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酸っぱいブドウの味

 私の予想もとい色眼鏡に基づいた希望的観測はことごとく外れてしまったわけだが、それはそれとして次の問題が浮上してきた。おそらくラストシーンとなるだろう次の章に、はたして出番と台詞はあるのか?ということである。
 正直に申し上げればとても出てほしい。しかしこの調子では間違いなくオーフェンとクリーオウの会話で締められるだろうし、はっきり言って変に出てこられては物語の進行上邪魔になってしまいかねない。
 だからズバァが最後の出番だったとこの際覚悟を決めておかなければならないのだ。
 ……まだ出番があると信じていたのかと呆れている諸兄諸姉の顔が見えるようだ。無論最初から全力で「これが最後に違いない」と諦めていたのだが、なおかつ全力で再登場の可能性を行間読みまくって探る、というか例え出てこなくても「この裏側で何をしているのか」を全力で妄想するという無茶苦茶な精神状態でこの半年を生きていたのだ!などと大げさに豪語するのだから我ながらアホらしいこと極まりない。まあ酸っぱいブドウだけを毎晩食べて生きていたようなものだ。

 と・いうわけでズバァからこの四日間いったい何をしていたのかということを考察するのが早急かつ重要な用件だと思われる。ごくごくまっとうに考えるならば(こんな問いをたてる時点でまっとうから遠く離れている気もするが)、出航を目前にした忙しさでさながら残業続きで会社に連泊しているサラリーマンのようによれよれになっていたのであろう。
 しかしだ。そんな状況でもおそらくは剣を片手に夜な夜な「殺し屋はどこだー」と探し回っていたような気がしてならない。これぞまさしく夜回り先生。そして同じくコルゴン迎撃のためにうろうろしていたオーフェンと出くわして互いに「……」とかなっていたんじゃないか?!そうなんだな?!よし。
 などと妙な得心をしてしまうのだから、酸っぱいブドウが引き起こす自家中毒症状は恐ろしいものがある。皆様どうか食されぬよう。

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