと…ッ…」
「そうかよ。マジで無理すんじゃねーぞ!

なんかあったら電話してこいよ。」

道明寺はあたしの心配をしてくれながら歩いていった。
姿が見えなくってからあたしは花沢類に声をかけた。

「花沢類ッッ!ひどいよ!」
「ククッ、すげー……よくバレなかったね。」

クチュッ……

笑いながらあたしの中から指を抜いた。

「じゃあ……今度は俺がイカせてもらうおうかな。」
花沢類はあたしのスカートのお尻の方をめくると、

立ったまま後ろから貫いてきた。

「――アッ…!ァンッ……!!」

階段に激しい息遣いが響く。
花沢類の既に硬くなった大きなモノは、あたしの中でより硬くなる。

「……ハッ…ハッ…すげ…興奮…する…ッッ…」

いつもの物静かな花沢類はそこには既にいなくて、
あたしの腰を掴むと力強く打ち付けてくる。

「…んっ…あぁ…ッッ、
激し…っ!!」
「激しいのが……いいんだろ? ……ハァッッ……」

片手で胸を、もう片手で蕾をギュウッとつねられて
グチュグチュと激しく突き上げられる。

「はぁッ…んん…また…イッちゃ……アアアッ!!!」
「俺もッッ……出すよ…ッッ ………んんッッ…ぁあー……ッッ」

ドクドクッ ドクッ ドクンッッ

花沢類は前と同じようにあたしの腰を掴み最奥で射精した。
蜜壷からは収まりきらなかった花沢類の精液が
トプトプッと溢れてきた。

「…ん……ハァ…ハァ…ッ」

花沢類が名残惜しそうに抜くと、トロトロと溢れる液でコンクリートに染みが出来た。

「…花沢類の……ばかっ…えっち…!」

真っ赤な顔で睨むあたしにキスすると花沢類は言った。

「……今頃気付いた? 俺はずっと前から、牧野の事
頭ん中で犯してたよ?」

またいつもの意地悪な笑顔で、頭にもキスをしてきた。

「次は……どこにしよっか?」


花沢類がこんなにエッチだなんて知らなかったけど……。

きっとあたしはまたこの非常階段に来るんだろうなぁ。

全く……花沢類には敵わない……ハァ…。

続編:敵わない 続編(道明寺司×牧野つくし)






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ