ボートを漕ぐコルゴンを前に、クリーオウは逡巡する。アーバンラマへの到着、それはすなわちコルゴンがオーフェンを暗殺しにかかるスタートを切る、ということだ。その瞬間、クリーオウはコルゴンと敵対する……いや、敵にならなければならない。
彼我の実力差からいっても、困難を極める行動だからこそ、クリーオウは「今」行動を起こしていいものかどうかを計りかねている。
改めて思うが、いまのクリーオウはとても慎重だ。本編時ではオーフェンが瞠目するほど思いきりがよく、普通ならとても敵わない相手(殺人人形、殺し屋、魔術士、etc)にところかまわず襲いかかっていた人物とは思えない。はてさて、この慎重さが吉と出るか凶と出るのか。
でも作者が秋田禎信であるからして、素直にこのふたりを戦わせる、というか敵対させる展開になるとはとても思えないのだな。なにがしかのひねりを期待。そもそもいまだにコルゴンが何を考えているか分からない状況だしなあ。
そしていよいよボートが接岸。さーて何が起こるんだろう。
ところで、昨日付の更新で船名を書き換えていたのはキースだ、という意見を見た。なるほど、後日談は移民船をとても馬鹿馬鹿しい名前にされて全員ぎゃふんというオチかっ。